アチャコちゃんの京都日誌

あちゃこが巡る京都の古刹巡礼

609 アチャコの京都日誌 新シリーズ京都100寺巡礼  62番 正法寺

2019-05-03 17:20:48 | 日記

仮 62番 正法寺

連休に、大原野の古刹3寺ほど行って来たので、仮に62番~とし、後ほど地域別で整理する。 

京都市西京区大原野南春日町1102

山号  宝寿山

宗派  真言宗東寺派

本尊  三面千手観音

開基  智威大徳 中興 空海

別称  石の寺

 

京都西山大原野地域に歴史ある寺が4つある。淳和天皇陵のある小塩山山麓にそれら古刹は洛中の都市化・近代化に背を向けて残っている。正法寺は阪急東向日駅から車で20分ほど、桜の季節にはソメイヨシノ・枝垂れ・八重桜と順繰りに楽しめる。伺った時は、八重桜の散り初めの時で春の名残を味わった。駐車場に出店を出している男性が、駐車場に侵入した時から眼差しを向けている。よほど珍しい訪問者なのか。確かに連休中にも関わらず帰るまで、檀家さん以外訪ねる人はなかった。出店の男性は何か珍客に話しかけるように聞いて来たが省略する。でも、こんなお寺が大好きだ。

正法寺の創建は奈良時代だが、「西山の弘法さん」と言われるのは平安初期に空海が中興したものだからだ。本尊の千手観音はお顔の左右に化仏を従え三面となっている珍しい形状だ。まずは本堂内でたった一人でしばし過ごす。愛染明王や薬師如来もありがたい。また方丈の方には、大黒天が嬉しそうに走り出している。「走り大黒天」と言いいち早く我々に幸福をもたらしたいのだと言う。

そして見どころは、方丈縁側から見る庭園が絶景だ。はるか京都市内を借景にした壮大な白砂庭園だ。寺のパンフレットには「白砂に浮かぶ鳥獣 春夏秋冬の 名園」と、紹介されている。誰もいない中で景色を独占する。

惜しむらくは近年建て替えた本堂・方丈は明るく襖絵は現代作家によるものだったので、何か普通の金持ちの邸宅にお伺いしたような印象だった。

 


608 アチャコの京都日誌 新シリーズ京都100寺巡礼  61番 大聖寺(御寺御所)   奉祝 令和元年

2019-05-03 08:16:08 | 日記

61番 大聖寺

京都市上京区烏丸今出川上ル御所八幡町109

山号  岳松山

宗派  臨済宗単流

開基  足利義満・日野宣子

本尊  釈迦如来

別称  御寺御所

大聖寺 (京都市) 外観.jpg

後ろは同大学生会館

同志社大学学生会館の南隣りに「大聖寺」はある。筆者が同大に通っていた時、今出川校舎から新町校舎に行き来する時に必ず通っていたルート上にある。当時そのような意識もなく、残念ながら大学自体に関心が無くなった。幸い卒業は、学生運動の影響で期末試験がなかった事と、単位取得試験の答案用紙の裏面に、「家庭的不幸と貧乏について」という長文の論文?を書いたことで教授の心を動かしたことで勝ち取った。

話は大聖寺である。普段は拝観をしていない。小さな門をくぐり小さな境内を数歩歩き、歴史的方丈を眺めると数分で終了する。ただし、「花の御所」という大きな自然石の碑は見逃してはならない。室町御所はここにあったのである。開基は日野宣子と足利義満となっているが、宣子は北朝初代の光厳天皇の妃であった人で、義満の義理の叔母でもある。春屋妙葩を導師として尼となり無相定円と名乗った。別称御寺御所と言い高い格式を現わす。このように〇〇御所という尼寺がこの辺りには多い。薄い記憶を頼り同大の新町校舎の方へ歩き、三時知恩寺(入江御所)に向かう。