花を愛でる

四季折々の花を愛でます、時折、亀吉の様子も

冬、青い実、黒い実、赤い実

2018-01-05 | 植物 花

飴色に変色した「クヌギ」(椚)の落葉、細長い葉が、[椚]の木の葉の特徴です

今回は、木の実を4種載せてみました、濃い青色に熟した「ギンバイカ」(銀梅花)の実と

漆黒に熟した「ネズミモチ」、「トウネズミモチ」、「プリペット」と赤い「モチノキ」、「クロガネモチ」の実です。

<「ギンバイカ」(銀梅花)の実>

夏に咲く白い5弁花が、「梅」の花に似ているので、「銀梅花」の名前が付いたとのこと

黒紫色に熟した実は、食べられますが、少し苦い味がしますので、お奨めはできませんが

果実酒にしては、利用されるようです、葉が、芳香を持っています。

フトモモ科、ギンバイカ属、常緑低木、地中海沿岸原産、学名 Myrtus communis

英名 Commmn myrtle、別名「ギンパイカ」(銀盃花)、「ギンコウボク」(銀香木)、「マートル」

「祝いの木」=結婚式にブーケとして使用するから

 
 

ヴィーナスが愛した花とか、長い雄蘂が印象的です。

 

モクセイ科の「ネズミモチ」(鼠黐)の実も漆黒色に熟しています。

妙な名前ですが、此の実の形が、鼠の糞に似ていて楕円形、葉がモチノキ科の「モチノキ」(黐の木)に似ているからとか

6月頃に、円錐花序に白い小さな花を多数咲かせます。

花は、筒状の漏斗形で、花冠の先端が4裂して反り返ります、雌蘂雄蘂が突出ています。

次に載せる中国原産で同じモクセイ科の「トウネズミモチ」(唐鼠黐)の実とも似ていますが

実の形が、球形ですので、区別は、容易です。

亦、「ネズミモチ」の葉を太陽の光に翳すと、葉脈が透けて見えるが

「トウネズミモチ」は、透けて見える違いでも区別が容易です。

モクセイ科、イボタノキ属、常緑小高木、日本原産、学名 Ligustrum japonicum、別名「タマツバキ」

 「トウネズミモチ」(唐鼠黐)は、「ネズミモチ」より開花時期が遅く、花は、大きい違いが

学名 Ligustrum lucidum、英名 Glossy privet

 

 

「トウネズミモチ」(唐鼠黐)は、「ネズミモチ」より開花時期が遅く、花は、より大きい違いが有ります。

学名 Ligustrum lucidum、英名 Glossy privet 

「ネズミモチ」の仲間の「プリペット(プリベット)」の 黒い実も熟しています。

小枝が密生するので、生垣等に植栽することが多いようです。

初夏の頃に、白い小さな花が集まって花穂をつくります、甘い香りを振りまきます。

葉に白い斑が入って「シルバープリペット」、葉が黄色い「プリペット`レモン&ライム`」の種類が有ります。

モクセイ科、イボタノキ属、半常緑低木、ヨーロッパ、東アジア原産、学名 Ligustrum sinense

英名 European privet、別名「セイヨウイボタノキ」、「ヨウシュイボタノキ」

 

 最後に、赤い実が生る「モチノキ」と「クロガネモチ」を挙げてみました。

「ネズミモチ」の葉も此等の葉に似ているので、”黐” の名前が付いたようですが

「黐の木」がモチノキ科なので、”本来” の<黐>になる訳です。

春に、4弁の淡い黄色い花を咲かせますますが、小さい所為も有って、目立たない花です。

葉は、革質で全縁、互生します、樹皮を叩いて、ネバネバの<鳥黐>を造って、野鳥を捕獲したものです。

野鳥保護が、徹底しない頃の話ですが ・ ・ ・ 

モチノキ科、モチノキ属、常緑低木、雌雄異株、日本、中国、朝鮮半島に分布

学名 Ilex integre、別名「ホンモチ」、「トリモチノキ」、「モチ」

 

 

 次は、「モチノキ」の実より小さい(6mm位)が、沢山の球状の実を着ける「クロガネモチ」(黒鉄黐)です。

枝や葉の柄が紫色なのと、葉が紫色に変色するので、<黒鉄>の名前が付いた由

他のモチノキ科の樹木の葉の革質や楕円形は、似ていますが、一層、濃い緑色で光沢が有ります。

此の樹木も初夏に、淡い紫色の小さな花を咲かせます。

「クロガネモチ」を ”金持ち” と解釈して、縁起木として崇める地方が有るとのことです。

モチノキ科、モチノキ属、常緑高木、雌雄異株、日本、中国、台湾、インドシナ等に分布

学名 Ilex rotunda、英名 Round leaf Holly、別名「フクラシバ」、「フクラモチ」

「タラヨウ」も赤い実を着けています。

(以前の記事を再掲載しました)

<「タラヨウ」(多羅葉)>

実は、赤色よりオレンジ色に近い色彩ですが、“ハガキの木”  の別名が付いていますので

年賀状の季節、敢えて、採り上げました。

葉の裏に鉛筆状の尖った物で文字を書くと、書いた処が黒く変色するので

文字を書くことができるため、<葉書>の語源になった由、郵便局のシンボルツリーになっています。

5月頃に黄緑色の集合花を咲かせます。

尚、葉に切手を貼って、宛先を書けば郵便として送れるとNETに書いて有ったので

調べてみたら、小さすぎて定形外郵便でも送れないとのことでした。

以前、葉に書いた年賀ハガキは、封書で送ることにしました。

<多羅葉>語源は、ヤシ科の「タラジュ」(多羅樹)Coryhautan に似ていて、此の木の葉にも

昔、インドでは、経文を書いたとか、葉は、肉厚で、光沢の有る長楕円形

モチノキ科、モチノキ属、常緑高木、日本、中国原産、学名 Ilex latiifolia 、英名 Tarajo Holly 、

愛称「葉書の木」、「郵便局の木」


(各画像は、クリックで拡大表示します)


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