
7月に入ったものの夏らしい気温にならない。地方によっては朝夕ストーブが必要というから驚く。こんなときは音楽で夏気分に浸りたい。「Summertime」もいいが、「Once Upon A Summertime」の方が初夏に心地よく響く。曲名を聞いて誰を思い浮かべただろうか。アルバムタイトルにしているブロッサム・ディアリーがある。甘ったるい声は苦手だという方は、ギル・エヴァンスと組んだマイルスか。
この曲が収録されている1962年録音の「Quiet Night」は、出来損ないのボサノヴァと批判される方もいるかも知れないが、このトラックはギルのオーケストレーションといい、余分な装飾を取り払ったマイルスのトランペットといい、メロディの美を追求した名演と思う。ミシェル・ルグランが、1954年に書いた曲だ。原題は「La Valse des Lilas」で、「リラのワルツ」という邦題が付いている。フランス語のタイトル、直訳ながら美しい邦題、そして英詞をつけたジョニー・マーサーが命名した英語の曲名、そのどれもが言語が違うのにも関わらず語感がいい。
チェット・ベイカーやハリー・アレンもアルバムタイトルにしていることからホーンのイメージが強いが、ピアノトリオでもじっくり聴かせるのがあった。ジャック・ウィルソンだ。「The Two Sides Of Jack Wilson」のタイトル通り、A面はアップテンポのファスト・サイド、B面はバラードのスロー・サイドという構成で、この曲は勿論B面に収録されている。ウィルソンといえばリー・モーガンやジャッキー・マクリーンと組んだブルーノート盤「Easterly Winds」が有名だが、リロイ・ヴィネガーとフィリー・ジョー・ジョーンズのこのトリオ盤こそバラード・ピアノの魅力を伝えてくれるだろう。ジャズ喫茶でかかったのはB面である。
マイルスとルグランは、1958年に共演しているので、その付き合いからこの曲を録音したと思っていたが、何とマイルスはブロッサムの歌を聴いてこの曲を録音したという。マイルスのバンドに一時期参加したボビー・ジャスパーがブロッサムと結婚したので、たまたま耳にする機会があったのだろう。甘い声に惹かれたのか、曲に興味を持ったのか、どちらにしろ選曲の妙である。
この曲が収録されている1962年録音の「Quiet Night」は、出来損ないのボサノヴァと批判される方もいるかも知れないが、このトラックはギルのオーケストレーションといい、余分な装飾を取り払ったマイルスのトランペットといい、メロディの美を追求した名演と思う。ミシェル・ルグランが、1954年に書いた曲だ。原題は「La Valse des Lilas」で、「リラのワルツ」という邦題が付いている。フランス語のタイトル、直訳ながら美しい邦題、そして英詞をつけたジョニー・マーサーが命名した英語の曲名、そのどれもが言語が違うのにも関わらず語感がいい。
チェット・ベイカーやハリー・アレンもアルバムタイトルにしていることからホーンのイメージが強いが、ピアノトリオでもじっくり聴かせるのがあった。ジャック・ウィルソンだ。「The Two Sides Of Jack Wilson」のタイトル通り、A面はアップテンポのファスト・サイド、B面はバラードのスロー・サイドという構成で、この曲は勿論B面に収録されている。ウィルソンといえばリー・モーガンやジャッキー・マクリーンと組んだブルーノート盤「Easterly Winds」が有名だが、リロイ・ヴィネガーとフィリー・ジョー・ジョーンズのこのトリオ盤こそバラード・ピアノの魅力を伝えてくれるだろう。ジャズ喫茶でかかったのはB面である。
マイルスとルグランは、1958年に共演しているので、その付き合いからこの曲を録音したと思っていたが、何とマイルスはブロッサムの歌を聴いてこの曲を録音したという。マイルスのバンドに一時期参加したボビー・ジャスパーがブロッサムと結婚したので、たまたま耳にする機会があったのだろう。甘い声に惹かれたのか、曲に興味を持ったのか、どちらにしろ選曲の妙である。
「ワンス・アポン・ア・サマータイム」は、元はシャンソンですが、「枯葉」同様ジャズ・ミュージシャンに人気がある曲です。今週はこの曲のお気に入りをインストでお寄せください。ヴォーカルは機を改めて話題にします。
管理人 Once Upon A Summertime Best 3
Miles Davis / Quiet Nights (Columbia)
Chet Baker / Once Upon A Summertime (Artists House)
Jack Wilson / Two Sides Of Jack Wilson (Atlantic)
他にもビル・エヴァンスをはじめケニー・ドリュー、オスカー・ピーターソン、スティーブ・キューン、ルイス・ヴァン・ダイク、ゲイリー・バートン、ハリー・アレン等々、多くの名演があります。
今週も皆様のコメントをお待ちしております
La Valse des Lilas - Michel Legrand
https://www.youtube.com/watch?v=ueYvnLgSeX0
ヴォーカルならブロッサムとモニカの二人で決まり(?)なのですが、
インストとなると・・・ジャック・ウィルソンでしょうか。
(「ザ・グッド・ライフ」の時にも挙げましたね。)
あと、バルネ「フレンチ・バラッズ」がありました。
(バルネはあんまり活躍してませんが。。)
なお、バルネ盤のクレジットは「ワンス・アポン・ア・タイム」となってました。
引き続きコチラの曲名でも探してみたいと思います。
ヴォーカルは結構あるのですが、インストでは、かろうじてといったくらいしかありませんでした。困ったときのピアノ頼みですが、順番は仮です。でもトップはマイルスで。
①Miles Davis / Quiet Nights (Columbia)
②Steve Kuhn / Waltz Blue Side (Venus)
③Oscar Peterson / Walking the Line (MPS)
②は、ゲイリー・ピーコック、③はジョージ・ムラーツといいベーシストが参加しています。キューン、ピーターソンともに繊細なプレイだと思います。
ピーターソンのものは、その昔、MPS国内廉価盤LPが出たときに購入したものです。今ではほとんど取り出しませんが、いい内容のものもありました。
ヴォーカルではブロッサムが好みがあるとは思われますが、決定的名唱ですね。モニカはアンニュイでこれも名唱の一つです。
インストではピアノ物ならジャック・ウィルソンがいいですね。叙情的ながら力強さもあります。
バルネの「フレンチ・バラッズ」もありましたね。選曲や内容はアーチー・シェップに似ておりますが、バルネの枯淡な味が出ております。
「ワンス・アポン・ア・タイム」の表記もたまに見かけますね。
昨夜は今日から始まる札幌シティ・ジャズのレセプションがあり、黒岩静枝さんに誘われ行ってきました。チケットの売れ行きが好調で、市長をはじめ関係者の挨拶はニコニコ顔でした。多くの人で賑わうのは街の活性化になりますが、ジャズプレイヤーとは呼べないアーティストを呼んでジャズフェスとは何とも寂しい限りです。
さて、本題。マイルスのトップは決まりですね。短い演奏にアイデアが凝縮されております。
ピアノ物からスティーブ・キューンがきましたか。ゲイリー・ピーコックが参加するとポール・ブレイやビル・エヴァンス、キース・ジャレット等、ピアノトリオが引き締まります。
そして、ピーターソンのMPS盤もありましたね。イラストのジャケットがピーターソンの器の大きさを表しているようです。ジョージ・ムラーツの参加が貴重なアルバムです。
Once Upon A Summertime Best 3
Miles Davis / Quiet Nights (Columbia)
Jack Wilson / Two Sides Of Jack Wilson (Atlantic)
Steve Kuhn / Waltz Blue Side (Venus)
多くの投票はいただけませんでしたが、定番のマイルスが人気です。
ピアノ物では歌心溢れるジャック・ウィルソンが広く聴かれているようです。
他にもチェット・ベイカー、バルネ・ウィラン、オスカー・ピーターソン等の名演も挙がりました。
今宵はお気に入りのワンス・アポン・ア・サマータイムで、夏のひと時をお過ごしください。