花を愛でる

四季折々の花を愛でます、時折、亀吉の様子も

赤い "シッポ”

2022-11-05 | 植物 花

今日は、”赤いシッポ” と題して、「アカリア ”キャッツテール”」と「ベニヒモノキ」の花を挙げます。

モフモフした 赤い "猫のシッポ” や狐の ”赤いシッポ” の様です。

 

最初は、「アカリファ ・レプタンス(ヒスパニオラエ)」、別名「キャッツテール」です、赤い “ 猫の しっぽ ” が秋の陽に輝きます。

小さな花が、集まって穂状の花を咲かせます、雄蕊が目立ちますが、花弁が無いのも特徴です。

イネ科の「アキノエノコログサ」(猫じゃらし)に似ていて、どちらも、猫に纏わる花の姿です。

尚、「エノコログサ」の名前は、「犬っころ草」から「狗(犬)尾草」の漢字名も付いてます。

<犬の尾っぽ>にも似ているからですが、「ノコログサ」ではないのが不思議です。

宮沢賢治の詩には、“いのころ草” と詠われていろのですが ・ ・ ・ 仔細は、分からないのです。

英名は、Fox tail grass でした ・ ・ ・ 矢張り、<猫のしっぽ>が妥当かな

トウダイグサ科、アカリファ属、非耐寒性這性多年草、西インド諸島原産、学名 Acalypha reptans=A.hispaniolae

英名 Acalypha 、Cat tail 、Summer love 、別名 「アカリファ」、「アカリファ ´キャットテール`」、「キャットテール」



下図は、イネ科の「エノコログサ」(狗尾草) Setaria faberi 愛称「猫じゃらし」です。


 

次は、花穂が長く下垂する「ベニヒモノキ」(紅紐木)です。

<「ベニヒモノキ」>

花弁が無い花が、密集した長い花穂が下垂します。

花期としては、露地では、夏から秋に懸けて開花しますが、温室などでは、冬でも視ることができます。

今が盛りのヒユ科の「ヒモケイトウ」にも似ています。

 トウダイグサ科、エノキグサ(アカリファ)属、非耐寒性常緑低木、マレー半島、ニューギニア、インドネシア原産

学名  Acalypha hispida別名「アカリファ」、英名 Chenille plant、Pussy tail、Foxtail

英名の Chenille とは、毛足が長い艶の有る糸を指す由、Pussy tail (子猫ちゃんのシッポ)には、太すぎますが

Foxtail が妥当かな、学名の hispida は、毛が生えている意味とか、毛深いことは、間違いないのです。

<余録>

ヒモ(紐)の名前が付くものに、今が、盛りに「ヒモケイトウ」(紐鶏頭)があります。

トウダイグサ科ではなく、ヒユ科に属しますが、似ています。

<「ヒモゲイトウ」>

「アマランサス」( Amaranthus ) は、ヒユ科、ヒユ(アマランサ)属の総称とのこと

中でも此の「ヒモゲイトウ」が、多く栽培されている由,古代から種子を食用として重宝していたようです。

現在では、ダイエットの為の食材として栽培されているようです。

紐状に長く連なる姿は、「鶏頭」のイメージとは少し懸け離れるますが ・ ・ ・ 

亦、次のシリーズで挙げるアマランサス属の「ハゲイトウ」(葉鶏頭)の花と同じで

花より穀物と言った方が、適切かと、次に挙げる予定の「ハゲイトウ」は、葉を愉しみますが

「アラマンサス」は、種を穀物として利用するので、”スーパーグレン” として、世界保健機構のお墨付きとか

ヒユ科、ヒユ(アマランサス)属、非耐寒性一年草、熱帯アメリカ原産、学名 Amaranthus caudatus

英名  Pigweed、Amaranth、別名「アマランス」、「センニンゴク」(仙人穀)


秋、”豊穣シリーズ” (18)

2022-11-03 | 植物 花

”豊穣シリーズ” の最後は、「イイギリ」、「アキグミ」と「エンジュ」の実です

”秋に色着く” は、「イイギリ」(飯桐)の赤く色着いた実です。

葉をすっかり落として、真赤な実が「葡萄」の房の様に下垂します、「ナンテン」(南天)の実にも似ています。

「飯桐」の名前の由来は、昔、此の「桐」の葉に似た葉に飯を盛って食べたからとか

ヤナギ科、イイギリ属、落葉高木、日本、」東南アジアに分布

学名   Idesia polycarpa、別名「ナンテンギリ(南天桐)」

葉が、黄葉し始めると、実の赤色も濃くなってきます、落葉する前の葉と実の色のコラボを愉しみます。

花も「ナンテン」の花に似ていて、ユニークな形です。

 

「アキグミ」(秋茱萸)が、赤く色着き始めました。

<「アキグミ」>

「茱萸」の実の形は、長楕円形が一般的ですが、「秋茱萸」は、径8m/m 位の球形です。

灰緑色の葉に赤が冴えます、落葉低木です。

北原白秋作詩の童謡<砂山>に詠まれている かえろ かえろよ ぐみはらわけて の ”ぐみはら(茱萸原)” は

此の「アキグミ」を指すとか、砂山に生茂った茱萸の木の間を掻き分けて

家路に着く子供達の姿が目に浮かびます。

長楕円形の「ナワシログミ」(苗代茱萸)や「ナツグミ」(夏茱萸)に比べて

小さく球状で、表面を銀粉で塗した様に白い沢山の斑点が浮き出ています。

初夏に色づく他の「グミ」に対して、秋に色ずく故の命名とか

砂防の為に、海岸に多く植栽した由、童謡 ”砂山” の歌詞が頷けます。

他の茱萸同様、食べられます、子供の頃のお八つでした、甘くて少し渋い味がします、ホロ苦い味かな。

グミ科、グミ属、落葉低木、日本、東アジア原産、学名   Elaeagus umbellata、英名   Japanese Silverberry


 

「エンジュ」(槐)の実が黄色に熟しています。

豆果の莢は、種子と種子の間が、括れているので、数珠のように見えます。

花は、夏に蝶型の白い花を多数咲かせます。

マメ科、エンジュ属、落葉高木、中国原産

学名   Styphnolobium japonicum、英名   Chinese scholar tree

数珠型の実が、下垂します、鞘入りの実です。

 

花は、7月頃に咲くクリーム色の蝶型の花です。

近縁に「シダレエンジュ」(枝垂槐)が有ります。

落葉した後の枝垂れる枝振りが見事です、中国名「竜爪樹」とか、確かに似ています。

学名 Styphnolobium japonica var.pendulum、英名   Weeping japanese pagotatree

 

最後は、余録として、近くの野山の紅葉の映像を載せて終わります。

山々の紅葉が、濃くなってきました、秋が、深まっています。


晩秋の夕陽色(3)

2022-11-01 | 植物 花

今日の "夕陽色” は、「アスクレピアス」と「ミナ・ロバータ」の花の色です、黄色、橙色、赤と "秋の色"  満載です。

<「アスクレピアス」>

「アスクレピアス」の仲間は、絹糸のような長い毛が、種子に着くので「トウワタ」属と呼ばれています。

北アメリカ、南アメリカ、アフリカ、アシアに多くの品種が分布しているとか

日本で主に栽育してるのは、「アスクレピアス・クラサヴィカ」  Asclepias curassivica 

「アスクレピアス・ツベロサ」  A. tuberosa とか

赤、橙色のツートンカラーが鮮やかな「クラサヴィカ」は、耐寒性が無いので

今月が、開花の限度で越冬が不可能です。

他方、「ツベロサ」は、耐寒性が有るので、越冬が可能です。

キョウチクトウ(ガガイモ) 科、トウワタ属、耐寒性多年草(非耐寒性一年草)

英名   Bloodflower、Scarlet milkweed、 Mexican butteflyweed  

別名「トウワタ」、「ヤナギトウワタ」、「シュッコンパンヤ」等  

「柳」に似た葉の「ヤナギトウワタ」 (柳唐綿) Asclepias tuberosa  も「トウワタ」に似ています。

簡単な見分け方としては、「トウワタ」の葉が披針形で対生なのに対して

「ヤナギトウワタ」の葉は、互生の違いです。

名前も由来になった綿の様な冠毛です。

次は、スペインの国旗に喩えられる「ミナ・ロバータ」の花です。

<「ミナ・ロバータ」>

昼の時間が、短くなる此の時季に咲き出す<短日植物>です。

 「アサガオ」や「サツマイモ」と同じヒルガオ科ですが、三裂する葉が似ていても、花は、全く違う印象です。

細長い花筒状の花が、繋がって咲き、「アサガオ」等の喇叭状の花とは大きく違っています。

花の色は、赤、橙、黄、白色と徐々に変化するので、一目で、此等の色を愉しめます。

英名   Spanish flag <スペインの国旗>は、此の色合いに由来するとか

亦、他の英名 Vigorous climer  は、<元気なクライマー>は、蔓が、絡まりながら登り上がる様子からとか

ヒルガオ科、イポメア属、蔓性一年(多年草)、中央アメリカ、メキシコ原産

学名    Ipomoea lobata =Mina lobata    旧学名)、英名   Vigorous climber、Spanish flag

別名「キンギョアサガオ」(金魚朝顔)、「ミナ・ロバータ」は、旧学名からとのこと