
CD店の棚を漁っているうち「Trombone for Lovers」というグレン・ミラーかトミー・ドーシーのベスト盤や、ムード・ミュージックのコンピにありそうなタイトルを見付けた。プレイヤーは「Roswell Rudd」とある。これは「あの」ラズウエル・ラッドか?サングラスで目元は分からないが、トロンボーンを吹いているジャケットから察すると「あの」ラッドに間違いなさそうだ。それにしてもタイトルは怪しい。
収録曲はというとカントリー・ミュージックの「Ghost Riders In The Sky」にはじまり、ビートルズの「Here, There & Everywhere」、クリスマス限定の「Baby, It's Cold Outside」、ニーナ・シモンの十八番「Trouble In Mind」、サッチモの代表曲「Struttin' With Some Barbecue」・・・どこが「for Lovers」なんだと思ったところで、サント&ジョニーの「Sleepwalk」に、この手のタイトルの定番「Autumn Leaves」、「September Song」、エリントン楽団にいたアル・ヒブラーの熱唱というより映画「ゴースト/ニューヨークの幻」で有名な「Unchained Melody」と並ぶ。更にブッカー・T&MG'sの「Green Onion」に「Tennessee Waltz」、「Come Sunday」と何でもありだ。
ほとんど知らないメンバーばかりだが、ジョン・メデスキとボブ・ドロウも参加している。「あの」ラッドと言ったのは、60年代前半に「New York Art Quartet」のメンバーとしてニュー・ジャズを推進したトロンボーン奏者だからである。フリージャズ全体の評価はどうであれ、「Everywhere」はコンボ型即興演奏の極致として輝きを失わないし、参加した「The Jazz Composer's Orchestra」の活動はジャズ史に残る。「その」ラッドならM-BASE派のようにスタンダードを切り刻んでいるのではないかって?そんな危惧は1曲目で消えた。アルバムタイトルに相応しい演奏は逆に意表を突く。
ジャズファンなら一度は観た映画「真夏の夜のジャズ」に、エール大学の「Eli's Chosen Six」というディキシーランド・ジャズ・バンドが出てくる。このトロンボーン奏者は長らくラッドだと言われたが、何かのインタビューで本人が否定していた。出演していなくても伝統あるバンドに参加していたのだからスタートはトラディショナル・ジャズであることに間違いない。フリージャズ・ファンは手にすら取らないアルバムも「あの」ラズウエル・ラッドなのである。
収録曲はというとカントリー・ミュージックの「Ghost Riders In The Sky」にはじまり、ビートルズの「Here, There & Everywhere」、クリスマス限定の「Baby, It's Cold Outside」、ニーナ・シモンの十八番「Trouble In Mind」、サッチモの代表曲「Struttin' With Some Barbecue」・・・どこが「for Lovers」なんだと思ったところで、サント&ジョニーの「Sleepwalk」に、この手のタイトルの定番「Autumn Leaves」、「September Song」、エリントン楽団にいたアル・ヒブラーの熱唱というより映画「ゴースト/ニューヨークの幻」で有名な「Unchained Melody」と並ぶ。更にブッカー・T&MG'sの「Green Onion」に「Tennessee Waltz」、「Come Sunday」と何でもありだ。
ほとんど知らないメンバーばかりだが、ジョン・メデスキとボブ・ドロウも参加している。「あの」ラッドと言ったのは、60年代前半に「New York Art Quartet」のメンバーとしてニュー・ジャズを推進したトロンボーン奏者だからである。フリージャズ全体の評価はどうであれ、「Everywhere」はコンボ型即興演奏の極致として輝きを失わないし、参加した「The Jazz Composer's Orchestra」の活動はジャズ史に残る。「その」ラッドならM-BASE派のようにスタンダードを切り刻んでいるのではないかって?そんな危惧は1曲目で消えた。アルバムタイトルに相応しい演奏は逆に意表を突く。
ジャズファンなら一度は観た映画「真夏の夜のジャズ」に、エール大学の「Eli's Chosen Six」というディキシーランド・ジャズ・バンドが出てくる。このトロンボーン奏者は長らくラッドだと言われたが、何かのインタビューで本人が否定していた。出演していなくても伝統あるバンドに参加していたのだからスタートはトラディショナル・ジャズであることに間違いない。フリージャズ・ファンは手にすら取らないアルバムも「あの」ラズウエル・ラッドなのである。
「テネシーワルツ」は1948年に出版された曲で、50年にパティ・ペイジがヒットさせました。日本では52年に江利チエミがカバーしております。滑らかなメロディーはジャズメンにも人気がありインストも多数あります。今週はこの曲のお気に入りをインストでお寄せください。ヴォーカルは機を改めて話題にします。
管理人 Tennessee Waltz Best 3
Bennie Wallace / Twilight Time (Blue Note)
Herb Ellis / Man With The Guitar (Dot)
Ramsey Lewis / The In Crowd (Argo)
他にもソニー・ロリンズをはじめジョージ・アダムス、サム・ブテラ等々、多くの名演があります。
今週も皆様のコメントをお待ちしております。
Roswell Rudd's TROMBONE FOR LOVERS "Tennessee Waltz" – Live
https://www.youtube.com/watch?v=mvnz2zUOJXY
風貌も音色もフレーズもかつてのフリージャズの闘士とは思えませんが、これが本来のスタイルなのでしょう。
Roswell Rudd - Everywhere (1966) - 02. Yankee No-How
https://www.youtube.com/watch?v=vZhD30lMieY
これもラズウエル・ラッド、これぞラズウエル・ラッド
UFOが米軍によって回収された「Roswell Incident」は、ロズウェル事件と表記される影響なのか最近は「ロズウェル・ラッド」のカタカナ表記もみられますが、フリージャズの洗礼を受けた世代はラズウエル・ラッドがしっくりきます。
「Tennessee Waltz」は、もともとカントリーの曲ですが、ワルツであり、コード進行も多分平易だと思われるので(全音楽譜出版の「スタンダードジャズのすべて」の楽譜を見ています)、器楽というよりも歌向きだろうと思います。その中で、真正面から哀愁メロディを奏でているロリンズがいいので、
Sonny Rollins / Fallin In Love With Love (Milestones)
Herb Ellis / Man With The Guitar (Dot)
ハーブ・エリスは、音色がこういったカントリー系にも合っています。他にもいくつかありましたが、この2 作品で。
Fallin → Falling で、Falling In Love With Loveです。gが抜けていました。
インストは多くはありませんが、歌心満載のいいものが揃っております。
ロリンズは89年の録音ですが、メロディーラインにヴォリュームがあり、さすがといえる内容です。ギターがキンキン響くのが残念です。
ハーブ・エリスは私も挙げましたが、カントリー物は上手いですね。オルガンの非鳴音は気になりますが、後半に出てくるテディ・エドワーズのソロが全体を引き締めております。
Tennessee Waltz Best 3
Sonny Rollins / Fallin In Love With Love (Milestones)
Herb Ellis / Man With The Guitar (Dot)
Bennie Wallace / Twilight Time (Blue Note)
テナーで映える曲ですのでロリンズとウォーレスが素晴らしい演奏をしております。ハーブ・エリスはカントリー物を得意としますので味があります。
今宵はお気に入りのテネシーワルツをお楽しみください。