怪奇アクション「ラスト・ブラッド」(5月29日公開)で、「猟奇的な彼女」の韓国女優チョン・ジヒョンと、「ラスト・サムライ」の小雪が競演しています。原作は、日本のフルデジタルアニメーション「BLOOD THE LAST VAMPIRE」。時は1970年。主人公は、16世紀の戦乱時代にオニ(鬼)に抹殺された人々の末裔で、人間とオニのハーフである16歳の少女サヤ(ジヒョン)。400年後、オニたちは再び人間界に侵入。オニの処刑人として生きてきたサヤは、父を殺した悪の元凶オニゲン(小雪)に立ち向かっていく、という物語。
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見どころは、女学生のセーラー服を身に着け、おさげの黒髪という可憐な姿のチョン・ジヒョンが、日本刀を振りかざして過激な立ち回りを繰り広げ、スーパーアクションに挑むくだり。プロデューサーのビル・コン(「グリーン・デスティニー」「HERO」)は、ジヒョンを起用した理由を、「一緒に仕事をしているうちに、美しいだけではなく、ちがう魅力があるのでは、と思った。それにスポーツ好きで、毎日スポーツジムに通っているという。アクション女優としての才能もあるということです」と語っている。
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ジヒョンは、撮影に入る前に猛烈な特訓を体験したといいます。「3か月間、ロサンゼルスと中国で、毎朝訓練したの。ワイヤーをつけたり、キックしたり、腹筋したり」と、彼女は述懐する。アクション監督は、「レッドクリフPartⅠ」のコーリー・ユン。彼も、「ジヒョンは、まるで挌闘家のように動ける。本当に驚かされた」とか。その通り、ジヒョンの命がけのアクションを見ていると、思わず息をのんでしまいます。それにくらべると、小雪のオニゲンは美しすぎて、やや怖さが足りないかな。監督は、フランス出身で「キス・オブ・ザ・ドラゴン」のクリス・ナオン。国際的な映画人が結集した香港・フランス合作作品です。
庭の片隅に咲くシラン(紫蘭)