漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

貫之集 419

2024-06-08 04:27:44 | 貫之集

あさなけに みつつすめども けふなれば やまべのみこそ おもひやらるれ

朝なけに 見つつ住めども 今日なれば 山辺のみこそ 思ひやらるれ

 

毎朝松を見つつ暮らしている山辺ではあるけれども、子の日の今日は、野辺を思いやりながら山辺を眺めずにはおられない。

 

 冒頭「朝なけ」の「け」は「日」の複数形で、「日々」の意。詞書は 418 の「山里に住む女、子の日する」が共通です。