わくわく CINEMA PARADISE 映画評論家・高澤瑛一のシネマ・エッセイ

半世紀余りの映画体験をふまえて、映画の新作や名作について硬派のエッセイをお届けいたします。

東北の記憶、明日に向かって生きる人々「救いたい」

2014-11-27 18:54:25 | 映画の最新情報(新作紹介 他)

 神山征二郎監督は、70歳を過ぎた現在も骨のある映画作りを続ける独立系作家です。代表作は、「月光の夏」(1993年)、「ひめゆりの塔」(1995年)、「草の乱」(2004年)など。骨太でヒューマニズムあふれる作風は、故新藤兼人主宰の近代映画協会でつちかわれたものでしょう。彼の新作が、東日本大震災を素材にした「救いたい」(11月22日公開)です。原作となったのは、仙台医療センター麻酔科医長などを務める医学博士、川村隆枝のエッセイ「心配ご無用 手術室には守護神がいる」。この川村医師をモデルにした女医を鈴木京香が演じる。医術の精神を通して、被災者に対する温かい思いをつづる秀作になっています。
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 仙台医療センターで麻酔科医長を務める川島隆子(鈴木京香)は、被災地で地域医療に従事する夫・貞一(三浦友和)と支えあいながら仕事に専念している。彼女の周りでは、今日も多彩なドラマが展開する。未曽有の災害から3年、人々から悲しい記憶が消えることはない。震災で父親を亡くしたショックから、好きな人の気持ちを受け入れることができない部下の麻酔医(貫地谷しほり)。夫を失いながら誰にでも明るく接する診療所の看護婦(中越典子)と、彼女を見て胸を痛める義理の母(藤村志保)。そして、祭りを復活させようと奔走する貞一の友人(津川雅彦)ら漁港の男たち。病院の内外で繰り広げられる現実に対して、隆子と貞一は、医師として、友人、隣人として、どう向き合っていくかを試行錯誤する。
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「麻酔科医の仕事は、患者に麻酔薬を投与して終わりではない。患者の不安を取り除くなど、基本的に患者に対するサービス業だと思っている。しかし、最新医療に欠かせない存在でありながら、スポットライトを浴びることは余りありません」と、モデルになった川村隆枝医師は語る。彼女に勝るとも劣らず素晴らしいのが、夫・貞一の医師としての姿勢です。震災後、彼は仙台市内で開業していた医院を無期限休診にして、被災地で地域医療に従事するため診療所を立ち上げる。看護婦とともに仮設住宅に住む人々を見回ってケアし、仮設を訪れる悪質な詐欺師たちと闘う。妻・隆子はしばしば夫の診療所を訪れ、彼を支える。医師としての姿勢と私生活と、ふたつの面をはっきりと分けて過ごす夫婦のありように感動します。
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 同時に、映画は3:11以降の被災地の状態を跡付けていく。震災直後の遺体安置所でのシーン、水辺での不明者探索シーン、ヘリコプターによる患者の搬送場面など(ともに陸上自衛隊の協力を得た)。更に、隆子らによる手術から、貞一の仮設への訪問診療まで、すべて原作者と仙台医療センターの協力を得たという。更に、上司として部下の麻酔投与を見守る隆子の姿や、3:11に生まれた子供のその後まで、カメラは細やかな個所まで映し出していく。神山監督の緻密で真摯、リアルな日常描写は、仮設や漁港の復興状態を具体的に描き出し、いまだに心の傷が癒えない人々に、温かく優しいまなざしを注ぎ続けていきます。
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 医師夫妻の目を通して、被災地のさまざまな人々の心の底を描き出した本作は、被災地を扱った従来の観念的な作品に対するアンチテーゼになっているといっていいでしょう。そういう意味では、被災地への温かい思いを語る出色の作品になっています。加えて、松島をはじめ、被災地の風景・光景が挿入され、実際に仮設に住む人々の姿もとらえられて、ドラマにリアルな視点を取り込んでいます。東日本大震災から、もうすぐ4年。それにしても、いまだに完全復興とはほど遠い現実を、国はどう考えているんでしょうね。(★★★★★)


華麗で、はかなく、美しく…宮沢りえの魅力「紙の月」

2014-11-21 18:39:49 | 映画の最新情報(新作紹介 他)

 吉田大八監督の「紙の月」(11月15日公開)は、角田光代の同名ベストセラー小説の映画化です。吉田監督は、「桐島、部活やめるってよ」で日本アカデミー賞最優秀監督賞などを得た。本作では、ひとりの女性が聖と悪の両面を抱えながら能動的に堕ちていく過程を、サスペンスフルなタッチで追っていく。ヒロインを演じるのは、舞台・映画・TVで活躍、演技・魅力ともに群を抜いている宮沢りえ。「オリヲン座からの招待状」以来、7年ぶりの映画主演となり、繊細な演技で今年の東京国際映画祭では最優秀女優賞を獲得しました。
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 バブル崩壊直後の1994年。夫とふたり暮らしの主婦・梅澤梨花(宮沢りえ)は、銀行の契約社員として外回りの仕事をしている。彼女は、細やかな気配りや丁寧な仕事ぶりによって顧客からの信用を得、上司からの評価も高い。何不自由ない生活を送っているように見えた梨花だが、自分への関心が薄い夫との間には空虚感が漂い始めている。そんなある日、彼女は、年下の大学生・光太(池松壮亮)と出会う。梨花は、彼と過ごし、愛し合ううちに、ふと顧客の預金に手をつけてしまう。最初はわずか1万円を借りただけだったが、その日から彼女の金銭感覚は歪みだし、横領金は予想外の多額にふくらんでいってしまう。
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 銀行のからくりや構造を緻密に描く、ドラマのバックボーンが興味深い。梨花の顧客は、ほとんどが小金を持っている老人たちだ。梨花は、彼らから預かった金を自分の通帳に入れたり、自宅で定期預金証書や支店印のコピーを偽造したり、銀行内で隙を見ては書類を改ざんしたりする。知的で仕事人の梨花が、ふと立ち寄った百貨店の化粧品売り場で、顧客からの預かり金に手をつけてしまうくだりが横領の発端だ。同時に、顧客の孫である光太と逢瀬を重ねて肉体関係を持つ。顧客に媚を売り、学費のために借金をしているという光太に多額の金をみつぎ、上海に赴任する夫にはついて行かず、光太と高級ホテルやマンションで過ごす時間が多くなる。一度切れてしまった梨花の暴走ぶりは、呆気にとられるほど奔放だ。
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「梨花が自由と罪との間で引き裂かれて、追い詰められていく切迫感にリアリティを感じた。自分を抑えて生きてきた女性が、快楽を燃料に破滅へと暴走する姿を“爽やかに”描きたくなった」と監督は言う。だが、どうだろう? 夫との間に倦怠期を迎えた妻、若い男との甘美な関係、そして横領犯へと堕ちていく。こうした筋立てをたどると、型通りのメロドラマに過ぎないような気がする。梨花と光太との出会いや、ベッドシーンへの移行もやや唐突。要するに、ドラマ全体に情念のようなものが足りないのだ。劇中、カトリック系中学に通う梨花が寄付金を父親の財布から抜き取る回想場面も挿入される。しかしながら、梨花の心理の推移をもっとギリギリに追い詰めていったならば、更に面白くなったのにとも思う。
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 本作の見どころは3点ほどある。まずは宮沢りえの魅力。単純な役を、繊細かつ官能的に演じる。しかし、濃厚なベッドシーンを展開し、横領に専念する彼女を見ていると、何かすべて上の空のような感じもする。それも演出と演技の狙いなのか。梨花が最後に見せる意外な行動にも、快哉というより呆気にとられるのである。二番目は、梨花の不正を摘発する後方事務員・隅の存在。左遷されそうになった際に、梨花の犯罪を暴き上司と駆け引きをしてみせる。演じる小林聡美のキャラクターが実にリアルだ。三番目は、見終わったあとに感じる銀行の怖さ。いくら完全にオンライン化されていなかった時代とはいえ、ビジネススーツ姿の梨花が何気なく顧客を騙していく姿に空恐ろしさを感じるのです。(★★★+★半分)


イギリス新世代監督の皮肉な挑戦「嗤(わら)う分身」

2014-11-15 17:25:00 | 映画の最新情報(新作紹介 他)

 ロシアの文豪ドストエフスキーの初期作品「分身(二重人格)」は、「ベルトルッチの分身」(1968年)として映画化されたり、ほかの作品に影響を与えたりしています。今回、英語圏で初めて映画化されたのが、イギリス新世代を担うリチャード・アイオアディ監督「嗤う分身」(11月8日公開)です。小心で神経症ぎみの主人公が、容姿は瓜二つだが性格は正反対の“分身=ドッペルゲンガー”に仕事や生活を奪われていく様を描いた不条理ドラマ。イギリスの作家ジョージ・オーウェルの「1984年」を思わせる近未来的な設定になっている。
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 内気で要領が悪く、存在感の薄い男サイモン(ジェシー・アイゼンバーグ)。会社の上司にも同僚にもバカにされ、冴えない毎日を送っている。コピー係のハナ(ミア・ワシコウスカ)に恋をしているが、まともに話しかけることもできない。そんなある日、期待の新人ジェームズ(ジェシー・アイゼンバーグの二役)が入社してくる。驚くべきことに、彼はサイモンとまったく同じ容姿を持つ男だった。何ひとつ冴えないサイモンに対して、要領がよくモテ男のジェームズ。容姿は同じでも、性格は正反対の二人。サイモンは次第に、ずる賢いジェームズのペースに翻弄され、やがて思いもよらない事態へと巻き込まれていく…。
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 厳しい束縛と管理体制が敷かれ、労働者は単なるコマにしかすぎない世界。そんな中で存在感が薄いサイモン。彼はハナにも相手にされず、自室の向かいにある彼女の部屋を望遠鏡で覗くのが習慣だ。その望遠鏡の先で、見知らぬ男が飛び降り自殺をする。やがてやって来たジェームズは、たちまち上司の信頼を得、ハナの心も虜にする。更にジェームズは、サイモンに“替え玉スイッチ”を強要する。互いの適性を活かし、時と場合によって入れ替わることで、その場をうまくしのぐ方法だ。狡猾なジェームズの行動は徐々にエスカレートし、サイモンはその悪だくみの中で、ついに自分の人生を乗っ取られるような羽目におちいる。
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 アイオアディ監督は、ロンドン出身のエリート・コメディアンで、俳優、脚本家、映画監督でもある。監督デビュー作「サブマリン」(2010年)でブレイクした。本作では、存在感が次第に希薄となり、誰にも認識されないという孤独感におちいる青年像を、やりきれないぐらい切なく、かつブラックユーモアをこめて描き出していく。冷酷な会社組織⇒非人間的な世界、その中で自己を喪失していく青年。そして、彼を否定するような分身の登場。アイオアディ監督は、セット、色彩、構図ともに前衛的なタッチで、この近未来的な物語を織り上げていく。ドラマが進むにつれて、主人公と分身の区別がつかなくなる過程が真に迫る。
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 このような近未来的な装いを持ってはいるが、ここに示された世界観は、いつの時代とも、どこの世界とも判別できない。そのいい例が、劇中の曲目の中で用いられる1960年代・日本の昭和ポップスが醸し出す不思議な雰囲気だ。すなわち、坂本九の「SUKIYAKI(上を向いて歩こう)」、ジャッキー吉川とブルー・コメッツの「ブルー・シャトウ」など。それらは“ノスタルジックな未来的風景”ともいうべき奇妙な感覚をもたらす。「これら日本の音楽は、ぼくがイメージするこの作品の世界観にも合うと思った」と監督は言う。曲と歌詞にこめられた希望的なイメージと、管理社会の絶望的な現実との絶妙な対比。本作のテーマである非人間的な世界=明日のない現在と未来は、現代社会の暗喩でもあるのだ。(★★★★)


アイスランド発―馬と人との絆の物語「馬々と人間たち」

2014-11-10 16:42:06 | 映画の最新情報(新作紹介 他)

 北欧の島国・アイスランドから型破りな映画が誕生しました。「春にして君を想う」(1991年)の監督として知られるフリズリク・ソール・フリズリクソンが製作を担当、アイスランド演劇界の人気演出家ベネディクト・エルリングソンの長編監督デビュー作(兼脚本)「馬々と人間たち」(11月1日公開)です。主人公は、小型で愛らしいアイスランド馬。アイスランドで10世紀以上も原種が守られているという、世界でも稀な純潔馬。同国では、単なる動物と人間という関係を超えて、人々と深い絆で結ばれているそうです。本作では、いくつかのエピソードをつづりながら、それぞれの登場人物と関係のある馬々の目を通して、人間の行動や生と死をみつめていく。アイスランド独特の馬と人間の一体感を描き出します。
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 春から秋にかけてのアイスランド。美しく雄大な自然を舞台に、人と人、人と馬、馬と馬との愛の物語が繰り広げられる。独身男コルベイン(イングヴァル・E・シグルズソン)は、自慢の牝馬グラウーナにまたがり、思いを寄せる子持ちの未亡人ソルヴェーイグ(シャーロッテ・ボーヴィング)の家を訪れ、朝食をご馳走になる。だが帰り道、グラウーナは、主人よりも先に未亡人の飼い馬ブラウンと愛の行為に及んでしまう。物語は、この中年男女を軸にして、村人たちと馬たちとの皮肉で奇妙でユーモラスな営みをつづっていきます。
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 大好きなウォツカを手に入れるため、愛馬と冷たい海に飛び込み、ロシアのトロール船をめざす男。有刺鉄線で囲まれた柵をめぐって、馬とトラクターによる追跡劇に身を投じる男たち。お気に入りの馬を手に入れようと努力するスウェーデン出身の娘。乗馬観光に参加した旅する青年は、割り当てられた馬の疲労のために一行から遅れをとり、吹雪の荒野をさまようはめになる。馬の澄んだ穏やかな瞳に映る人間たちの姿は、滑稽でおかしく見える。予測のつかないストーリー展開、悲劇も喜劇も、馬も人をも、泰然と等しく描く語り口。
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 こんなシーンがあります。予想外の愛を交わしたコルベインの牝馬グラウーナは射殺され、ソルヴェーイグ所有の牡馬ブラウンは去勢される。監督によれば、「牝馬がレイプされたのではなく、コルベインがレイプされたということなので、その復讐として殺さなければいけなかった」という。「馬との個人的な関係が、そこにはあるわけです」と。更に、こんなくだりもある。吹雪の荒野をさまよう旅する青年は、自らの命を守るために、乗ってきた馬の腹を切り裂いて、その中に頭を突っ込んで暖をとろうとする。これも、アイスランドで昔からやられている習慣で、生存するためにとられてきた方法だという。ここには、自然、馬と人間、生と死、セックスを見つめる作者の厳しい視線が感じられるのだ。
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 各エピソードは、感情豊かな馬の瞳のクローズアップでつながれる。この作品では「動物の中から見た人間、人間の中の動物の部分を描きたかった」と監督は言う。厳しい風土、馬と人間との間に培われた独特の交流、そこから生まれる悲喜劇、そして深い愛。これらが、一種の可笑しさを感じさせるような牧歌的なタッチで描かれる点が、本作のユニークなところです。クライマックス、コルベインとソルヴェーイグは、馬の群れを追う草原で、村人が見守る中で結ばれる。そして秋、馬々が集められ、人と馬が取引の祭典で大興奮の渦に巻き込まれる。平和度と男女平等度の世界ランキングでそれぞれ第1位であるというアイスランドの風土と文化の本質を、ここにうかがうことができます。(★★★★+★半分)


台湾流おもてなし人情コメディー「祝宴!シェフ」

2014-11-05 15:20:31 | 映画の最新情報(新作紹介 他)

 チェン・ユーシュン(陳玉勳)監督・脚本による「祝宴!シェフ」(11月1日公開)は、台湾の宴席料理をテーマにした傑作コメディーです。チェン監督は、「熱帯魚」(1995年)、「ラブゴーゴー」(1997年)など独創的な作品で知られ、台湾ニューシネマの代表として評価された。今回は、16年ぶりに長編を手がけて復活。美食の街・台南を主舞台に、“人々を幸せにする究極の料理”をめぐって、個性的な登場人物が繰り広げる大喜劇。台湾伝統の“バンド”と呼ばれる屋外宴会に出される料理のかずかずがスクリーンを彩ります。
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 台湾では、祝いごとがあると屋外で宴が開かれ、そこで腕をふるう総舗師(ツォンポーサイ)と呼ばれる宴席料理人がいる。ヒロインのシャオワン(キミ・シア)は、その中でも“神”と称された伝説の料理人を父に持つ。彼女は、料理を嫌い、モデルを夢見て家を飛び出し台北に行くが、夢破れて台南に帰省。やがて、亡き父がレシピノートに残した料理に込めた想いに心を動かされる。そして、時代の趨勢で衰退の一途をたどっている宴席料理の返り咲きをかけて、全国宴席料理大会への出場を決意する。とはいうものの、シャオワンは料理の初心者。果たして彼女は、父の志を引き継ぎ、究極の料理にたどり着くことができるのか?
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 登場人物が実に多彩で、それぞれユニークなキャラを発揮します。明るく元気いっぱいのシャオワン(演じるキミ・シアが可愛い!)。家を差し押さえられ、夜逃げ先で客の少ない食堂を開くシャオワンの継母(リン・メイシウ:台湾の人気コメディエンヌで、何かというと歌って踊ってみせる)。シャオワン母娘の窮地を救う旅する若い料理ドクター(トニー・ヤン)。それに陰の主役ともいうべき3人の総舗師たち―北部の謎めいた存在である道化師、南部の卓越した料理人でシャオワンの父の蠅師、悪名高いギャングでもある中部の鬼頭師。加えて、借金取りのチンピラたちや、おかしな3人組がシャオワンに協力してみせる。
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 チェン監督は、これら多くの人物の出入りを巧みに見せる。主眼の料理については、食材の仕入れからレシピまで披露。旅する料理ドクターは言う―「トマトの卵炒めは簡単に作れる。だけど、それぞれに母親の味がある」と。更に、ミュージカル風シーンあり、ひそかに思いを寄せ合うシャオワンと料理ドクターとの幻想的な愛のシーンあり、という具合。そしてクライマックスは、台北で開催されるスリリングな料理大会!! まさに、食を媒介にして台湾人の大らかさと隣人&家族愛を謳いあげるスペクタクルに仕上がっています。
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 いわば、大盤振る舞いのバラエティー風な面白さと楽しさに満ちた作品。だが、ラストに近づくにつれて、食への賛歌が一種の人生哲学に収斂されていき、それがおかしくもあり、身が引き締まりもします。シャオワンが、台北で紙袋ごと父のレシピノートを奪ったホームレスに再会。実は、彼こそ北の伝説の料理人・道化師その人(脚本家兼監督でもあるウー・ニエンチェンが演じる)。ホームレスの溜まり場でシャオワンに料理をふるまう道化師は言います―「料理は人の心の味。料理で人を幸福にするんだよ!」。いままで数回出かけた台湾で食べた屋台の牛肉麺や鶏湯麺、有名な点心料理の絶妙な味を思い出します。(★★★★)

 

 

 

 

 


 


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