炉端での話題

折々に反応し揺れる思いを語りたい

ソフトウェア進歩による残置廃財化

2009-05-08 13:48:39 | Weblog
先に「差別化をもたらす更新ソフトウェア事情」として、OSの更新に伴い置き去りにされる者にとっては、差別化ではないかと苦情を述べた。納さんから「差別ではなく、技術の進歩に伴う必要な識別である」というコメントをいただいた。
そのことは承知していた上で、苦情を吐露したのである。いまのM社の商魂は、売りに売りまくって儲ければいいということにあるとしか思えない。顧客を大切にするのであれば、商品を買ってくれた大切な顧客を置き去りにするような新しい商品を売りまくってはいけない。たとえ技術的な革新があっても、それを隠れミノにしてはならない。もしこのことが続けば、顧客はいずれ離反することになる。
ひとたび設定した識別子は、商標にも相当する貴重なものとして扱うべきである。識別子は三組の英文字である。英文字は27字しかないから約2万個の限られた個数しかない。3文字からなる識別子は、ソフトウェアの進歩に伴って4文字あるいは5文字として識別子を限りなく増やすことになるのだろうか。いや、すでに拡大しているかも知れない。
しからば識別子を変えずに処理系の革新に対応したファイル生成が可能だろうか。納さんの言うように、確かに難しい面はある。しかしながら不可能ではない筈である。
例えば古い処理系に適合したファイル形式を生成しておき、新しい処理系に適合したファイル形式は別途附属させるようにする。新しい処理系は、附属したファイルの中にその属性を記録しておく。これを識別して、新しい処理系は、それに沿った処理をする。ワープロのファイルならば古いバージョンのまま扱えるものとし、新しいバージョンならば、新しいバージョンに対応できるファイルとして展開するのである。
私がソフトウェアに保守的な理由はある。新しいソフトウェアには、多くのバグが残っているであろう。バグを少なくして枯れた古いソフトウェアの方が、信頼性が高い-最近は信頼性の代わりにデペンダビリティと呼ぶようであるが-と信じているからである。
ハードウェアの寿命とは関係なく、OSを次々に更新し、顧客を切り捨てていく商売をしていれば、その内に顧客からしっぺ返しがあると考えざるを得ない。拡大解釈したデペンダビリティに問題があるからである。
どこかの国では、国家プロジェクトと位置づけて、その対抗策を講じているかもしれない。知的所有権の侵害にならない新たなハードウェアとソフトウェア両面からの開発は可能と予見できる。ある国がソフトウェアの内容をつぶさに公開することを要求し始めていること、その一環と見るのは考えすぎであろうか。
(悩)

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