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しげる牧師のブログ

聖書のことばから、エッセイを書いています。
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朝の露 <アサの生涯>

2025-04-03 | Ⅰ列王記
「アサのその他のすべての事柄、すべての功績、彼が行ったすべてのことや彼が建てた町々のこと、それは『ユダの王の歴代誌』に確かに記されている。ただ、彼は年をとってから、両足とも病気になった。」(Ⅰ列王記15:23新改訳)

アサ王の生涯は信仰的生き方と不信仰的生き方が混じっており、完全ではなかった。▼功績としては、ユダ国内から偶像を取り除き、宗教改革を実行したこと、母マアカがアシェラ像を拝み続けたので、皇太后(こうたいごう)の位から退けたこと、クシュ人が大軍で攻めて来た時、神を仰ぎ、信仰によって退けたことがあげられる。▼ただ本章にあるように、北イスラエルが侵攻してくると、ダマスコ王に金銀を送り、人間的な援助を依頼して神により頼まなかったという失敗を犯した。その上、不信仰を指摘した預言者ハナニを怒って牢に入れ、罪のない人々を迫害したこともあった(Ⅱ歴代誌16章)。たぶん晩年には高慢になり、周囲の助言なども聞かなくなったのであろう。最後は両足の病気になり、死んでいった。ただ人々は王の治世を全体としては評価し、盛大な葬儀で別れを惜しんだ。▼アサの治世は41年で、ダビデやソロモン王より長い。ソロモンもそうだったが、一人の王が最初から最後まで、神へのあつい信仰をつらぬくのは容易でないことがわかる。私たちもおなじで、信仰の道程を最後まで走りぬくためには、主をたゆみなく仰ぎ続ける敬虔さが必要である。あの5人の乙女たち(マタイ25章)のように、初めは熱心でも、最後には油がなくなってあわてふためき、とうとう御国の門を入れなくなってしまった、そんなことにならないように、目をさまして歩もう。