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漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

貫之集 732

2025-04-17 04:19:28 | 貫之集

わかれゆく ひとををしむと こよひより とほきゆめぢに われやまどはむ

別れ行く 人を惜しむと 今宵より 遠き夢路に われやまどはむ

 

旅立つ人との別れを惜しむ思いに、今宵から私も遠い夢路にまどうことだろう。

 

 この歌は、玉葉和歌集(巻第七「旅」 第1121番)に入集しています。
 詞書は 731 と共通です。
 「遠き夢路」というフレーズが印象的ですね。618 には「遠き夢見む」という表現もありました。

 

ちかくても あはぬうつつに こよひより とほきゆめみむ われぞわびしき

近くても 逢はぬうつつに 今宵より 遠き夢見む われぞわびしき

618