仮 63番 勝持寺
連休に、大原野の古刹3寺ほど行って来たので、仮に63番~とし、後ほど地域別で整理する。
京都市西京区大原野南春日町1194
山号 小塩山
宗派 天台宗
中興 最澄
本尊 薬師如来
別称 花の寺
本堂
仁王門 応仁の乱の戦火を逃れて残った。
正法寺から大原野神社の鳥居前を横切り、勝持寺に向かう。参道の途中、平安時代の遺構である「仁王門」をくぐる。なだらかではあるが長い上り坂を20分ほど歩く。「花の寺」と別称されるほど四季折々の草花が楽しめる。南門にたどり着くと書院の受付を経て、阿弥陀堂から宝物殿である「瑠璃光殿」で重要文化財級の仏像を間近で拝見する。
勝持寺も創建は奈良時代だが、平安初期に最澄が伽藍を再建した。従って天台宗だ。隣の正法寺とは空海の真言宗と対をなす。しかし応仁の乱でほとんどの建物を焼失したのは同じだ。それにしてもこんな辺鄙なところにも応仁の乱の戦火が及んだのかと恐ろしくなる。
有名なのは佐藤義清が出家した寺であることだ。鳥羽上皇に仕える北面の武士であった義清は、一説には待賢門院璋子に恋愛しその思いを断ち切る為に出家したと言う。西行として歌人として名を残すその人である。その西行が植えたとされる桜が「西行桜」として残っている。花の寺と言われる理由もここから来ているようだ。境内には弘法大師ゆかりの不動堂があり「眼病平癒」の効果があると言う。同じ西山の柳谷観音にも同じく眼病に効く空海ゆかりお堂があり「独鈷水」が涌く。こちらは「瀬和井の泉」が涌いている。京都はどこにでも名水が湧き出るのである。
境内には100本以上のソメイヨシノが植えられている。やはり桜の季節に再び訪れよう。