わくわく CINEMA PARADISE 映画評論家・高澤瑛一のシネマ・エッセイ

半世紀余りの映画体験をふまえて、映画の新作や名作について硬派のエッセイをお届けいたします。

いよいよ「慕情」の舞台ヴィクトリアピークへ

2009-05-29 15:12:59 | 映画の旅

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 九龍半島海岸沿いのプロムナードでブルース・リーの銅像に出会ったのち、近くのスターフェリー乗り場から香港島へ。そして、セントラル中環の波止場のバス停からピーク・トラムの山麓駅へ。ピーク・トラムは2両編成のレトロなケーブルカーで、ヴィクトリアピークの山頂駅まで約8分。急な傾斜をのぼるケーブルカーなので、香港の超高層ビル群が傾いて見えるところがスリリング。いよいよ、名作「慕情」の舞台とされる丘の上に到着です。
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 ヘンリー・キング監督の「慕情」(55年・写真)は、甘いメロドラマの名作。朝鮮戦争時代の香港を舞台に、夫が戦死した中国系の女医スーイン(ジェニファー・ジョーンズ)と、妻のいるアメリカの従軍記者マーク(ウィリアム・ホールデン)との純愛物語。最後は、マークが戦死して悲劇に終わるという型どおりのストーリーですが、脚本がしっかり書かれていて、ツボを押さえたセリフのやりとりで泣かせます。ふたりの逢い引きの場所が病院裏の丘の上で、そこがヴィクトリアピークとされている。その丘にはえた1本の木の下で、愛をささやくふたり。マークの戦死を知ったスーインが、哀しみの表情をたたえて、そこに立ちつくすラストシーンが印象的だった。また、旧ポルトガル植民地だったマカオも、ふたりのデート場所として登場しました(いまは、派手なカジノだらけになっているけど)。
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 ピーク・トラムは、南国風の樹林をかきわけるようにして山頂駅へ。でも、あいにく雨と霧にけぶって、景色の展望も散策もままならず。わずかに、雲間から望見されるヴィクトリア・ハーバー周辺の高層ビル群の景観がロマンチックだった程度。えいッ、それならばと、ピークタワーの中華レストランで、おいしい昼食をとる。その後、アカデミー主題歌賞を得て大ヒットした美しい「慕情」のテーマ曲「Love is a Many Splendored Thing」を口ずさみながら、逆経路をたどって九龍半島へ帰還。流行の風邪も、雨もなんのその、楽しい香港シネマ旅となりました。

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レトロなピーク・トラム


つ、ついに、ブルース・リーに会えたっ!!!

2009-05-27 16:24:57 | 映画の旅

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星光大道に建つブルース・リーのブロンズ像

 先週末から昨日まで、香港&マカオを旅してきました。長年、映画雑誌の編集部でアジア映画を担当してきたのに、な、なんと、香港行きは今回が初めて。主な目的はふたつあって、まず九龍(カオルーン)半島の海岸に建つブルース・リーのブロンズ像にお目にかかること。次は、大好きな名作恋愛映画「慕情」(55年)で、ウィリアム・ホールデンとジェニファー・ジョーンズの逢い引きの場所として有名になった香港島のヴィクトリアピークに登ること。
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 まずは、宿泊したホテル近く、九龍半島・東尖沙咀のヴィクトリア・ハーバー沿いにある星光大道(アベニュー・オブ・スターズ)へ。30分ほどウロウロ歩いて探したあげく、ついにブルース・リーさまのブロンズ像を発見。雨の中、現れたその勇姿に心をうたれました。あの「燃えよドラゴン」(73年)でショックをうけた怪鳥音が、思わず耳の中によみがえってきたのだ! そして、念願かなってブルースとのツー・ショットを撮影。銅像の前で、彼のポーズを真似てのツー・ショットも撮りましたが、恥ずかしいので、そのシーンはマル秘にします。
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 そして、あった、あった、プロムナードにズラリ埋めこまれた香港スターたちの手型&サイン付きネームプレートを撮りまくり。苦労して、やっとリーさまのプレートを発見。もちろん、ジャッキー・チェンの手型も。夢中になって、トニー・レオン、ジョン・ウー監督らのプレートを次々と撮影しているうちに、雨でびっしょり(そういえば、いま香港は雨季なのだ!)。でも、香港映画の大ファンとしては、そんなこと関係ないっ、楽しければ、それでよしっ! さっそく売店で、星光大道に刻まれたスターのカタログと、雑誌「香港電影」5月号を購入。続いて、フェリーで香港島に渡って、いよいよヴィクトリアピークへ…。

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ブルース・リーのネームプレート


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