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1980年以前の中学に家庭科、未必修の男性諸氏に医療従事者を含め必要かも。

[サバ]食生活について語ろう

2019年10月05日 | 美容ダイエット
◎鯖Mackerel さば
  
 秋の魚と言えば、秋刀魚が代表格ですが、鯖も秋から冬に向かって油が乗って旬なのです。しめ鯖、味噌煮の調理法がよく知られています。秋刀魚の高値が続いています。鯖の塩焼きもお勧めです。高齢者の方には骨まで柔らかい、缶詰・レトルト食品がいいかもしれません。そんなサバについてのあれこれを探ってみました。
 サバ(鯖)は、スズキ目Perciformes・サバ亜目 Scombroidei・サバ科Scombridaeのサバ属 Scomber・グルクマ属 Rastrelliger・ニジョウサバ属 Grammatorcynus などに分類する魚の総称です。日本近海ではマサバChub mackerel ・ゴマサバ・グルクマ・ニジョウサバの4種を見ることができます。
古くから日本人になじみが深く食用としている魚であり日本全国で捕獲していますが主に対馬、静岡以北の沖合いで多く漁獲し、通常サバと呼ぶのはマサバのことをいいます。真サバ(北方寒流系)と、ごまサバ(やや南方暖流系)が大半を占めます。ゴマサバの九州でサバの生食文化が根付いているのは、生で食べても食中毒になりにくいと言われています。寿命は3~5年で春から夏にかけて、九州周辺や土佐湾の水深20m以浅の表層域で、体長15mmの仔魚を多く採集できます。早ければ2月頃に体長30~40mmの仔魚を見ることができ、8月頃は20cm、翌年1月には25cm以上に達します。生後1年で30cm・300g、2年目には350~650g、3年目で40cm・850g、4年で1kg以上に成長します。
太平洋沿岸を回遊するサバは、伊豆半島沖で春頃に産卵し、餌を求めて北上、次第に成長して大きくなり、脂肪分は 皮と身の間などに貯められています。産卵のために南下を始める時期が9月~10月頃です。の乗りもよく身もしまり特に八戸沖で水揚げする戻りのサバは最良品として市場に多く出回っています。脂肪含有率は北海道沖のが最も多く→八戸沖→三陸沖→常磐沖→銚子沖→伊豆沖の順です。九州沿岸で水揚げするサバは、冬が旬であり俗に「寒サバ」「関サバ」とも称しています。
大西洋マサバ(ノルウェーサバ)は秋を旬としています。アイルランド沖で春先に産卵し、孵化した幼魚は餌を求めてノルウェー南部海域を目指し回遊します。海草が生い茂りプランクトンが豊富で波も静かなところで幼魚時期を過ごし成長して、ノルウェー北部海域の餌場が豊富な海域を目指し北上をしていきます。餌を求め行動をして、成長・成熟したサバは産卵のために南下を始めます。脂肪含有率の目安は、8月漁獲サバで約30~32%、9月中旬~10月中旬で約28%前後、1月になると約24%、3月頃では約16~18%程度です。背部は、体色は主に青緑色で縞模様、腹部は銀白色をしています。
サバ属のマサバは 腹側は無地の銀白色です。 ゴマサバは腹側に黒い斑点が多数あります。
グルクマ属ではグルクマは背中は曲線模様ではなく斑点列で日本では南西諸島だけで漁獲しています。
ニジョウサバ属ではニジョウサバは側線が背側と腹側に分岐し南西諸島で稀に見られ漁獲しています。
マサバは大分県の関さば・岬さば(はなさば)、神奈川県三浦市松輪の松輪サバ、三陸沖の金華サバ、青森県八戸市の八戸前沖鯖(はちのへまえおきさば)などゴマサバでは屋久島の首折れ鯖、土佐清水市の清水サバなどの地域ブランド品として取り上げられています。大分県の佐賀関沖で一本釣りした関(せき)サバと呼ばれるものは、関鯵とともに身がしまって味わいがあるとし有名です。
近年では養殖技術の発達により、養殖ものの鯖も市場に出回るようになり大分県や鳥取県で盛んに行われているようです。海外では主にノルウェーから輸入しており、主に塩蔵品(塩さば)に加工しています。

 語源は、小さい歯が多いことから「小(さ)歯(ば)」の意であるといい名前の由来と言われています。フランスでは四月バカ(エイプリルフール)のことを Poisson d'avril (4月の魚)という意味で鯖を指し、これは鯖が4月に入るとたくさん釣れるためという説です。
 諺(ことわざ)には、外見は、鮮度が良く見えても、さばの生き腐れといわれるぐらいいたみ易く、内臓に消化酵素が強く腐敗菌が繁殖しやすいためといい「サバを読む」とは、傷みやすいサバの数を急いで数え、数を間違えてしまうことからといわれます。「秋鯖は、嫁に食わすな」は、傷みが早いので食中毒を起こしてはいけないとの気遣いから、「脂肪が多いから嫁さんにはよくない」と解釈したいですね。相撲の鯖折りの語は、釣り上げた鯖の鮮度を保つために、エラから指を入れて頭部を上方に折り曲げるという手法がよく取られたことに由来するといいます。「盆過ぎての鯖高い」は時期を逸することの喩(たと)えで江戸時代、塩サバを「盆の魚」と称して盆の贈り物とし、これを食べる風習があったことにによります。「正月に餅搗(つ)かず、盆に鯖食わず」は節句の時には一般的に食べるとされているものがあるが、それを食うことが出来ない貧困の暮らしを言うようです。

一年中日本近海で漁獲していますが、特に漁獲量の多いマサバは秋サバが9月~11月に油がのっておいしい旬の時期になります。しめ鯖、焼き魚、ムニエル、味噌煮、から揚げ、保存食としへしこ漬け(鯖に限らずいわし、あじ、アマダイを糠みそ漬けにした保存食)、宝漬け(塩漬けした魚卵を米麹、しその葉を混ぜ漬け込んだもの:石川県)缶詰、生利(なまり)節、鯖節として利用してきました。
サバの生臭いのは、トリメチルアミンオキサイドTrimethylamineOxideというアミノ酸成分によります。特に皮および皮と身の間の脂肪部分に多くあるので、取り除くには背の方を特に念入りに行います。このアミノ酸は水に融け、湯をかけて脂肪分と共に流したり、塩で脱水させて流したりして取り除きます。しめ鯖ではアニサキスAnisakisの寄生虫が寄生していることもあるので注意が必要です。加熱やマイナス20℃2日の冷凍で死滅しますが通常の料理で用いる程度のワサビ、醤油、酢などではアニサキスは死にません。 古来よりサバは、食あたりが発生しやすい食材と知られています。鯖の旨みの成分ヒスチジンHistidine(アミノ酸:100g中でカレイ490mg、さば1200mg)を多く含み腐敗菌によって分解しヒスタミンHistamineというアレルギー物質に変わりジンマシンの原因となります。

マサバ生100g中でエネルギー202kcal、水分65.7g、タンパク質20.7g、脂質12.1g(脂肪酸:飽和3.29g、一価不飽和3.62g、多価不飽和1.91g)、炭水化物0.3gを含みます。
水煮脂質16.4g(脂肪酸:飽和4.30g、一価不飽和4.61g、多価不飽和2.43g)
焼き脂質17.1g(脂肪酸:飽和4.54g、一価不飽和4.93g、多価不飽和2.64g)
さば節脂質5.1g(脂肪酸:飽和1.02g、一価不飽和0.77g、多価不飽和0.90g)
大西洋サバ生100g中でエネルギー326kcal、水分54.5g、タンパク質17.2g、脂質26.8g(脂肪酸:飽和4.31g、一価不飽和10.29g、多価不飽和6.76g)、炭水化物0.4gを含みます。

青魚で多価不飽和脂肪酸のEPA(エイコサペンタエン酸:抗血栓作用、血中コレステロール低下、血圧低下作用)、DHA(ドコサヘキサエン酸:学習記憶力の増強)があることが知られれ血合い部分にタウリンを含み解毒作用があります。

サバ科Scombridae さばか
動物界Animalia、脊索動物門Chordata、脊椎動物亜門Vertebrata、条鰭綱Actinopterygii、スズキ目 Perciformes、サバ亜目Scombroidei(サバ科・タチウオ科・クロタチカマス科など)、サバ科Scombridaeとして分類しています。
世界では15属約50種類が知られマグロ属7種、イソマグロ属1種、カツオ属1種、ソウダガツオ属2種、ハガツオ属4種、サバ属Scomber4種、ニジョウサバ属2種、サワラ属18種、カマスサワラ属1種、ガストロ属1種、スマ属1種、その他に4属8種ほどがみられています。サバ科で多く確認している魚種は海水魚でサバの他にも日本ではサワラ、カツオ、マグロなどを重要な食用の魚とし多くは暖海を回遊する大型肉食魚で群れを作って行動します。熱帯・温帯域の沿岸から外洋にかけての表層・中層に生息、汽水域には稀に迷入する程度です。単独で行動するものもいるが、多くは群れを作って行動する。
食性は肉食性で、同じく海中を遊泳する魚類、甲殻類、頭足類などを餌としています。大型のマグロはサバやカツオも捕食し、また、小型のサバ類には動物プランクトンを濾過摂食することもあります。
受精卵は分離浮性卵で、産卵後は海中を漂いながら浮遊生活を送り、寿命は数年から十数年程度といわれます。成魚の大きさは全長数十cmほどのサバ類から、全長4m・体重500kgを超えるクロマグロまで種類によって異なります。紡錘型をした体型で高速遊泳時に鰭をたたむための溝が存在しています。高い遊泳能力を持ち、孵化直後から死ぬまでほとんど泳ぎ続けています。例えばカツオの遊泳速度は通常時で25km/h、速い時には100km/hに達しますが、急な方向転換や旋回などの小回りは利かないようです。血液は他の魚に比べて赤血球が多く、筋肉に多くの酸素を送り込めるよう適応し、また、マグロ類は筋肉内に動脈と静脈からなる構造の奇網(きもうRete mirabilia)を持ち、海水よりも高い体温を保って運動能力の低下を抑える仕組みが発達しています。
鱗はガストロ[鱗鮪(うろこまぐろ)]以外ほとんどの種類において退化的で、胸鰭や側線周辺など体の一部分だけしかないものもあります。尾鰭は大きな三日月形に発達していますが、他の鰭では小さいめの形です。


 サバは、生で食べるよりも、缶詰にすることでよりいっそう効果的においしく食べられます。栄養がぎゅっと詰まった旬の時期に製造しているサバは、なんといっても生で食べるときには捨ててしまうような皮や骨をいっしょに食べることでよりカルシウム、EPA,DHAなどの栄養をより多く摂ることができるのです。最近ではサバサンドも人気ですね。スライスした玉ねぎやトマト、レタスとも相性がよく野菜サラダと共にお召し上がりください。


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[2019.10.5]
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