SAILIN' SHOES

デジタル一眼、ライカ等でのスナップ写真や、カメラ、音楽、鉄道・車、子育ての日々雑感です。

絲山秋子 / 海の仙人・雉始雊 (河出文庫)

2023-10-04 | 読書感想

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一番好きな作家は誰と聞かれたら、恐らく絲山秋子が入るだろう。

この人は、絲山A、絲山Bが居て、作風が少なくとも2人、多く見積もると数人いるのだ。

どの小説も不思議な雰囲気が漂っていて、読後感が強い。

でもすごく下調べや勉強がなされている気もするが、そもそも何でも興味があって詳しいのかもしれない。

旅が好きなようで、日本のあちこちが出てくるが、クルマには滅法詳しく、

特にアルファロメオが好みのようだ。

海の仙人も不思議な小説で、舞台は今や北陸新幹線延伸で話題の敦賀。

琵琶湖の北側の町だが、実は日本海側に面していて、関西では有名な場所。

ここから各地に話が繰り広げられて、新潟やなんと自由が丘のロータリーまで出てくる。

もともとTOTOの営業マンをしていて北九州で働いていた経験があって、そこから小説家に転身。

関係ないけれど、今TOTOを聴きながら書いてる(笑)。

音楽も詳しく、この小説にもシェリル・クロウやパット・メセニーが出てくる。

ファンタジーと呼ばれる人間じゃない幻の人間が脇役で登場するのだが、なんだか違和感が無い。

割と悲しい展開もあるのだが、やはり不思議な読後感。

最高傑作と言う人も居る。

 


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