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1980年以前の中学に家庭科、未必修の男性諸氏に医療従事者を含め必要かも。

[鮭] 食生活について語ろう

2019年10月22日 | 美容ダイエット
◎鮭Salmon さけ
  スパーでは、切り身、刺身用の鮭が安価に売られています。以前には、生の鮭は寄生虫のアニサキスAnisakisの心配があり殆ど生食とすることはありませんでした。北海道でルイベとして凍らせて寄生虫を死滅させたものを一部地域で食べられていたようです。アニサキスは、-20℃、2日で死滅します。刺身などで冷凍物の品質もよくなって食卓に登場しています。
料亭・寿司屋・自宅で生から直接さばく等で食べた鮮魚の刺身やバッテラ寿司、しめ鯖等の摂食には充分な注意が必要で、内臓と内臓まわりの筋肉部を取り除く、ほうが感染防止になります。

  世界における2008年のサケマスの総生産量は312.8万トンで、その主な生産内訳は大西洋サケ145万トン、ニジマス(レインボートラウトRainbow trout:和名トラウトサーモン・海産虹鱒)58.1万トン、カラフトマス28.2万トン、シロサケ12.28万トン、ベニサケ13.6万トン、ギンサケ12.6万トン、マスノスケ1.5万トン等となっています。
養殖生産量の占める割合は73.4%の229.6万トンとなり、養殖のサケは、天然のサケ漁獲量を1996年に逆転し上回り、現在に至っているようです。 天然ものの漁獲は横這いですが、養殖ものの増加傾向は今後も続くと予想されています。
  日本への平成22年(2010年)の主要な鮭の輸入量は、ギンサケ71,651t、ベニザケ49,526t、冷凍フィレ44,078t、トラウト41,269t、大西洋サケ21,129t、その他(燻製・調製品・缶詰)21,021t、輸入総量が財務省の通関統計から24万8,674トンです。ギンザケ、トラウト(海産虹鱒)、大西洋サケ(アトランティックサーモン)といった色合いのよい養殖ものが増えています。
輸入の相手国として輸入総量の5割強をチリから、ノルウェー、ロシア、アメリカの3国で各々1.5割程度、カナダ、その他の国々の順です。輸入は殆どが海中養殖されたものでチリから冷凍トラウト・マスノスケ・ギンザケなど、ノルウェーからの生鮮の大西洋サケと冷凍トラウトが主力となります。
総務省が発表している平成23年家計調査では、1世帯当たりの主要魚介類年間購入量が第1位であり、日本人にとって最も身近な魚です。次いで、いか、マグロ、ぶり、えびの順です。生食、刺身としての需要が強いことから、大西洋鮭、生鮮トラウトは輸入を増やしています。
 生食用のサーモンは、チリ、ノルウェーなどで養殖され衛生管理の行き届いたところで飼育しているといいます。

スーパーでは、ギンサケ、刺身用でチリ産トラウトサーモンをよくみかけます。
ギンサケ(銀鮭)Coho salmon, Silver salmonは、外観は白鮭に似ていますが、肌目が銀色で背部から尾にかけて小さな黒点が有ることを特徴として 地方名でギンマスともいわれています。天然では千島列島、カリフォルニア州にかけての北部太平洋地域に生息し、北海道の河川には遡上(そじょう)していません。かつてはオホーツク海、ベーリング海での北洋サケマス漁業で捕獲されていましたが、現在では資源保護の為の漁獲量制限などにより、天然物としてほとんど捕獲されていません。10月から翌年2月くらいに河川の上流域まで遡上し産卵します。稚魚は1年~2年間の淡水生活の後、多くが降海(こうかい)しアメリカ、千島列島北部で3年から4年で成熟し50cm~65cmに成長し産卵のため生まれた川に回帰(かいき)します。
平成22年(2010年)の鮭の輸入量の1/3以上を占めギンザケ71,651tと最も多く、大半がチリからとなっています。
銀鮭養殖生100g中でエネルギー204kcal、水分66.0g、タンパク質19.6g、脂質12.8g、炭水化物0.3g、
灰分1.3g、ナトリウム48 mg、カリウム350mg、カルシウム12mg、マグネシウム25mg、リン290mg、鉄0.3mg、亜鉛0.6mg、銅0.05mg、マンガン0.01mg、
ビタミンA効力:36μg、ビタミンD:15μg、ビタミンE:1.8mg、ビタミンK:(0)μg、
ビタミンB1:0.15mg、ビタミンB2:0.14mg、ナイアシン5.3mg、ビタミンB6:0.32mg、ビタミンB12:5.2μg、葉酸9μg、パントテン酸1.37mg、ビタミンC1mg 脂肪酸(飽和0.87g、一価4.86g、多価2.92g)、コレステロール60mgを含みます。
安価で養殖の普及とともに脂がのっていて味がよく冷凍切り身で塩鮭やコンビニ用のおにぎりなどによく用いられています。


トラウトサーモンは、トラウトTroutは淡水産を意味し、海産でサーモントラウトとも表記してチリ、ノルウェーから輸入しています。スチールヘッドトラウトSteelhead trout(降海型:スチールヘッド)ともいわれています。
日本でサーモントラウト、トラウトサーモンとも呼ばれるのは「海産ニジマス」で海面養殖されたニジマスのことです。虹鱒Rainbow troutは、北アメリカ原産です。欧米で釣りの対象魚として人気がありました。日本に明治の初期(明治10年、1877年ごろ)にカリホォルニアより輸入し河川、海、両域型とあります。
成長が早く生存率が高いことから最近は、日本でも九州以北の海域での養殖が多く行われ釣堀りでも多くみかけ産卵後も2、3年の生存が確認できています。
市場では、チリ、ノルウェーからの養殖輸入物が大半で英名がレインボークラフトと名の通り赤い帯が特徴的で幼魚時は不鮮明ですが成長するに従いあざやかに美しく見られ背側は黄緑色、腹部は銀白色をしています。上部、背鰭、尾鰭に多くの黒の斑点を散りばめ、体長40cm前後に成長し産卵が12月から翌年の2月の冬季で6~10月の夏季を旬としています。
味の評価は、まずまずで刺身、握り寿司、塩焼き、フライ、燻製にしています。
100g中で海面養殖(輸入品)226kcal、タンパク質20.8g、脂質14.7g、ビタミンA67μg、ビタミンE5.8mg、淡水養殖国産127kcall、タンパク質19.7g、脂質4.6g、ビタミンA17μg、ビタミンE1.2mg程度です。

タイセイヨウサケAtlantic Salmonは、成長が早く世界中で養殖され、ほとんどが養殖ものといっていいぐらいです。ノルウェーで1970年ごろから養殖を開始、エサのやり方や近代的効率のよい養殖法の確立が急速に進みました。サケ類の一連の養殖、養殖関連業がノルウェーさらにスエーデンでは一大産業として成長しています。
英語でサーモン(鮭)といえばAtlantic salmonであり、和訳で大西洋鮭といわれています。
サケ類の中では比較的大型で、成魚の全長は平均90cmから150cm、大きいものでは体重40kg以上に達します。全体に紡錘形で、やや側扁し頭が大きく上部はやや扁平で上顎の歯帯はT字型をしているようです。体は銀色で桃色の帯や斑点の赤点はなく頭部から尾部に黒点がありますが、腹部では斑点が少なくなっています。背鰭と尾鰭の間にある脂質性肉質の脂鰭(あぶらびれ・しき)は、サケ科の魚に多く見られ灰色をしています。
身の肉色は鮮やかな橙色です。大半は1回の産卵で死滅するのですが、天然物の中には遡上・産卵・降海を複数回繰り返すのも存在し、中には10年以上生きる例もごく稀にあります。
養殖はエサ自体も冷凍や加熱処理をして与えているので問題ないとしてます。
近年では養殖物の割合が95%を超えているといわれ日本への輸入は、1983年よりノルウェーで海中養殖されたものが安定して鮮魚、チルド、急速冷凍で空輸されるようになってから盛んになりました。
刺身用が主で鮮魚としての切り身、スモークサーモンなど鮮度重視のものへの加工など注文に応じ時期、サイズ、数量が調整でき出荷が可能という利点もありノルウェー、チリ、カナダ、タスマニア(オーストラリア)などから輸入しています。成長を早めるのにエサを与え続けます。餌は主に鰯類で脂肪が多くなり紅赤色を出すため甲殻類も与えられますが、中には、食品添加物を混ぜて与えることもあるようです。サケの身の色は餌となるアミ類の甲殻類からの色素であり抗酸化力のあるアスタキサンチンに由来しています。
生100g中でエネルギー237kcal、水分62.1g、タンパク質20.1g、脂質16.1g、炭水化物0.1g、
灰分1.6g、ナトリウム39 mg、カリウム360mg、カルシウム8mg、マグネシウム28mg、リン250mg、鉄0.3mg、亜鉛0.4mg、銅0.05mg、マンガン0.01mg、
ビタミンA効力:17μg、ビタミンD:10μg、ビタミンE:3.4mg、ビタミンK:(0)μg、
ビタミンB1:0.22mg、ビタミンB2:0.09mg、ナイアシン7.4mg、ビタミンB6:0.46mg、ビタミンB12:8.9μg、葉酸8μg、パントテン酸1.73mg、ビタミンC1mg 脂肪酸(飽和3.16g、一価5.36g、多価3.79g)、コレステロール72mgを含みます。

色合いがよく高級感があり主に刺身や寿司ネタ、カルパッチョ、スモークサーモンとして定着しています。他に焼き魚、フライにも利用します。

■鮭Salmonと鱒Troutの違いは、特にありません。生物学的には同じものとしています。学問上でも区別は特になく、どちらもサケ科に属し英語で、鮭はサーモン、鱒はピンクサーモン・トラウトとし、必ずしも日本でいう鮭、鱒と同じものを指していません。陸封性が強く海に下らないで湖、河川に住みつくことの多いものを一般に鱒ということもあります。日本の中でも地方により、鮭と鱒の区分が異なるなど、鮭と鱒の区別が明確化されてはいないようです。
一般にいわれるのは、鮭は、うろこと魚体、どちらも大きいが、鱒は鮭に比較してどちらも小さいのを鱒、食べて、身がしまっているのが鮭で、柔らかいのが鱒ということもあります。マスノスケは、キングサーモンの名で知られ身が柔らかで美味といいます。どちらも川で生まれて海へ下り、海で育ち、生まれた川へ戻って産卵します。鮭と鱒は、川へ上ってくる季節が違い、鮭は秋、鱒は春で陸封性が強いといいます。

サケ科として、日本海、北太平洋一帯で捕獲しています。鮭は、4~5年かかり成長し秋から冬にかけ川をさか昇り産卵し秋の季語となり11月11日を鮭の字のつくりが土、土が重なることから鮭の日とし新潟県村上市で制定しています。
サケとはアイヌ語で「サクイベ」(夏の食べ物)からきているとか、身が裂けやすいのでサケとかの語源説があります。
産卵期の9~1月の秋鮭が美味として塩焼き、フライ、粕汁、燻製とします。卵は、 いくらは、成熟卵より、筋子は、未熟卵より加工、製造しています。
頭の軟骨(氷頭・ひず)、腎臓(めふん)も利用しています。氷頭をおろし合え、酢のものにするのもよいでしょう。
とばは、はらみを潮風の寒風にさらし乾燥させたものでつまみとして用いています。

肉質はカロテノイドのアスタキサンチンを含みピンク色ですが、白身魚に分類しています。焼いたりして火を通すと、マグロやカツオなどの赤身魚は白っぽい色になるのに対し、鮭は鮮やかなピンク色を保っています。この鮮やかな色の違いは、マグロなどの赤身魚と鮭とでは、色素の性質に違いがあることによります。赤身魚の色は、鉄分を多く含む「ヘモグロビン」や「ミオグロビン」といった色素によるものです。
鮭・鱒では、EPA、DHA、ビタミンA、アスタキサンチン(カロテノイド【抗酸化作用、粘膜の強化、皮膚炎の予防】のひとつで熱に強く海老、かにの甲羅、タイ、キンメダイ、鮭、マスの赤い色素をいう。)、コラーゲン(氷頭:肌の張りを保つ、老化防止)を含みます。最近DPA(どこさぺんたえんさん)がEPAより10~20倍ものコレステロール低下作用があることが知られるようになり動脈硬化予防を注目しています。魚類で世界で最も多く食べられている鮭に多く含まれるのです。

鱒といわれるのは、一般に、東北以北で生息して、鮭より早く2年ほどで産卵をするといいます。陸封性が強く海に下らないで湖、河川に住みつくこともあり、やまめ(桜鱒の陸封)、イトウがあります。養殖が盛んにおこなわれ虹鱒、姫鱒(紅鱒の陸封)、川鱒などがあります。
樺太鱒(旬:9~11月)、桜鱒に分類され、春の季語になっておりマスノスケ、サクラマスが4~6月を旬としています。
鮭は、4~5年かかって成長し秋から冬にかけ川をさか昇り産卵し秋の季語となっています。

キングサーモンといわれるのは、体長1.5m、重さ20kgにもなるマスノスケ(鱒介:北海道以北に生息)のことで体色が青く銀光りして魚肉の色が鮮やかなオレンジ色をし脂質に富み名前にふさわしく美味としています。
養殖物は、体長70cm程度で出荷し銀白色をしています。塩焼き、蒸し焼き、フライ、寿司ネタ、椀だね、煮込みに調理、また缶詰(樺太鱒)、粕漬け、味噌漬け、漬物、新巻、燻製、佃煮に加工され、魚卵は、筋子、いくらにしています。


  養殖ものは、近年では卵から育てる完全養殖で、最初から最後まで生簀(いけす)で育てられます。ノルウェーに次ぐ養殖サケ生産量のチリでは、湖などの淡水域で育てた稚魚を、海中の養殖場に移し生育させています。
エビの養殖でも問題視している過密な養殖地での環境破壊であり排出物による細菌の繁殖など薬品、餌の食べ残し、サケの排泄物、糞などによる養魚場周辺の水質汚染が考えられます。さらに養殖技術が確立しているタイセイヨウサケに、マスノスケ(キングサーモン)の成長促進遺伝子を組み込んだ種の開発が実用化段階にあり、2010年現在、アメリカ政府(アメリカ食品医薬品局)の認可を待っている状態にあり認められれば、アメリカ国内における遺伝子組み換え動物による食品第一号となるといいます。

 私たちが口にする食べ物は、安全であることは第一条件です。天然、養殖を問わず、どのような過程で食品として食卓にのぼるのかを知ることは重要です。
 
 
[2019.10.22]

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