わかれゆく ひとををしむと こよひより とほきゆめぢに われやまどはむ
別れ行く 人を惜しむと 今宵より 遠き夢路に われやまどはむ
旅立つ人との別れを惜しむ思いに、今宵から私も遠い夢路にまどうことだろう。
この歌は、玉葉和歌集(巻第七「旅」 第1121番)に入集しています。
詞書は 731 と共通です。
「遠き夢路」というフレーズが印象的ですね。618 には「遠き夢見む」という表現もありました。
ちかくても あはぬうつつに こよひより とほきゆめみむ われぞわびしき
近くても 逢はぬうつつに 今宵より 遠き夢見む われぞわびしき
(618)