どんぴ帳

チョモランマな内容

世界を走るドイツ人からのメール

2011-03-21 00:52:29 | 北海道一周(その後)
まさかこんなネタでブログを復活させるとは思っていませんでした。

三日前、世界を走るドイツ人チャリダーのU氏からメールが来ました。
ちなみに彼はドイツで、問題のある生徒(衝動的に暴れだすとか…)を集めたクラスの教師をしているらしい。

以下、怪しいドイツ的な英語のメール(笑)を訳してみました。

やあ、どんぴ

君と君の家族が無事なことを心から祈っているよ。
君の国の物凄い写真や映像を見たけど、福島の原発がクラッシュしたことで、君が日本から脱出するような事態にならないことを願っている。
もし君が助けを必要としているのなら、私に何が出来るのかを教えてくれ。

今日私は自分の生徒たちに、北海道での旅行の写真を見せたんだ。生徒たちはその写真を見て、とても感動していたよ。そして日本が元の美しい国に、すぐに戻ることを願っていたよ。

2007年に君と会ったドイツの自転車乗りより

この際だからドイツからソーセージとビールでも送ってもらおうかと思いましたが、私は常識的な日本人なので以下のメールを返信しました。

こんにちは、Uさん

今、日本はとても大変な事態に陥っています。
10日前の地震で、私の叔父夫妻が行方不明になりました。
彼らは車で避難をしている時、津波に襲われたそうです。
そして今日、彼らの遺体が発見されました。
今回の地震での死者は、二万人を超えると言われています。

以下も続きますが、若干(かなり)問題があるので割愛します。

あなとと一緒に過ごした北海道での旅は、とても楽しい思い出でした。
そしてそれをあなたの生徒たちに紹介してくれたことを、日本人としてとても嬉しく思っています。
生徒たちに伝えて下さい。
原子力は人間が制御できる物ではありません。

またも割愛

日本での災害と原子力発電所の事故を教訓として、ドイツが同じ過ちを起こさないようにして下さい。

日本の自転車乗り(最近全然乗ってないけど・笑)より


割愛した部分は、適当に想像して下さい。

今も現場で奮闘している人たちには、心から敬意を表します。
でも、そのことと政府や経営陣の判断が正しかったかどうかは、全くの別問題だと思います。
これは後に検証され、いずれ白日の元に晒されるでしょう。

それでも真実が出て来ないような国なら、滅んじまっても構わない。
と言いたいけど、現場で踏ん張ってる人たちがいる以上、言えないよな…。
頑張れ、協力会社という名前の下請けの人たち!

ちなみに私も数年前に『協力会社』で働こうとしていましたが、辞退しました。
だってサブレッションプールには綺麗なお水しか入ってないって言うんだもん、○○社長が…。
嘘吐いてたのか、本気で知らなかったのか、どっちかは判らないけど、どっちにしろそんな人の下では働けませんがな…。







続続・くみたてんちゅ(その3・完結)

2010-10-03 23:56:02 | 組立人
 階段を上り下りしただけで根を上げる自分の体力の無さに驚き、さらに屋上の暑さで私はヘロヘロになっていた。

 「キーちゃん、ここまで運ぶよ」
 佐野に促され、私は無理やり身体を起こして屋上の隅に向かい、コローラーの上に載った約200kgの室外機を押し始めた。
 空調屋の人と15mほど室外機を押し、設置場所に到着する。
「はぁ、はぁ、はぁ…」
 あまりの暑さに息が上がる。
「ここでいいの?」
 前でコローラーの舵を切っていた佐野が、空調屋の職人に声をかける。
「ここですねぇ」
「この柱はダクトに干渉しちゃうんじゃないの?」
 佐野が柱を手で叩く。
「しちゃいますねぇ…」
 空調屋の職人が苦笑いをする。室外機のダクト接続方向に、パイプラックを支えるH鋼(断面がH型の鋼材)の柱が居座っているのだ。
「相変わらず事前の打ち合わせが適当なんだよな…」
 佐野がいつものことだという顔をして、腕組みをする。
「切っちゃいましょう、佐野さんのやっつけ溶断作業で」
 私の冗談に空調屋が苦笑いをする。
「おお、やっつけで良かったら切っちゃうよ」
「いやいや、今、責任者を呼んで来ますから…」
 佐野と二人で屋上の日陰に腰を下ろしていると、責任者がやって来た。
「この柱を避けて、両側にそれぞれ1m以上の通路を確保して下さい」
 責任者は当然のように言う。
「佐野さん、なんかさっきよりも条件が細かくなってますけど…」
「だから打ち合わせをきちんとやっとけって言ったんだよ…」
 現場の基本は段取り八分(80%)だ。

 幸い屋根勾配の分をアジャスターで調整すれば、比較的楽に柱をかわせることが判ったので、さっそくジャッキアップして室外機をコローラーから降ろし、アジャスターを装着することにする。
「あ、バタ角(角材、重量屋の場合はそれを短くカットした物)が足りなねぇや、キーちゃん、下から持って来てくれる?」
 私は再び地上に下り、もう一度屋上まで階段を上がった。
「はぁ、はぁ…」
 多少は息が上がるが、最初に比べるとかなり楽になってきている。そろそろ第一段階の『現場筋(私が勝手に銘々した現場で必要な筋力)』が目覚めてきたらしい。徐々に肉体労働を身体が思い出し始める。
 だが現場筋が目覚めたのも束の間、あとはアジャスターを四個装着するだけだったので、あっという間に作業は終了してしまった。
「はい、終了。道具を降ろすから、下で受け取ってくれる?」
 佐野に言われて地上に下り、クレーンで降ろされた道具を2tユニックの荷台に詰め込むと、全作業が終了してしまった。
「ははは、丁度昼ですけど終わっちゃいましたね」
「メシでも食いに行くべ!」

 佐野とゆっくりと食事に行って戻って来ると、ようやくラフター(四輪タイプのクレーン)が撤収作業を始めていた。
「お、ようやく終わり?」
「ええ、これで帰れますよ」
 手配をしたのは佐野だったのだが、客先に少しクレーンを貸してくれと言われたので、そのまま作業を続けていたのだった。
「ねぇオペさん、この25tラフターって新車で買うといくらするの?」
 私はオペレーターに訊いてみた。
「こいつはねぇ、2,500万円かな」
「うわぁ、高いだろうとは思ってたけど、ちょっと郊外に出れば一軒家が買えちゃうね」
 私は改めて新車のラフターを見上げた。
「オプションなんか付けたら、すぐに3,000万円だよな」
 佐野もオペレーターに声をかける。
「ええ、そうですね。僕はねぇ、この前まで10tに乗ってたんですよ。でもねぇ、最近10tは仕事が少なくてね。会社が25tに乗り換えれば、仕事はどんどん出してやるって言うから買い換えたんだけどねぇ」
「で、2,500万円をローンで?」
「もちろんですよ。でもねぇ、確かに仕事はいくらでもあるんだけどねぇ、こいつのローンを返して自分の稼ぎも捻り出そうと思うと、月に28日くらい働かないとダメなんですよ」
「月に28日ぃ?」
「ええ、そうなんですよ。10tならローンは無いけど仕事も無いし、25tは仕事はあるけどローンがキツイんですよ」
「うーん、まさしく痛し痒しだねぇ」
「はははは…、でもね、なんとか頑張って働いていくしか無いんですよ。まあ仕事がある方がマシかなってことでね」
「そっかぁ、大変ですね。でもまあ今日はこれで帰れるし、ここから近いんでしょ」
「ええ、今日みたいな仕事だと僕も楽なんですけどね。どうもありがとうございました!」
 オペレーターはそう言うと佐野に誘導されてバックで現場から出て、グゥオオオオオというエンジン音と共に帰って行った。

「キーちゃん、メシの時に話した件、大丈夫かい?」
 佐野が工場の構内道路で大胆にツナギを脱ぎながら話かけてくる。
「ええ、話が決まったら教えて下さい。頭数は揃えますから」
 私も汗でベチャベチャのツナギを脱ぎ、パンツ一丁で返事をする。
 着替え終わると安全靴とヘルメットを車内に放り込み、エンジンを掛ける。
「佐野さん、今日はありがとうございました!」
「おう、じゃあよろしくね!また!」
 佐野も2tユニックのエンジンを掛け、私は自分の車をスタートさせた。
「じゃ、また!」

 佐野に運転席から挨拶をすると、私は家路に向かって車を走らせたのだった。





続続・くみたてんちゅ(その2)

2010-09-13 00:43:23 | 組立人
 我々の前に現れた25tラフターは、ピカピカの新車だった。

 ラフターのオペ(オペレーターの略)が運転席から降りて来る。
「おはようございます」
「おはよーっす、今日はよろしくね」
 早速佐野が現場を案内する。
「で、あそこの屋上に揚げるからさ」
「ああ、手前の庇が邪魔ですね」
 オペは建屋の突き出している庇を見上げて呟く。
「とりあえず屋上に上がるからさ、ブーム(クレーンの腕)を伸ばしてみてくれる?」
 佐野はそう言うと空調屋と一緒に屋上に上がって行った。

 ラフターはアウトリガ(クレーン作業時の転倒防止用の脚)を張り出し、準備を開始する。
「すみません、ちょっと見ていてもらえますか?」
 オペレーターは私に声を掛けると、その場でゆっくりと旋回を開始した。
「オーライ、オーライ!」
 周囲の建物や障害物に接触しないかどうか、作業開始前に確認をする。
「よーし、ブーム出してぇ!」
 佐野が屋上から、オペに渡された作業用無線で指示をする。
 クレーンはエンジンの回転数を上げると、ブームを目一杯伸ばし始めた。
「おお、さすが日本の新車だな、排気ガスが全然臭くねぇ…」
 中国ではクレーンの劣悪な排気ガスに肺をやられたので、改めて日本の技術力に感心する。
「はい、ストッ~プ!」
 ブームをギリギリまで倒した所で、佐野が指示を出した。
「これで孫(クレーンの延長用の腕)を出すとどうなる?」
 佐野は室外機をさらに奥まで持って行きたいらしい。
「いやぁ、仮に孫を出しても、ブームをここまでは倒せないから、結果的には同じくらいになると思いますよ」
 オペレーターが返答する。
「そっか、じゃあここでヨシとするか」
 佐野は納得すると、大声で私に指示を出す。
「キーちゃん、コローラーとか全部上げてくれる?」
「へーい」
 私は返事をすると、すでに2tトラックの荷台から降ろしていたコローラーやジャッキにワイヤーを通す。軽くオペを見ながら右手を挙げると、すぐにクレーンのフックが降りて来る。フックにワイヤーをセットして右手をクルクルと回すとフックは巻き上げられ、再度右手を握って合図をして、適当なところで一旦停止させる。
「大丈夫だね」
 久しぶりの玉掛作業(吊荷を吊り具にセットする作業、資格が必要)なので、私はちょっと慎重になっていた。再度右手をクルクルと回すとオペは空高く荷物を吊り上げて行き、佐野の元へ移動させて行った。
 続いて室外機本体や付属のアングル(L字型鋼材)を送り出し、面倒なので細かい荷物もクレーンで一気に上げてしまう。
「よーしキーちゃん、上がって来てくれる?」
「ほーい」
 私も屋上に向かって移動する。

「・・・」
 私は屋上に向かって移動を開始したが、建屋の構造が複雑で一体どこから上がればイイのか分からない。
「あの、室外機を設置している屋上に行きたいんですけど…」
 社員を見つけて訊いてみると、目の前の建物に入れと言われた。
「ハァハァハァ…」
 ひたすら階段を昇る。こういう工場にはまずエレベーターなんて存在しない。
「屋上ってこんなに上なのか?」
 回数表示は七階を超え、ようやく屋上にたどり着いた。
「どこだ?」
 屋上の端に行き着くと、なぜか佐野や空調屋の姿が自分の下に見えた。
「佐野さぁ~ん!」
 大声で呼んでみる。
「わははは、きーちゃん、そんな所で何をやってんの」
「いや、社員の人に訊いたらなぜかここに…」
「四階だよ、四階!」
 私は昇って来た階段を降りると、四階に入ろうとした。
「なんか違うな…」
 どうみても違う雰囲気だ。仕方がないので一階まで降りてみる。
「佐野さん、どこですか?」
 やむを得ず携帯電話で佐野にコールする。
「その階段の右奥に進んで、黄色いスピードシャッター(開閉速度が速い樹脂製のシャッター)を潜った奥だよ、とりあえず迎えに行くから」
 階段の右奥に進み、黄色いスピードシャッターを潜ると、佐野が現れた。
「こっちこっち!」
 佐野の後に続いて、階段を上がり、扉を開き、変な入口を潜るとようやく目当ての屋上に到着した。
「うわ…」
 コンクリートの屋上はガンガンと陽が射していて、半端じゃない暑さになっていた。
「ハァハァハァハァ、佐野さん、ちょっと休ませて下さい…」
 私はわずかな日陰にしゃがみ込んだ。
「や、やばいな…、身体がエアコンに慣れすぎてるな…、しかも筋力も落ちてるし…」

 どうやら私の身体は、病気こそやや回復の兆しにあるが、体力はかなり低下しているみたいだった。


続続・くみたてんちゅ(その1)

2010-08-26 23:38:24 | 組立人
 久しぶりに重量屋(工場の大型加工機械などを移設する仕事)社長の佐野から電話があった。

「キーちゃん、今度の日曜日は暇かい?」
「ええ、あらゆる意味でフリーですよ」
「ふははは、あらゆる意味でね。ちょっと手伝って欲しいんだけどイイ?」
「もちろん!」
 中国であれだけメタメタな仕事をしたにも拘らず、佐野は懲りずに私に仕事を頼んでくれる。
「今度は何の仕事ですか?」
「粉屋さんの工場の屋上に、空調機の室外機を設置するだけ」
「重いんですか?」
「200kgくらいかな」
「それだけ?」
「そう、それだけ。午前中で終わりそうだよ」
「それをやるためにK県からA県まで来るんですか?」
「そうだよ」
「別にA県の重量屋に頼めばイイじゃないですか」
「前はA県の重量屋を使ってたらしいんだけど、仕事が乱暴で困ってたらしいよ。最近は何をやるにもウチに使命が掛かるんだよ」
「なるほど、その気持ちはわかりますけどね」
 私も以前は遠方の運送屋を使っていたので、佐野に仕事を頼む顧客の気持ちは理解できる。
「朝九時に来られる?」
「もちろん!」
 久しぶりに佐野と仕事をすることになった。

 当日、先に現場に着いていた私の前に、佐野の2tユニック(車載クレーンの俗称)車が現れた。
「おはよーっす!」
「おはよう、キーちゃん」
 やや眠そうな顔の佐野が運転席から降りて来る。
「四時に起きて走って来たよ」
「うはは、お疲れ様です。室外機、あそこにありますよ」
 私はパレットに載っているクリーム色の箱型を指差した。
「うん?手前のは架台か?」
 早くも佐野がその存在に気付いた。
「そうみたいですね」
 二人で室外機に歩み寄る。
「おはようございます、これは架台?」
 室外機の前に居た空調機のダクト設置業者に確認をする。
「ええ、こいつに載せるみたいですね」
「そうなんだ、聴いてないけどね」
 早くも予定外だ。
「ハンドリフター(手動の簡易フォークリフト)で運ぼうと思って持って来たけど、これじゃ使えないな」
 佐野はステンレス製の架台を眺める。
「ずいぶん立派なのを造ったねぇ、しかもこのアングル(L型の鋼材)なんか磨き(ピカピカに研磨してある状態)だよ」
「余ってた材料を使ったんですね」
「キーちゃんの大好きなオーバースペックだべ」
 佐野が私を見て笑う。私が過剰な性能の製品を愛していることを知っているからだ。
「その架台に比べて、こっちの室外機本体は吊上用のフラットバーが変形しちゃってるんですけど」
「本体の天板も変形した跡があるな、ここのネジも一度飛んじゃってるみたいだし…」
 三人で室外機本体を見て笑う。
「うーん、明らかに架台の方が立派ですね」
「架台はこんなに立派じゃなくてもいいよなぁ。ま、とりあえずユニックで吊るから、架台を付けちまうべ」
 佐野は2tトラックをそばに乗りつけると、室外機を空中に吊り上げた。
「キーちゃん、架台を入れちゃおう」
 二人で架台を持ち上げると、吊荷を潜って真下に置く。
「わはははは!吊荷の下には入らない!」
 佐野が笑いながら言う。
「入らなきゃ仕事にならないし」
 私も笑いながら答える。
「これでどうするんだ?」
「このアングルで固定して下さい」
 ダクト屋の担当者がステンレスのアングルを指差し、ボルトを差し出す。
「ほいほい」
 室外機を架台に下ろし、アングルで脚を挟み込んで架台に固定し始める。
「あれ?」
「どうした?」
 前方で佐野が返事をする。
「なんか穴位置が…」
「どうせ本体が歪んでるだべ」
「適当に合わせてねじ込みますよ」
「ああ、それでイイよ」
 佐野は工具箱からモンキーレンチとラチェットを取り出し、ボルトを締め始めた。
「佐野さん、屋上の横移動は?」
「なんか15mくらいはあるらしいよ」
「コローラー(重量屋が使うローラーが付いた小型の台車)でやります?」
「それしかないね」
 今度は架台付きの室外機をユニックで吊り上げ、2tトラックの荷台に載せる。
「お、丁度良い所にクレーンも来たねぇ」

 佐野が10時に手配しておいた25tラフター(四輪操舵の自走タイヤ式クレーン)が粉屋の工場に現れた。



 

雑食王(その30)

2010-08-21 16:16:16 | 何でも食べちゃう

 缶詰とはいつまで食べることが出来るのでしょうか?

 今回はそんな疑問に小さく体当たりをしてみたいと思います。


みかんの缶詰
 盛り上がっています!別に気分のことではありません、缶詰自体が物理的に盛り上がっています。


危険な盛り上がり具合
「ヤバイ、ヤバイよね!」
 なんて言葉は、こういう場合に使いましょう。


缶底
 キャッチコピーは、
「目指せフルーツ界のシュールストレミング!」
 です(笑)


缶底記載の賞味期限
 表示では「2004.12.03」となっています。
 およそ六年弱も賞味期限を越えていますが、果たして食べられるのでしょうか…。


裏面表記
 品名に「みかん・シラップづけ」と記載されています。ちなみに『シロップ』はオランダ語、『シラップ』が英語らしい。
 原産国は中国、輸入販売元はとある国内のメーカーです。

 さて、いよいよ缶詰を開けてみたいと思います。
「・・・」
 開けた瞬間に大変なことになりそうな気もしますが、とりあえず缶に穴を開けてみます。
「フシュぅうううう…」
 缶上面に缶切りをドカンと突き立てると穴が開き、中から何かのガスが噴出します。
「ほう、液体は出ないのか…」
 少し拍子抜けです。
「あとは気合だな」
 盛り上がっている缶上面に無理やり缶切りを押し当て、ギコギコと歪な蓋を切り開きます。
「かなり金属臭がするな」
 中から漂ってくる臭いには、独特の金属臭がしています。


開缶
 何かが違う感じがします…。
「缶の内側って、こんな色だっけ?」
 内側がやたらとグレーに見えます。
「なんかシロップが茶色い気がするよなぁ」
 私の記憶ではフルーツ缶のシロップは、基本的に透明に近いはずです。
「く、食えるのか、これ…」


みかんのアップ
 フラッシュを使用しているのでそれなりの色に見えますが、実際はくすんだ感じです。


透明な器へ
 あり得ない色をしている。
「うぉおお…、なんか物凄くヤバそうな色合いだな…」
 そして漂う金属臭。
「うーん、まずは茶色く変色したシロップを…」
 指先にシロップを付けて、そっと舐めて見ます。
「…なんか気の抜けたような味だな。甘味が飛んでいるし、臭いはやっぱり金属臭だな」
 一瞬、頑張れば食べられるような気持ちになります。
「よっしゃ、食ってみるか!」
 スプーンでみかんを一つすくうと、そっと口の中に運び入れます。
「ん?」
 気のせいか、みかんが軽いような気がします。私は舌と上顎でみかんを潰してみることにしました。
「!!!!!」
 みかんを潰し終わると同時に、私は洗面所へダッシュしました。
「うごぉああああ!」
 猛烈な金属臭が口内に拡がります。口の中の物を全て吐き出すと、水で何度もうがいをします。
「人間の食い物じゃねぇ…」
 洗面ボウルに吐き出した唾が、なぜか黒く変色しています。
「うぉおおお、黒いぞ…、もしかしたら直前に飲んだお茶のタンニンと反応したのか?」
 原因ははっきりしませんが、唾が黒色になったのは事実です。
「ダメだ、食えんなあれは…」
 残念ながらここでギブアップです。


やっぱり無理でした…
 みかん自体はスカスカな食感、シロップは完全に缶自体の金属と反応していて、まるでサビ汁。残念ながら普通の人間には食べられない代物になっていました。

 基本的には膨張した缶詰はほぼ確実に品質が劣化しているので、食べない方が無難だと思われます(笑)
 でもまだあるんだよなぁ、賞味期限切れの缶詰が…。


はくりんちゅ総集編(392話~437話)

2010-08-06 02:44:47 | 剥離人総集編
 未校正、現在はここまでです。

はくりんちゅ392(B軍空母飛行甲板編スタート!)
はくりんちゅ393
はくりんちゅ394
はくりんちゅ395
はくりんちゅ396
はくりんちゅ397
はくりんちゅ398
はくりんちゅ399
はくりんちゅ400
はくりんちゅ401
はくりんちゅ402
はくりんちゅ403
はくりんちゅ404
はくりんちゅ405
はくりんちゅ406
はくりんちゅ407
はくりんちゅ408
はくりんちゅ409
はくりんちゅ410
はくりんちゅ411
はくりんちゅ(画像編34)
はくりんちゅ(画像編35)
はくりんちゅ412
はくりんちゅ413
はくりんちゅ(画像編36)
はくりんちゅ(画像編37)
はくりんちゅ(画像編38)
はくりんちゅ(画像編39)
はくりんちゅ(画像編40)
はくりんちゅ(画像編41)
はくりんちゅ(画像編42)
はくりんちゅ(画像編43)
はくりんちゅ(画像編44)
はくりんちゅ(画像編45)
はくりんちゅ(画像編46)
はくりんちゅ414
はくりんちゅ415
はくりんちゅ416
はくりんちゅ417
はくりんちゅ418
はくりんちゅ419
はくりんちゅ420
はくりんちゅ421
はくりんちゅ422
はくりんちゅ423
はくりんちゅ424
はくりんちゅ425
はくりんちゅ426
はくりんちゅ427
はくりんちゅ428
はくりんちゅ429
はくりんちゅ430
はくりんちゅ431
はくりんちゅ432
はくりんちゅ(画像編47)
はくりんちゅ433
はくりんちゅ434
はくりんちゅ435
はくりんちゅ436
はくりんちゅ437


はくりんちゅ総集編(334話~391話)

2010-08-06 02:03:31 | 剥離人総集編
 未校正です。

はくりんちゅ334(N下水処理場編スタート!)
はくりんちゅ335
はくりんちゅ336
はくりんちゅ337
はくりんちゅ338
はくりんちゅ339
はくりんちゅ340
はくりんちゅ341
はくりんちゅ342
はくりんちゅ343
はくりんちゅ344
はくりんちゅ345
はくりんちゅ346
はくりんちゅ347
はくりんちゅ348
はくりんちゅ349
はくりんちゅ350
はくりんちゅ351
はくりんちゅ352
はくりんちゅ353
はくりんちゅ354
はくりんちゅ355
はくりんちゅ356
はくりんちゅ357
はくりんちゅ358
はくりんちゅ359
はくりんちゅ360
はくりんちゅ361
はくりんちゅ362
はくりんちゅ363
はくりんちゅ364
はくりんちゅ365
はくりんちゅ366
はくりんちゅ367
はくりんちゅ368
はくりんちゅ369
はくりんちゅ(画像編28)
はくりんちゅ(画像編29)
はくりんちゅ(画像編30)
はくりんちゅ370
はくりんちゅ371
はくりんちゅ372
はくりんちゅ(画像編31)
はくりんちゅ373
はくりんちゅ374
はくりんちゅ375
はくりんちゅ376
はくりんちゅ377
はくりんちゅ378
はくりんちゅ379
はくりんちゅ380
はくりんちゅ381
はくりんちゅ382
はくりんちゅ383
はくりんちゅ384
はくりんちゅ385
はくりんちゅ386
はくりんちゅ387
はくりんちゅ(画像編32)
はくりんちゅ388
はくりんちゅ(画像編33)
はくりんちゅ389
はくりんちゅ390
はくりんちゅ391

はくりんちゅ総集編(307話~333話)

2010-08-06 01:11:59 | 剥離人総集編
 未校正です。

はくりんちゅ307(Y県S共同火力編スタート!)
はくりんちゅ308
はくりんちゅ309
はくりんちゅ310
はくりんちゅ311
はくりんちゅ312
はくりんちゅ313
はくりんちゅ314
はくりんちゅ315
はくりんちゅ316
はくりんちゅ317
はくりんちゅ318
はくりんちゅ319
はくりんちゅ320
はくりんちゅ321
はくりんちゅ(動画編01)
はくりんちゅ322
はくりんちゅ323
はくりんちゅ324
はくりんちゅ(画像編26)
はくりんちゅ325
はくりんちゅ326
はくりんちゅ327
はくりんちゅ328
はくりんちゅ329
はくりんちゅ330
はくりんちゅ(画像編27)
はくりんちゅ331
はくりんちゅ332
はくりんちゅ333

はくりんちゅ総集編(267話~306話)

2010-07-26 00:50:49 | 剥離人総集編
 未校正です。

はくりんちゅ267(Y市B軍基地編スタート!)
はくりんちゅ268
はくりんちゅ269
はくりんちゅ270
はくりんちゅ271
はくりんちゅ272
はくりんちゅ273
はくりんちゅ274
はくりんちゅ275
はくりんちゅ276
はくりんちゅ277
はくりんちゅ278
はくりんちゅ279
はくりんちゅ280
はくりんちゅ281
はくりんちゅ282
はくりんちゅ283
はくりんちゅ284
はくりんちゅ285
はくりんちゅ286
はくりんちゅ287
はくりんちゅ288
はくりんちゅ289
はくりんちゅ290
はくりんちゅ291
はくりんちゅ292
はくりんちゅ293
はくりんちゅ294
はくりんちゅ295
はくりんちゅ296
はくりんちゅ297
はくりんちゅ298
はくりんちゅ299
はくりんちゅ300
はくりんちゅ301
はくりんちゅ302
はくりんちゅ303
はくりんちゅ304
はくりんちゅ305
はくりんちゅ306

はくりんちゅ総集編(196話~266話)

2010-07-26 00:17:56 | 剥離人総集編
 未校正です。

はくりんちゅ196(M資源公団水管橋・前編スタート!)
はくりんちゅ(画像編11)
はくりんちゅ(画像編12)
はくりんちゅ(画像編13)
はくりんちゅ(画像編14)
はくりんちゅ197
はくりんちゅ198
はくりんちゅ199
はくりんちゅ200
はくりんちゅ201
はくりんちゅ202
はくりんちゅ203
はくりんちゅ204
はくりんちゅ205
はくりんちゅ206
はくりんちゅ207
はくりんちゅ208
はくりんちゅ209
はくりんちゅ210
はくりんちゅ211
はくりんちゅ212(TG工業復水器編スタート!)
はくりんちゅ213
はくりんちゅ214
はくりんちゅ215
はくりんちゅ(画像編15)
はくりんちゅ216(M資源公団水管橋・後編スタート!)
はくりんちゅ217
はくりんちゅ218
はくりんちゅ219
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