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漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

貫之集 744

2025-04-29 04:30:03 | 貫之集

紀友則亡せたるときによめる

あすしらぬ いのちなれども くれぬまの けふはひとこそ あはれなりけれ

明日知らぬ 命なれども 暮れぬまの 今日は人こそ あはれなりけれ

 

紀友則が亡くなったときに詠んだ歌

明日をも知れぬ私の命であるけれども、今日が暮れぬ間のひととき、亡くなった人のことをあわれに思うのであるよ。

 

 貫之と友則は従兄弟同士で、古今和歌集の選者4名のうちの2名ですね。この歌は古今和歌集(巻第十六「哀傷歌」 第838番)、拾遺和歌集(巻第二十「哀傷」 第1317番)に入集います。選者である友則の死に際して詠まれた歌が入集していることで、友則が古今和歌集の完成を待たずに没したことがわかります。
 なお、両勅撰集入集歌では、第二句が「わがみとおもへど」、第五句が「かなしかりけれ」とされています。

 



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