・百合根Lily bulb ゆりね
ユリ科、日本原産。おにゆり、やまゆり、ささゆり、こおにゆりの鱗(リン)茎を食用にしており、ほかの種類では苦味が強くあまり食用にしていない。
多くが北海道で栽培、暑さ、寒さに強く収穫までに2~3年かかる。1m程に成長し7~8月に掛けて開花する。花に栄養がいかないように開花前に摘み取る。
名前の由来は、風がなくても揺り動くからユリと、球根がたくさんつくから百合(ゆり)ともいわれる。ユリ根は、デンプン質で茹でるとほくほくとして特有の風味があり、主に正月に球根がたくさんつき子孫繁栄を願って利用することが多いことから11~12月に最も多く採取して旬とし出回っている。
あくが強いので1度茹でこぼしをしてから白煮、含め煮、茶碗蒸しに使われる。煮崩れしやすいのでみょうばん(ペクチンを不溶化させる)、酒(組織を引き締めタンニンを不溶化、渋みを消す)を入れて多少防ぐことができる。
きんとん、茶巾絞り、お粥、茶椀蒸しにもする。
100g中でエネルギー125kcal、たんぱく質3.8g、脂質0.1g、炭水化物28.3g、食物繊維5.4gを含む。グルコマンナン(食物繊維:便秘予防)からなる粘質物を多く含んでいる。
日本ではササユリを用い、百合の鱗茎を乾燥させ、精神安定に用いる。漢方で百合(ひゃくごう)と呼ばれ滋養強壮、鎮咳(ちんがい)、鎮静、抗炎、利尿に用いられる。
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