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[◎りんご] 食生活について語ろう

2019年12月01日 | 美容ダイエット
 
🍎◎林檎Apple りんご
  10月ともなると、実りの秋でフルーツもリンゴ、ブドウ、柿などスパーの入り口に色とりどりに、目にも華やかに並べられています。今回はミカンと共に日本人に最も多く消費している林檎について調査してみることに致しました。
日本には古くから「和リンゴ」と呼ばれている径3-4cmの小さめのリンゴがありましたが、現在日本人に親しまれているリンゴは明治時代にアメリカから苗木を輸入し栽培が 始められ、当時「西洋リンゴ」と呼ばれた種類です。

日本でリンゴの名前とおぼしき記述が記録されたのは平安時代(794年~1192年)の中頃ですが、それは中国から渡来したと思われる耐寒性のある粒の小さな、現在では盆栽に利用している「和りんご」とか「地りんご」、「姫リンゴ」、「イヌリンゴ」、「エゾノコリンゴ」という品種であったようです。日本の文献で新修本草(しんしゅうほんぞう:白鳳時代【美術史上の時代区分6C-8C】)、和名抄(わみょうしょう:平安時代)に利宇古宇(りうこう)と読んで載っています。リウコウ→リウゴウ→リウゴ→リンゴと変化していったのでないかといわれます。中国語でリウコウから転化したと言われ、檎は漢音では「キン」呉音で「ゴン」「ゴウ」と読みますが、本来は家禽の禽で鳥を意味し、果実が甘いので林に鳥がたくさん集まったところから林檎と呼ばれるようになったといわれます。

昭和40年代まで紅玉、国光、祝といった品種の栽培、生産が主でしたが、その後に、リンゴ離れが進んだことから品種改良が進み近年ではふじ、つが る、王林、ジョナゴールドといった、甘味、香り、酸味の程よい、少し大きめの品種が好まれ店先に多くみられます。生産地の青森県、長野県で日本のリンゴの7割を栽培し、その他寒冷地の東北地方で多 く作付けしています。  

林檎は、バラ科で、中央アジア原産です。寒冷な湿気の少ない地域での生育がよく青森、長野、北海道が主な産地です。種をまいてから実がなるまで約10年を要します。
 落葉高木で樹高10mにも達しますが、近年の矮性栽培法は、1975年頃より普及が始まり樹高を低くし矮性栽培を行う方法で、ぶどう棚に見られるように多くの果樹園で進んでいます。葉は互生、卵形で先が急に尖(とが)り、縁は粗(あら)い鋸状(のこぎりじょう)をしています。若葉には綿毛の密生が見られています。花は4-5月に白色、又は紅色を帯びた5弁花で短い枝の先にやや傘型に数個集まって葉と同時か、やや早く咲きます。
10~12月に主に径3-15cm、重量35-1000g、色は赤、緑黄色となり収穫し旬としています。和リンゴは、お盆前(7-8月上旬)に収穫しお盆の供え物として使われることもあります。
果実の形によって子房とガクおよび花托の一部が発達したもので、子房以外のものも含まれるので梨、ビワの類と同じ仮果と呼ばれ仁果類(じんかるい)に分類しています。

1875年アメリカより日本で輸入してその苗木を配布し植樹したことにより、現在に見られるリンゴで西洋リンゴともいわれるのです。以前は、紅玉(こうぎょく)、国光(こっこう)、祝いが主体でしたが、酸味より程よい甘さのほうが好まれさまざまに品種改良がおこなわれて、近年主に出荷されているのは約20種程度といわれます。
CA貯蔵によって酸素と二酸化炭素量を調節し翌年4~6月頃まで鮮度が保てるようにして貯蔵、出荷調整しています。出始めの8月下旬から9月は、「つがる」からで、その後「千秋」、「紅玉」、「ジョナゴールド」、晩生の「王林」と続き、後のほうは「ふじ」が多く見られ店頭に並びます。

◇つがる:早生種の代表的な品種でゴールデンデリシャスと紅玉の交配種で果実がやわらかくなりやすく、保存性が低いので、なるべく早く食べ切るようにしたほうがよいです。

◇千秋(せんしゅう):昭和41年(1966年)に秋田県果樹試験場が東光((ゴールデンデリシャス×印度))×ふじの交配によってできました。秋田市千秋公園にちなんで命名したといわれます。1980年品種登録、9月下旬~10月上旬に収穫し果汁が多い深い紅色の250g位のリンゴです。

◇紅玉:国光とともにアメリカから明治4年に最初に導入された品種で、重さ200gぐらいのりんごらしい林檎といわれます。甘酸っぱさがあり、料理にも使われることが多く、小ぶりでコンポート(りんごの甘煮)、アップルパイに向いています。

◇ジョナゴールド: 米国ニューヨーク州農業試験場で、1943年(昭和18年) に、 ゴールデン デリシャスに紅玉(英名:Jonathan) を交配して育成しています。昭和45年に秋田県果樹試験場がアメリカより導入したもので、さわやかな酸味と甘みが特徴のりんごで、旬のものは果肉も引き締まって ジュースやお菓子作りにも最適な美味しいりんごです。

◇陸奥:ゴールデンデリシャスと印度を交配した400~1kg越もある大型のりんごで青森県りんご試験場に於いて1949年(昭和24年)に登録されています。収穫前に袋を除いて日光に当て赤く着色させています。収穫時期は10月中~下旬です。

◇王林:ゴールデンデリシャスと印度を交配した緑黄色の300g程の大型種で、表面に茶色い果点があるのが特徴です。収穫時期は10月下旬~11月上旬です。甘味、香りがあり貯蔵にも耐えます。「ふじ」「つがる」に次いで多く作られています。

◇ふじ:青森試験場で国光とデリシャスの交配した物で1962年に「ふじ」と命名されています。重さ300-400gで甘味、香りがあり、貯蔵性にも優れており現在、世界的にも最もおおく生産しています。程よいみつの発生が多く見られます。

◇世界一:デリシャスとゴールデンデリシャスとの交配によって昭和5年に青森県りんご試験場が育成しています。10月下旬に収穫、大きさ350~1000g、紫紅色で縞模様が見られれます。食味は良好で芳香性であるのですが栽培上の欠点が多いといわれます。

 店頭でいつも目にすることの多い品種について説明致しましたがこのほかにも祝(いわい)、あかね、旭(あさひ)、アルプスおとめ(40g)、印度、国光(こっこう)、スターキング、デリシャス、など・・・登録している品種だけでも100種前後あり国内外の品種を合わせると数千種から万単位以上とさえ言われ、現在でも新種が次々に誕生しているようです。
 リンゴの種類によって白い粉を吹いているものは、果粉といって水分の蒸発を防ぐ働きをしています。又表皮のべとべとしているジョナゴールド、津軽は、皮にメリシン酸Melissic acid、ノナコサンNonacosaneの固形のロウ成分を含みリノール酸、オレイン酸が成熟と共に増えロウ成分を溶かし混じったものです。りんごにペクチン1.5%、リンゴ酸0.5%程度を含みリンゴジュースの絞り粕よりペクチンの原料とし製造しています。
主に生食のほか、サラダ、焼きりんご、アップルパイ、コンポート、ジュース(褐変防止に化学名でアスコルビン酸[ビタミンC]添加)、ジャム、りんご酒、ビネガーににも多く利用し、最近では、りんごのチップに人気があります。 
 生食するとき切り口が褐変することがありますが、これは、りんごに含まれているクロロゲン酸が空気に触れ酸化する為におこる現象です。食塩、ビタミンC、亜硫酸液につけることによって防げます。長期保存でいわゆる「ぼけ」といわれるスポンジ上の状態になるのは収穫の時期が適切でないと起こりやすいといわれます。選び方として色が濃く硬いものがよいでしょう。日本では生産量の約80%を生食用としていますが、欧米では生食で4割程度のようです。

生りんご(果肉)100g中でエネルギー54kcal、水分84.9g、タンパク質0.2g、脂質0.1g、炭水化物14.6g、
灰分0.2g、ナトリウムTrmg、カリウム110mg、カルシウム3mg、マグネシウム3mg、リン10mg、鉄Trmg、亜鉛Trmg、銅0.04mg、マンガン0.03mg、
ビタミンA効力:3μg、ビタミンD:(0)μg、ビタミンE:0.2mg、ビタミンK:Trμg、ビタミンB1:0.02mg、ビタミンB2:0.01mg、ナイアシン0.1mg、ビタミンB6:0.03mg、ビタミンB12:(0)μg、葉酸5μg、パントテン酸0.09mg、ビタミンC4mg 食物繊維1.5gを含みます。

 糖は、10~15%内外で果糖、ブドウ糖で大部分を占めます。なぜ蜜が入ったリンゴは甘く美味しいのかというと、葉から運ばれてきたソルビトールが果実の中の酵素の働きで、果糖やショ糖(砂糖)などに変換されて沢山たまるためだとしています。
果実内では、成熟の過程で果糖などの糖に変換されるのですが、完熟期になるとすでに細胞内が糖で飽和されているため、ソルビトール(糖度60)は細胞の中に入れず細胞と細胞の間に蓄積するため、水浸状になると考えられています。
また、気温が低くなり、果実の表面から水分の蒸発が少なくなると蜜が出来やすくなることが知られています。
特に、果糖は砂糖の1.2~1.7倍と最も甘い糖で、リンゴ(果糖5.5g・ブドウ糖3g・ショ糖2.5g/100g中)では最も多く含まれている糖成分です。
蜜入りリンゴは完熟になるまで木になっていたことの証明です。ふじ、スターキング、デリシャスなどに多い傾向にあります。完熟しているので日持ちがしません。

酸は、0.2~0.65%程度を含みリンゴ酸は、0.5%程度と多く甘味の強い種類では少なく他にクエン酸、酒石酸などで香り成分とともに品種により含む量に差があります。
リンゴ酸は、有機酸で未熟なものに多く含まれています。 潮解性(ちょうかいせい:空気中の湿気を吸収して溶ける性質)の無色の針状結晶をしており爽やかな酸味があります。

 香り成分は、品種によって異なりますが主に、アルコール類、エステル類が見出されています。

色素は、アントシアニン(酸性で赤、アルカリで青紫)、カロテノイド(黄橙色、脂溶性)、フラボノイド(アルカリで黄色)、葉緑素(未熟なものに多い)が関係しています。主体はアントシアニン系色素(イディンIdaein)となっています。

 食物繊維であるペクチン(皮に多い)の整腸作用で便秘解消に役立っています。アラビノオリゴ糖(有用菌増殖)がビフィズス菌を増やすといいます。ボロン(ホウ素、熱に弱い)といわれる成分がエストロゲンの代用をしてCaの吸収を高めることが解っています。ケルセチン(フラボノイド系色素、ポリフェノール)は、熱に強い性質があります。テアフラビン酵素が抗がん、抗酸化作用を有しマウス(人間の1/2,400として算出)によりガンを抑制するといわれています。

 リンゴは、エチレンガスを発生していることからバナナ、オレンジ、キウイフルーツなどの熟成に同じ袋に入れることによっ熟成を促し利用しています。
バラ科でありリンゴアレルギーでアナフィラキシーの強い症状を呈することもあり花粉症などより増加傾向にあります。

  リンゴには、プロシア二ジンProcyanidin、カテキンCatechin(エピカテキンEpicatechin)、クロロゲン酸、 ケルセチンなど様々なポリフェノールが含まれ、それらをまとめて「リンゴポリフェノール」と呼んでいます。果皮に多くリンゴ1個に100~150mg含まれます。
  1日一個のりんごでヒスタミン濃度が低下しアレルギー予防によいこともいわれています。りんごペクチンがセシウムの排泄にも効果的と言われます。生食のみならず、料理にも使われることもあり日本では、ミカンと共にフルーツでは最も多い消費量です。販売量の多い時期は、他の果物の出荷量が少なくなる3月が一番多く売れ、次には4月、2月の順です。

イギリスでは“An apple a day keeps the doctor awa”「1日1個のリンゴで医者いらず」、「一日に一個のりんごは医者を遠ざける」は、果物と健康との関わりについて簡明に言い表した養生訓です。

 
 
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2019,10,21
 

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