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健康的食生活のための情報を発信です。
1980年以前の中学に家庭科、未必修の男性諸氏に医療従事者を含め必要かも。

[魚油] 食生活について語ろう

2019年10月31日 | 美容ダイエット
魚油Fish oil ぎょゆ
  近年、EPA,DHAなどの魚油が健康に良いとして摂取が進められています。製品化される魚油は、油の多い鰯、さばなどの魚を煮て圧搾し得られています。新鮮な新しいものは、淡黄色で無色に近いですが、高度の不飽和脂肪酸が存在することから酸化されやすく褐色になりやすい性質があります。
食用とする魚類の脂質は、不ケン化物(石鹸にならずにエーテルに溶ける成分)が1、2%と少ないものとなります。アブラざめ類には、70~80%もの多くの不けん化物を含み、炭化水素(スクアレン:酸素の影響を受けやすく不安定)が多く含みますがこれは食用には適しません。これに水素を添加し、飽和炭化水素といわれるより安定した成分にしたものがスクワランで健康食品とし注目しています。

魚油の多くは、不飽和脂肪酸(80%)が飽和脂肪酸(20%)の2倍以上で蓄肉の脂肪より不飽和脂肪酸を多く含みます。過剰摂取は、凝血能力の低下を招く可能性があります。ほかに少量のリン脂質(レシチン:脳の活性化)を含み主に魚卵、白子に多くなっています。人の体質と異なる油で排出されやすいようです。硬化油としマーガリン、ショートニング、石鹸に、健康食品(EPA、DHA)の原料にもしています。
 魚の種類によって脂肪酸の組成は旬の魚には、それぞれに特徴があり寒い時期の魚は、油が乗っています。
鱈は、肝臓に油をため込んでいます。暑い時期を旬とする魚は、淡白なものが多い様です。市場に一般に見られる旬の魚に
春:さわら、とびうお、さより、にしん、あじ、ます
夏:きす、あゆ、すずき、カツオ、うなぎ、するめいか、あなご
秋:さばかますさんま、はぜ、きんめだい、かれい、甘鯛
冬:いわし、わかさぎ、はたはた、ふぐ、あんこう、たら、ぶり、まぐろ、ほっけ
などがあります。

魚類の一般的、魚肉の成分組成は、およそ水分60~86%(標準71~79%)、タンパク質10~27%(17~23%)、脂質0.5~20%(1~6%)、炭水化物0.1~1.8%(0.1~0.8%)、灰分0.6~3%(1.0~1.5%)の範囲内にあり、ビタミンCは殆ど含みません。
血合い肉は、脂質が多くビタミンA、B1、B2、B12を普通の肉に比べ数倍から数10倍に達し栄養的価値が高いようです。魚は、季節により脂肪量に大きな差があり味も異なってくるので美味しい時期の旬のものを選ぶのがよいですが冷凍技術の発達により旬のものが冷凍され旬がわかり難(にく)くなっています。

 魚油は、常温で液体で血清コレステロールを抑制する効果があり、とくにEPA,DHAのn-3系の脂肪酸が虚血性心疾患、脳卒中などの予防に役立ちます。肝臓における脂肪分解の促進と脂肪合成が抑制されることによるものです。中性脂肪の合成は主に、ステロール調節する成分の結合タンパク質-1(SREBP-1)が関与、制御し脂肪合成に必要な酵素の遺伝子を調節することが解かっています。肝臓脂肪代謝の変化は、魚、魚油の摂取によって、その因子の量が減少することから、脂肪の合成が抑えられ抑制され脂質低下作用に大きく関与しているのです。

以前にリノール酸のコレステロール低下作用がいわれていましたが、過剰摂取することによって代謝によってアラキドン酸に変化し動脈硬化を促進しやすいことが知られるようになったのです。αーリノレン酸よりEPA,DHAが体内で合成もしています。

 健康食品として注目度が高いEPA,DHAについて詳しく触れながら、油脂の摂取の仕方などについて記載していきましょう。

◇エイコサペンタエン酸・EPA(Eicosa Pentaenoic Acid)えいこさぺんたえんさん
  青魚(イワシ、サンマ、サバ)の魚油に多く含まれる不飽和脂肪酸で血清コレステロール低下作用を持ち動脈硬化を予防し血栓症(心筋梗塞、脳梗塞)を防ぐとされる。グリーンランドに住むイヌイット(エスキモー人)に、デンマーク人に比べて血栓症の少ないことが知られていた。
1970年代の調査によりアザラシ、クジラ、魚の海産物をよく摂取していることが調べられた。それらには、EPA(コレステロール低下作用)、DHA(脳の活性化)が含まれており血流改善に役立っていることが判った。酸化されやすいので新鮮なものを取る方がよい。西欧型の畜鳥肉中心の食事では、飽和脂肪酸が多く血清コレステロール値を上昇させ血栓を作りやすくする。
バランスを保つことが大切なことであり、食生活の片寄りから最近は、青魚を多く取ることが奨励されている。鮭生100gで脂質8.4g、脂肪酸6.31g(EPA492mg、DHA820mg)を含むが健康食品の飲料とし100ml当たりEPA600mg、DHA260mg含有の製品が登場している。

◇ドコサヘキサエン酸DHA(Docosa-Hexaenoic acid:C22H32O2) どこさへきさえんさん
  脳、網膜、神経組織に多く存在して記憶能力の機能維持に必要とされる。鯖、ブリ、いわし、さんま、鮭など青身の魚に1.8g~0.8g/100g中と特に本鮪脂身(とろ:2.9g/100g中)には多く含まれるn-3系脂肪酸に分類され多価不飽和脂肪酸として存在する。
ドコサは22の意味、ヘキサは6の意味で、つまり、炭素数が22で二重結合を分子内に6個有するということ。DHAがαーリノレン酸(アブラナ科のナタネ油、くるみ油などに多く含む)より人体で合成されること分かっている。必須脂肪酸リノレン酸よりEPA(エイコサペンタエンサン)を経て合成され生理機能物質を作り出す。
n-3系(魚油・植物油、リノレン酸・EPA・DHAなど)とn-6系(植物油、リノール酸など)のバランスがn-3:n-6=1:4とされることが望ましい。特に過剰摂取による副作用、他の食品との相互作用の報告は見当たらない。
100g中でブリ生1.7g、まいわし生1.3g、真サバ生0.7gと魚油に多く酸化されやすいが脳の機能発達、活性化、抗がん作用、アレルギー抗炎症作用、眼精疲労、精神安定に大切な働きを持つ。中枢神経に働きかけ認知症(痴呆症)への改善の報告がある。血中脂質低下、血圧降下作用、大腸がん予防することが認められる。

◇n-3系脂肪酸 えぬさんけいしぼうさん
  植物油に多いαーリノレン酸、魚油に多くみられるEPA,DHA,DPAなどが含まれる。日本人の平均的摂取量は、n-3系脂肪酸のうちαーリノレン酸が60%、魚油のEPA,DHA,DPAで40%程度摂取している。
虚血性心疾患の予防に関与する。食事摂取基準として18歳以上の目標量が2.6~2.0g/1日以上と設定され人体に対する疾病の罹患に対する報告が無いことから上限値は設定されていない。n-3 系脂肪酸としC18:3(αーリノレン酸)、 C18:4(オクタデカテトラエン酸)、 C20:4(イコサテトラエン酸)、 C20:5(イコサペンタエン酸)、 C22:5(ドコサペンタエン酸)、 C22:6(ドコサヘキサエン酸)が知られる。

多価不飽和脂肪酸 たかふほうわしぼうさん(Polyunsaturated Fatty Acids)
  脂肪酸の炭化水素の鎖に二重結合のあるものを不飽和脂肪酸といい二重結合の数が二つ以上存在しているものをいう。メチル基の端から炭素が3個目の位置にあるものをn-3系(リノレン酸、イコサペンタエン酸:EPA、ドコサへキサエン酸:DHA等)という。
6個目の位置にあるものをn-6系(リノール酸、アラキドン酸等)脂肪酸という。大豆油(脂肪酸総量94.6g:リノレン酸7.9%、リノール酸52.7%、オレイン酸24.3%【一価不飽和脂肪酸、n-9系】)、とうもろこし油(脂肪酸総量93.7g:リノレン酸1.5%、リノール酸50.5%、オレイン酸34.7%)、ごま油(脂肪酸総量93.8g:リノレン酸0.6%、リノール酸44.8%、オレイン酸39.0%)、オリーブ油(脂肪酸総量93.8g:リノレン酸0.8%、リノール酸10.4%、オレイン酸75.0%)、まいわし(脂肪酸総量10.62g:リノレン酸1.0%、リノール酸2.6%、オレイン酸10.0%、EPA13.0%、DHA1.7%)、さば(脂肪酸総量13.49g:リノレン酸0.8%、リノール酸1.4%、オレイン酸26.5%、EPA9.0%、DHA13.2%)を含む。
グリーンランドのイヌイットが脳梗塞、動脈硬化が少ないことから常食としていたアザラシを注目した。体内では、リノール酸からアラキドン酸が合成され、α-リノレン酸から EPA,DHAを合成する。
この過程で働いている酵素が同じでありリーノル酸を多くとる食事に傾いているとリノール酸からアラキドン酸へ と代謝する方に酵素が使われ、EPA,DHAへの代謝が行われにくくなる。バランスの取れた摂取の仕方が必要とする。日本人の食生活との兼合いよりリノレン酸、リノール酸は、必須脂肪酸でその摂取脂肪比はn-6/n-3を4:1とすることが適正だとしている。
魚油(EPA【まいわし1.4%、さば1.2%】、 DHA【さば1.8%、まいわし1.1%】)に多く血栓を防ぐ作用を持つが酸化されやすい。

   食品の目安として動物性食品、植物性食品、魚からの脂質を4:5:1の割合でとるのがよいとし食事摂取基準で示す総脂質の総エネルギーに占める割合(脂肪エネルギー比率)は、29歳までは30~25%、30~69歳25~20%、70歳以上で25~15%ととしている。
調理や体に入ってからの脂質の酸化変性は、多価不飽和脂肪酸より1価不飽和脂肪酸のオレイン酸の方が影響が少ないとされている。そのため、飽和(S):1価(M):多価(P)の比を2:3:2に近付けるように摂取するのが望ましい。

 魚油のEPA,DHAが、健康によいことが分かっています。本鮪脂身にはDHA(100g中で2.9g)ですが、なんと養殖ハマチの脂質13.1g/100g、EPA(1.5g/100g),DHA(1.7g/100g)、真鯛養殖の脂質14.8g/100g、EPA(1.1g/100g),DHA(1.8g/100g)とも多くなっているのです。天然のぶり脂質8.0g/100g、天然の真鯛の脂質3.4g/100g、EPA(1.5g/100g),DHA(1.7g/100g)です。
養殖のハマチ、養殖真鯛は、どのようにして育てられているのでしょうか。
養殖ハマチ 
  アジ科、回遊魚であるぶりが3、4月の初春に産卵し孵化(ふか)したところのモジャコ(ブリのこ)を捕らえて養殖が盛んに行われブリの幼魚(40cm)で、はまち(いなだ)が一般的な名称で呼ばれる。与えられる餌(いわし、あじ、こうなご)によって肉質の成分に違いが出てくる。1尾育て上げるのに7、8kg必要とされ1年ぐらいかけて1.2kgの30cm程度のハマチに飼育し出荷する。全国的に水揚げのある魚で、刺し身、寿司ねた、照り焼き、塩焼きにする。

養殖真鯛 
  タイ科、最近は、養殖物が多く出まわっており赤い色を保つ為に海底と同じ暗さにするのに黒の覆いをして日差しをさえぎる作業が行われる。鰯、鯵のすり身、魚粉を餌とし2~3年で1kg前後になったものを出荷する。
旨みの主な成分は、イノシン酸(核酸)で死後も分解しにくく味がよく持続している。魚種により異なるが真鯛は、産卵が4~6月なので冬に水揚げされるのを旬とし刺し身、酢の物、潮汁、塩焼き、鍋物、鯛ご飯、鯛茶漬けに利用する。

 養殖物の魚油の量、EPA,DHAの含有量が多くなっているものがあります。主な餌に鰯が使われています。物によっては、価格の安い養殖物のほうが、健康に良い成分を多量に含んでいることもあるようです。養殖によって本来の魚種による成分の違いにもまた変化が見られています。
青魚に多く含まれるEPA,DHAといわれてきましたが、青魚を餌とする養殖物は、旨みがあって、健康によく、その上、価格が安くなっているようです。特に天然物にこだわることなく、衛生管理の行き届いた養殖物の魚もお勧めかもしれません。そして蓄肉類と異なり魚肉は、筋繊維が短く、組織が柔らかいことから生きた活魚(かつぎょ)、または死後硬直期間中のものを用いた方が歯切れがよいようです。素材そのものの味を重視することから刺身、煮魚、焼き魚など単純な料理法が好まれています。

 

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[漬物] 食生活について語ろう

2019年10月30日 | 保存食品
漬物Pickles,Pickles vegetables つけもの 
   以前は、これからの時期冬に向かって貯蔵食品として必ず晩秋の風物詩となって漬物をつくる姿が各家庭で見られたものです。狭い住宅事情もあって今では、市販のものを利用することが多くなってきたのではないでしょうか。市販品は、どうしても体裁を重視してしまいがち、家庭での加工品は、風味が違います。まだ農業、漁業を古くから営んでいる方々にとっては、昔から伝わるその地方独特の漬物が受け継がれ残っています。市場に出荷されない半端物を使い麹、酢、糠床、味噌の大豆製品を使い発酵させ保存食としたものが長寿の秘訣、健康によいとしいろいろ紹介されています。ご飯には、漬物が似合い、食欲を増進させます。その長寿の秘訣である漬物の化学について調べました。
 
 一般には日本での漬物は、主に野菜に塩を振り入れることにより浸透圧を保つのに野菜からの水を取り込み濃い食塩水をつくり野菜の細胞が破壊され水分が少なくなってほかのいろいろの成分が野菜に入り込み漬物ができあがります。
 
 おいしい塩漬をつくるには、材料の選定、食塩、重石(材料と同程度から3倍の重量)、手入れが加減が必要です。過度に乳酸菌を発酵させないように酸味を作らないようにすることから微生物(酵母、カビ、細菌)の至適温度25~30℃、発生を抑えられる気温5℃以下45℃以上となっています。
冬場の蓄え、気候からもこの晩秋が漬物に取りかかるのによい時期だったのです。歯ごたえがよく食欲を増進させ以前は、貯蔵性を高めることから15~25%もの食塩量が使われていましたが塩分の取り過ぎが懸念され低塩化が進み梅干で12%程度より一夜漬け、浅漬けは、2~3%程度となっています。
昔、山間部では塩が貴重だったことから食塩を使わないで無塩で圧力をかけて細胞を壊し乳酸発酵させた木曽のすんき、中国東北地域の酸菜(スワンツァイ)が知られ作られていました。食塩には、にがり(主成分塩化マグネシュウム)を含んだものは野菜中のペクチンを凝固させ長く置いてもしなびず、歯切れがよくなります。
精製塩よりにがりを含んだ並塩がよいのです。基本的に長期保存の貯蔵漬けには、下漬け、本漬けの2度漬けが行なわれます。
苦汁 にがり
  荒塩を保存しておいて潮解(ちょうかい)作用によってしみでてくる液体の苦味成分であり塩化マグネシュウムを主成分とする。
おおよその成分は、乾物24%、灰分14.9%、ナトリウム3.4%、カリウム1.23%、カルシウム2.1%、マグネシウム4.19%、ケイ酸0.01%、硫酸4.5%、塩素2.8%、自然界で海水におおく存在する。
無機塩類で苦味があり、水、アルコールに溶ける。塩化カルシュウム(CaCl2)は吸湿性が強く無水物で水に溶解する時に熱を発生させる。豆腐凝固剤(最近はCa塩)、野菜・果物の煮崩れ防止、、カリカリ梅漬け、乾燥剤、カルシュウム強化剤、冷凍用の冷媒(温度を下げる為に用いられている物質)にも使われる。
食品への使用基準が1%以下とされる。保湿効果がありアトピー、アレルギーに、新陳代謝をよくし便秘を解消しダイエット、整腸に用いられ注目される。過剰摂取は、体内のタンパク質を凝固させ血栓を作りやすく、肝機能、腎機能障害、下痢の原因となる。
 
よく知られるたくわん漬けは、本漬けと新漬けとがあり
本漬は、大根を乾燥させてから漬けこみます。乾燥の状態(弓形から結び型に曲がる)、食塩量より一ヶ月から一年ぐらい保存できるようにしています。大根の水分だけが失われ旨みの凝縮された甘味のあるものになるのです。空気に触れると味、色の悪くなることから隙間(すきま)のないように塩、糠を順に振り入れて最上部を乾燥葉で被(おお)い押しぶたをし水が染み出るぐらいの保存期間が長いほど材料の3倍程度までの重石をのせます。
新漬けは、9月頃より製造を開始、大根の乾燥に気温、湿度が高く天日乾燥に不向きで難しいので原料の水分量の多いものは一度下漬けし脱水し保存性を高めています。それから塩抜きし本漬けの糠床と一緒に漬けこむのです。
 重石は、食塩とともに野菜から水分を浸出させ水分の層が空気と材料との接触を少なくし、雑菌の繁殖を阻止し腐敗、変質より守る働きをします。
 大根、タクワンの成分比較を、ついでに切干大根も興味がありあります。
一般にNa(ナトリウム):K(カリウム)=2:1(一日の摂取量)以下がよいとしています。
Na3.94g(3940mg:食塩で10g)としてKが2g(2000mg)の摂取量となります。カリウムの目標量が3500mgです。調理による損失量約30%とみています。
 カリウムの摂取量を増加させてもナトリウム排泄量は、大きく変化しません。ナトリウムの摂取量を増加させるとカリウムとともにナトリウムの排泄量も増加します。
 
 切干大根は、1日の摂取量10gとしカリウムの減少が見られません。切干大根のハリハリ漬けは、塩分の摂取量を少なくし歯ごたえ、食物繊維(生大根以上)の栄養成分を取ることができます。おいしく栄養価の高い食材をいろいろ混ぜて漬け込むことにより、手軽にできて食欲増進見なおして見ませんか。
酢の加減で塩分調節も可能です。ご存知の方もいらっしゃると思いますが簡単に作り方の説明をしておきましょう。
五人分 材料:切干大根50g、千切り人参30g、千切り生姜10g、水戻しした千切りきくらげ20g(乾物2g)、シソの実10g、酢50cc、醤油25cc
1.切干大根をよく水洗いし水切りし食べやすい長さに切っておく。
2.千切りにんじん、千切り生姜、千切りきくらげ、シソの実、酢、醤油とともに切干大根とともにあえる。
3.冷蔵庫に一昼夜保存しておけば食べられます。
 
 乾物でフリーズドライ製法のものが多く見うけられるようになりました。凍結し水分を蒸発させるといいます。蒸発で水溶性成分(ミネラル、ビタミン)は、そのまま食品に残っているのでしょうか、それとも水分と共に流れ出すのでしょうか。成分分析を待ちたいところです。
 一般に家庭でも手軽にできる白菜、青菜(野沢菜)の塩漬けを比較してみましょう。
白菜塩漬けは、ナトリウムとカリウムの割合は、900mg:230mg≒3.9:1であり、ナトリウム(食塩)の摂取量を減らすことが高血圧予防の上から最も望ましいのです。100gで2.3gの食塩含有量で1日の摂取量50g/1.2g食塩量程度となります。キムチの食塩含有量が変わらず栄養成分が多くなっています。色々の健康によい食材を合わせて漬け込んだキムチ(発酵食品)が健康食品として注目を受け人気のある秘密だったのです。
 
 野沢菜塩漬け市販品は、食塩相当量が1.5%とであり食塩含有量が以前に比較し抑えられています。ビタミンA、C、カルシュウムの給源とし十分にその役目を果たせます。ナトリウムとカリウムの比が610mg:300mg≒2:1となっています。野沢菜の主産地は、長野県、以前は、食塩摂取量が多いことで減塩運動が展開された地域です。昭和56年より県民運動として積極的に取り組み1日の食塩摂取量が昭和55年(1980年)に15.9gであったものが58年には、11.0gまでに抑えることができたといわれています。美味しい、健康によい野沢菜ができていったのですね。
 
 農家では、市場に出荷されない半端物、残り物を使い古くから麹、酢、辛子、糠床、醤油、味噌の大豆製品を使い塩漬け、発酵させ浸透圧により野菜により旨みを与えそれが身体に有用な成分であったのです。食塩の摂取量が気になる中で減塩傾向が続いているのは好ましいことです。
 
野菜の種類、魚介類、海藻、糠床、麹、酒粕、甘酢、醤油、味噌の漬ける原料、調味料によって色、香りの変化を楽しむことができます。水分量の減少とともに風味、歯ごたえ、保存性を高め食欲増進させ、食物繊維(整腸作用、有害物質の吸着)を多く摂取できます。漬物は、時代の変化と共により健康を考えたものに変身していっています。
それぞれに摂取量、量的なこと、美味しさ、栄養を考えて、食を楽しむ時代です。ご飯をよく噛んで漬物をよく噛んで唾液の分泌をよくさせます。脳の活性化を促し、歯を丈夫にします。乳酸菌の整腸作用があります。昔から腹八分目というではないですか。適量を守って食事をすれば、健康の維持、増進にすべて役立っているのです。
 
 食塩摂取量の多少により平均寿命に大きな差が見られることを明らかにしています。食塩摂取量の多い東北地方では、たん白質、野菜の摂取量が少なく野外活動が少ないことが上げられています。運動、休養、栄養バランス、食生活情報の氾濫する中、正しい情報・知識を選択することが必要です。

[2019.10.30]
 

[◎玉葱] 食生活について語ろう

2019年10月27日 | 美容ダイエット
◎🧅玉葱Onion たまねぎ 
  健康食品の出始めの頃、玉葱の皮に含むケルセチンという成分が、健康によいとして多く語られていました。ケルセチン以外にもいろいろと体によい成分が含まれているようです。タマネギは歴史的経緯からさまざまの病気の改善に有効であることが知られ、近年、食物の栄養成分に注目が高まっています。欧米や多くの栄養学者、科学者によってさかんに研究されるようになり実際に優れた栄養成分、植物性化学物質(ファイトケミカル)を含むことが多く報告されるに至っているのです。

玉葱は、ヒガンバナ科(以前はネギ科ないしユリ科としていた)、原産はイランといわれています。
世界的に温帯地域に広く分布する多年生草木で主に地下の鱗茎(りんけい)を食用としています。葉が濃緑色でナガネギに似て、葉の付け根に幾重(いくえ)にも重なって球形、鱗茎ができます。2年目の夏には花茎(かけい)を伸ばし上部に薄紫色の小さな花を無数につけたねぎ坊主ができますが農家では畑ではネギ坊主を作った玉葱は固くなり食用としての価値が低下することから種を蒔いてその年に収穫、成熟期になると葉が倒れ収穫の時期を迎えます。
日本には、江戸時代には伝来していましたが、普及は明治になってからで最初北海道で栽培が始まりその後大正時代には全国的に栽培が広まりました。日本では比較的新しい野菜ですが、中近東やインド、ヨーロッパに おいては古くから食用とし利用価値の高い食品でした。古代エジプトではピラミッド建設に従事していた労働者の食料としていたという記録が残っています。紀元前1世紀のデイオスコリデス(40-90)の薬物誌「ギリシャ本草」、中国の本草書などに玉葱の効用が記(しる)しています。
2014年現在国内生産量第3位の生産量で最近では、輸入物もあり全国各地で生産しほぼ年中出荷しています。
肥大した鱗茎(りんけい:地下にある茎)を食用とし、保存が冷蔵保存で3~6ヶ月貯蔵できます。甘たまねぎ、辛たまねぎ、色は、白(貯蔵性が劣る)、黄、紫(赤)、形は、偏平、球型、ペコロス、熟期は、晩生、早生種と種類があります。葉の切り口は長ネギが〇形であるのに対し葉玉葱の葉はD形になっています。
加熱調理することによって水分が少なくなり、揮発性刺激成分の硫化アリルは、揮発、分解され「プロピルメルカプタン」という物質に変化し砂糖の50~70倍もあるという強い甘みに変化、またタマネギに含む甘み成分ブドウ糖、ショ糖などが濃厚になって甘みが感じられるようになります。
100g中でエネルギー37kcal、タンパク質1.0g、脂質0.1g、炭水化物8.8g、灰分0.4g、ナトリウム2mg、カリウム150mg、カルシウム21mg、マグネシウム9mg、リン33mg、鉄0.2mg、亜鉛0.2mg、銅0.05mg、マンガン0.15mg、
ビタミンA:(0)μg、ビタミンD:(0)μg、ビタミンE:0.1mg、ビタミンK:(0)μg、ビタミンB1:0.03mg、ビタミンB2:0.01mg、ナイアシン0.1mg、ビタミンB6:0.16mg、ビタミンB12:(0)μg、葉酸16μg、パントテン酸0.19mg、ビタミンC8mg 食物繊維1.6g含みます。
一般には黄種(辛玉葱)が多く出回っており、5月から6月をとします。北海道産(春播き:9月より翌年4月迄出荷)、静岡、兵庫、長崎(秋播き:翌年4月から9月に出荷)し、出始めのものは辛味が少なく軟らかいですが貯蔵性に乏しくなります。成長の途中で収穫する葉玉葱もあります。辛味、甘味成分を利用し新玉葱は、生食でよく薬味、おかか和え、サラダ、マリネに、ほかスープ、煮込み、シチュー、炒め物、揚げ物と和洋中華に用い利用の最も多い野菜のひとつに数えられます。
フルーツ玉葱(熊本:糖度10度】)は、生で食べられ、包丁で切っても涙が出ないがジュースにすると辛味が出て美味しいとはいえないようです。
 
有効成分とし涙が出る元になる「イオウ化合物(硫化アリル:水溶性)」は、悪玉コレステロールを分解、動脈硬化を予防し、精神を安定させ、安眠をもたらします。硫化アリル含有酵素アリナーゼAlliinaseが作用しアリシンとなってビタミンB1と作用した時アリチアミンに変化し腸内で働くことのできるビタミンB1誘導体が作られビタミンB1の吸収をよくし疲労回復に働きます。殺菌、食欲増進、発汗作用があります。「カリウム」は、ナトリウム(塩分)の排泄を促し血圧上昇を抑制する働きがあります。K(カリウム)生:100g中、ほうれん草690mg、大根400mg、玉葱150mgを含みます。
また赤ワインに負けないポリフェノール効果の活性酸素除去作用があることも認められ、ケルセチン(フラボノイド系色素)の黄色色素(黄色の皮の部分に多く含む)が降圧作用を示し、インシュリンの不足を補い血糖値を下げ、脂肪の吸収抑制等を注目していますます。

  老化の原因の老化物質(エイジ)の生成を防ぐ作用あるのです。玉葱には、多くの生理活性成分があり確認していますが、硫黄を含む有機化合物(硫化アリル)とフラボノイドの一種である ケルセチンに大別できます。
 
●硫化アリル りゅうかありる
  玉葱、にんにく、ねぎ、らっきょう、にらに多く含み五辛(ごしん)といい辛味、臭気成分で水に溶け、加熱に弱い。生の状態で利用するとより効果的に作用する。精神を安定させ安眠効果がある。臭の成分のアリン(alline)と含まれている酵素アリナーゼと切ったりすることによって作用する。刺激性のアリシン(イオウ化合物・硫化アリル)となり消化を助け、滋養強壮に利用される。硫化アリルは実際には気化し鼻の粘膜を刺激して涙がでるので目を直接刺激するのではないらしい。又強い殺菌、抗菌、精神安定作用がある。ビタミンB1の吸収をよくする。
       *アリシン ありしん
  にんにく、玉葱など葱の仲間に含まれている酵素アリナーゼ(alliinase)が揮発性の臭気と辛味の成分の生の状態のアリイン(イオウ化合物、硫化アリル類)から切ったり、すりつぶすことによって破壊されると同じ植物の組織の中に含まれていたアリイン(alliin)と作用して刺激性のアリシン(イオウ化合物・硫化アリル)となる。揮発性で一時間で半減してしまう。作用が強く取りすぎると皮膚炎を起こし、胃の粘膜をただれさせる原因を作ることもあり多量の過剰摂取はよくない。
過剰摂取により溶血作用があることから赤血球が溶けだし貧血を起こすことがある。交感神経を刺激しアドレナリンを分泌させ発汗を促し代謝を促進作用がありビタミンB1の吸収をよくする。ビタミンB1(チアミン)と結合しアリチアミンとなってその吸収を助け体内での持続性を保ち疲労回復に役立つ。アリチアミンは、体内のビタミンB6と結合すると糖質の代謝に関係するインスリンの分泌を助ける働きをして血糖値を下げる。
強い殺菌、抗菌作用を発揮、食中毒、整腸、かぜ予防に役立つ。精神安定にも関与し卵胞ホルモンの分泌を促し更年期障害にもよい。

●ケルセチンQuercetin  けるせちん
  フラボノイド化合物のフラボン類に属しポリフェノールの一種で多くの植物に含み、特に大豆、玉葱の褐色薄皮に最も多く含まれる脂溶性の黄色色素で、ほか緑茶、りんご、ほうれん草、ケール、ブロッコリー、パセリなど野菜に多くにある苦味のある成分として存在している。植物を紫外線から守る役目をもち、ヒトの体内でもすぐれた 抗酸化作用を発揮する。フラボノイドの大部分は水溶性の配糖体として存在し、水に不溶の遊離状態(アグリコン)で存在することは少ない。ルチン(蕎麦の苦味成分)のアグリコン(配糖体の非糖質部分)、蜂の巣に使われているプロポリス(樹液などで作られた蜂やに)にケルセチンを多く含む。
ルチン(ケルセチン3-ラムノグルコシド:ケルセチン配糖体)に水を加えると加水分解してケルセチンに変化し、苦味が強くなっている。ルチンよりもケルセチンのほうが分解産物であり健康増進によく役立つことが知られる。
 小腸でケルセチンのグルコース配糖体はβ‐グルコシダーゼによって加水分解されることが見出されている。小腸由来のβ‐グルコシダーゼに加水分解されるのはグルコース配糖体で、ルチンではほとんど加水分解されないといわれる。
ケルセチン配糖体は、水、アルコールに可溶、一般的にはケルセチンに糖が結合したものを言う。小腸でも吸収・ 代謝、吸収され血漿(けつしょう)中に長くとどまり生理作用を体内で効果的に発揮できる。フラボノイド類の摂取量 が多いと脂肪の吸収を抑制、虚血性心疾患のリスクが低下、摂取量の多いタマネギは重要なフラボノイド(ケルセチン)を効率的に取ることができる。

健康食品などに加工する際には、アグリコン(配糖体の非糖質部分)化、水溶化して消化吸収過程を効率良くする必要があります。
生理作用として活性酸素除去、抗炎、抗アレルギー、抗ガン、抗炎、脂肪の代謝促進、解毒、肝機能強化作用があり天然酸化防止剤としても利用しています。
花粉症の季節には鼻炎に、抗アレルギー作用があることから喘息の緩和、腸からの糖の吸収を抑えます。老化の原因の老化物質(エイジ)の生成を防ぎアンチエイジング(抗加齢:老化予防)に寄与します。
日本人のケルセチン摂取量は平均して25mg/1日程度とみられます。


 
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(初版2019,10,27)

[旬の食材] 食生活について語ろう

2019年10月26日 | 美容ダイエット
◎旬の食材Seasonal food しゅんのしょくざい
 最も美味しく食べられ栄養のある時期に採取、捕獲された食料(魚、貝、獣鳥肉類、海草、野菜、果物など)であり動物性は、主に産卵前、植物性は、その最盛期に収穫されたものが旬と言われています。
年2回収穫(きゃべつ、ごぼう、生姜など)される野菜では、春から初夏のものは、軟らかく、秋に採取するもものは、身が締まってそれぞれに有用成分を含みます。日本には、四季があり、その時期のものをとることにより、栄養的価値を求めることは元より、情緒、感受性を豊かにしています。近年は、エディブルフラワーが料理に彩りを添え、季節を感じさせるのに利用されたりしています。
現在では、必ずしも最盛期でもハウス栽培、冷凍技術等により価格調整され値段が安くなっているとはいえない状況です。例(たと)えば春菊は、鍋物の時期に欠かせなく旬であるが冬場は、春先の倍の価格で市場に出まわったりしています。少し時期をずらし利用するほうがよいかもしれません。

  それぞれの植物、動物には、適した環境というものがあります。最も適した気候の元で育ったものが、最も美味しく感じられるのです。ハウス栽培、人工栽培のものより露地物のほうが、栄養があり美味しいといわれます。
 それぞれの食材に適した、環境などについて、その食品の性質などについて検索、研究して見ることと致しましょう。
 野菜は、冷涼野菜とか、夏野菜とかいわれてます。低温を好む野菜、高温を好む野菜ということでもあります。
◆冷涼野菜は、適応温度が5~20℃で適温が15~20℃で生育の良い野菜です。温度のほかに、日当たり、湿地を好むものなどに区別されます。
日当たりを好む植物にエンドウ、そら豆、いちご、大根、カブ、白菜、きゃべつ、小松菜、からし菜、ブロッコリー、カリフラワー、葱、ほうれん草、人参、馬鈴薯、ビート、わさび、レタス、パセリ、春菊があります。
湿地を好み、強いのに三つ葉、わさびなどが冷涼な気候を好み生育しています。発芽は20℃前後がよく、30℃を越えると発芽せず生育が衰えてきます。アブラナ科やバレイショ、ビート、ニンジンなどの根菜類が多く、病害虫の発生も比較的少なく、低温期の栽培で安定供給できています。
野生で森林地帯のような所に自生したものは日陰でもよく生育しています。このような植物にフキ、三つ葉、ミョウガ、ワサビダイコンなどがあります。
ユリ、春菊、ぱせり、ほうれん草、ねぎ、レタスなど少し日陰のあるところでも栽培されています。

◆夏野菜は、高温を好み20~25℃ぐらいで発芽し、25~30℃を適温としています。
日当たりを好む食物にかぼちゃ、きゅうり、すいか、とうもろこし、トマト、枝豆、おくら、シソ、ナス、にら、ピーマン、さつまいも、サトイモなどがあります。
湿地に強い食物にサトイモ、なすなどがあります。


  近年は、品種改良により若干(じゃっかん)の温度差の範囲が広くなってきているようです。レンコン、慈姑(くわい)は、熱帯地域を原産としていますが、日本では、お正月に多く利用されることから、冬季に収穫できるように暖かい地域で栽培されています。
主に市場に出回っている旬の食品・食材を一覧にしてみました。穀物のように貯蔵される食材、砂糖の原料となる食品などは、収穫の時期などで記載してあります。

魚貝類:さわら、とびうお、さよりしらうおにしんあじ、初鰹、ほたるいか、ばふんうに、あさりはまぐりさざえほっき貝
海藻類:ひじきわかめめかぶ
イモ類:新じゃが芋
野菜類:::グリーンアスパラガス、からし菜、うど、かぶ、新きゃべつ、、新ごぼう、サヤエンドウ、そら豆、ふき、わらび、山菜類新玉葱たけのこ、にら、パセリ、葉わさび
果実類:いちご、伊予柑、夏ミカン、グレープフルーツ、
その他:カンショ、鶏卵


 魚貝類:あなごあゆうぐい、うなぎ、きすすずき太刀魚、するめいか、どじょう、まだこ、びぜんくらげ、しゃこ、紫うに、しじみホタテ貝 
海藻類:もずく天草昆布(乾燥品11月)
野菜類:グリーンアスパラガス枝豆オクラかぼちゃサヤエンドウしその葉新生姜ピーマントマトきゅうりじゅんさい、冬瓜、とうもろこしなすにんにくラッキョウ、辛玉葱
果実類:梅、さくらんぼビワメロンすいかパインアップルトロピカルフルーツ
穀類:小麦、とうもろこし
嗜好品類:新茶


魚貝類:さばさんまはぜきんめだいかれいマイワシ、戻り鰹、あわび
芋類:里芋さつま芋大和芋じゃが芋
野菜類・キノコ類:きゃべつごぼう人参かぶ生姜玉葱食用菊、ひね生姜ブロッコリー百合根しいたけ、まつたけ、きのこ類
果実類:いちじくぶどうりんごオリーブ
穀類:米蕎麦(そば)
豆類:大豆小豆(あずき)、 その他の乾燥豆類
種実類:落花生くるみぎんなんごまカヤの実アーモンド

 


年中:甜菜(冬を除く)、輸入品のバナナ、パパイヤ、カカオ豆、コーヒー豆、

獣鳥肉類
  人類は、太古の昔、原始時代は、野生動物を捕獲して、生食からしだいに火を通し食用とするようになりました。やがて野生動物を飼いならし飼育するようになり家畜となっていきました。家畜に改良が進められ、肉質、風味の良いものが作られています。主なものは、牛、豚、鶏が主流です。
 牛肉
黒毛和牛は、役用としていた在来種に外国品種を輸入し改良され体高130cm、体重500kgになりその肉質は、脂肪がこまかく4~6歳の霜降りで柔らかいのが得られています。欧州を原産地とするショートホーン種は、ヨーロッパ、アメリカ、オーストラリア、ニュージーランドで主に飼育され体重1000kg内外で早熟な肉牛として多く飼育されます。


飼育日数も生後10ヶ月で出荷していたものが7ヶ月未満体重90kgになると加工にまわしています。


最も旨みのある鶏肉は生後3~5ヶ月とされています。

ひつじ(仔羊の肉:生後12ヶ月未満・成羊:生後24ヶ月以上)、うま(生後3~5年)、かも(生後3ヶ月より)などです。畜肉、家禽肉と称して利用しています。


 日本は、北の北海道から、南の九州まで年間を通し比較的冷涼な時期から、温暖な地域まであり、そして四季があります。例(たと)えば温暖な地域で冬季に収穫されるもので柑橘類は、一般に冬を旬としています。北海道では、収穫できないし実(みの)らすことは、今日の段階ではまだ困難をともないます。いろいろの分類の方法がありますが、交通網の発達によって、地域の寒暖の差が無く、月、四季によって、最も多く収穫され美味しい時期を旬としているようです。
 そして、冷涼な気候を好む野菜は、夏に北の北海道で、高地の信州で収穫しますが、春・秋初冬の時期には、少し暖かい、関東、関西で収穫できています。そしてハウス栽培によってきゅうり、ナス等、価格の変動がありますが年中市場に出荷されています。海外からの輸入品も多く、それぞれの地域の旬のものが入荷が増大してきており、ここでは、日本で生産される食材のものの旬を当てはめています。
春から夏に掛けて、夏から秋に掛けて、秋から冬に掛けて、冬から春に掛けて収穫されるものも多々あり、厳密に分け、決めかねますので、幅があると思ってご覧頂たく思います。

胡瓜、茄子は夏野菜で旬は、夏としています。
胡瓜は、生育温度が25℃位で暑さにやや強く、日当たりの良いところを好みます。
茄子は、生育温度が27℃位で日当たりの良いところを好みます。乾燥を嫌い多湿に比較的強く、暑さに強いのです。
     
ほうれん草、白菜は冬が旬の時期になっています。
ほうれん草、生育温度が17℃位で日当たりが悪くてもよいですが多湿に弱く、寒さに強いのです。白菜は生育温度が17℃位で日当たりの良いところを好みます。多湿に弱く、寒さに強い作物です。

それぞれ細かく見ていくと気象条件によって育つ品種が異なっていることが分かります。農家の方の育てる苦労を考えると食材を粗末にすることはできません。
 
 
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[2019,10.26]

[ぎんなん] 食生活について語ろう

2019年10月26日 | 美容ダイエット
◎銀杏Ginkgo seed ぎんなん
            イチョウ科、種子(銀杏)は、硬い殻(核)の中の仁(じん:胚乳)を食用とします。雌雄異株(しゆういしゅ)で雌株(めかぶ)に実が成り一般に種子を銀杏というが樹木を銀杏(いちょう)とも読み、また孫の代で20~30年以上もしないと結実しないことから公孫樹(いちょう)という字も当てられています。
名前は中国語に由来し銀色の美しい殻に包まれたあんず(杏 )を意味しています。 早くは、9月中旬から採取しますが多くは10~11月頃でです。
家庭では樹木から採取した果実(黄橙色のやわらかい果肉)は、強烈な悪臭(テルペン:皮膚のかぶれをおこす物質で植物の防御作用)がありそれを取り除くために一時土の中に埋め、発酵、分解させて取り除いています。
あらかた白の種子が表われてきたところで良く水洗いし、炒って殻をはじかせ透き通る、鮮やかなグリーン色に焼けたものを炒め物、茶碗蒸し、串刺し、オードブル、つまみ(殻を割って油で揚げる)とし利用します。
長期保存すると仁からの水分が蒸発し味がわるくなります。
100g中でエネルギー187kcal、たんぱく質4.7g、脂質1.7g、炭水化物38.5gを含みます。主成分は、炭水化物、微量のレシチン(脳の活性化)、エルゴステリン(プロビタミンD)、カロテン(抗酸化作用)290μg、ビタミンC(鉄、ビタミンEの吸収を高める)23mg/100g、ギンコライド(血流改善)を含む。民間療法として去痰、鎮咳、下痢止め、しもやけ、血流改善、頻尿によいとし、柑橘類、かりんとともに薬用に用いられていました。
銀杏種子にはアンチ(作用を阻害する)ビタミンB6として4-O-メチルピリドキシン4-methoxypyridoxine(4-MPN:ギンコトキシン Ginkgotoxin )という物質を含み、この有毒成分は、熱に強く、取り過ぎ特に子供、幼児では、5粒以上はけいれんなどの中毒例もあり注意しましょう。
 
◇イチョウGinkgo・Maidenhair tree いちょう 
 イチョウ葉、エキス製品は健康食品として市販しています。
 いちょうは、イチョウ科、高さ30m、中国原産、日本にも古くから伝わっています。雄花、雌花は、別株で葉は、種子植物では珍しい又状脈(さじょうみゃく)といって筋が二股に分かれ扇を広げたような形になって、筋には、根から吸い上げた水、葉で作られた養分を通る維管束(いかんそく)といわれる細い管(くだ)が見られます。
中国では、イチョウの葉が鴨の足に似ている事から鴨脚(やあちゃお)といわれ、日本に伝わり「いちょう」という日本語になったといいます。生命力が強く、一億五千年前より生息し一千年以上も生き長らえ、街路樹(夏に日陰を作り、冬に日当たりをよくする)で知られ、生きた化石といわれます。
種子(銀なん)は古くから食料としていましたが葉を食用とした歴史は浅く中国では、古くから民間療法としてイチョウの葉を用いていた形跡があり、最近では、漢方でイチョウ葉が血流をよくする、若がえりの妙薬として利用していました。
葉を直接食べると苦味が感じられ、葉と外種子には、アレルギー物質であるギンコール酸(テルペン類:外敵から身を守る為に備えられた物質)が含みます。
 1960年代にドイツでフラボノイドが血行促進によいことを確認しフラボン、カテキンなど20種以上もの成分を含むことからドイツ、フランスで植物療法による開発が進み、めまい、耳鳴り、頭痛、情緒不安定、記憶力減退、脳、毛細血管の循環障害、手足の冷え、感覚神経障害に用いられ改善がみられ、記憶力、集中力を高める素材として紹介しています。
 9~10月に採集される緑葉には、テルペラクトン(ギンゴライド)、フラボノイドといわれる成分のアレルギー(花粉症、アトピー)抑制、抗菌作用、活性酸素除去、脳の血流改善を注目(フラボン配糖体24%以上:毛細血管を広げる・血管をしなやかにする・血流改善、総テルペンラクトン6%以上::血流改善・アレルギー抑制・脳や神経細胞の活性化)しています。       
 テルペラクトン(ギンゴライド、ピロバライド)、フラボノイド(プロアントシアニジン)という有効成分は、細菌やウイルスを退治し、細胞膜を強くして細胞の働きをよくする。また、血管を拡張して動脈硬化を改善するほか、血糖値の正常化や抗ガン作用があります。ギンコライドは、花粉症やアトピー性皮膚炎のアレルギー症状を防ぎこれらの成分の相乗効果を生み出します。
脳の血行を良くし、脳細胞の活性化、末梢血管の血流改善(めまい、頭痛、耳鳴りの改善)、記憶力と集中力を高め、イチョウエキスが女性ホルモンの分泌を促し、痴呆症の改善に役立っています。抗酸化、血液凝固抑制作用を有し120mg/1日で1年間摂取し認知症(痴呆)が改善された報告があります。イチョウの葉エキスとし摂取量120~240mg/1日で副作用は、殆ど認められていないようです。
 体質により副作用が胃腸障害、頭痛、アレルギー性皮膚炎を起こすことがまれにみられます。
 薬との相互作用でワーファリン、アスピリン系の薬を服用している場合は、増強され出血傾向が見られます。抗うつ薬(トラゾドン)と併用しアルツハイマーの患者が昏睡状態に陥った例の報告があります。いずれにしても高齢者が、薬と併用して利用される場合は、信頼できる医療機関に相談した上で使用するようにしてください。
 
 エキスとしたものが健康食品として市販されているが中毒例(2002年11月)が報告があります。除去されるべきアレルギー(湿疹、皮膚障害、腹痛の発症)物質ギンコール酸(アルキルフェノール類:もともと葉〈0.1~1%〉の粉砕物に多く含まれる:葉をお茶にしたときには煮出し過ぎると有害物質を一緒に取ることになる)が規定の5ppm(※1cm3/1m3汚染物質を1ppmとし 1ppm=1,000ppb 1ppb=0.001ppm)の8万倍になるものもあったといわれます。
イチョウの葉は、抽出物を用いギンコール酸が規定以下のを用いたほうが安全性が高くお茶としたものからの効果は確認していないようです。
 
2002年11月末にイチョウの葉エキスに関する健康被害について国民生活センターより発表があり報道していました。また中国製ダイエット用健康食品の摂取によって発生した事が疑われる重大な健康被害が多く発生し健康食品を摂取するにあたって原材料、成分内容表示がされていないこともあったことから利用の際は、充分な注意が必要です。
種子、ギンナンの取り過ぎ特に子供、幼児では、5粒以上はけいれんなどの中毒例もあり注意しましょう。
 
 ご愛読戴きましてありがとうございます。よりよい情報をお届けしてまいります。
 
[初版2019.10.26]
 
[2019/10/26]

[◎蛋白質] 食生活について語ろう

2019年10月25日 | 美容ダイエット
蛋白質Protein たんぱくしつ
   人体では、約50~70%は水分です。そのほか、約16%以上の脂肪、15~20%のタンパク質、約4~5%のミネラルなどによって構成しています。
  たんぱく質の検出には、ビュレット反応Biuret reaction、キサントプロティン反応Xanthoprotein reaction(濃硝酸HNO3により白色沈殿、加熱により黄色)、ミロン反応Millons reactionなどの呈色反応が用いられています。たんぱく質溶液は、熱、酸、アルコール酵素などによって凝固し、また特殊な有機、無機試薬によって沈殿します。
これらの試薬をたんぱく質沈殿剤、除蛋白剤といい硫酸銅、三塩化酢酸、スルホサリチル酸、メタリン酸などがあります。ケルダール法Kjeldahl methodでは 一定の試料を硫酸銅、硫酸カリを触媒(自らは変化することなく他の物質の反応速度を変化させる物質)として濃硫酸H2SO4で分解し試料中の窒素N化合物をアンモニアNH3の形で濃硫酸に吸収させたのちアルカリ性にして水蒸気蒸留でアンモニアNH3を一定量のN/10濃硫酸H2SO4溶液に吸収させ、10/N水酸化ナトリウム(カセイソーダ)NaOH溶液で逆滴定して量を求めています。
 
タンパク質がアミノ酸より構成されているという研究の歴史は、1820年にアミノ酸の中で最も構造の簡単なグリシンがゼラチンより分離されたことから始まっています。アミノ酸は、タンパク質の構成要素をなす以前から、アスパラギン、シスチンなどが分離されていました。
  たん白質は、体重の20%を占め、脂質、炭水化物とともに動植物の細胞構成(酵素、ホルモン、遺伝子等)、保護(皮膚、毛、爪、骨等)、エネルギー源としての重要な役割を果たす化合物です。
新陳代謝を繰り返すことにより、2ヶ月でいれかわるといわれています。大きな特徴として窒素(N)元素を平均16%を含んでいます。元素組成は、およそ炭素50~55%、水素6~8%、窒素15~18%、酸素20~23%、硫黄、リン0~4%より成り立っています。
名前は蛋(卵)で卵の白身(卵白)からの意味が込められているのです。加水分解によって20種程度のアミノ酸とイミノ酸を生じます。タンパク質を消化酵素の作用によって加水分解し主に最終のアミノ酸になり、体内でタンパク質からアミノ酸の低分子に分解吸収されていきます。アミノ酸の混合物で、ある程度の生命維持が可能で、食物に含有されているアミノ酸の種類によって栄養価が決められます。体内で合成されない必須アミノ酸を一定の水準で含んでいる食品をアミノ酸スコアが高いと評価しています。
 蛋白質を加水分解してアミノ酸どうしが結合したものをペプチドといいアミノ酸の結びつきがペプチド結合でありその結合によって多くの蛋白質ができていることになります。
ポリペプチド(蛋白質)は、多数のアミノ酸が結合したものです。そのたん白質の種類は、10万個ともいわれます。たんぱく質の形状は、大きく2つの形状、繊維状(ケラチン・フィブロインなど)の各種の溶剤に不溶で、高分子化合物が一定の方向性を持って集合束のようになった構造であるミセルを作るものと、球状(アルブミン・グロブリンなど)でペプチド鎖(さ)が折れ曲がったり、枝分かれしミセルを作らないものとに分けられています。
 
単純たん白質(加水分解によってアミノ酸のみ生ずる)アルブミン、グルテリン、コラーゲンなど、複合たん白質(アミノ酸とアミノ酸以外のものが加水分解によって生ずる)核たん白質、糖タンパク質、色素蛋白質など、誘導たん白質(単純、複合蛋白質に物理的、科学的処理をして得られる)凝固たん白質(ゼラチン)、ペプチドなどのものに大きく分類しています。
 
 たん白質の栄養価は、食物に含むアミノ酸の種類、量によって決められ動物性たん白質は必須アミノ酸が殆どそろい、含むのに対し、植物性たん白質は、リジン、スレオニン、バリンなどの必須アミノ酸、アミノ酸、たん白質量が少なくたん白質の栄養価として劣ります。
タンパク質を効率よく取るには、動物性と植物性の蛋白比が1:1とするのがよいといわれています。たん白質は調理、加熱することによって60~70℃で熱変性が起こり凝固してきます。外観上は、固まってきますが、固まっていたペプチドが熱を加えることによってたん白質分解酵素の働きを受けほぐれ消化されやすくなります。しかしそれ以上に加熱が続くとさらに強度の熱変性を受けることになり消化が悪いものに変わってしまうのです。
また動物性食品と植物性食品とでたん白質の消化吸収率が異なってきます。
 
 たん白質の所要量は、成人体重1kgあたりのたん白質必要量0.35gに安全率の2を掛け日本人の食事のたん白価(プロテインスコア)73%平均値としています。消化吸収80%程度にすると1日の必要量は、体重1kgあたり0.6g、所要量は、1.2gになります。体重50kgの人の基準量は、およそ60g/1日となります。
たんぱく質の多い食品は、100g当たり;輸入牛肉もも赤肉22.5g 第一胃茹で24.5g 腱ゆで28.3g  豚ロース赤肉22.9g スモークレバー29.6g  かも肉皮なし23.6g  鶏肉胸皮なし24.4g  ささみ23.0g むろあじ23.6g  まかじき23.1g  かつお春獲り25.8g  黒鮪赤身26.4g 魚肉17g~22g平均 鶏卵12.3g 木綿豆腐6.6g 納豆16.5g 凍り豆腐49.4g(可食量10gで4.9g)などがあります。 
 
 欠乏により発育不良、発育停止、全身の細胞機能低下、衰弱(消化器、循環器、生殖器、泌尿器、内分泌、神経径など)、貧血、授乳婦の乳汁分泌不良、整理不順、肝障害など全ての臓器、体力、免疫力の低下により感染症に罹(かか)りやすくなります。
 
アミノ酸
  自然界では500種ものアミノ酸が確認していますが人体を作っているアミノ酸は、20種程度です。アミノ酸には、動物の体内で合成されるものと食物から直接取らなければならないものがあり、人の体内で合成できないアミノ酸を必須アミノ酸(不可欠アミノ酸)と呼びます。
動物の種類、成長によって異なり成人した大人では8種、必須アミノ酸は、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、スレオニン、トリプトファン、バリンになります。成長期の乳幼児ではヒスチジン、アルギニンが加わり10種です。
非必須アミノ酸としてヒスチジン、アルギニン(準必須アミノ酸)、アラニン、アスパラギン酸、グルタミン酸、グリシン、プロリン、セリン、アスパラギン、グルタミン、シスチン、、チロシンの12種で合計20種です。
 成分表に記されているアミノ酸量は、edible portion(食用になる部分)でmg/100gと、nitrogen(窒素)1gに含む、食品可食部におけるアミノ酸組成とし掲載しています。少し分かりにくいと感じましたので説明させていただきます。
例として米で示しますと
精白米100g中にたん白質が6.8g含みます。イソロイシン290mg、ロイシン570mgとなっています。
窒素1g中に含むイソロイシン250mg、ロイシン500mgとなっています。
 これは、個別食品の窒素ーたん白質換算係数があり米では、5.95です。個別の係数のない食品は、6.25が使われています。米の窒素量が示されていませんが、そこで米のたんぱく質量6.8gと米の係数5.95より知ることができます。米のたんぱく質量6.8g=米の係数5.95X(かける)xより
 X=1.14gの窒素量が求められました。米100gに6.8gのたん白質を含み窒素量は、タンパク質6.8gの15~18%の範囲で16.8%の窒素を1.14g含んでいます。
これよりたん白質は、すべて窒素を含むことから窒素1g当りのアミノ酸の量が求められているのです。
 精白米の窒素1g中に含むアミノ酸の量に換算すると、精白米100gに含むアミノ酸の量の1/1.14≒0.877倍ということになります。精白米100gのイソロイシン290mg、ロイシン570mgについて0.877倍すると精白米窒素1g中のイソロイシン250mg、ロイシン500mgになります。
たん白質の多くが15~18%の窒素を含み平均して16%(粗たん白質)とされ100/16=6.25として他の食品の多くは、6.25の係数が用いられます。
 人体に腸より吸収されたアミノ酸は、循環血液中でおのおのの組織に運ばれ血となり肉となり、酵素、免疫体の原料に再合成され消耗した分を補います。
成長期にあるものでは、そのための骨などの組織の新生に使われているのです。分解と合成が同時に行なわれ平衡状態を維持しているのです。修復、新生の為のたん白質は、アミノ酸の種類によってその良し悪しが決められています。
 各必須アミノ酸の基準値が示されています。
 最近になってアミノ酸の個々の機能を解明しています。アミノ酸スコアが高いアミノ酸、バランス取れた状態、栄養が維持されていてこそ、その各機能も生かされてくるものと思います。
たん白質は、人体のたん白質のアミノ酸組成に近いもの程よいわけで、その栄養価を判定する方法として生物学的方法と化学的方法に分けられています。化学的方法は、必須アミノ酸の含有量によって調べられることを述べてきました。生物学的には、動物実験により示され体重の増加(たん白質効率)、窒素出納、正味たん白質利用率、生物価が使われています。
生物価は、吸収した、たん白窒素のうち体内に保留された窒素の割合が百分率で示されるものです。
これによっては、混合たん白食の生物価は、計算ができません。
 正味たん白質利用率(Net Protein Utilization)は、生物価に消化吸収率が考慮されています。
NPU=生物価×消化吸収率
たん白質の生物価・正味たん白質利用率(トーマス・ミッチェル、食品成分表による)
動物性たん白質:牛肉生物価97~76ー正味たん白質利用率71~72、牛乳90ー75、全卵93~87ー87~95、豚肉79ー84、魚(あじ)94ー83(あじ)、カゼイン69-60
植物性たん白質:小麦67~52ー37(小麦グルテン)、とうもろこし49~54ー55、米87~67ー57、じゃがいも80~60-71、ほうれん草64ー不明
 たん白質の消化吸収率は、100%ということはなく正味のたん白質利用率は、生物価より劣ります。
 
日本人のたん白質(アミノ酸)摂取基準量は、50g~70gであり、実際の摂取量が80gもありアミノ酸の不足はしていません。三大構成成分である糖類、アミノ酸、脂肪酸などそれぞれ単独で投与することにより比較的小量でおう吐、下痢などの症状を呈するすることがあるといいます。必須アミノ酸だけより人体を構成するできるだけ多くのアミノ酸の種類を含んでいることが健康維持につながります。
加工、調理、混合することにより量的に摂取可能となります。栄養価の安全性評価について、薬物、中毒とは異なるとされています。運動するスポーツ選手が、脂肪を燃焼させ、筋肉を作り上げるのにより多くのたん白質(アミノ酸)、水分を必要としています。蛋白質を構成しているアミノ酸を結合アミノ酸、蛋白質の構成成分としてではなく個別になっているアミノ酸を遊離アミノ酸といっています。
脂肪を燃焼させるアミノ酸にリジン、プロリン、アルギニン、アラニンといったものがあげられています。保水作用のあるコラーゲンのアミノ酸組成は、グリシン25%、イミノ酸(プロリン、オキシプロリン各々14%程度)が多く、シスチン、トリプトファンを殆ど含まずアミノ酸スコアゼロです。
皮、骨コラーゲン(にかわ、煮こごり)は、ゼラチンが大分を占めますがケラチン(角質層の弾力繊維)、エラスチン(角質層下の真皮の弾力繊維)、ムコイド(ヒアルロン酸、水分保持)などを含みます。
魚、肉のにこごりの成分でもありゼラチン、栄養補助食品、化粧品の原料に豚、鳥の軟骨、魚のうろこより製造されることがあります。特に海洋性のコラーゲンが肌の張りを保ち、骨粗鬆症、関節痛によいとされていますがまだ十分な臨床実験結果が得られていません。
 
 栄養状態がほぼ満たされている状態で、自分が取りたい、アミノ酸、ペプチドを水分補給目的で、がぶ飲みしないで成分を期待しないでmg単位(1g=1,000mg)で摂取する分には、健康上問題なく気軽に楽しみましょう。
 
 
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[2019.10.25]
 

〔フリーズドライ〕 食生活について語ろう

2019年10月25日 | 保存食品
 
・フリーズドライ製法Freeze-dry process  
   近頃の乾燥野菜で水に戻すと、生野菜により近い、色彩、食感のものが見うけられるようになりました。頂き物のインスタント味噌汁が、行楽の携帯に、さらに保存食、非常食に上質の味噌汁として役立ちそうです。携帯用ポットにお湯を入れておけば手軽に利用できます。お湯は貴重でコーヒー、緑茶、手洗いに利用範囲が広いですから重宝します。
その味噌汁がフリーズドライ製法であるということでその秘密に迫ってみました。ビタミン、ミネラルも天日乾燥に負けないぐらいありそうです。
 
フリーズドライ製法は、食品を凍結させ真空に近い状態の中で脱水、乾燥させる製法で低温で水分が気化(氷→水蒸気)し乾燥が終わるまで低温を保つことができます。
 
水分を2%程度までに食品を乾燥させることができ常温に至るまでに乾燥を終えさせます。気孔(小さな穴)の多い構造になるためもとの状態に近い復元性のある品質のよい乾燥食品となるのです。
 
冷凍真空乾燥ともいわれ物理的、化学的に栄養成分、香り、色を損なうことなく長期に保存可能で調理済み保存用即席加工食品、カップラーメン、インスタント味噌汁に利用されています。
賞味期限は、特別記載がない限り1年としています。フリーズドライご飯 白飯、ビスケットに 非常用保存食として賞味期限7年保存があります。
 
エアードライでは熱風を当てて水分を蒸発させる製法で、硬く縮んだ状態になるので体積が少なくなりますが戻す時間は長めです。備蓄や携行食に用い5年程度の長期保存が可能としています。
 温熱乾燥では熱変性を受け変色、芳香離、変形、収縮するのですが乾物でフリーズドライ製法のものは凍結し水分を蒸発させ氷→水→水蒸気の変化ではなく氷→水蒸気になる氷の昇華(蒸発)で水溶性成分のミネラル、ビタミン、色、味、香りは、そのまま食品に残っています。
 
 
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[脂質] 食生活について語ろう

2019年10月23日 | 美容ダイエット
脂質Lipid ししつ
  近年は、メタボリックシンドロームという言葉がよく聞かれるようになり中高年の肥満症が年々増加傾向にあるようです。太る原因になるとして何かと嫌われがちですが、脂質を全く取らないでいることも栄養状態の悪化を招くことになり過剰摂取しないということが大切なことです。
必要量の確保は重要なことです。その重要性については
人体で合成不可能な必須脂肪酸としリノール酸、αーリノレン酸、アラキドン酸(リノール酸より、ビタミンB6が関与し合成される)3つで食物より摂取しなければならなりません。
n-6,n-3系脂肪酸は必須脂肪酸と呼ばれ不足によって皮膚炎、子供の成長障害が見られます。飽和脂肪酸、一価不飽和脂肪酸、コレステロールは、肝臓で他の炭水化物から合成することができるので必須とはなっていません。これに対してn-3系(αーリノレン酸)はいわゆる善玉コレステロールといわれているHDLを増やす働き、一価不飽和脂肪酸(オリーブ油)はいわゆる悪玉コレステロールといわれるLDLを減らす働きがありn-6系(リノール酸)脂肪酸は両方を減らします。

脂質とは広義では(Lipidリピッド)ないし狭義では(Lipide)に由来し、1925年にBloorによって提唱されギリシャ語のリポス(Lipos)が語源となります。
栄養学的には、油脂と脂肪、脂質のはっきりとした区別は、設けられていません。天然物質でエーテル(エチルアルコール、エタノール、酒精)、クロロホルムに溶け、塩類水溶液、水に不溶といわれるものを一般に脂質としていることもありますが中性脂肪(脂肪)を油脂としているわけ方もあります。常温で固体のものを脂肪、常温で液体になっているものを油脂とすることもあり定まっていないのです。
その大部分が脂肪、脂質で占められて生物に利用されるものです。さらに例外があり、これらの項目に完全に当てはまらないものも存在します。 実際に一般的な分類法として単純脂質(脂肪・ろう)、複合脂質(リン脂質、糖脂質・硫脂質)、誘導脂質(不けん化物:脂肪酸・アルコール・ステロイド・脂溶性ビタミン・スクワレン)の三種に分類しています。これらの主に知っておきたい項目については
◇単純脂質Simple lipid たんじゅんししつ
  グリセライド(グリセリン[甘味のある粘液性物:アルコールの一種]と脂肪酸がエステル結合[アルコールと有機酸:脂肪酸と結合し水が除かれた化合物])したものをいう。
いわゆる脂肪、脂質と呼ばれる植物油脂(大豆油、米糠油、オリーブ油、やし油など)、動物油脂(魚油、豚脂、バターなど)が主に存在する。天然のグリセライドは、トリグリセライド(中性脂肪)が大部分で、水に不溶でその中に含む脂肪酸の種類によって常温で液状のものを油、固体のものを脂としているが明確には区別されていない。
植物油脂で常温で液状であるが空気中に放置しておくと乾燥性のあるアマニ油、クルミ油、大豆油のようなものを乾性油、他に半乾性油(胡麻油、米ぬか油など)、不乾性油(オリーブ油、落花生油など)、固体脂(やし油、カカオ脂など)がある。発煙点(215~235℃)、引火点(250~275℃)、燃焼点(330~350℃)を示す。天然のグリセライドは、単一の化合物でなく、融点が、一定せず測定条件によっても異なって平均して40~70℃程度になる。
ほかにロウ(栄養素として利用されない)がある。

◇複合脂質Compound lipid ふくごうししつ
  リポイド(Lipoid)ともいわれアルコールと脂肪酸以外にリン酸、窒素化合物、糖、硫酸などを含んでいる複雑な脂質でリン脂質、糖脂質、硫脂質に分けられる。
生体中で中性脂肪ほどおおくはないが脳、神経組織、膜、細胞壁に含み特に脳に多く存在している。リン脂質(レシチン・ケファリン[リン酸+エタノールアミン]など)、糖脂質(ケラシン、フレノシン、ネルボンなど)、硫脂質(セレブロン硫酸;脳脂質中にイオウを含む)がある。  

◇誘導脂質Derived lipid  ゆうどうししつ
  脂肪酸を含むさまざまの化合物で単純脂質、複合脂質を加水分解して得られる物質であり、脂肪酸、アルコール、ステロール、有機塩基(水溶液中で水酸化物イオンを生ずる物質)類をいう。テルペン、ステリン類、ステリンエステル(動物に存在するコレステリン[コレステロール]、植物のシトステリン、エルゴステリンなど)の種類、カロチン系色素、ビタミンA、D、E(脂溶性ビタミン)も含まれる。誘導脂質は、血液やホルモンの成分になる。

       ◆脂肪酸 しぼうさん
  脂質のおよそ90%以上は脂肪酸よりなるものが多い。一方の端にメチル基(-CH3)、もう一方の端にカルボキシル基(-COOH)のついた長い炭素の鎖の構造をしている。炭素の鎖のすべての炭素が水素で飽和されているものを飽和脂肪酸、一部が部分的に不飽和(二重結合)のあるものを不飽和脂肪酸という。
誘導脂質(不ケン化物)のひとつで油脂をけん化(脂肪酸とアルコールにする反応)、酸性にすると得られる。脂質の形態、機能に大きく影響しており、飽和脂肪酸(一般に常温で固体、豚脂、牛脂など)、不飽和脂肪酸(一般に液状で酸化されやすい、植物油、魚油)に分けられる。

さらに構成炭素(C)の数、鎖の長さにより短鎖(酪酸、ヘキサン酸:牛乳)、中鎖(オクタン酸、デカン酸:やし油、牛乳など)、長鎖(一般の油脂)にわけられる。中鎖脂肪酸は体脂肪を燃焼させ中性脂肪を増やさない事から高カロリーを得るための腎疾患の治療食に用いられている。

       ◆飽和脂肪酸Saturated fatty acid ほうわしぼうさん
  油脂類をケン化(エステル[脂肪酸などの酸とアルコールといっしょになっている有機酸から脱水された化合物]を加水分解して石鹸とグリセリンを得る反応)して酸性にすると得られる酸のうちパルミチン酸、ステアリン酸、ミリスチン酸が飽和脂肪酸として多く分布する。融点の高いものは、水に溶けにくく常温で固体として存在する。飽和脂肪酸が多いと脂肪がロウのようになり、舌触りが悪くなる。
飽和脂肪酸は、分子中に炭素(C)の二重結合をもたない脂肪酸をいい、炭化水素鎖のすべての炭素が水素で飽和されていることを特徴とする。飽和脂肪酸の炭素数が増すにつれ水に溶けにくく融点が上昇する。C10以上で常温で固体とし存在する。C10以下は、揮発性のものが多く特有の臭気をもつ。炭素数4~6個の酪酸(ブチル酸)、バレリアン酸(吉草酸)、カプロン酸、炭素数8~16個のカプリル酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、炭素数16~18個のパルミチン酸、マガリン酸、ステアリン酸などがある。蓄肉脂身、バターなどの動物性脂肪、ヤシ油(ラウリン)に多く含み血中コレステロール値を上昇させる。
摂取量の不足10g/1日以下であると脳出血の発症が高まる。18歳以上で飽和脂肪酸エネルギー比率4.5%を下限値とし目標量は4.5%~7.0%の範囲に定めている。10歳以上で、血中LDL-コレステロール値が高い場合、動脈硬化が進行する可能性があるので、飽和脂肪酸摂取量の制限を含めた対策が望まれる。


           ■中鎖脂肪酸 ちゅうさしぼうさん
 ヤシ油、パーム核油、母乳、乳脂(チューダチーズ・ヤギミルク)、ノニジュースに総脂肪酸量の2~10%程度含みあまり多くは、見つかっていない。構成炭素数、鎖の長さがC8~C10であるものでオクタン酸、デカン酸、デセン酸が知られる。いままで高カロリー食を必要とする医療食としゼリー、アイスクリーム、クッキーにしたりして50年も以前からMCT(マクトンmedium chain trigluceride)として長年用いられている。中鎖脂肪酸そのものは、舌触りが軽く、胃も垂れが少なく、普通の油に比べ多く取ることが出来ることから利用している。
独特の汗っぽい匂いと酸っぱさのあるといいオイル、パウダー(白)にしたものがある。消化、吸収が早く、体内で素早くエネルギー源となり燃焼し中性脂肪となって蓄積されにくく分解速度が早いことから特定保健用食品として認められている。
1gで9kcalは、普通の油と変わらない。脂肪を燃焼させるとケトン体が流出し、ケトン体を分解するのにもインシュリンが必要とされる。そのインシュリンがなくなり、体脂肪、体蛋白が使われ体重減少の状態に陥(おちい)る、痩せてくると危険な状態となるので過剰摂取に注意する。



      ◆不飽和脂肪酸Unsaturated Fatty Acids ふほうわしぼうさん
  脂肪酸の炭化水素の鎖にところどころに不飽和(二重結合・炭素同士が二重結合をつくると、この部分は水素で飽和されていない)の状態があるものを不飽和脂肪酸という。二重結合が一個のものをモノエン酸、2個以上含むものをポリエン酸、4個以上含むものを高度不飽和脂肪酸(多価不飽和脂肪酸)という。不飽和脂肪酸を多く含むものは融点が低く普通常温では液体であり結合が弱く酸化されやすい。また二重結合が2つ以上あるものを多価不飽和脂肪酸という。二重結合の数が増えるに従い融点が低下し酸化しやすい。ショートニング、マーガリンは水素添加して二重結合を減少させ融点を上げて常温で固体とさせたもの。 
  脂肪酸は一方の端にメチル基(-CH3)、もう一方の端にカルボキシル基(-COOH)のついた長い炭素の鎖の構造をしていて幾つ目がメチル末端(CH3)の炭素から数えて二重結合であるかによってn-3 n-6 n-9系であるかに分かれている。メチル末端の炭素から数えて3つめが最初の二重結合であるn-3(EPA DHA αリノレン酸)系、 6こめで最初の二重結合のあるn-6(リノール酸 アラキドン酸、γーリノレン酸)系とした。
1930年代の動物実験により不飽和脂肪酸を欠くことで、皮膚障害、不妊などが引き起こされることからG.O.BurrあるいはH.M.Evansによりリノール酸、リノレン酸などが必須の物質であるとしてビタミンFとしその後、高度不飽和脂肪酸が生体を防御するホルモンのプロスタグランジンの原料や血管、気管支、子宮の収縮・拡張、血小板の凝集、抑制、血圧の調整をして体内で生成され血液の粘性に関係していることがわかってきた。
n-3系と、n-6系の脂肪酸とからできるプロスタグランジンの種類、体内での機能性の違いの違いから日本人では、その比をn-6系:n-3系=4:1の割合とするのがよいとしている。
n-3系は不足しやすい油で一日の脂質の摂取量を55gとして脂肪酸摂取比率は、飽和脂肪酸:一価不飽和脂肪酸:多価不飽和脂肪酸=3:4:3が望ましいことから16.5g:22g:16.5g程度となる。不飽和脂肪酸のn-6(リノール酸など)+n-3(αリノレン酸など)=16.5gで4:1が適正比率とされ13.2g:3.3g=4:1となる。

  脂質の主要成分は単純脂質のトリアシルグリセロール(トリグリセリド)であり、他に複合脂質のリン脂質、誘導脂質のコレステロール、遊離脂肪酸等があります。脂質には、旨みがあり構成している脂肪酸により変化し、味覚、舌触り等に影響します。旨みとの関連にオレイン酸が関連しているといわれます。脂身に含まれるアミノ酸の影響もあります。また、酸化してできる遊離脂肪酸や過酸化物に変化すると風味に変化を及ぼします。
糖質、たん白質に比べ炭素、水素を多く含み酸素が少なく体内で酸化されやすくエネルギー源とし最も効率がよく1gで9Kcalあり炭水化物、タンパク質とともに保全素の役割を果たしています。過剰摂取された炭水化物、たん白質は、動物により異なる脂肪となり蓄積(皮下組織、腹腔内、筋肉結合組織、骨髄)します。
脂肪はグリセロール(グリセリン)1分子に3分子の脂肪酸が結合した構造をしています。食事により摂取した脂肪は胃の中で多少は乳化され吸収されますがほとんどは、十二指腸や小腸内で膵液中のリパーゼによって中和、加水分解を受け、トリグリセリド(中性脂肪)から脂肪酸とグリセロールに分解します。グリセロールは水溶性なのでそのまま小腸から毛細血管に吸収され、解糖系で代謝ないし、糖新生によってブドウ糖に変換します。
脂肪酸は水に溶けないので胆汁酸によって乳化、胆汁(胆汁酸塩・コール酸・タウリン・コレステロール)からのリパーゼによって加水分解を受け消化、吸収されていきます。脂肪酸が腸管から吸収するとき、脂肪酸の大きさ(炭素鎖の長さ)の違いによって代謝の仕方が異なります。
炭素数が13以上の長鎖脂肪酸の場合は、腸壁を通り抜けると、腸管粘膜上皮細胞内で再びグリセロールと結合して中性脂肪(トリグリセリド)になり蛋白質などと一緒になってカイロミクロンというリポ蛋白質粒子になります。カイロミクロンはリンパ管から胸管に入り、鎖骨下静脈から大循環系に入って全身に運ばれます。主に脂肪組織や筋肉組織に取込まれ、一旦貯蔵されてからグリコーゲンが枯渇したときに分解されて、ゆっくりと消費します。
つまり、長鎖脂肪酸はエネルギーとして代謝されにくく、体脂肪として蓄積されやすい脂肪酸です。
中鎖脂肪酸は胆汁酸によるミセル化は不要で、カイロミクロンを作らずに分子が小さいので遊離脂肪酸のまま門脈に入って肝臓へ運ばれ、糖質摂取が少ない条件では、中鎖脂肪酸は肝臓でケトン体を大量に産生することができます。速やかにエネルギー源となります。中鎖脂肪酸は長鎖脂肪酸より約4倍も吸収が速く、代謝も10 倍も速いといいます。

 日本で使われている食用油(菜種油、大豆油、紅花油、ごま油、オリーブ油、ひまわり油、コーン油など)は長鎖脂肪酸(炭素数が13以上)が主成分です。一方、中鎖脂肪酸(炭素数が8~12)を多く含む油としてはヤシ油(ココナッツオイル)があります。ココナッツオイルには、60~70%の中鎖脂肪酸トリグリセリド(中鎖脂肪)が含まれていますが、ケトン食療法用の中鎖脂肪酸トリグリセリド85~100%のオイル(キッセイ薬品のマクトンオイルや日清オイリオ社のMCTオイルなど)も市販しています。

余分に摂取した食事、脂肪は、貯蔵脂肪となり必要に応じエネルギー源とし使われたり、内臓の保護、体温調節に大切な働きをしているのです。
欧米では摂取エネルギーの35~40%(100g~150g)が脂肪といわれています。日本人の脂肪摂取量は、総エネルギー1800~2000kcalの23~25%(50~55g)が適当としているのですが最近は、上昇傾向にあり注意が望まれています。食品中に自然に含まれる部分が多く実際に油脂とし摂取し使用できる油の量は、せいぜい10~15g程度となります。
 
体内の脂肪組織は、2つの型(褐色脂肪、白色脂肪)に分類しています。褐色脂肪は、首の後ろ、背中、わきの下、心臓大動脈の周囲、腎臓の周囲に限られ脂肪の1%程度、エネルギーの消費器官として体温調節、過剰なエネルギーを燃焼させ、自由にエネルギーを放出する役目をもっています。白色脂肪は、全身に分布する中性脂肪で皮下脂肪、内臓脂肪です。やせの大食いは、褐色脂肪の機能亢進であることが考えられます。

  脂質、脂肪は、主に単純脂質の中性脂肪(トリグリセリド)のことを捉えていうことが一般的です。.炭水化物、たんぱく質とともに重要なエネルギー源であり必須脂肪酸の給源で、脂溶性ビタミン(.ビタミンA、D、E、K)の吸収をよくしています。
人体で室温で液体でさらさらしているものは、固体のものに比べ、オキシターゼの作用を受けやすく燃焼されやすく脂肪がつきにくいとしています。揚げ物をして次第にからりと揚がらなくなってくると早くに酸化してそのような状態になる油を「腰の弱い油」といわれます。

食物繊維、ビタミンB群が油の燃焼、吸収を抑えます。食品の目安として動物性食品、植物性食品、魚からの脂質を4:5:1の割合でとるのがよいとし食事摂取基準で示される総脂質の総エネルギーに占める割合(脂肪エネルギー比率)は、29歳までは30~25%、30~69歳25~20%、70歳以上で25~15%と示しています。
調理や体に入ってからの脂質の酸化変性は、多価不飽和脂肪酸より1価不飽和脂肪酸のオレイン酸の方が影響が少ないといいます。

  脂質も、適量の摂取がよいのです。バランスの取れた食生活が望まれているのです。健康な身体は、栄養バランスの取れた食生活からです。
 
[2019.10.23]

[炭水化物] 食生活について語ろう

2019年10月23日 | 美容ダイエット
◎炭水化物Carbohydrate  たんすいかぶつ
  炭水化物は、主に植物中に貯蔵物質、またその骨格成分として多数、多量に存在し、動物のエネルギー源ともなる重要な化合物です。人体、動物の構成成分としての炭水化物は、極めて少なく体重の0.5%(250g/50kg)程度で脂肪蛋白質に比較し非常に少なくなっています。その97%はグリコーゲンのかたちであり、残りの3%がグルコースです。
基本的に炭素(C)、水素(H)、酸素(O)の3元素より構成し、以前は炭素の水化物としてデオキシリボースC5H10O4、ラムノースC6H12O5などの一部を除きCn(H2O)mと表され、HとOの割合が2:1になっている物質として炭素と水とが化合した含水炭素であることから命名していました。
しかし実際は炭水化物でない元素組成上(例 C2H2O:酢酸・C3H5O3:乳酸)からだけのもの、炭化水素との区別しなければならないこともあって糖質Glycide・Glucideともいわれ炭水化物としています。
炭水化物は、性質と構造上から多価アルコールのカルボニル(-COOH)誘導体とその縮合物と定義され、単糖類、小糖類、多糖類(単一多糖類:複合多糖類)に分類できます。
単糖類Monosaccharide
  加水分解を受けない基本的な糖で、多価アルコールの水酸基のひとつが酸化されてアルデヒド基Aldehyde(R-CHO)を持つ糖をアルドースAldose、ケトン基Ketone(R-CO-R')を持つ糖をケトースKetoseと呼んでいます。1分子中に存在する炭素の数によって、1分子に3原子の炭素を含むものを三炭糖といいます。天然では、ほとんどが五炭糖と 六炭糖で占められています。さらに、これらのふたつを組みあわせてアルドヘキソースは、アルデヒド基を有する炭素数6個の単糖類、ケトヘキソースは、ケト基を有する炭素数6個の単糖類などと呼ぶこともあります。
一般に水溶性の結晶で甘味があり、還元性があることから、銀鏡反応、フェーリング反応が陽性になります。
還元糖(天然では単糖類のグルコース、アラビノース、フラクトース、キシロース、リボース等のほとんどが含まれる)ではアミノカルボニル反応を起こし、他にカラメル化により褐色物質を生じます。カルボニル試薬と反応してカルボニル基とヒドロキシアミンとの縮合によってできる結晶性の化合物のオキシムOxime、カルボニル化合物とフェニルヒドラジンとの反応で生成するフェニールヒドラゾンPhenylhydrazone、オサゾンOsazone(黄色い結晶)を生じます。これらの反応は単糖類の同定、定性に利用しています。
 さらにD、L、α、β型が存在しますが、二糖類や多糖類に含む単糖類はほとんどがD型です。 不斉炭素原子についている水酸基が右にあるものをD型、左にあるものをL型としています。
一般に四炭糖以上の糖では分子内に2個以上の不斉炭素原子をもっています。この場合のD、Lの決定は炭素原子の中で最もカルボニル基から離れている不斉炭素原子についている水酸基がD-グリセリンアルデヒドと同方向の右にあるものをD型とし、L-グリセリンアルデヒドと同じ左方向のものをL型としています。
一般に四炭糖以上の糖では、その糖のアルデヒド基、またはケトン基と分子内の4位、5位、6位の炭素原子につく水酸基水酸基とが結合してセミルアセタールSemi acetalを作り、そのための環状の構造を持つようになります。この場合にカルボニル基を作っていた炭素原子に新しく水酸基ができるので、この炭素は不斉炭素原子となり、2つの異性体を生じます。この異性体のうち、新しい水酸基が、その糖のD、Lを決める不斉炭素原子につく立体配置により水酸基と同じ方向にある場合をα型、逆の場合をβ型としています。このα、βの異性体をアノマーAnomerといいます。一般に糖の水溶液中には、α、βの2つの型のものが平衡状態で存在します。

◇三炭糖Triose  C3H6O3は、分子量の最も小さい単糖類です。
 グリセルアルデヒドGlyceraldehyde, ジオキシアセトンDihydroxyacetone
◇四炭糖Tetrose C4H8O4
  トレオースThreose,エリトロース Erythrose
◇五炭糖Pentose C5H10O5は、植物中の多糖類ペントザンPentosanの成分として見出されていることが多くあります。
 L-アラビノース、D-キシロース、D-リボース
◇六炭糖Hexose C6H12O6は、最も重要な単糖類で遊離の状態、少糖類、多糖類の構成成分として自然界に広く分布しています。
  Glucose, Galactose,mannose,Fructose
単糖類の誘導体に、アルドン酸、ウロン酸(グルクロン酸・マンノウロン酸・ガラクトウロン酸)、糖アルコール、イオウ糖、アミノ糖、配糖体、燐酸エステルがあります。

小糖類Oligosaccharide
  単糖類が2~10個程度結合したものです。
二糖類Disaccharide C12H22O11は、単糖類分子から水1分子とれた、いわゆる配糖体結合をしたもので3種あります。単糖類と同様に一般に水にとけ、旋光性があります。一部を除き酵母による発酵作用を受け、エタノールまたは有機酸を作ります。甘味は糖の種類によって異なり、いずれも六炭糖が2個縮合した分子式を持っています。
  麦芽糖Maltose,乳糖Lactose,ショ糖Sucrose

三糖類Trisaccharide C18H32O16の天然に存在するものとしては綿実、ビートにみられます。
  ラフィノースRaffinoseが、ガラクトース、グルコース、フルクトースより合成され、還元性は、ありません。

四糖類Tetrasaccharide C24H42O21
  豆類にあるスタキオース、Stachyose ニンニクにあるスコロドースScorodoseが有ります。

多糖類Polysaccharide
 多数の単糖類が結合したもので、一般に結晶しにくく、甘味がそのままでは感じられません。分子量が極めて大きく、構造も複雑になっています。多糖類の中で一種類の単糖類からのみできているものを単一又は単純多糖類といい、これに対し2種類以上の単糖類、または糖の誘導体を含むものを複合多糖類と呼んでいます。
単一多糖類SimplePolysaccharide  
分解産物がグルコースの(C6H10O5)n:でん粉Starch(α-D-グルコースの重合体)・デキストリンDextrin・セルロースCellulose(β-D-グルコースの重合体)、動物澱粉ともいわれるグリコーゲンGlycogen,デキストランDextran,プルランPulluan(糊料)
  でん粉の溶液は、ヨウ素によって強い青色の沃素でん粉反応を示します。希酸(うすい酸)と共に熱するとデキストリン→麦芽糖へと変化して行きます。
分解産物がフルクトースのイヌリンInulin
分解産物がキシロースの(C5H8O4)n:キシランXylan

◇複合多糖類ConjugatedPolysaccharide
ヘミセルロースhemicellulose、アルギン酸Alginic acid、ペクチンPectin、マンナンMannan、カンテンAgar-agar、ムコ多糖類Mucopolysaccharide( ヒアルロン酸 コンドロイチン硫酸など) キチンChitin 

 食品として利用する炭水化物は、でんぷんが主に用いられ口腔内でプチアリンPtyalineによって一部がデキストリンと麦芽糖に、大部分は、小腸でアミロプシンAmylopsin(膵アミラーゼ)によってデキストリンが麦芽糖に分解されています。
さらに腸液中のオリゴグルコシターゼOligo1.6glucosidaseによってさらに分解を受け吸収されやすい少糖類となって、この少糖類、麦芽糖は、アミラーゼ、マルターゼによって分解を受け、これらの消化酵素によってD-グルコース、D-フラクトース、ガラクトースとなって最終的に炭水化物の消化吸収が完了します。
ショ糖は、腸液中のインベルターゼによって分解されるとD-グルコースとD-フラクトースになります。乳糖は、腸液中のラクターゼによって分解されD-グルコースとD-ガラクトースになり炭水化物としての消化を完了させます。消化吸収を受け単糖類となったものは、門脈を通り肝臓に達し、グルコースは、肝臓で酸化分解してエネルギーを発生させ、さらにグリコーゲン、脂肪に変化して貯えられています。
フラクトース、ガラクトースはグルコースに変化してから代謝を受けます。一部は、他の組織に移動してエネルギーの供給に、あるものは必須でないアミノ酸の合成にも関与しています。1g≒4kcalのエネルギーを発生させます。

人体では、でん粉、ショ糖、グリコーゲンなどが加水分解して単糖類となって1g当り4kcalのエネルギー源とし吸収されています。
炭水化物は、食事摂取エネルギーの基準の18歳以上で、必要量女性2350~1350kcal、男性3050~1600kcalの50~70%として、食事の半分以上を摂取しているのです。
グリコーゲン、澱粉質以外の多糖類は腸内の微生物によって一部が分解、吸収され微生物によるビタミンB群の合成能力を高めます。さらにセルロース、アルギン酸の類は、腸の蠕動運動を刺激し便量を増やします。多くは人のエネルギー源とはなりにくいとしています。
  炭水化物は食品として、体内での身体の機能に重要な役割を果たしていることが解ります。過剰でも、少な過ぎてもいけません。身体全体の大事なエネルギー源として常にバランスのよい食生活が私たちの身体にとって最良の健康維持のための食事のようです。


 
[2019.10.23]

[霜降] 食生活について語ろう 

2019年10月23日 | 美容ダイエット
 
・霜降 そうこう
  2019年の10月24日は24節気の18番目で秋の最後の節気であり寒露(かんろ)と立冬(りっとう)の間で 霜降にあたります。地域によっては、朝夕に肌寒さを覚え秋も深まり最低気温が10℃以下になり始めます。
紅葉が日本列島の北から南へ徐々に移動して秋の気配が去りつつあり、まさに早朝、夕の気温が下がり冷気によって露が霜となりあたり一帯が白く霜でおおわれ霜の降りる月のことです。この頃から立冬までの間に吹く寒い北風を木枯らしと呼んでいます。東京では10月半ばから11月30日、近畿では霜降から冬至の期間ぐらいです。
 中国で2600年前に黄河付近で作られ日本では平安時代より使い初めています。 中国ではこの期間をさらに5日を一候とする七十二候とし、霜降の三候 (初候:豺乃祭獣[さい すなわち けものをまつる]・次候:草木黄落[そうもく こうらくす]・末候:蟄虫咸俯[ちっちゅう ことごとく ふす]) に区分しています。山犬が獣を祀り (中国の故事) 、草木の葉が黄落し、虫が地にひそむ時期にきたことの意味です。 
日本では初候(2019/10/24~2019/10/28)&霜始降(しも はじめて ふる):霜が降り始める
次候(2019/10/29~2019/11/2)&霎時施(こさめ ときどき ふる):小雨がしとしと降る
末候(2019/11/3~2019/11/7)&楓蔦黄(もみじ つた きばむ):もみじや蔦が黄葉する
二十四節気の成立は殷(BC1600~BC1046)の頃に二至二分、西周(BC1046~BC770)の頃に八節、春秋戦国(BC770~BC221)の頃にそれぞれに成立しています。太陽の運行に基づき、夏至、冬至、春分・秋分とし、この4つを春・夏・秋・冬の中心として決めた暦です。この4つの節気は合わせて「二至二分(にしにぶん)」と呼びます。
二至二分が二十四節気を決めるうえでの基準となります。また、立春・立夏・立秋・立冬の4つを「四立(しりゅう)」と言い、それぞれ春夏秋冬の始まりの日として重要な節気となっており、二至二分と四立を合わせて「八節(はっせつ)」としました。 
元来太陰太陽暦の9月中 (9月後半) のことで、太陽の黄経が210°に達した日 (太陽暦の 10月 23日か 24日) に始り立冬 (11月7日か8日) の前日までの約 15日間(2019/10/24~2019/11/7)ですが、現行暦ではその期間の第1日目をさしています。天文学ではその瞬間(日本2019/10/24/2:20)です。
 立秋はこの夏至と秋分のちょうど中間の日で、暦の上ではこの日から秋が始まり、秋の節気は立秋(2019/8/8)、処暑(2019/8/23)、白露(2019/9/8)、秋分(2019/9/23)、寒露(2019/10/8)、霜降(2019/10/24)となっており、霜降は秋の最後の節気です。霜降の次は立冬(2019/11/8)になります。
 地球温暖化により初霜の日は少しづつ遅くなる傾向にあるようです。また10月はそろそろ日を追って北から初霜の冬の便りが届けられる冬の訪れが近いことを知らせる月です。暖房の準備を促し、温(ぬく)もりが恋しくなってきます。札幌の初霜の平年値は10月22日、初氷は10月26日頃です。
10月は、虫の音(ね)の数も減り山々の紅葉がみられます。一般に北海道と沖縄の南北の温度差が大きくなっています。温度差は夏は少ないですが冬では大きくなっています。
    花は、茶ノ木、菊 、コスモスなどです。
 本格的な冬に備えて、しっかりと栄養をとっておく必要があります。
   旬の食べものとして植物性ではきのこ類、ぎんなん、ほうれん草、さつま芋、里芋、大根、カリフラワー、にんじん、かぶ、かぼす、落花生、小豆、栗、かりん、すだち、柿、ぶどう、りんご、新米などです。
 
動物性の魚介類では、ほっけ、サバ、秋鮭、秋鰹、ししゃも、はぜ、ぼら、うなぎ、はたはた、伊勢えびなどです。 
 
  霜が降りる頃には、冬野菜の春菊ほうれん草白菜大根長葱カブに繊維が軟らかになって甘味が増してきます。甘味は一般に糖分、糖質、砂糖のことで砂糖は一般にかんしょ糖、甘蔗 かんしゃ(かんしょ)、さとうきびの糖のことです。広義、広い意味では単糖類、少糖類、多糖類の総称、又は水に溶けて甘味のある炭水化物の総称としても使われています。
甘味のある炭水化物、糖質として単糖類、少糖類について、野菜には一般に2~5%の炭水化物を含んでいます。霜に当るほど甘味が増し柔らかくなることは、繊維質の多糖類が少なくなって甘味のある糖類が増加していることになります。
野菜の炭水化物の主成分は、水溶性の蔗糖、ぶどう糖、果糖で一般に水溶性の糖質の多い野菜類では生でも甘く、煮物にしてその旨みを与えています。単糖類:グルコース(ぶどう糖)、フラクトース(果糖)等少糖類:蔗糖(甘蔗糖、甜菜)、オリゴ糖等糖質が多くなって糖濃度が高くなります。凝固点というのがあります。
液体が冷却されて固体になるときの温度で純粋な結晶物質の凝固する温度は一定でまた融点と等しいとされます。溶液が液中で化学変化を起こしているような場合には異なってきますが不純物があると凍りにくいといわれています。真水(蒸留水または水道水)と砂糖水とでは砂糖水のほうが凍りにくいのです。このことは、砂糖水のほうが水より凝固点が低いことを表しています。砂糖水を煮立てていくと茶色くなってカラメルができますがその時の温度は約200度、真水は約100度止まりで気化していきます。砂糖水にすることによって凝固点降下と沸点上昇がみられることがわかります。
野菜は糖度を増すことによって凍結から身を守る手段としていたようです。
 
二十四節気だけでは、日本の習慣の気候の説明には不足なので、他に「雑節」を設けています。雑節は明治20年に始まった日本独自の暦です。雑節はより農作業と照らし合わせ節分、社日(しゃじつ)、彼岸(ひがん)、八十八夜、入梅、半夏生(はんげしょう)、二百十日、土用と季節の移り変わりの変化をあらわしその目安を示す日としています。
さらに「七十二候」については江戸時代の天文暦学者・渋川春海が日本の気候に合わせて改訂版を出し、その後明治時代に「略本暦」が出てそれまでの「七十二候」を大幅に変えました。現在使われている日本の七十二候はこれが元になっています。
なお2016年に中国の「二十四節気」をユネスコの無形文化遺産に登録しています。 
 
 
 
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2019,10,21

[長期保存食品 ]食生活について語ろう 

2019年10月22日 | 保存食品
自然災害災害の多い昨今です。長期保存食品についてまとめました。
 
 
長期保存食品 Food that keeps for a long time ちょうきほぞんしょくひん
  古くの長期保存食品、乾パン、ワカメ、乾し菜などでは、おいしくないというイメージが一般的にありますが、最近では、殺菌、充填(じゅうてん)、冷蔵、冷凍技術などの開発で、味や品質は変わりない常温で保存できる牛乳や、冷蔵で10カ月ももつ豆腐など保存技術により多くの食品が長期間、美味しく食べられるようになりました。特に、常温での保存が可能で、ワンタッチで美味しく食用とすることができる加工食品に人気があります。
カップ麺、フリーズドライの味噌汁などは、重宝しているのではないでしょうか。このような食品だけで美味しく食べられて栄養バランスの取れた食生活が送れるようになるのでしょうか。宇宙食に注目が集まっていますが、無重力状態での食事なので主に缶詰、チューブ入りとしたものが多くを占めているようです。
 
保存技術Conservation techniqueは、どこまですすんでいるのでしょうか。食品の保存・運搬・包装方法として、さまざまに開発が進み主な方法として1)熱、凍結、フリーズドライによる水分の乾燥、2)塩、糖による浸透圧の調整、3)酢によるPH調整、4)アルコール漬け、5)発酵、6)凍結低温、過熱による温度管理、7)放射線、紫外線照射、8)燻煙 、9)脱酸素・CA貯蔵のガス制御、10)食品添加物の利用、11)ジャムの超高圧加工食品、12)紙、プラスチックス、金属箔、レトルトパウチ・レトルト成形容器などによる包装、13)缶詰、瓶詰めなどがあります。時間が経過しても、食中毒を起こすことなく食べられるための技術開発が進められています。
保存食Preserved foodは、ある期間保存しても変質、変敗することなく食べられる食物のことです。変敗・変質をさせる微生物を減菌、殺菌させることによって微生物の繁殖しにくい環境とし加工食品が作られています。漬物(塩漬け・味噌漬け・醤油漬け・粕漬けなど)、佃煮、ジャム、なれ寿司、干物などがあります。冬季など、長期にわたり食料の確保に貯蔵・調理に大きな制約を受ける状況下で、また、携行食、災害や飢饉の際の非常食の一般から宇宙開発による宇宙食としての役目を果たしています。
 東日本大震災後の5月、食品購入の際に消費者が重視する点を調べたところ、多くの食品で価格、味に次いで「賞味期限の長さ」が3番目となり、「鮮度」より上位にランクしていました。
震災直後に店頭から多くの食品が消えた経験より、こうした商品に関心がさらなる高まりをみせてきました。牛乳の消費量は減少傾向が続いているさなか、3月の震災以降のロングライフ牛乳の売り上げは伸びていました。ロングライフ牛乳を提供し避難所で冷蔵庫が使えない場所も多く、被災者の方々から非常に好評を得たようです。弁当は、通常は賞味期限は1日ですが、冷凍、冷蔵(チルド)で4日もつ弁当を発売しています。中華丼、カレーなど数品目で震災時には関東の工場から被災地に輸送していました。以前からあるレトルトカレー類は人気があったのではないでしょうか。
避難所では、冷蔵庫はないことが多いと思いますので、その場ですぐに食べてしまわなければ、ミルクでも開封したら飲みきるサイズとすることが必要です。
レトルト食品は、カレーなど内装、外装ともアルミ箔がつかわれているものの賞味期限は常温で1~2年前後と長く保存できます。米飯類、汁物、調理済み食品、混合調味料など多くの食品に使われています。災害時には必要となりますので、普段から備蓄、保存して置くことが必要です。開封してすぐに食べられること、温めることも手軽にできます。
非常食としての賞味期限が気になります。普段に使い慣れている賞味期限は1~2年前後のレトルト食品とか、カップ麺がよいと思われます。乾パンよりビスケットの方が食べやすいと思います。
非常時には「賞味期限の長さ」が、「鮮度」より上位にランクしていることから最近では、以前に比べレトルト食品の出来立てと変わらない美味しさの食品が出回っています。
缶詰は、非常食として、数年の保存が可能なのは良いですが、日常食としての保存食としては、缶の処理が分別管理しての保管が気になるところです。スパーの日替わり弁当500円は、煮物などの味付けがよくないし、蛋白源・野菜の量不足です。栄養バランス・美味しさを期待するなら一食1500円程度になるのではないでしょうか。三食で4,500円です。
日常食としてもよく常温保存のできる、手間の少ない保存食としては、レトルト食品ということになるでしょうか。毎食カレーライス・混ぜご飯・ミートソースでは、人としての食事としてはキツイです。ご飯と汁物、漬物、主菜は頂きたいところです。3つの仕切りのあるひとつになった手で開封がしやすいレトルト食品で食事をするときに、温めるご飯・焼きそば・と主菜(焼肉・魚)・煮物、そのままでよい漬物・果物・お浸し類・サラダ類、汁物(豚汁など)はお湯を注ぐだけの一つの献立のメニューとなります。汁物はフリーズドライ製品としておくのもよいでしょう。刺身のレトルトは無理なのでしょうか。燻製品の冷蔵レトルト食品はよく見かけます。普通の弁当と同じように考えて一両日中であれば置いての摂取が可能と思われます。缶詰になっている骨まで食べられる鯖缶類はレトルト食品とすればもっと重宝します。市販の刻み野菜は栄養の抜け殻みたいであまり戴けたものではありません。レトルトにすればいいのにと常々思っています。揚げ物のレトルトは食感が難しいところのように思えます。ビスケットのようでもカリッとふわっとした食感を期待しているので、冷凍冷蔵品を再度ひたひたぐらいの油で油焼きが、現状で思いつくやり方ですので少し手間がかかることになります。
妊婦さん用のレトルト食品がなかなか見当たりません。生まれてくる赤ちゃんのためにもぜひ作ってほしいですね。
非常用に根菜きんぴら弁当・うな丼・中華丼・すき焼き弁当もありました。発火剤がパックになっているのもあります。賞味期限25年のクラッカー缶910g、フリーズドライしてある1缶当たり4000円程度になる野菜シチュウ缶344g・チキンシチュー缶422g・鶏雑炊缶408g・えび雑炊缶408gで一食当たり400円程度を見つけました。
カロリーメイトゼリー(215g:\220)は、栄養と水分補給にエネルギー200kcal、タンパク質8.2g、脂質4.4g、炭水化物33.2g(糖質31.2g、食物繊維2g)、食塩相当量0.08g、カルシウム200mg、マグネシウム50mg、リン175mg、ビタミンA:385μg、ビタミンB1:0.6mg、ビタミンB2:0.7mg、ビタミンB6:0.7mg、ビタミンB12:1.2μg、ナイアシン:6.5mg、パントテン酸:2.4mg、葉酸:120μg、ビタミンD:2.8μg、ビタミンE:3.2mg、カロリーメイトブロックは、ひと箱4本(80g:\216)当たりエネルギー400kcal、タンパク質8.4g、脂質22.2g、炭水化物42.7g(糖質40.7g、食物繊維2g)、食塩相当量0.94g、カルシウム200mg、鉄2mg、マグネシウム50mg、リン100mg、ビタミンA:385μg、ビタミンB1:0.6mg、ビタミンB2:0.7mg、ビタミンB6:0.65mg、ビタミンB12:1.2μg、ナイアシ:ン6.5mg、パントテン酸2.4mg、葉酸120μg、ビタミンC50mg、ビタミンD2.8μg、ビタミンE3.2mgとしています。成人女性の摂取目標量はおよそ1800kcalです。賞味期限はゼリータイプ半年、ブロックタイプで1年と5年でブロックで4箱半必要で\1,000/1日位となります。
 
 非常食・保存食として、ビスコ(5枚22g:99kcal×3≒300kcal/\113)ないし、東鳩ハーベスト(100g/\100:534kcal)と水は必需の食糧として、他に各々の状況に合わせ備えておきたいところです。
 
 
 
 
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[初版2019・10・2]
 
 
発行者:👩村上京子
TEL: 042-773-0966
 
 

[菜種油] 食生活について語ろう   

2019年10月22日 | 美容ダイエット
・菜種油Rapeseed oil なたねあぶら
 カノーラ(キャノーラ)油Canola oilを店頭でよく見かけます。1350gで300円と値段も手頃です。私はいつも買い求めています。キャノーラ油のキャノーラは、カナダで品種改良した「なたね」のことをいうようです。在来種では、エルカ酸Erucic acid(エルシン酸:ω-9 一価不飽和脂肪酸 )が22~50g/100g中で含まれていました。改良種のキャノーラ油では0.3g/100g程度です。
なぜ品種改良したかというと、なたねの在来種には2つ問題があったからです。多量に摂取すると有害となるエルカ酸、グルコシノレートを含んでいることでした。
カナダでなたねの品種改良が進んだのは、カナダ国内に油糧資源がなかったことにより第二次大戦中に油脂が欠乏し、そのために菜種栽培が始まりました。第二次大戦前は、世界のなたねの90%が主にインドと中国で栽培生産し、現地での消費の程度でした。
 エルカ酸を多量に含むなたね油で飼育した動物は、心臓と腎臓への脂肪蓄積、骨格筋や心筋の障害、生育不全を起こすことが分かり、1956年にカナダでは食用の販売を禁止しました。生体に有害となることからキャノーラ種というこの脂肪酸の少ない品種が開発が進んだのです。
もう一つは、搾り粕に甲状腺障害をもたらす芥子油配糖体のグルコシノレートGlucosinolateというグルコース(ブドウ糖)、チッソ、硫黄などからなる植物毒を含むことでした。
なたね油の搾りかすはタンパク質が豊富で、反芻動物は食べても平気なのですが、それ以外の動物の飼育には適さないものとなっていました。そのため、搾りかすはあぶら粕として肥料として使われていました。
1974年にナタネ生産国のカナダにおいて この2つの物質が低い品種「Tower」が従来の交配育種により開発しています。
カナダ産なたねの95%が低エルカ酸になりました。菜種油という名称には有害な物質が含まれているイメージがあり、それを一新するためにその後1978年には、カノーラを初めて品種登録しました。
その後、1996年まで、何度か規格がより厳しく改正をおこない、油脂のエルカ酸が1%以下、グルコシン類(グルコシノレート)20μmol/g以下に定めています。μmolとは、1molの100万分の1を表す単位です。
現在では、ちなみになたね油は、パーム油、大豆油に次いで、世界第3位の生産量となる植物油です。大豆粕とともに、なたね粕はエルカ酸とグルコシノレートの問題の解決によって家畜の飼料としての取引もあります。
品種改良の方法は、以前は交配による育種のみでしたが、現在では遺伝子組み換えも行われています。また、エルカ酸は食用としては不適ですが、化粧品の原料として使われ在来種の栽培もおこなっています。

 日本で菜種の栽培が盛んになったのは江戸時代になってからです。灯油(ともしびあぶら)として明かりに使われていました。なたね油を使う以前には、貴重なα-リノレン酸の多いえごま油がずっと使われていたようです。現代から考えると、何とももったいない話です。
ちなみに、なたね油は「すす」が少ない特徴があったようです。
日本で作られていた菜種は在来種です。中毒の問題にならなかったのは、食事での油の摂取量が少なかった事と、畜産業が盛んでなかったことによると考えられます。
国産のなたね品種は、エルシン酸を含まないキザキノナタネ、ダブルローといわれる無エルシン酸、低グルコシノレートのなたね品種として、キラリボシなど6種ほどを育種しているようです。キラリボシは2004年に登録した品種です。
エルシン酸を含まない日本で初めての交配による品種で1990年11月なたね農林47号(キザキノナタネ)として登録しています。
日本人も昔と違って現在の食生活は、脂肪の割合が増えていると思われキャノーラ油の開発は、願ったり叶ったりの油として急成長しています。

現在の菜種油キャノーラ油にはα-リノレン酸をも多く含みます。種子にはα-リノレン酸が含まれているものがあり、エゴマ、アブラナ(菜種)、ダイズ、アマ、くるみに含み特にエゴマに多く含みます。
油にすると菜種油10.2%・くるみ9.0%・大豆油7.5%・エゴマ油45%・亜麻仁油[フラックスシードオイル]は55%等、他にもソフトマーガリン2.1%、とうもろこし油1.4%、こめぬか油1.3%、糸引き納豆1.0%、オリーブ油0.8%、豚油0.7%、ごま油0.6%などです。
α-リノレン酸は広葉植物の葉の光合成に関わる葉緑体にあるチラコイドThylakoidの膜組織から得られています。実際、ほうれん草(生脂質0.2%:脂肪酸総量0.11%中リノレン酸53%[0.058g/100g中])や小松菜などの葉物野菜からα-リノレン酸を検出しています。
人では1日約2g必要といわれ、ホウレンソウに換算すると1日3.4kgに相当します。葉は草食動物の摂食可能な量です。人では必要量は、摂取エネルギーの1%程度としα-リノレン酸1日あたり2gはキャノーラ油(菜種油)なら20g程度です。
近年はキャノーラCanola油が世界第3位の生産量となる植物油として多く出回っています。
菜種油100g中エネルギー921kcal、水分0g、タンパク質0g、脂質100g(飽和脂肪酸6.10g・一価不飽和脂肪酸57.40g:オレイン酸55.2g[n-9]・多価不飽和脂肪酸30.70g::リノール酸20.5g[n-6]・αリノレン酸10.2g[n-3])を含みます。
荏胡麻油100g中エネルギー921kcal、水分Trg、タンパク質0g、脂質100g(飽和脂肪酸7.64g・一価不飽和脂肪酸16.94g[オレイン酸16.0g]・多価不飽和脂肪酸70.60g[α-リノレン酸58.0g])を含みます。
オリーブオイル100g中 エネルギー921kcal、タンパク質0g、脂質100g(飽和脂肪酸13.29g・一価不飽和脂肪酸74.04g:オレイン酸70.0g[n-9]・多価不飽和脂肪酸7.24g:リノール酸20.5g[n-6]・αリノレン酸10.2g[n-3])を含みます。
亜麻仁油の脂肪酸組成は飽和脂肪酸9%、n-9の脂肪酸21%、n-3系の脂肪酸57%、n-6系の脂肪酸13%程度を含みます。

えごま油100gの価格は、400円から700円、ごま油125円と高価です。αリノレン酸(n-3)の含む量はエゴマ油、亜麻仁油の方が多く含んでいますが、常に使うものですしキャノーラ油なら¥20/100gです。どちらを選びますか。


 
[2019.10.22]

[🥔じゃが芋] 食生活について語ろう

2019年10月22日 | 美容ダイエット
・じゃが芋Potato,Whitepotato じゃがいも
        ナス科(いも類)、原産地は南米。馬鈴薯、じゃがたらいも、二度芋、弘法芋(こうぼういも)の別名がある。
寒冷、冷害に強い作物であり日本で主に栽培するようになったのは明治時代に入ってからで北海道の生産量が最も多い。全国生産の6割は北海道、1割は長崎県産。九州では春秋2回の栽培が可能だが東北や北海道では春植え、秋収穫の年1回栽培で7月の北海道では白や薄紫のばれいしょの畑が広がる。
全国的に出回っているのは男爵とメイクイーン、新じゃが用でのデジマが多い。一年生で収穫まで2、3ヶ月と短く地下茎で肥大した塊茎を食料とする。
主に男爵、メークイン(粘質で主に調理用とし用いられる)、農林1号、紅丸(べにまる)がある。新じゃがといわれるものは、5、6月を旬とし皮が薄く粘質で煮物にして煮崩れしない。
10、11月(男爵、寒冷に強い・コロッケ)に収穫されたものは、でん粉質に富んで粉吹き芋、じゃがいもでん粉(紅丸やコナフブキ)を作るのに向く。味が淡白で貯蔵性がよく北欧、ドイツ、ソ連では、黒パンとともに主食的に食べられている。又和洋中のさまざまの料理に利用し、特に肉、との相性がよい。
さらに味噌汁の実、付け合せ、ソテー、コロッケ、から揚げ、煮込み、グラタン、サラダ、スナック菓子、ポテトチップにと応用範囲が広い。
2002年4月にポテトチップス(でん粉質の高温加熱[スウェーデン食品庁])より高濃度(1200倍ともいう)にアクリルアミド(遺伝子、神経に障害を起こし発癌物質として知られる)が検出され話題となった。
発芽部分の有毒なソラニンSolanine、チャコニンChaconine(カコニン:アルカロイド[ソラニジン]+糖[ラムノース・ラムノース・グルコース])を含み苦味があり、芽、皮を取り除くのがよい。
切り口の褐変は光、空気に触れて起こりやすくクロロゲン酸などのポリフェノールが酵素(ポリフェノラーゼPolyphenolase)、チロシンがチロシナーゼTyrosinase(酸化酵素)によって酸化しメラニン(着色物質)を生じたことにより起こる。
チロシナーゼは水溶性なので切ったものは水につけたり、保存は冷暗所(5~0℃)に置くようにする。 
カリウム(410mg/100g中)、ビタミンB1(0.09mg/100g中)、ビタミンC(35mg/100g中)、グルタチオン(グルタミン酸、シスチン、グリシンよりなるトリペプチド:解毒、抗酸化作用、肝機能強化)13.6mgを含む。
 
 
 
[2019.10.22]

[目痛鰈] 食生活について語ろう

2019年10月22日 | 美容ダイエット
・目痛鰈・目板鰈 めいたがれい
        カレイ科、北海道以南の日本各地に分布するが関西で主に捕獲している。 底生魚で水深100m以浅の砂泥底に生息し、カレイの中では小型で3年ほどで成熟し成長すると体長が約20-30cm、ほぼ菱形に近い形で見分けやすい。
有眼側は茶褐色無数の小斑点があり、目は突き出て大きく両眼は接近し、上方の眼は頭部の背面に位置する。
名前の由来で 眼の間に棘があり、これに触ると痛いこと から「眼痛」転じてメイタガレイといわれている。
産卵は晩秋から初冬で水温14℃前後で孵化する。
底引き網で獲られ旬は産卵前の4~10月で季節によっては皮の臭いが強いので、普通は皮を剥いでから料理をする。白身の魚で刺身、煮付け、塩焼き、から揚げ、一夜干しにしている。
 
 
 
[2019.10.22]

[まいわし] 食生活について語ろう

2019年10月22日 | 美容ダイエット
・真鰯Japanese       pilchard まいわし
        ニシン科、 春から夏に北上、秋から冬に南下する回遊魚で温帯海水域(13~25℃)である関東以南、太平洋側の海域に多く生息する。
側面に一列ないし二列に黒の斑点が7個ぐらいみられることからナナツボシともいわれ6、7月より出荷量が多くなる。
青魚の代表魚で体長3~25cmにもなり最も大きいものは3年魚ともいわれ、生後一年半ぐらいより産卵が始まり、7~8年の寿命があるといわれる。大きさによって白子(しらす・1~2cm)、平子(ひらご・2cm)、かえり(4cm)、小羽(こば・10cm)、中羽(ちゅうば・15cm)、大羽(おおば・20cm~)と呼んでいる。  
産卵の時期を晩秋に控え、秋9、10月に脂肪量が多く最もおいしい旬の時期を迎える。   
 晩秋から早春にかけ市場に出回るしらすは主にマイワシの稚魚が用いられる。傷みやすい魚だがマイワシの新鮮なものは、ぬた、寿司だねとし塩焼き、フライ、唐揚げ、つみれ、さつま揚げ、缶詰、目刺しとして、和洋中華それぞれの料理法がある。
生100g中にエネルギー169cal,水分68.9g,んぱく質19.2g,脂質9.2g,炭水化物0.2g,灰分1.2gを含む。他の鰯類に比べ脂肪が多く、油の乗った秋には脂肪量が15%~13.9%:飽和脂肪酸3.84g、一価不飽和脂肪酸2.80g、多価不飽和脂肪酸3.81gにも達し最もおいしい。
鰯酸には、多価不飽和脂肪酸、魚油のEPA・DPA(血中コレステロール低下作用)、DHA(ドコサヘキサエン酸・脳細胞の活性化)を多く含み注目している。EPA、DPA、DHAは、健康食品として出回るが非常に酸化しやすく中には、精製する過程で酸化して効力が発揮されないものもあるので信頼できる製品を選ぶのがよい。
 
 
 
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[2019.10.22]