アチャコちゃんの京都日誌

あちゃこが巡る京都の古刹巡礼

1039回 俺にも言わせろ! 指示と行為 ビッグモーター事案への考察②

2023-07-31 11:20:45 | 日記

㉘ 指示と行為

企業においては、指示と行為は同じでなければならない。正常で優良な企業であれば、「高い目標にチャレンジする事」「職場環境整備」「抜擢・降格・信賞必罰人事」いずれも素晴らしい「指示」である。それがそのまま「行為」であれば問題はない。

ところが、「目標達成の為に手段を選ばない。」「行き過ぎた環境整備の為に全体最適を見失う。」「納得感のない情実人事になってしまう。」など、指示と行為に整合性がなくなると話は別である。

実質的トップ」副社長は出席せず…ビッグモーター社長が辞任表明 ...

いずれも、企業モラルの低下、法令違反、モチベーションの低下につながる。結果的に企業の業績どころか存続に関わる。ビッグモーター事案はこのような正しく立派な「指示」であってもいつの間にかとんでもない「行為」になり下がる事例である。しかも問題は経営トップがよく知らないことである。「天地神明に誓って」知らないと言う説明は嘘ではないだろう。知っていて黙認するほどの覚悟はないだろう。本当の問題は、現場のマイナス情報がトップに伝わっていないことである。これはどんな企業でもあることで、なんでもかんでもトップに言える良い会社などありえない。トップは一定の権威を保持し畏怖の対象でもある。「なんでも言える」はずがない。従って、役員や幹部が中間的立場で現場の声を上げるのである。これが正常な組織であるのだが、幹部社員も平社員も同等に扱われている企業も多い。当該企業は、社長と息子である副社長以外は、ひら社員扱いであったのだろう。

ならば社員は辞めれば良いと、世間は言う。話は簡単ではない。職場に毎日いると世間の常識が分からなくなる。「どの企業もやっている。」「自分だけが悪い。自分だけが無能なのか。」「辞めても仕事はない。」などと思う。場合によっては洗脳状態に陥ることもあろう。

7.指示・命令「謙虚な姿勢で前向きに」 | 躾JAPAN-PROJECT by SPC

しかし、当該企業が業界トップまで駆け上がった事は事実なのだ。好業績優良企業だったのだ。でも、ドーピングにより世界記録を出したようなものだ。フェアではない。ただし、見つかるまで「分からなかった。」のである。

特に未上場企業はチェックが甘い。厳しいガバナンス規制に対応できないがゆえに上場していない可能性もある。株式を公開するかどうかは企業の自由だが、100人を超える大企業は同等のガバナンスを求めるべきである。また、内部告発制度も国家レベルで告発できるように窓口を広範囲に設置すべきである。SNSが盛んになっている昨今、フェイクニュースを規制する一方、真実の訴えを拾う工夫も早急に実施してもらいたい。いつも被害者は社員と消費者である。

 


1038回 俺にも言わせろ! コロナと風邪  籍(咳)だけ残る?

2023-07-30 08:32:04 | 日記

㉖ コロナと風邪

もちろん、大きく違う。それは新型コロナウィルスにより感染する重大な感染症と、のどの炎症から時に発熱する軽度の咽頭炎とで大きく違うのである。特に夏風邪は寝冷えや疲れによる免疫力低下で発症する。

大阪府/新型コロナウイルス感染症の後遺症について

そんなことはどうでも良い。コロナの決定的に違うのは、いまだに感染者に対する偏見がある。さらに第5類にして警戒を解いたものの隔離期間は厳格に運用されている。今や、通常の注意を払っていても感染するのがコロナだが、感染した場合「注意力が低い。」「対策が十分でなかった。」遂には「モラルが低い。」とまで思われる。それは、「あたかも性病に感染した遊び人」のような目で見られているかの如くである。マスクせず立ち飲み屋のカウンターにたむろする連中は感染しないのだろうか。

さらに5日間の隔離期間は強制ではないはずだが、各自治体や各家庭では厳格な運営を求める。特に我が家は、配偶者が親せき宅に疎開し我が家に寄り付かない状態に。食事(餌)を差し入れる時は、玄関先に置き配だ。しかも玄関に立ち入らないにも関わらず、完全武装、目にはゴーグル、頭にシャンプーハットのようなものをかぶり、手袋までは分かるが、全身を覆うブルーの防疫装備を付けて、あたかも現場の看護師が感染者の入院患者に対応するかのような物々しい対応である。およそ10秒の作業にである。これが隔離5日間にわたる。

新型コロナウイルス感染症の5類感染症移行後の対応について ...

確かに感染力は強いので注意は必要だが、今や死に病ではない。これでは社会活動と人間関係に影響を及ぼさないか?誰しも病に伏せっていると、親族に親切にしてもらえると思うものだ。コロナはまだまだ偏見で見られ、回復には一人で時間を過ごすことになる。

 

因みに、筆者の現在の症状は、自分の夫婦関係と同じ状態である。『熱(関係)は冷めたが、咳(籍)だけ残っている。』


1037回 俺にも言わせろ! 社風と企業風土 「ビッグモーターがトンデモ事件をおこした。」

2023-07-29 07:53:03 | 日記

㉔ 社風と企業風土 「ビッグモーターがトンデモ事件をおこした。」

ビッグモーターが会見】兼重宏行社長と兼重宏一副社長の辞任を ...

ほとんどの同業たちは、真面目に経営努力をしている。迷惑な話だ。そこで、社風と企業風土。これは同義語としたいところだが、社風はオーナー社長など先人経営者が構築する当該企業の理想。企業理念とも言える。以前は、社是とか企業スローガンとして発表していた会社も多い。典型的なのは、「お客様と栄える」とか「お客第一」など顧客向けの場合と、「自由闊達」とか「すぐやる、必ずやる、出来るまでやる。」などと社員向けの場合もある。

一方、企業風土は、会社が年数を経て他社にない独特の企業の雰囲気・慣例などが企業内に息づく様(さま)を言う。風土とはまさに知らず知らず内に慣習の積み重ねであたかも当たり前の常識の様に構築される。当初、社風と風土はともに違いはないはずだったが、理想としての社風が建て前となって特殊な企業風土を産む。

ビッグモーター、兼重宏行社長と兼重宏一副社長が辞任 新社長は ...

分かりやすく言うと、「わが社は自由闊達な社風だ。しかし社長の力が強いので意見具申はしない企業風土が出来上がった。」などと言うことになる。それは企業文化ともいう。文化とは和風文化や平安文化などと芸術や宗教などの精神文化にも及ぶ高尚な意味でつかう時もあれば、「夜這い」や「奇祭・風習」などの地域特有の民俗学的文化でも言う。それが企業文化と言ったとたんに、正規の手続きを踏まず判断を行うとか、なれ合いによる企業運営の元凶となる。まれに不正行為の正当化まで行ってしまう。それも企業文化だと言うこともある。

本来目指す「社風」とは高い理想を掲げているはずだったのが、企業利益や個人の出世栄達を目的に手段の正当化が企業風土に隠れて行くのである。程度の差こそあれどの企業もまぬかれ得ない道筋なのだ。かの中古車販売の会社も後発ながら業界に大きな影響を及ぼすほどに発展する過程で「社風」とは違う「文化」を産んだのだ。高いに目標にチャレンジするという理想は、いつからか達成不可能な無茶な目標設定になり、手段を選ばない「文化」となってしまった。事件になるその瞬間まで目標へプレッシャーをかけることに何の疑問もなかったはずだ。今頃、その愚かさに気づいたかも知れない。しかもその文化に共感できない社員には即刻退職を勧めていたらしい。これにも何の疑問もなかっただろう。誰しも嫌な会社にはいなくても良いのである。しかし多様性を失くした組織に自浄作用は働かない。会社は好き嫌いではなく自分の能力を発揮し自己実現する場であるはずだ。少なくとも辞める自由は社員にあるが、排除の強制は企業にはない。秩序を乱すことがないなら、異質な社員こそがけん制機能として必要な時もあるのだ。

企業におけるガバナンス強化の目的や方法とは? 役立つツールも ...

そこで、ガバナンスと言われるけん制機能が期待される。この度の事件は未上場とはいえ保険業界・中古車販売・車検業者などへの信頼を損ねただけでなく、絶対的オーナーへのけん制について警鐘が鳴らされた。規制の緩い未上場企業にもガバナンスガイドラインが厳しく運用される画期となる事件だろう。なぜならば被害者はオーナーではなくお客と従業員なのだから。


1036回 俺にも言わせろ!  熱血指導とパワハラ

2023-07-13 18:26:04 | 日記

㉔ 熱血指導とパワハラ

熱血指導は「コスパ」が悪い?運動会で見えてくるもの

これは同義語である。結果からどちらかに評価されるかだけであり行為そのものにかわりはない。今や指導者たるもの、部下や後輩に対する純粋な気持ちはみんなある。強くなれ、賢くなれ、勝て優勝せよと、その思いを込めて指導するのである。組織を強くし結果を示した指導者に熱血指導者でない者などいない。一方で、パワハラとは受け止める側の感情でありパワー(強引な指導)と思うか、思わないかは受け手の問題である。全員がハラスメントと言わない限り指導者の問題ではない。仮に指導者側がやりすぎと自覚して厳しく指導を行っても、訴えがなければハラスメントは成立しない。しかし、むしろそのような鈍感な部下や選手ほど勝てはしない。出世や勝利への執着心が強い部下ほど反発もするのだ。

一般的な指導者にとってみればほどほど成長してくれれば良いのであり、ハラスメントのリスクを負う気はない。もはや企業であれば飛びぬけた優秀な部下は良いが、さほどでもない部下に熱血指導を行う必要性はない。スポーツの世界では一発大金がかかる大勝負はあるが、サラリーマンにそのような大勝負はない。優秀な社員は自ら成長するのである。

Z世代とは?何歳から?定義・特徴・由来やX/Y世代との違いを簡単 ...

今やサラリーマンは上司に指導をしてもらいたいとは思っていない。一般的な仕事のノウハウはAIが親切に教えてくれる。さして立派でもない先輩や上司に古臭い講釈を語ってもらっても邪魔になるだけだ。もはや上司の教えはお経でしかない。で、あれば先輩上司はライバルであっても上下関係ではない。そこに熱血指導やパワハラなど不必要である。お互いリスクを負う必要などない。厳しく指導しなければ「仲良しクラブ」になってしまうと、昔ながらのマネジメントを行う上司はいるが、今時、仲良しクラブほど業績は上がる。体育会系の厳しい上下関係では若手はついてこない。やはりいつの時代も若者は侮ってはならない。老いては子に従え、である。

一方、セクハラは恐らく一層増える。これはオス・メスの関係であるからだ。そもそも恋愛など勘違いの産物であり、その勘違い誤解がなければ恋愛や結婚は成立しない。従ってセクハラは益々増える。蛇足でした。


1035回 俺にも言わせろ!  芸子と舞妓

2023-07-12 08:49:18 | 日記

㉓ 舞妓と芸子(芸者)

舞妓と芸子(芸妓・芸者)の違いとは?年齢・お給料・髪型・着物は?

京都の花街は、芸子さんが基本であり舞妓さんも芸子さんを目指す修行中と考えられる。まずは、仕込みさんとか見習いさんと言われる修行中から始まり、店にデビュー(店だし)してまずは舞妓さんになる。そして、数年たてば芸子さんとして独り立ちする。襟の色が赤から白になるので、襟替えとも言われる。その間、髪型や着物の着方なども厳格に区別される。最初日本髪すら結えない女性たちが、自分の髪で「おふく」「われしのぶ」などと言う可愛らしい髪型でデビューする。着物も振袖でだらりの帯、そしてこっぽりと言う10cmほどの高い草履を履く。日本髪には様々な飾りをつけてかんざしをちゃらちゃらと鳴らし、しゃなりしゃなりと花街を歩く姿はまことに可愛らしい。

舞妓さん芸子さん@誠市 | きらきら星のつぶやき☆鯖江モデルを ...

そしておよそ5年ほどの修行で芸子となると、今までの置き屋さんとの関係がなくなることが一番大きい。言わば独り立ちした芸者となる。つまり衣装代など一切の経費も自分で采配するのである。日本髪も地毛でなくとも良いので、舞妓を引退したとたん髪をバッサリ切る人も多い。比較的地味な着物が主体で、見栄えより芸で座を盛り上げる。芸子には定年はなく実際90歳を超える芸子もいる。一般的には独立して店を出すか、芸事に生きて行く人も多い。祇園町には元芸子の方が経営するスナックやおばんざいの店も多く、自然に京ことばに触れることも出来る。

今日の京都3月29日(火) | 都のかほり日記

京の花街には5つの流派があり、芸風を守りそれぞれ営業区域を決めて今日に続いている。