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1980年以前の中学に家庭科、未必修の男性諸氏に医療従事者を含め必要かも。

[きのこ] 食生活について語ろう

2019年12月01日 | 美容ダイエット
◎木野子・茸Fungi きのこ
 これからの季節、さまざまのきのこが出始め食卓を賑わします。近年は、栽培によってえのきだけ、しめじ、舞茸、しいたけが年中、店頭に並んでいます。季節感を感じさせるキノコの筆頭は、人工栽培ができないマツタケでしょうか。
  きのこは、菌類のうち子実体(しじつたい:茸の傘で菌糸の集まり)をつくるものの総称をいいます。種類は、数千にも及びますが食用にしているのは、数百種と少ないようです。主に食用とされているものを列挙してみましょう。
えのきだけ・きくらげ・しいたけ・しめじ・トリュフ・なめこ・はつたけ・ひらたけ・ふくろたけ・マッシュルーム(つくりたけ、はらたけ、西洋松茸、シャンピニオン、アガリクス)・まつたけ・あみがさたけ・あみたけ・あわたけ・あんずたけ・いわたけ・エリンギ・からかさたけ・きぬがさたけ・くりたけ・くろあわびたけ(おおひらたけ)・くろかわ・こうたけ・こがねたけ・さくらしめじ・しめじもどき・しょうげんじ・しょうろ・たまごたけ・ちちたけ・ならたけ・ぬめりすぎたけ・はたけしめじ・はないぐち・はらたけ・ぶなはりたけ・ほうきたけ・ますたけ・むきたけ・やまぶしたけ・やなぎまつたけ・くろかわ
などです。

 世界3大栽培きのこは、マッシュルームが半数以上を占めしいたけ、ふくろたけ(中華料理)の順となっています。

 きのこは、秋ばかりでなく春にも生え、まいたけ、なめこ、えのきだけ、はるしめじ、しいたけ、マッシュルームなどで、秋のものに比べ肉厚で旨みがあるものもあります。胞子の作り方によって子嚢(しのう)菌類(あみがさたけ)、担子菌類(椎茸、松茸など)に2種類に分けられ食用とされるものは、担子菌類に多くあります。

 木(き)の子でもあり、木のそばに生(は)えていることが多く、生物は、動物、植物、菌類に分類されきのこは菌類に属し、木など他のものに寄生し葉緑素がありません。

菌類で子実体と菌糸体の部分に分けられています。
子実体(しじつたい)とは、菌類の菌糸が密に集合してできた胞子形成を行う、塊状のもので胞子を形成し、まくためにできてくる部分です。形や色、大きさはさまざまで、傘と柄の部分で私たちが食べるキノコの本体で一般に言われるキノコという部分です。
菌糸体というのは、腐葉土の土中や枯れ木のなかで生育するために伸びていく白い糸状のもので通常人目には触れません。実物を見かける事はまずありません。植物では根や種に相当する、キノコの根っこの部分ということになります。

生態系の重要な役割を果たしており腐葉土(動植物の排出物)に発生し有機物を無機質に変える働きをしています。植物が無機質から有機物をつくる生産を担(にな)い、動物が植物・有機物を消費し、キノコがその排泄物・有機物を分解する役目をしているのです。
発生する場所による分類の仕方もあります。腐葉土、腐植質に出る腐生菌類(ふくろたけ、ひとよたけ)、枯れた樹木の近くに出る木材を分解する木材腐朽(ふきゅう)菌類(しいたけ、霊芝など)、生育中の植物、樹木に寄生している活物寄生菌・菌根菌類(まつたけ、はつたけ)の分類があります。現在、栽培化されているもののほとんどが腐生菌、腐朽菌です。
 

  本当に食べられるきのこかどうかを見分けるには、きのこそのものについての正しい知識を得ている事が必要であり安易な判断は禁物です。昔からの迷信を信じないことです。食用として間違いやすい毒キノコに、他にツキヨタケやカキシメジ、ドクヤマドリなどがあります。また毒きのこ(しゃぐまあみがさたけ)でも一度茹でて毒をお湯に溶かし出してしまい、またそれを塩漬けし食用とされるものもありますが数は少ないです。
一般に水分、酵素類が多く傷みが早いことから以前は瓶詰、缶詰、干物として加工して出荷されていました。
香り成分は、マツタケオール(オクテノール)、レンチオニン(しいたけ)などです。

 水分88~95%、たんぱくしつ1.5~3.5%、脂質0.1~0.5%、炭水化物2.5~6.0%、灰分0.2~1.3%、ビタミンD:1~93μg、ビタミンB2:0.50~0.05mg、食物繊維2.0~5.2%、無機質では、リンが多くカルシウムが少ないようです。きくらげ類にビタミンD、ほんしめじ・まいたけにビタミンB2を多く含みます。
旨みの成分は、昆布のグルタミン酸、鰹節のイノシン酸と並ぶ三大旨味成分のひとつのヌクレオチド(塩基、糖、リン酸の結合したもの)のグアニル酸(核酸系旨み成分)がおおく、グルタミン酸、アスパラギン酸の遊離アミノ酸類、トレハロース、マンニットの糖類、他に有機酸類、ペプチド類(たんぱく質とアミノ酸の中間物質)となっています。

  食物繊維、βーグルカン(繊維細胞:多糖類)、レンチナン(多糖類:しいたけ)、クレスチン(多糖類:かわらたけ)、シゾフィラン(スエヒロタケ)、マイタケ(グリフロン)、エルゴステリン(プロビタミンD)、エリタデニン(椎茸)を比較的多く含むものが多く、抗ガン、血圧降下、コレステロール低下、抗酸化作用があり注目されています。

 ギャバ(γーアミノ酪酸:脳の血流改善)がきのこにも含むことが知られるようになり特にえのきだけに多く含みます。

 きのこは、環境汚染の影響を受けやすく汚染物質(金属類)の吸収をし人体に悪い影響を与える物質を蓄積させていることもあるので環境の衛生状態のよいところで自生、栽培されているものを利用するのがよいでしょう。
  茯苓(ぶくりょう)、霊芝(れいし)、猪苓(ちょれい)が古くより漢方で用いられてきました。近年研究が進み、えのきだけ、まいたけ、椎茸などからさまざまの生理作用が見出されています。 
茯苓(ぶくりょう):βー1,3グルカン(多糖類)が多く漢方で外層を除いて用い健胃、整腸、鎮痛、鎮静、利尿、抗がん作用が認められ利用されている。β-1,6結合をもつ多糖体 パヒマンPachymanが得られるパヒマランPachymaranに抗がん作用がある。

霊芝(れいし):胞子に含まれているラクトンが視神経の修復能力があること、多糖類に抗がん作用、痛みを緩和するゲルマニュウム、霊芝特有の苦味成分であるガノデリックアシド(トリテルペノイド)に抗アレルギー作用があるなど健康食品として利用され脳神経の鎮静化、高血圧予防、免疫力強化にもよいといわれる。血圧が低い人には飲用を奨められないといわれ、より血圧を下げてしまう可能性があるという。

猪苓(ちょれい):トリテルペノイド(苦味成分)、多糖類 消炎、解熱、利尿作用・抗脂肪肝作用・抗腫瘍作用・血小板凝集増強作用がある。


食用として知られる主なキノコについて紹介しましょう。

◇椎茸 しいたけ
   キシメジ科、マツタケ科、日本特産で自生するものは、春と秋に広葉樹の、くり、くぬぎ、しいの木に生えるが主に椎に生えるきのこから名前の由来とされる。
市販のものはほとんど人工栽培による。栽培の歴史も古く400年も以前に、大分県、静岡県(天城山)ですでに、クヌギに鉈目(なため)をいれ、胞子の飛来を待つ方法により行われていたといわれる。近年は、菌糸を純粋培養し作業効率をあげている。菌糸が定着して3年目に収穫され最初の年のものが香りがよく収穫の時期と成育の環境によって冬菇(どんこ・冬子:初春までの気温の低い時期に徐々に成長し笠に白く亀裂が入り肉厚で最高級品)、香信(こうしん:温度、湿度が高い春から秋にかけて急成長したもの)、香菇(こうこ:中間の時期に採取する)に分けられる。
3~5月の春と9~11月の秋に主に採取、旬とするが組み合わせによって年中栽培収穫できる。椀だね、煮物、焼き物、揚げ物と応用範囲が広い。
ビタミンD効果をもつエルゴステリンを多く含む。旨みの成分は、5´グアニル酸(ヌクレオタイドの一種)、芳香成分は、レンチオニンという。日光に干すと旨みが増し、エルゴステロールがビタミンDに変化する。最近のは、天日干しでない乾燥方法が取られていることがあり干し椎茸でも30分~1時間日光にさらすとよい。β-グルカン、レンチナン(多糖類)、エリタデニン(アミノ酸)を含み抗がん作用、血清コレステロール低下作用を有し、肝機能強化する。


◇榎茸 えのきたけ
  キシメジ科、野山に自生している榎茸は、エノキ、柿の枯れ木の根元、切り株に晩秋から初冬(11、12月)に茶褐色の色をし群生している。
欧米では冬にも見られることからウインターマッシュルームといわれる。最近では、光をさえぎった低温の部屋でおがくずによる瓶(びん)での栽培がもやしのようにして盛んに行われており色の白いほっそりとしたものが年中、市場に多く出まわる。
近年は消費量が椎茸、ブナしめじより多く消費が伸びて、長野県での生産量が最も多い。鍋物、和え物、炒め物、スープに使われる。雑菌を洗い流すことは、水溶性ビタミン(ビタミンB1:0.24mg、B2:0.17mg/100g)の損失以上に大切なことなので軽く振り洗いしてから調理することが望ましい。
ビタミンD効果を持つエルゴステリンを含む。ギャバ(γーアミノ酪酸:脳の血流改善)がきのこにも含むことが知られるようになり特にえのきだけに多く含む。


◇滑茸・滑子 なめこ
  モエギタケ科、日本特産とされていたが最近中国、台湾でも見つかっている。名前の由来はぬめりがあることからつけられたといわれる。食用としているのは日本だけといわれ、低温に強く東北地方、長野で栽培が盛んに行われる。自生は9~11月に主にとち、ブナ林の枯れ木に粘質物に覆(おお)われ黄褐色、笠の直径3~10cm、初めは、半円形をしているが成長して扁平、高さ5cmになり群生しているのを採取する。
天然産の成長した傘の開いているほうが色が濃く、歯ごたえがしっかりして香りもあり美味といわれる。市販のものは、笠の開いていない成長過程のつぼみが上品で好まれ、のこくずで人工栽培したものが多くを占める。自然食ブームに乗って最近では、原木(げんぼく)栽培も行われる。
口当たりのよいぬめりと食感がよくつぼみのものはおろしあえ、味噌汁、なめこそば、雑炊に、加工(粘質物で微生物が繁殖しやすい)して缶詰、ビン詰、合成樹脂での袋詰にし、傘の開いた原木栽培された大きいものは、網焼き、天ぷらの料理に使われることが多い。
粘質物は、水溶性ペクチン(食物繊維:肥満予防)、ムコ多糖類ムチン(糖たん白質:消化促進、疲労回復)でありほかに微量のエルゴステリン(ビタミンD効果をもつ)を含む。

◇舞茸 まいたけ
  タコウキン科、自然のものは、秋に栗、ナラ、椎の切り株の近辺に群生しでてくる。全国的に分布するが、東北地方に多く発生する。扇のような形をした遠くから見ると何かが舞っているように見えることから名前がつけられたという。
肉質は、薄く先端部分が灰褐色、黒褐色をして大きいものは、10kgにも達し9~11月に収量が多く旬とする。以前は、幻のきのこといわれていたが、昭和50年頃に人工でのおが屑、原木栽培に成功し、市場には人工栽培のものが多く出荷され、新潟での出荷量が多い。秋の味覚としておろし和え、汁の実、煮物、鍋物、天ぷら、きのこご飯とする。
まいたけ100g中にビタミンD(カルシュウムの吸収をよくする)3μg、食物繊維(水溶性0.3g、不溶性2.4g)2.7gを含む。
霊芝、冬虫夏草、椎茸などのきのこに含むβ-グルカンがマイタケに多く含むとし肥満予防、便秘改善、抗がん作用を有する。β-1,6-グルカン(食物繊維、多糖類:主に単糖類〔グルコース、フラクトース・・・〕が多数組合わさったもの)を椎茸より多く含む。またβ-グルカンの一種であるマイタケDーフラクション(糖と小量のたん白質が結びついたもの)を含み免疫力を正常に働かせより高く免疫力を向上させると考えられている。抗ガン、抗アレルギー作用が注目されエキスとして抽出され健康食品とし出回る。

 
◇松茸 まつたけ
  キシメジ科、赤松林の乾いてやせた土地から採集されるが、人工栽培が難しく日本人の嗜好に合って需要が多く国産品の高値を呼んで京都産が最も好まれる。戦前は多く採取されていたが燃料としての枯れ木、枯葉の需要がなくなり土が肥沃になったこと、松林が減少したことがあげられる。韓国、中国、カナダからの輸入が増えている。
松茸の生える場所をしろ(代)といい、そのしろの輪があり菌糸の成長に伴なって、毎年その輪は、15cmほどづつ外側に広がっていくとされその先端に松茸が発生するという。通常のきのこ採取では地表に顔を出し、傘が開いたものであるが、松茸は、地表からわずかに出ただけのものがよくころあいを見計らって根元より掘り上げて取られている。香気よく、香り松茸味シメジといわれ直径10cmで傘の少しだけ開き加減であり軸が15cmと短く高貴な香りのある虫害のないものがよい。
9~11月の秋季に多く採集され旬とする。加熱し揮発性の香りを生かした調理法がよく味付けを濃くしないで澄まし汁、松茸ご飯、土瓶蒸し、網焼きにしている。
香り成分は、マツタケオール(オクテノール)と桂皮酸メチルとされる。この香り成分は人工的に作りだし合成されインスタント吸い物などに利用されている。糖質は、ペントザン、トレハロース、マンニットより、遊離アミノ酸は、セリン、アラニン、ロイシンを多く含む。ビタミンDの母体となるエルゴステロールは日光(紫外線)に当たることによってビタミンD2に変化する。
100g中でエネルギー23kcal、水分88.3g、たんぱく質2g、脂質0.6g、炭水化物8.2g、カリウム410mg、ビタミンD4μg、食物繊維4.7gを含み整腸、抗がん作用を有す。


 秋の味覚として親しまれているキノコも人工栽培によって年中見られるようになりましたが、まだ人工栽培されていない珍しいキノコを見つけて舌鼓をうち秋を感じるのも良いでしょう。地方に行けば、その地方ならではのきのこがいただけます。
私は、都会のスパーでは、お目にかかったことの無いはつたけ、あみたけの類を食べたことがあります。
きのこの生理作用がつぎづに明かされ、この季節には大いに味わいたいものです。くれぐれも毒キノコには注意してください。地方で自生しているものが販売されシメジに混じって食用きのこと似ているクサウラベニタケ(有毒)、食用として間違いやすい毒キノコに、他にツキヨタケやカキシメジ、ニガクリタケ、ドクヤマドリなどがあります。
食用とされていた物から毒性が見られたスギヒラタケなどで、中毒が発生することもあります。知らないキノコは、「採取しない・食べない・人にあげない」ことです。

 
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