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[◎蛋白質] 食生活について語ろう

2019年10月25日 | 美容ダイエット
蛋白質Protein たんぱくしつ
   人体では、約50~70%は水分です。そのほか、約16%以上の脂肪、15~20%のタンパク質、約4~5%のミネラルなどによって構成しています。
  たんぱく質の検出には、ビュレット反応Biuret reaction、キサントプロティン反応Xanthoprotein reaction(濃硝酸HNO3により白色沈殿、加熱により黄色)、ミロン反応Millons reactionなどの呈色反応が用いられています。たんぱく質溶液は、熱、酸、アルコール酵素などによって凝固し、また特殊な有機、無機試薬によって沈殿します。
これらの試薬をたんぱく質沈殿剤、除蛋白剤といい硫酸銅、三塩化酢酸、スルホサリチル酸、メタリン酸などがあります。ケルダール法Kjeldahl methodでは 一定の試料を硫酸銅、硫酸カリを触媒(自らは変化することなく他の物質の反応速度を変化させる物質)として濃硫酸H2SO4で分解し試料中の窒素N化合物をアンモニアNH3の形で濃硫酸に吸収させたのちアルカリ性にして水蒸気蒸留でアンモニアNH3を一定量のN/10濃硫酸H2SO4溶液に吸収させ、10/N水酸化ナトリウム(カセイソーダ)NaOH溶液で逆滴定して量を求めています。
 
タンパク質がアミノ酸より構成されているという研究の歴史は、1820年にアミノ酸の中で最も構造の簡単なグリシンがゼラチンより分離されたことから始まっています。アミノ酸は、タンパク質の構成要素をなす以前から、アスパラギン、シスチンなどが分離されていました。
  たん白質は、体重の20%を占め、脂質、炭水化物とともに動植物の細胞構成(酵素、ホルモン、遺伝子等)、保護(皮膚、毛、爪、骨等)、エネルギー源としての重要な役割を果たす化合物です。
新陳代謝を繰り返すことにより、2ヶ月でいれかわるといわれています。大きな特徴として窒素(N)元素を平均16%を含んでいます。元素組成は、およそ炭素50~55%、水素6~8%、窒素15~18%、酸素20~23%、硫黄、リン0~4%より成り立っています。
名前は蛋(卵)で卵の白身(卵白)からの意味が込められているのです。加水分解によって20種程度のアミノ酸とイミノ酸を生じます。タンパク質を消化酵素の作用によって加水分解し主に最終のアミノ酸になり、体内でタンパク質からアミノ酸の低分子に分解吸収されていきます。アミノ酸の混合物で、ある程度の生命維持が可能で、食物に含有されているアミノ酸の種類によって栄養価が決められます。体内で合成されない必須アミノ酸を一定の水準で含んでいる食品をアミノ酸スコアが高いと評価しています。
 蛋白質を加水分解してアミノ酸どうしが結合したものをペプチドといいアミノ酸の結びつきがペプチド結合でありその結合によって多くの蛋白質ができていることになります。
ポリペプチド(蛋白質)は、多数のアミノ酸が結合したものです。そのたん白質の種類は、10万個ともいわれます。たんぱく質の形状は、大きく2つの形状、繊維状(ケラチン・フィブロインなど)の各種の溶剤に不溶で、高分子化合物が一定の方向性を持って集合束のようになった構造であるミセルを作るものと、球状(アルブミン・グロブリンなど)でペプチド鎖(さ)が折れ曲がったり、枝分かれしミセルを作らないものとに分けられています。
 
単純たん白質(加水分解によってアミノ酸のみ生ずる)アルブミン、グルテリン、コラーゲンなど、複合たん白質(アミノ酸とアミノ酸以外のものが加水分解によって生ずる)核たん白質、糖タンパク質、色素蛋白質など、誘導たん白質(単純、複合蛋白質に物理的、科学的処理をして得られる)凝固たん白質(ゼラチン)、ペプチドなどのものに大きく分類しています。
 
 たん白質の栄養価は、食物に含むアミノ酸の種類、量によって決められ動物性たん白質は必須アミノ酸が殆どそろい、含むのに対し、植物性たん白質は、リジン、スレオニン、バリンなどの必須アミノ酸、アミノ酸、たん白質量が少なくたん白質の栄養価として劣ります。
タンパク質を効率よく取るには、動物性と植物性の蛋白比が1:1とするのがよいといわれています。たん白質は調理、加熱することによって60~70℃で熱変性が起こり凝固してきます。外観上は、固まってきますが、固まっていたペプチドが熱を加えることによってたん白質分解酵素の働きを受けほぐれ消化されやすくなります。しかしそれ以上に加熱が続くとさらに強度の熱変性を受けることになり消化が悪いものに変わってしまうのです。
また動物性食品と植物性食品とでたん白質の消化吸収率が異なってきます。
 
 たん白質の所要量は、成人体重1kgあたりのたん白質必要量0.35gに安全率の2を掛け日本人の食事のたん白価(プロテインスコア)73%平均値としています。消化吸収80%程度にすると1日の必要量は、体重1kgあたり0.6g、所要量は、1.2gになります。体重50kgの人の基準量は、およそ60g/1日となります。
たんぱく質の多い食品は、100g当たり;輸入牛肉もも赤肉22.5g 第一胃茹で24.5g 腱ゆで28.3g  豚ロース赤肉22.9g スモークレバー29.6g  かも肉皮なし23.6g  鶏肉胸皮なし24.4g  ささみ23.0g むろあじ23.6g  まかじき23.1g  かつお春獲り25.8g  黒鮪赤身26.4g 魚肉17g~22g平均 鶏卵12.3g 木綿豆腐6.6g 納豆16.5g 凍り豆腐49.4g(可食量10gで4.9g)などがあります。 
 
 欠乏により発育不良、発育停止、全身の細胞機能低下、衰弱(消化器、循環器、生殖器、泌尿器、内分泌、神経径など)、貧血、授乳婦の乳汁分泌不良、整理不順、肝障害など全ての臓器、体力、免疫力の低下により感染症に罹(かか)りやすくなります。
 
アミノ酸
  自然界では500種ものアミノ酸が確認していますが人体を作っているアミノ酸は、20種程度です。アミノ酸には、動物の体内で合成されるものと食物から直接取らなければならないものがあり、人の体内で合成できないアミノ酸を必須アミノ酸(不可欠アミノ酸)と呼びます。
動物の種類、成長によって異なり成人した大人では8種、必須アミノ酸は、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、スレオニン、トリプトファン、バリンになります。成長期の乳幼児ではヒスチジン、アルギニンが加わり10種です。
非必須アミノ酸としてヒスチジン、アルギニン(準必須アミノ酸)、アラニン、アスパラギン酸、グルタミン酸、グリシン、プロリン、セリン、アスパラギン、グルタミン、シスチン、、チロシンの12種で合計20種です。
 成分表に記されているアミノ酸量は、edible portion(食用になる部分)でmg/100gと、nitrogen(窒素)1gに含む、食品可食部におけるアミノ酸組成とし掲載しています。少し分かりにくいと感じましたので説明させていただきます。
例として米で示しますと
精白米100g中にたん白質が6.8g含みます。イソロイシン290mg、ロイシン570mgとなっています。
窒素1g中に含むイソロイシン250mg、ロイシン500mgとなっています。
 これは、個別食品の窒素ーたん白質換算係数があり米では、5.95です。個別の係数のない食品は、6.25が使われています。米の窒素量が示されていませんが、そこで米のたんぱく質量6.8gと米の係数5.95より知ることができます。米のたんぱく質量6.8g=米の係数5.95X(かける)xより
 X=1.14gの窒素量が求められました。米100gに6.8gのたん白質を含み窒素量は、タンパク質6.8gの15~18%の範囲で16.8%の窒素を1.14g含んでいます。
これよりたん白質は、すべて窒素を含むことから窒素1g当りのアミノ酸の量が求められているのです。
 精白米の窒素1g中に含むアミノ酸の量に換算すると、精白米100gに含むアミノ酸の量の1/1.14≒0.877倍ということになります。精白米100gのイソロイシン290mg、ロイシン570mgについて0.877倍すると精白米窒素1g中のイソロイシン250mg、ロイシン500mgになります。
たん白質の多くが15~18%の窒素を含み平均して16%(粗たん白質)とされ100/16=6.25として他の食品の多くは、6.25の係数が用いられます。
 人体に腸より吸収されたアミノ酸は、循環血液中でおのおのの組織に運ばれ血となり肉となり、酵素、免疫体の原料に再合成され消耗した分を補います。
成長期にあるものでは、そのための骨などの組織の新生に使われているのです。分解と合成が同時に行なわれ平衡状態を維持しているのです。修復、新生の為のたん白質は、アミノ酸の種類によってその良し悪しが決められています。
 各必須アミノ酸の基準値が示されています。
 最近になってアミノ酸の個々の機能を解明しています。アミノ酸スコアが高いアミノ酸、バランス取れた状態、栄養が維持されていてこそ、その各機能も生かされてくるものと思います。
たん白質は、人体のたん白質のアミノ酸組成に近いもの程よいわけで、その栄養価を判定する方法として生物学的方法と化学的方法に分けられています。化学的方法は、必須アミノ酸の含有量によって調べられることを述べてきました。生物学的には、動物実験により示され体重の増加(たん白質効率)、窒素出納、正味たん白質利用率、生物価が使われています。
生物価は、吸収した、たん白窒素のうち体内に保留された窒素の割合が百分率で示されるものです。
これによっては、混合たん白食の生物価は、計算ができません。
 正味たん白質利用率(Net Protein Utilization)は、生物価に消化吸収率が考慮されています。
NPU=生物価×消化吸収率
たん白質の生物価・正味たん白質利用率(トーマス・ミッチェル、食品成分表による)
動物性たん白質:牛肉生物価97~76ー正味たん白質利用率71~72、牛乳90ー75、全卵93~87ー87~95、豚肉79ー84、魚(あじ)94ー83(あじ)、カゼイン69-60
植物性たん白質:小麦67~52ー37(小麦グルテン)、とうもろこし49~54ー55、米87~67ー57、じゃがいも80~60-71、ほうれん草64ー不明
 たん白質の消化吸収率は、100%ということはなく正味のたん白質利用率は、生物価より劣ります。
 
日本人のたん白質(アミノ酸)摂取基準量は、50g~70gであり、実際の摂取量が80gもありアミノ酸の不足はしていません。三大構成成分である糖類、アミノ酸、脂肪酸などそれぞれ単独で投与することにより比較的小量でおう吐、下痢などの症状を呈するすることがあるといいます。必須アミノ酸だけより人体を構成するできるだけ多くのアミノ酸の種類を含んでいることが健康維持につながります。
加工、調理、混合することにより量的に摂取可能となります。栄養価の安全性評価について、薬物、中毒とは異なるとされています。運動するスポーツ選手が、脂肪を燃焼させ、筋肉を作り上げるのにより多くのたん白質(アミノ酸)、水分を必要としています。蛋白質を構成しているアミノ酸を結合アミノ酸、蛋白質の構成成分としてではなく個別になっているアミノ酸を遊離アミノ酸といっています。
脂肪を燃焼させるアミノ酸にリジン、プロリン、アルギニン、アラニンといったものがあげられています。保水作用のあるコラーゲンのアミノ酸組成は、グリシン25%、イミノ酸(プロリン、オキシプロリン各々14%程度)が多く、シスチン、トリプトファンを殆ど含まずアミノ酸スコアゼロです。
皮、骨コラーゲン(にかわ、煮こごり)は、ゼラチンが大分を占めますがケラチン(角質層の弾力繊維)、エラスチン(角質層下の真皮の弾力繊維)、ムコイド(ヒアルロン酸、水分保持)などを含みます。
魚、肉のにこごりの成分でもありゼラチン、栄養補助食品、化粧品の原料に豚、鳥の軟骨、魚のうろこより製造されることがあります。特に海洋性のコラーゲンが肌の張りを保ち、骨粗鬆症、関節痛によいとされていますがまだ十分な臨床実験結果が得られていません。
 
 栄養状態がほぼ満たされている状態で、自分が取りたい、アミノ酸、ペプチドを水分補給目的で、がぶ飲みしないで成分を期待しないでmg単位(1g=1,000mg)で摂取する分には、健康上問題なく気軽に楽しみましょう。
 
 
ご愛読戴きましてありがとうございます。よりよい情報をお届けしてまいります。
 
[2019.10.25]
 
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