台風通過中・・・

2012-06-20 01:28:20 | 自然&いきもの+ゾウのはな子


 先ほど帰宅しました。雨に濡れるのは嫌だけれど、許容の限度を超えてしまうと、いくら濡れても平気になってしまいます。台風の接近に備えて、登山用の上下雨具に長靴を用意していたので、多少の暴風雨なら大丈夫という過信もあったのでしょう。GHを出ると、雨が降る前に風対策を施した農場の野菜たちがまだ無事なことを確かめ、この先も耐えてくれるよう声をかけてから自転車にまたがりました。
 雨しぶきが道路を激しく叩き、前後左右へ走っていきます。走り出しは、真後ろから風が吹いていたので電動アシストがついているかのようにペダルが軽く、雨煙が波のように道路をうねり駆け回る不思議な光景を楽しむ余裕すらありました。けれども、向かい風になった途端に(予想はしていましたが)ペダルが急に重くなり、自転車は前に進まないし、頬を打つ雨が痛い!

 不謹慎かもしれませんが、子供の頃は嵐が来ると気持ちが高揚しました。少しの危険ならばイコール「冒険」だったのです。台風が近づいてくると、森に作った秘密基地を雨風から守るために補強を施し、大事なものを安全な場所に移動させましたが、これらはとても楽しい作業でした。嵐の最中に秘密基地が壊れていないかこっそり見に行って、こっぴどく怒られたこともあります。
 停電もよく起こりましたが、怖さを覚えたことがありません。風雨が雨戸や屋根をどんなに激しく叩こうと、家の中は蝋燭の灯りがかすかに揺れる程度で、実に安全な場所に思えました。
 そんなとき必ず思い浮かべるのがアーサー・ランサムの小説『ツバメ号とアマゾン号』でした。登場人物の一人になった自分は、ツバメ号を帆走させ、ヤマネコ島にテントを張ってキャンプをし、アマゾン海賊やフリント船長と知り合い、そしてキャンプ最後の夜に嵐に襲われるのです。二段ベッドの上に寝ていると、頭のすぐ近くで雨音を聴けるのですが、それがテントのキャンバスを叩く雨音に少し似ていたのかもしれません。

 日付が変わって、少し雨足と風が弱くなりましたね。被害のないまま、台風一過になってくれるといいですね!