春からイタリア語を勉強したので今回は是非実地研修をと思ったが、こっちがイタリア語で話しかけた途端、「あ、こいつはイタリア語はダメだな?」と悟られるみたいで、英語で返ってくる。だから結局英語のやりとりになって全然使えない。イタリア人は小学校で英語を習い、みんな話せるようになってるからどちらでも構わないのだ。もっと修行して出直して来いということだな。昨日の料理教室でもアントネッロさんとは全然会話ができなかったのも悔やまれるし、次回は是非話せるようになってから来よう!
今日の最初の目的はドゥオーモのクーポラの上に登ること。いつも入口は長蛇の列なので、張り切って開館30分前に行った。それでも3番手だった。
時間になって登り始めると、先頭の太ったおじさんが苦しそうに「先に行って」と譲ってくれた。またしばらく行くとチャイニーズの女の子2人組が息を切らせて「先に行って」というので、なんとワシらはこの日一番でクーポラの上に登ることができた。
上からの眺めは昨日のジョットの鐘楼を凌ぐ素晴らしさで、今まさにフィレンツェのてっぺんにいるという感動に打ち震えた。下りるのが名残り惜しかった。
最初から体力使ったのでここで早いけどとりあえず休憩ということでクーポラが見えるカフェでお茶した。ここは図書館の上にあるカフェで、クーポラがきれいに見える絶好の場所だ。全く姫はすごい所ばかり見つけてくるもんだ。
その後は数軒買い物してから、バルジェッロ美術館へ。ここは彫刻がメインの美術館だが、目玉はなんといってもドナテッロとヴェロッキオのダビデ像の競演だ。
これはドナテッロによるダビデ像。
こちらはヴェロッキオによるダビデ像。モデルは少年時代のダ・ヴィンチと言われている。
どちらも素晴らしかった。これで3種類のダビデを見たわけだが、それぞれが異なる強烈な印象を与えてくれた。
お昼は簡単にフラテッリーニのパニーニ。これがまたうまいわけで、店を探す時の目印が店の前に集まる人の群れというのも理解できた。この人たちの店に世界中の人がパニーニを食べに来るわけだ。売上は安定してることだろう。それでも店を大きくしたり、2号店を出したりはせず、そのまま次の世代に引き継ぐのだろう。変わらぬ味で歴史を刻む。本当の老舗の意味を教わったように思った。
午後は買い物であっちのお店、こっちのお店……。
ワシも旅の勢いでちょっといい靴を買ってしまった。手作り靴職人の店、マンニーナ。靴を買った後、工房を見学させてくれた。そこに日本から修行に来てる人が作業していた。今男女1人ずつの日本人が修行中らしい。はるか海を越えて靴職人の修行に来るなんて、見上げたバイタリティだ。
日本にも多くの客がいるそうで、説明してくれたイタリア人の店員さんも近いうちに日本に行く予定だと言っていた。
今日の夕食はアパートのキッチンで姫が腕をふるうというので、食材をいろいろと買って帰った。ポルチーニのパスタやら生ハムやらトリュフとフォワグラのパニーノやらサラダやらチーズやらをつまみにピノグリージョを1本開けた。最高のディナーだった。
そんな感じで5日目終了。
「赤いまち」
いとおしき 歴史と文化の 赤いまち
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