・甘鯛 あまだい
アマダイ科、本州中部以南で多く捕獲している。50~100mの海底の砂泥地でシロアマダイ、アカアマダイ、キアマダイの順に海面からじょじょに深い場所でシロアマダイは、アカアマダイより浅い場所に穴を掘って生息する。
甘鯛というと一般には赤甘鯛のことをいう。体長は、30~150cmにも成長するが多くは、30~40cmのアカアマダイが水揚げされる。
横からみると頭のあたりからほおかぶりをした尼さんに似ることより「尼鯛」と、甘みのある身の甘い鯛「甘鯛」と名付けたという説がある。
タイでは、あるが「あやかり鯛」で、タイ科ではなくアマダイ科に属す。
赤(全体に赤色が濃い)、白(赤みがかった銀白色)アマダイの味はいいが黄甘鯛(黄色がかった赤みがあり白っぽい)は、一段落ちる。
産地によって、おきつだい(静岡)、ぐじ(京都)、ぐすな(大阪)、こずな(九州)と呼び名が異なる。
11~2月を旬とし白身で淡白で肉質が柔らかく鮮度の低下が早いが脂肪の少ない魚で冬季の時期のものは、旨み、甘みがあり高級魚として扱われる。
アルコール、味噌によって身を引き締め、生臭さを消し主に粕漬け、味噌漬け、干物にする。
静岡の興津(おきつ)の干物が名産品で知られる。塩焼き、吸い物の椀だね、酒蒸し、洋風でムニエル、バター焼き、揚げ物にも利用されるが、刺身には向かない。生食する場合は、一塩した後、酢、昆布で〆て用いる。
100g中でエネルギー118kcal、たんぱく質18.8g、脂質3.6g、水分76.5g、Ca58mgを含む。
生鮮食品の名称表示で南米産のキングクリップが以前にアマダイとして表示され販売されていることがあった。
[2019.10.22]