花を愛でる

四季折々の花を愛でます、時折、亀吉の様子も

今頃の樹木花三種 

2016-05-10 | 植物 花

今頃の樹木花として、「サンザシ」(山査子)、「ベニバナトチノキ」(紅花栃の木)、「ヒトツバタゴ」(一つ葉田子)を挙げてみます。


<「サンザシ」>

 枝の先端に散房をだして、萼、花弁五枚、20本位の雄蕊の白い花を咲かせます、楔形の葉が、互生します。

三から五裂した葉の縁は、ギザギザしています、果実が生薬になります。

「サンザシ」とは、サンザシ属の植物全体を指す由、仲間は、100種も有るとのことですが

一般に「サンザシ」とは、中国産のクネアタ種を指すとか、近縁種には、「セイヨウサンザシ」 Crataegus oxyacantha

「オオミサンザシ」 C.pinnatifida 等が有りました。

バラ科、サンザシ属、落葉低木、中国原産、学名 Crataegus cuneata

英名  hawthorn(ホウソン)、別名 「クラタエグス」

今日は、「サンザシ」の他に、ヨーロッパ、北アメリカ原産の園芸種、赤色の花で八重の「アカバナサンザシ」(赤花山査子)

Crataegus oxacantha var.paulii を載せてみました。

余談ですが、小説<赤毛ノアン>に「サンザシ」として登場する花は

カナダ、北アメリカで「メイフラワー」(Mayflower)と称している「トライリング・アビュータス」(Trailing arbutus)で

ツツジ科の常緑低木とのことです、翻訳者が「サンザシ」と訳した為とか

カナダ、ノヴァ スコシア州の州花になってました。

Mayflower は、5月に咲く花全般を指して、「サンザシ」もその中のひとつとのことです。


「西洋サンザシ」の園芸種「アカバナサンザシ」も八重で赤桃色の「バラ」の様な花を咲かせます。

 

 

 

左図は、<赤毛のアン>に登場する花のひとつ、 Mayflower を「サンザシ」と

翻訳者が訳したツツジ科の「トライリング・アビュータス」

Trailing arbutus) の花です。<画像は、借用しました>




次の樹木花は、「ベニバナトチニキ」(紅花栃の木)の花です。

枝先に円錐花序を立たせ、雄花と両性花を咲かせます、葉は、大きな掌形の複葉、対生します。

ヨーロッパ原産の「セイヨウトチノキ」(マロニエ) Aesculus × hippocastanum/Horse chestnut

/Conker tree/Marronnier)と北アメリカ原産の「アメリカアカバナトチノキ」(A.pavia /Red buckeye

との交雑種とか、成程、両者の特徴 が盛り込まれています、「アメリカアカバナトチノキ」の花は、筒型なので

「ベニバナトチノキ」との区別は、容易に判別できます。

トチノキ科、トチノキ属、園芸種、落葉高木、学名 Aesculus × carnea 、英名 Red horse chestnut


下図、左「アメリカアカバナトチノキ」 Aesculus pavia、右「セイヨウトチノキ(マロニエ)」Aesculus×Hippocastanum

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最後の樹木花は、「ヒトツバタゴ」(一つ葉田子)の白い花です。

円錐花序をだして、花弁が、4つに深裂した細長い白い花を咲かせます、白い雪に覆われた様な姿です。

名前の由来は、同じモクセイ科の「トネリコ」(タゴ)が、奇数羽状複葉に対して、単葉(一つ葉)なる故の命名とか

モクセイ科、ヒトツバタゴ属、落葉高木、雌雄異株、日本原産、学名 Chionanthus retusus

別名「ナンジャモンジャ」、此の木の名前が分からず “何の木じゃ” が「ナンジャモンジャ」となったとか

花の姿が、不明瞭な「菩提樹」、「楠」等も同じ理由で、「ナンジャモンジャ」の別名が付いています。

Chionanthus は、ギリシャ語で<雪の花>を著すとか、花の色と形が<雪の花>ですか

 

「ナンジャモンジャ」の名前は、下図の「シナボダイジュ」にも付いていました。

花の姿が、イマイチ不明瞭からでしょうか

  

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今般、NTT東日本 福島支社様の御好意により、福島各地のLIVE映像<ふくしまの窓から>にリンク許可を得ました。

季節の移り変わりをLIVEで視ることができます、花に飽きたら是非LIVE映像を御覧下さい。

尚、夜間は、不可視の場所が在ります。

高い山には、まだ雪が残っていますが、湖畔では、緑色が広がってきました。

<下図をクリックして御覧下さい>

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今、珍しい植物の花と果実

2016-05-07 | 植物 花

今頃のチョット珍しい花と果実です、最初に、観葉植物として人気の「ドラセナ」の花を挙げてみました。

沢山の種類が在る「ドラセナ」(Dracaena spp.ですが、葉を視ることが有っても、花を視る機会は、少ないと思いますので

今日は、其の中のレフレクサ系の「ドラセナ・レフレクサ´ソング オブ インディア` の花を載せてみました。

葉の縁に淡い黄色の斑が入った代表的な「ドラセナ」です、花もユニークな形をしています。

リュウゼツラン(リュウケツジュ)科、ドラセナ属、非耐寒性常緑低木、アフリカ、マダカスカル原産

学名 Dracaena reflexa ´Song of India` 、英名 Dracaena

 

「ドラセナ・レフレクサ ´ソング オブ インディア`」の葉=下図=

他の品種には、“幸福の木” の名前の「ドラセナ ´マッサンゲアナ`」 D.fragurans ´Massangeana`

「ドラセナ・マルギナタ」(ドラセナ・コンシンナ) D.marginata、「ドラセナ・デレメンシス」D.deramensis

「ドラセナ・スルクロサ」(Dracaena surculosa)、「ドラセナ・サンデリアナ」D.sanderiana

「ホシセンネンボク」(星千年木)の名前が付いた「ドラセナ・スルクロサ」D.surculosa 等が有りました。

 

 以下の三種「メディニラ・マグニフィカ」、「モンステラ」、「サラセニア」は、近くの植物園で視たものです。

<「メディニラ・マグニフィカ」>

和名が、「オオバヤドノボタン」(大葉宿野牡丹)と称する面白い名前が付いています。

葉茎が無い大きな葉が、対生して着くからでしょうか

枝先から長い花茎が下垂し、花をピンク色の苞が包みます、花は、葡萄の房の様な花房に咲きます。

雄蕊の葯の青紫色と黄色が目立ちます。

ノボタン科、メディニラ属、常緑小低木、フイリッピン原産、学名 Medinilla magnifica

英名 Showy medinilla、Shandelier tree 、英名は、“目立つシャンデリアの様な” 花ですか

 

亀吉の昼寝

 

 <「モンステラ」の果実>

ラテン語で、“怪物” を著す「モンステラ」(Monstra)に果実がなりました、奇妙な形ですが

熟して表皮が剥離すると食用になるとのこと

沖縄や八丈島では、御土産になっていて、食べられるとか

パイナップルとバナナをミックスした味のようです、一般に「モンステラ」は、学名 Monstra deliciosa の品種

「モンステラ・デリシオサ」を指すとのことで、属名のdeliciosa は、“美味しい” を意味する由

「モンステラ・デリシオサ」の葉は、羽状深裂して、葉の所々に穴が開いています。

白い仏炎苞(ぶつえんほう)=苞が大型化して、花びらの様な苞=と緑色の肉穂花序からなる花です。

「ミズバショウ」(水芭蕉)の花と同じ様な花です。

サトイモ科、ホウライショウ(モンステラ)属、非耐寒性多年草、熱帯アメリカ原産、別名 「ホウライショウ」(鳳来蕉)

「モンステラ」には、他に葉に穴が開いているが、葉の縁が全縁の「マドカズラ」

別名「モンステラ・フリードリッヒ スターリー」(M.friedrich sthalii)、「デリシオサ」より葉が小さく切込みが

左右対称でない「モンステラ・アンダンソニー」(M.adansonii) 等々が有りました。

 

  

 

 最後は、「サラセニア」の花です、葉が筒状になった食虫植物ですが、この様な綺麗な花を咲かせます。

筒状になった捕虫葉の表面に蜜腺が有って、昆虫を誘き寄せます。

筒の内側には、下向きに生えた毛が在って、入った昆虫は、入ったら出られない仕掛けです。

食虫植物の「ネペンテス」 Nepenthes Hybrids が、枝から垂れ下がりますが、「サラセニア」は、湿地に生えます。

筒の底には、消化酵素を貯めて消化し、栄養分を吸収します。

サラセニア科、サラセニア属、北アメリカ原産、常緑多年草、学名 Sarracenia spp.

英名 Pitcher plant、= 水差しに似ています、別名 「ヘイシソウ」(瓶子草)=酒器の瓶子に似ています。

主な品種には、黄緑色の筒状葉が、大きい「サラセニア・フラバ」(S.flava)、赤茶色の筒状葉の「サラセニア・プルプレア」

S.purpurea 、網目模様が入った「サラセニア・レイコフィラ」(S.lercophylla)が

  

下図は、網目が綺麗な「サラセニア・レイコフィラ」

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高い山には、まだ雪が残っていますが、湖畔では、緑色が広がってきました。

<下図をクリックして御覧下さい>


網目の模様

2016-05-05 | 植物 花

今、盛りの「ローダンセマム」の蕾は、“網目模様” 、花では、「バイモ」の花弁に入った斑が “網目模様” です。

ユニークな斑模様を御愉しみ下さい。


「ローダンセマム」には、筒状花が黄色で、舌状花が白い「ローダンセマム・ホスマリエンセ」

此の園芸種で、筒状花が茶褐色、舌状花が白色の「ローダンセマム ´アフリカンアイズ`」

筒状花が茶褐色で、舌状花がピンク色の「ローダンセマム・マウイ」等々が主な品種です。

葉は、深い切込みが有るシルバーリーフ、花は、「マーガレット」に似ています。

キク科、ローダンセマム属、北アフリカ、スペイン原産、学名 Rhodanthemum spp. 英名 Moroccan daisy

下図は、萼片の網目模様が綺麗な「ローダンセマム・ホスマリエンセ」(R.hosmariense)の蕾です。

下図は、「ローダンマム・ホスマリイエンセ」の花です、他の品種より大き目の花です。




 下図は、花が「ローダンセマム・ホスマリエンセ」より小さ目の「ローダンセマム ´アフリカンアイズ`(R.cv African Eyes

 
 

「バイモ」(貝母)の釣鐘型の花の内側にも 黒紫色の “網目模様” の斑紋が入っています。

淡い緑白色の花を下向きに咲かせます、葉の先端が蔓状なのも珍しいものです。

地下茎が二枚貝の形をしているので、「貝母」の名前が付いた由、漢方薬の原料として利用してるとのこと

ユリ科、バイモ属、半蔓性耐寒性球根、中国原産、学名 Fritillaria thunbergii

別名「網笠百合」、「フリチラリア・ツンベルギー」

<各画像は、クリックで拡大表示します>

下図は、名前の由来になった鱗茎です、二枚貝のようです。=お借りした画像=

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今、「エニシダ」が盛りです。

2016-05-01 | 植物 花

「エニシダ」(金雀枝)が目に付く季節になりました、総状花序に沢山の黄色い蝶形の花を咲かせる様子は

黄色い蝶が群がっている様に見えます、また、名前の<金雀枝>は、枝に雀が群がっている様子なのでしょうか

「エニシダ」には、本種の他に、「ヒメエニシダ」(姫金雀枝)が有ります、小振りなので鉢植えに植栽することが多いようです。

花も「エニシダ」より小さく、枝が直立します、「エニシダ」の枝が下垂するのと対照的です、寒さに弱いのも特徴です。

葉は、一枚の葉が三つに分離したような形で、互生します。

枝は、箒形でヨーロッパでは、実際、此の枝で箒を作ったとか、魔女が空を飛ぶ時に跨った箒です、ハリーポッターも此の箒を使ったかな

受粉の方法もユニークで、昆虫が花に留まると雄蕊雌蕊が飛び出し、昆虫が接触して受粉する仕組みとか

「エニシダ」の園芸種には、「ホホベニエニシダ」(頬紅金雀枝)、「シロバナエニシダ」(白花金雀枝)

「アカバナエニシダ」(赤花金雀枝)が有りました。

マメ科、エニシダ属、半耐寒性常緑低木、ヨーロッパ、地中海沿岸原産、学名 Cytisus scoparius

英名 Scotch Broom、Common Broom、<Broom とは、箒の意味です>、別名「エニスダ」

尚、和名になっている「エニシダ」の名前の由来は、旧属名の「ゲニスタ」 Genista

スペイン語の「イニエスタ」 Hiniesta、日本に入って「エニスダ」から「エニシダ」になった由

何だか日本古来の名前の様な響きですが ・ ・ ・ 

 


下図は、直立する 「ヒメエニシダ」(姫雀枝) Cytisus racemosus

 

下図は、両翼弁が頬に紅を差した様な「ホホベニエニシダ」(頬紅金雀枝) Cytisus scoparius ´Andreanus`

 

 
 

 

 

下図は、赤、ピンク、白色のグラデーションが美しい 園芸種の「アカバナエニシダ」(赤花金雀枝) Cytiusus Hybrids

下図は、直立する「シロバナエニシダ」(白花金雀枝) Cytisus multiflorus

亀吉の可愛い仕草

下図の様な黄色と白色の花弁の花も

<各画像は、クリックで拡大表示します>

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