北円堂を知らずして奈良の歴史は語れない
「スモールトーク(絲山秋子著・角川文庫2008刊/初出2005)」を読んだ。--------------
絲山秋子(いとやまあきこ1966生れ)女史は、早大(政経学部)卒。メーカーに入社し/2001まで営業職として勤務する。2003“イッツオンリートーク”で文学界新人賞受賞。2004“袋小路の男”で川端康成文学賞/2005“海の仙人”で芸術選奨文部科学大臣新人賞/2006“沖で待つ”で芥川賞受賞。----------
この本「スモールトーク」の目次は次の通り。“スモールトーク(TVR Tuscan/Jaguar XJ8/Chrysler Crossfire/SAAB 9-3 Cabriolet/Aston Martin Vanquish/Alfa Romeo Alfa GT/ダイナモ)”、“エッセイ(カローラバン/スーパースペシャル/カローラバンその2/マークⅡを追いかけろ/ごめんねビート/見てくれだけの駄目車/馬には乗ってみよ)”、“車の解説(下野康史)”---------
この本「スモールトーク」の裏表紙の抜き刷り文は次の通り。昔の男はオレンジ色のTVRタスカンに乗って現れた。会いたくなんか無かった。唯どうしてもその車が見たかった。以来/男は次から次へと新しい車に乗って遣ってくるようになった。ジャガー/クライスラー/サーブ/アストンマーティン/アルファロメオ。長い不在を経て唐突に始まった奇妙で不確かな関係の行き着く先は。勤め人時代を描いたエッセイ及び掌編小説“ダイナモ”併録。---------
絲山秋子女史は、40歳で芥川賞を受賞する才媛である。この本「スモールトーク」も芥川賞作家らしい/短文で読者を魅了する術(すべ)に長けていると思った。