犬鳴豚牧場日誌

大阪泉州地域唯一のブランド豚、犬鳴(いぬなき)ポークの農場日誌です。(有)関紀産業の二代目がお送りする養豚農家ブログ!

畜産農家の試練はいつまで続くのか

2011年07月19日 10時27分01秒 | 本日の独り言

畜産農家として女子ワールドカップの優勝は、別の意味で良い出来事となった。
もし優勝できなかったとしたら、テレビや新聞のトップニュースはおそらく汚染牛肉問題であったと考えられるからだ。



10年前のBSE問題に始まり、鳥インフルエンザ、新型インフルエンザ、口蹄疫などの家畜伝染病に関する問題、はたまた精肉販売店の産地偽装の問題など、我々畜産農家はそのたびに心を痛め、つらい時間を過ごしてきた。
よもや放射能の問題まで抱えることになろうとは、誰が考えただろうか。



今回の汚染稲わらを食べたという牛肉の問題で最も厄介なのは、「風評被害」ではなく本当に危ないということだろう。



家畜の病原菌の場合であれば、ヒトが摂取してもヒトに対する感染能力がなかったり、そもそも過熱すれば菌自体が死滅してしまったりと、食べることは問題がないので風評被害と言うことが出来た。



しかし、放射性セシウムの場合はこれまでとは全く異なる。
人間に対して害のあるものだし、加熱してどうにかなるものでもないのだから。
しかも食品から放射能を取り込むことになると、いわゆる内部被曝なるため、注意が必要だ。
(とはいえ、政府が言うように、1回食べたからすぐに病気になるとかということはありませんよ!)



しかし、今回のことで風評被害が出ているとすれば、他産地の牛肉相場も下がっているという現実である。過去5年間で最低の相場だそうだ。



国産牛肉全体が汚染されているわけではありません。
それに牛の場合は個体識別番号といって、生まれた瞬間にそれぞれ10桁の番号が付され、しっかりしたトレーサビリティーがなされています。
この番号は販売時にも価格シールなどに明記されていますので、参考になさった上で、安心して牛肉を購入していただきたいと思います。



それにしても、BSE対策のために講じた策がこのような状況で役に立つとは・・・



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