漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

貫之集 430

2024-06-19 05:46:50 | 貫之集

神祭る

うのはなの いろみえまがふ ゆふしでて けふこそかみを いのるべらなれ

卯の花の 色見えまがふ ゆふしでて 今日こそ神を 祈るべらなれ

 

神を祭る

卯の花の白い色とも見まがう木綿を垂らして、まさに今日、神に祈りを捧げているようである。

 

 第三句「しでて」は「垂でて」で、垂れさがる意の「しづ」の連用形。現代でも「しだれ桜」といった形で残っている語ですね。