炉端での話題

折々に反応し揺れる思いを語りたい

夢と瞑想

2012-03-07 11:21:16 | Weblog
 2012年2月29日に放映されたNHKの「ためしてガッテン」では夢のことが取り上げられていた。夢を見ながら身体を動かし、場合によっては「殴る」などの暴力行為を起こすことがあるという。そのような状態を起こさないために、ヒトは夢を見るときには、筋肉を動かす神経経路を遮断する機能があるという。この遮断経路が正常でない場合、筋肉活動が発生するという内容であった。これは新しい知見として大いに参考になる。
 この炉端での話題で2009年10月にねこは夢を見るの?というブログを掲載している。その一部を次に再度引用する。
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 思いついた仮説は「夢を見ることは、脳神経細胞の新生、あるいは老化したシナップス構成の再生構成が正常に行われたかどうかをテストする操作」である。
深い睡眠状態にあるノンレム睡眠時に老化したニューロンは新生するニューロンとおきかわり、ニューロン間の情報伝達を行うシナップスも新たなシナップス結合に置き換わる。シナップス結合が消滅して、再生されることは最近の研究で明らかにされている。ニューロンのシナップスによる接合構成によって記憶機能が生成されることも確かめられている。
 つぎはぎだらけの脳としても、ニューロン構成が正常に動作するためには誤構成があってはならない。誤構成があった場合は、正しく再構成することが必要になる。まったく脈絡のない、しかも現実にはあり得ない夢とは、ニューロンの誤構成によるものかもしれない。これらの再生構成をチェックするための機能が夢を見ることであるという仮説である。
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 NHKの放映では、なぜ夢を見るのかということについては、専門家もよくわからないとのコメントであった。ネコはいうまでもなく、小鳥でさえ夢をみるということは、NHKのこの番組で明確な回答があった。それであれば脳を持つ動物はすべて夢を見るはずである。さらに夢を見るときには、身体の筋肉運動が連動しないように脳機能から切り離すスィッチがあるということから、上記に引用したような神経細胞の再生に夢がかかわるという仮説が支持されているように思われる。
 それであれば、大いに夢を見ることは精神の健康上から好ましいといえそうである。

 また、この炉端での話題で2008年1月に丹田呼吸法の効きめと題してブログを掲載している。
 このブログの中では瞑想のことについてふれている。深い睡眠と瞑想は、生理学的にみて大きな差があると思われる。その証拠としては脳波の違いがある。深い眠りの夢も見ないような熟睡状態のノンレム睡眠では、脳内部から周波数が低いデルタ波とかシータ波といわれる波形が観測されるという。一方瞑想のもとに起こる脳波を研究している研究者の方の話しによると周波数が10ヘルツ前後のアルファ波が観測されるという。
 このような脳波がいかなる起因で発生するかということについては、いまだに学理的に解明されていないと聞いているが、脳波の性質の差から、生理学的に異なっているといえる。

 NHKのテレビ番組を見ながら、睡眠中に発生する暴力行為は「瞑想と丹田呼吸法」により療養し、改善できるのではないかとフト思ったものである。瞑想と丹田呼吸法の効果については、ここでは改めて述べないので興味があれば前記のブログを読み直すことをお薦めする。
(脳)

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