壬生寺
洛陽33か所巡り28番だが、本尊は地蔵菩薩、ここで有名なのは「大念仏狂言」
中世に寺を再興した融通念仏の円覚上人が創始したとされる。また新選組ゆかりの寺としても知られる。
この念仏狂言、なかなか微笑ましい素人芸能なのだ。昔、文字が読める人も少なく、しかも拡声器もない時代。
念仏の有難さを広める為、円覚が広めたものを地域住民が大事に残したのだ。
セリフはなく、無言でしぐさのみで物語を表現して行く。鉦と太鼓で拍子をとるので「壬生のカンデンデン」と言われる。
信者の願いを書いた「炮烙」を派手に叩き落とす「炮烙割」や、蜘蛛の精が糸を観客に投げる「土蜘蛛」などが、人気の出し物だ。
丁度この3連休に開催される。
炮烙割は、最初の演目として毎日演じられる。
33か所巡りの観音霊場は、中院と言う。
境内の南に、小さな祠に祀られる。
上演中の舞台は撮影禁止なので、横の方から撮影。
何と、観客席の下は、幼稚園になっている。園児が一斉にこちらを見て指さした。
「部屋にはいりなさい。」って、言って写した一瞬のもの。
京都の年中行事は、このようにほとんどが地域住民や有志の方達で、行われている。
祇園祭や時代祭などの大きな祭も、組織された町衆(チョウシュウ)で成り立っている。
その規模と地域の広さ、そして歴史の長さが京都の一番の魅力なのだ。
いよいよ残り2か所となる。