漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

貫之集 439

2024-06-28 06:35:40 | 貫之集

田のなかに小鷹狩りしたる

ひともみな われならねども あきのたの かりにぞものを おもふべらなる

人もみな われならねども 秋の田の かりにぞものを 思ふべらなる

 

田の中で小鷹狩りをしている

秋の田で刈り取りをしている人も、小鷹狩りをしている私とは違った思いであろうけれども、みな、仮の世のもの思いにふけっているようであるよ。

 

 「かり」に「刈り」「狩り」「仮」の三重の意味を持たせた詠歌ですね。