gooブログはじめました!

健康的食生活のための情報を発信です。
1980年以前の中学に家庭科、未必修の男性諸氏に医療従事者を含め必要かも。

[◎ラッキョウ] 食生活について語ろう

2021年06月05日 | 美容ダイエット

◎辣韮Chiaotou/Rakkyo らっきょう

  栽培の様子が見られます。

 カレーライスの付け合わせとし甘酢漬けとして知られていますね。
  
ヒガンバナ科(ユリ科・ネギ科)、中国、ヒマラヤ原産です。学名がAllium chinense、Allium(アリウム)は ニンニクの古いラテン名で、「匂い」という意味を語源としています。アリウム (ネギ) 属の総称で地下茎ないし鱗茎を有し、葉は線状又は扁平で幅広の葉が見られます。園芸種も含め、たくさんの品種があり食用のタマネギ・ネギ・ニラ・ニンニク・ラッキョウ、山菜として知られるギョウジャニンニク・ノビルなどをアリウムの仲間とし多くが球根をもっています。
「らっきょう」の名は中国名で「辣韮ラッキョウ」に由来しますが、日本では平安時代(794年~1192年)は美良(みら:ニラ)に対し於保美良(おほみら:大ニラ)としていました。中国では紀元前から栽培し薬用に使われていたといわれています。日本に伝わったのは9世紀頃で、 平安時代の「新撰字鏡(しんせんじきょう:898年~901年)、本草和名(ほんぞうわみょう):918年では薤(おおみら)という名で、延喜式(えんぎしき:907年)では薤白(がいはく)の名で登場しています。当初は薬用とし利用していましたが、江戸時代に入ると食用としても用いられ広く栽培するようになりました。仏教では、梵網経(ぼんもうきょう)などに 僧侶が食うべからざる五つの臭みのある食材を 五辛(ごしん)・五葷(ごくん)として挙げていました。大蒜(だいさん・にんにく)・茖葱(かくそう・ニラ)・慈葱(じそう・ネギ)・蘭葱(らんそう・あららぎ・ノビル[ヒル])・薤(おおみら・ラッキョウ)などです。

ラッキョウは日当たりと排水のよい場所を好みますが暑さに弱く低温に強く、やせ地でも育ちやすといいます。植え付けはpHは5.5〜6.0が目安で3週間前に堆肥を、その後に石灰などを入れて耕しておきます。
多年草で栽培後1年のものは、粒が大きいが2年目には小粒で締まったものが収穫できています。8月から9月頃に親となる鱗茎を植え付け、その鱗茎からすぐに芽が伸び、花が咲く晩秋の頃に10月中旬からは畑一面が紫色に染まる美しい光景を見ることができます。紫色の花を咲かせ、その後冬を越します。やがて春になり、葉を茂らせ新たな鱗茎に栄養を蓄え、葉が衰え始めた初夏に収穫しています。
旬となる収穫の最盛期は地方によって若干ずれますが、早いところで5月頃から始まり、7月頃まで続きます。
種まきが9月で翌年の初夏から6月にかけて地上部の葉が枯れ始めたら収穫し旬です。


やせ地でも生育がよく日本では鳥取砂丘で栽培しているのが有名ですが最近は、中国からの輸入物が増加しています。日本では他に鹿児島県、宮崎県の3県でおよそ25%ずつで全体の75%で、他に徳島県、福井県、沖縄県を主な産地としています。連作障害が出にくいため、同じ場所での連作が可能としています。
卵型になった2~5g程度のりん茎を食用に、ほとんど漬物として用いられ歯ざわりがよく塩漬け(泥つきらっきょうの先端と根を切り落とし薄皮の一皮むいて水洗いし水を切りし、その材料の2、3%の食塩をまぶしつけ2、3日冷蔵庫に置いて食べられるようになる)、味噌漬け(カルシュウムの吸収をよくする)、醤油漬け、主に甘酢漬けに、花らっきょうは酢漬けした小粒のものが材料になります。
エシャレットは3月〜4月頃葉が青いうちに収穫若どりしたものをエシャレット(エシヤロットEsharotto,Eschalot)とし市販されていることもありますがエシャレットは商品名で実際のエシャロットEschalotは別種で存在します。本来のエシャロットは球根性の野菜でワケギの類で一見すると小型のタマネギとよく似ています。

なま・りん茎らっきょう100g中でエネルギー118kcal、水分68.3g、タンパク質1.4g、脂質0.2g、炭水化物29.3g、灰分0.8g、ナトリウム2mg、カリウム230mg、カルシウム14mg、マグネシウム14mg、リン35mg、鉄0.5mg、亜鉛0.5mg、銅0.06mg、マンガン0.45mg、ビタミンA:(0)μg、ビタミンD:(0)μg、ビタミンE:0.8mg、ビタミンK:1μg、ビタミンB1:0.07mg、ビタミンB2:0.05mg、ナイアシン2.4mg、ビタミンB6:0.12mg、ビタミンB12:0μg、葉酸29μg、パントテン酸0.56mg、ビタミンC23mg、食物繊維20.7g(水溶性18.6g 不溶性2.1g)を含みます。

甘酢漬けらっきょう100g中でエネルギー115kcal、水分67.8g、タンパク質0.7g、脂質0.2g、炭水化物29.0g、灰分2.3g、ナトリウム860mg(食塩相当量2.2g)、カリウム38mg、カルシウム15mg、マグネシウム4mg、リン21mg、鉄1.1mg、亜鉛0.2mg、銅0.07mg、マンガン-mg、ビタミンA:(0)μg、ビタミンD:(0)μg、ビタミンE:0.2mg、ビタミンK:2μg、ビタミンB1:0.01mg、ビタミンB2:0.01mg、ナイアシン0.3mg、ビタミンB6:0.02mg、ビタミンB12:0μg、葉酸0μg、パントテン酸0mg、ビタミンC0mg、食物繊維3.3g(水溶性1.7g 不溶性1.6g)を含みます。

エシャレット(若どり)生100g中でエネルギー76kcal、水分79.1g、タンパク質2.3g、脂質0.2g、炭水化物17.8g、灰分0.6g、食物繊維35.4g(水溶性29.4g 不溶性6.4g)を含みます。

 ラッキョウ等アリウム(Allium)属(ユリ科葱属)の根茎を酢漬けにすると青変現象が現れますが、これはアルキルサルファイド化合物Alkyl sulfide compound(硫化物)由来の呈色反応で、根の部分に日光が当たった場合、pHが低い時に緑変するのですが、人体に対する影響はとくにありません。
臭気成分の硫化アリルは、自然食品の抗生物質とさえいわれます。切ったりすることによって作用し刺激性のアリシン(イオウ化合物・硫化アリル)に変化しています。消化を助け、滋養強壮にもなって又強い殺菌、抗菌、精神安定作用があり安眠に有効もといわれます。ビタミンB1の吸収をよくし疲労回復にも有効です。らっきょうに含まれるフルクタンFructan(水溶性食物繊維)の整腸、カゼ予防に動脈硬化防止、漢方で韮白(がいはく)として咳止に用いていました。

主な種類として
◇島らっきょう
沖縄県などで栽培するラッキョウでダッチョウとも呼ばれます。夏が旬である普通のラッキョウと違い、島らっきょうの収穫は、夏から秋にかけて植え付け栽培して、4~6月頃が適期です。
一般的なラッキョウより小型で細く、ネギに似た強い辛みがあり、主に塩漬けして鰹節をかけて天ぷらや玉子とじのように、ピリッとした辛さがありネギやタマネギと同様の調理法でも食べられているといいます。

   

◇山辣韮 やまらっきょう
  ネギ科(ユリ科)、主に関東以南に分布する球根を持つ宿根草で球がラッキョウに似ていひとまわりほど小さいくなります。小川の土手に並んで高さが50cm程の花茎の先に9~11月と遅くに球状の赤紫の美しい花をつけます。株を作らず採取に手間が掛かるうえ辛味が薄くあまり食用としないのですが、ラッキョウに味が似ています。4~11月に葉、茎ごと外皮を取り除き茹でて辛しあえ、酢味噌和えに、生で油炒め、揚げ物、塩漬けにします。


 実際のエシャロットEschalotは
◇エシャロットEschalot えしゃろっと
 ヒガンバナ科ネギ属、シリア原産です。わけぎの類で葱とラッキョウを合わせたようで子玉葱に葉がついているような西洋野菜でヨーロッパで主に栽培しベルギーエシャロツト、英語では単にシャロット(shallot)ともよばれています。近年では年中市場に出回っているようですが旬の収穫時期としては10月で褐色の薄皮に包まれ径2~3cm、長さ3~4cmの一見すると小さなタマネギのようで、中身は数個に分球しています。玉葱から派生したものと言われフランス料理でスープに入れたり、ピクルス、ミジン切りにしてソース(エスカルゴの詰め物にも利用する)の材料に使われます。マヨネーズでりん茎の生食もしています。
「エシャロット」と「エシャレット」を混同させていることが多く、日本での多くのエシャレットは、らっきょうの若取りしたものがエシャロットに似ていたところから「エシャレット」と名前が付けられ土寄せし軟白させ若いうちに採取されたものをいいます。大都市近郊での栽培が多い。エシャレットは昭和30年頃に静岡県で商品化されたのが始まりです。土寄せして軟白栽培したらっきょうを若採りすると生でもおいしく食べられることがわかり、「エシャレット」の名で販売することにしたのです。このエシャレットという名前は、西洋野菜の「エシャロット」に似ていることが由来だそうですが、本物のエシャロットが流通するようになり、少なからず混乱が生じているのが現状です。
香辛料的役割を持って魚の付け合せ、サラダに味噌をつけて食べるのもおいしいでしょう。

主な有効成分として
◇フルクタンFructan ふるくたん
  自然界の植物内の高分子のポリサッカライド(多糖類)であり有花植物の約15%に存在する。イヌリンなどでフルクトース(果糖)分子の重合体として、球根類、麦類、らっきょう、アーティチョーク、アスパラガス、にんにく、ゴボウ、菊芋の根、茎、葉、種子に貯蔵炭水化物で水溶性食物繊維として含みます。
中でもラッキョウは水溶性食物繊維18.6%、不溶性食物繊維2.4%と、その約90%は水溶性という特色があります。
細胞膜に結合し、細胞の形を保つのに役立ち氷点下で植物の根や茎が凍らないのは、この高分子が水分を抱え込む働きがあるためだと言われています。

◇硫化アリルDiallyl sulfide りゅうかありる
  玉葱、にんにく、ねぎ、らっきょう、にらを五辛(ごしん)といい、これらに含む辛味、臭気成分で硫化ジアリルまたはジアリルスルフィドとも呼ばれ、水に溶け、加熱に弱い成分です。水にさらし過ぎたり長く熱すると辛み・臭気成分が消えてしまいます。
生の状態で利用するとにより効果的に作用します。臭いの成分のアリン(alline)と含まれている酵素アリイナーゼAlliinaseと切ったりすることによって作用します。刺激性のアリシンAllicin(イオウ化合物・硫化アリル)となり消化を助け、滋養強壮に、又強い殺菌、抗菌、安眠効果の精神安定作用があります。
揮発性の臭気と辛味の成分の生の状態のアリイン(イオウ化合物、硫化アリル類)からすり卸すと、酵素のアリナーゼの作用でアリシンに変化します。さらにアリシンが、ビタミンB1と結びついてアリチアミンを生成します。さらにビタミンB1(糖代謝・皮膚・粘膜の再生)の吸収をよくしています。


ラッキョウの甘酢漬けは、汁も有効活用で玉葱の薄切りと絡(から)めて薬味、漬物、付け合わせ、マリネ(フランス料理:漬け込む)、カルパッチョ(イタリヤ料理:ソースをかける)などに利用するとよいですね。


ご愛読戴きましてありがとうございます。よりよい情報をお届けしてまいります。

 

この記事についてブログを書く
« [竜眼] 食生活について語ろう | トップ | [パパイヤ] 食生活について語... »

美容ダイエット」カテゴリの最新記事