どんぴ帳

チョモランマな内容

雑食王(その20)

2009-12-29 00:29:30 | 何でも食べちゃう

 今回は珍しくコンビニで怪しい大福を見かけたので、食べてみたいと思います。


プリン大福
 非常に怪しい感じですが、コンビニの棚に並ぶくらいなので、コンビニの厳しい商品選定過程を通過しているはずです。
 この点は個人商店の『強い店主の思い込み』が介入する余地がないので、ある意味安心です。
 パッケージには、
『プリン風味のクリームとカラメルフィリングを包んだ大福です。』
 と記載されています。
「フィリングって何?」
 と思ってググってみると、どうやら料理の世界では『中身』とか『詰め物』という意味で使うらしい。素人には分からん言葉だな…。


外観
 まあ、やや淡い黄色の大福です。


中身
 かじってみました。カスタードっぽいクリームと、カラメルっぽい物体が大福の中に入っています。
「ふむ、おおっ、美味しいかも!」
 ちょっと予想外でしたが、非常に美味しいです。
「まず大福餅の部分が柔らかくてモッチリしてるなぁ、これはイイ。中身のカスタードっぽい部分はほんわりと甘くて、反対にカラメルっぽい奴は甘さが控えめで、そのバランスがまた絶妙、トータルで非常に完成度が高いなぁ…」
 今までの奇抜な大福の中では、かなりの高評価です。さすが大企業『山崎製パン』が作っているだけあり、そつがありません。

 ちなみに買ったコンビニは『ミニストップ』ですが、中部地区のみの販売という情報もあります。

 ついでにもう一品、自販機の『ホット』にありました。


森永『ミルクキャラメル』のミルクセーキ
 あのミルクキャラメル味のミルクセーキです。
「うわぁ、めっちゃ甘そう…」
 と思いながら飲んでみると、意外にもすんなりと飲めます。
「おおっ、ミルクキャラメルの香りはするけど、味わいはとってもやさしいぞ…」
 これまた実に美味しい。
「おでぇええええ、甘すぎじゃぁあああああ!」
 というセリフを自分自身に期待していましたが、思わず、
「美味しいわ…」
 と呟いてしまいます。寒い夜、疲れた体を引きずっている方には、最適な甘さと味わいです。さすが大企業『森永製菓』、そつがありません。

 今回は奇抜な飲食物をレポするつもりが、単なる大企業の太鼓持ちみたいな内容になってしまいました。
 次回は是非とも暴走する個人商店の、
「あ、ありえねぇ…」
 感じの商品をレポしたいと心に決めました。

 来たれ、暴走個人経営者!(実際の連絡は無用です・笑)


雑食王(その19)

2009-12-28 00:25:53 | 何でも食べちゃう
 すっかり忘れていた微妙に怪しい中国食品の画像があったので、遅ればせながらレポしたいと思います。

 物は中国のコンビニで販売されていたインスタントラーメン(?)です。


勝手に銘々『アライグマ麺』
 アライグマだかタヌキなんだか…。


『小浣熊』とはアライグマのことらしい


これは焼肉味


衝撃のキャッチコピー
 一文字分りませんが、テキトーに翻訳すると、
「私はスーパーマンです、全世界を救います!」
 と記されています。
「・・・」
 お前、アライグマだし、人じゃないし、一部の地域じゃ害獣扱いだし…。


もう一つのキャッチコピー
 テキトーに翻訳(マジでテキトーです・笑)すると、
「噂によると、小さいが気高い人物らしい」
 だから、お前はアライグマだし、志が高いはずなのに、すぐに農作物を荒らすし…。


おまけに『カニ味』


裏も漢字だらけ


開封
 どんぶりにぶちまけます。
「中途半端に固まった麺と、バラバラな麺もあるな…」
 もちろん私の雑な運搬上の問題もあります。


スープも附属


完成…
 スープ粉末をふりかけ、熱湯を注いでみました。
「こ、これは?」
「山岡はん、これはホンマにラーメンなんでっか?」
「むははははは!士郎、これがお前の言う『究極のラーメン』なのか?片腹痛いわ!」
 ちょっと『美味しんぼ』風に酷評してみました。
「うーん、焼肉のような味はするけど、今一つ締りのない味だなぁ、スープも薄いし…」
 韓国食品でお馴染みの『辛ラーメン』の方がよほど美味しいです。
 おまけに私の軟弱な腹には合わないのか、食後下痢になりました。

 しかしまだ『カニ味』が残っています。
「よし、今度は煮てみるか」
 今度は麺を小鍋で茹で、茹で汁を捨て、どんぶりに粉末スープとお湯を入れ、そこに茹でた麺を投入します。
「これが俺の『アライグマ麺』だ、これでどーだぁあああああ!」
 若干『ミスター味っ子』風にどんぶりを自分に突き出してみます。
「いざ!ズバババババっ!」
 そして味皇様が如く麺を食べてみます。
「う、美味くないぞぉおおおおおおおおおお!」
 これは不味い、味がしません、ただ舌がピリピリするだけ…。
「し、しまったぁ、麺自体にスープが練り込まれている『チキンラーメン』方式だったのかぁ!」
 完全に裏目に出ています。麺から抽出されたスープ成分は、すでにキッチンのシンクから配水管を通過、今頃は下水道を進行中です。
「お、俺の負けだ、一馬(誰やねん・笑)」

 あまりにも理解に苦しむのでネットで調べてみると、どーもこの『小浣熊干脆面』は、中国の『ベビースターラーメン』という位置づけらしい。
「じゃあ、なんでスープが付いとるんじゃぁあああ!」
 と思いますが、日本でもどちらの食べ方も出来るベビースターがあったような気もします。

 では、お口直しに…


中国製のクー


中国語表記は『酷兒』
 たぶん『クールな子供』という意味ですが、日本人には『酷な子供』にしか見えません。


やはり裏面は漢字だらけ


でもなんとか読めそう


幸い味は同じ
 まあ、こんな顔をするような味じゃありません。普通のオレンジジュースです。

 食後の感想、
「あー、辛ラーメンが食べたいよぉ…」
 やっぱりラーメンはジャンキーな味付けが一番です。

ショボい巨塔(その10)

2009-12-26 01:23:00 | 病院
 約一年ぶりにこのネタを書きます。

 この一年の間、医療業界にも色々なことがありましたが、まあそんなことはどーでもイイです。

 コンビニ受診が若干減りましたが、別に『コンビニ受診愛好家』の人たちに、疲弊する医療現場に対する思いやりの心が芽生えた訳ではなく、単に不況で医療費が惜しくなっただけっぽいけど、それもどーでもイイことです。

 代わりに、
「俺って、私って、ウチの子って、もしかして新型インフルエンザ!?」
 症候群の人たちや、
「どうすれば新型インフルエンザワクチンを射ってもらえるんだコノ野郎! or どうすれば射ってくれるのよ、キィイイイいい!」
 症候群の人たちも増えましたが、まあそれもどーでもイイことです。決めるのは厚労省だし…。

 それよりもコンビニ受診の人たちが減ったので、最近、夜中の電話の異常さが際立って来ています。

 深夜三時半、当直室の外線が鳴ります。
「はい、○○病院です…」
 もちろん私は寝起きの状態です。
「あの、実は娘が鼻を強打しまして、どうも鼻の骨が折れてるみたいなんですけど…」
「ええと、鼻の骨が折れてるかもしれないと言うことですね」
「はい」
「娘さんは何歳の方ですか?」
「23歳です」
「はいはい、で、今お電話を戴いているのが…」
「私は、母親です」
「はい、お母さんですね」
「で、娘さんの鼻はどこにぶつけられたんですか?」
「私の後頭部です」
「えー、えー、…?」
「・・・」
 私は自分がまだ寝ぼけているのかと思い、再度と聞き直します。
「えーとぉ、すみません、どこにぶつけられたと…」
「ですので、私の後頭部です」
「・・・」
「・・・」
 意味が分からない。
「えー、お母様の後頭部が、娘さんの鼻にぶつかったということですか?」
「はい、そうです」
 本当に理解ができません。
「それは何時の話ですか?」
「三十分前です」
「・・・」
 なぜ深夜三時に娘の鼻が折れるほど激しく、母親は後頭部を娘の顔面にめり込ませたのか、とても恐ろしくて詳しく訊けません。
「しょ、少々お待ち下さい」
 内科の医師を内線で叩き起します。
「…はい、はいはい…」
「先生、23歳の女性の方なんですが、鼻の骨が折れているかもしれないと言うことですなんですけど」
「…んー、何が原因?」
「母親の後頭部がぶつかったそうです」
「…はぁ?」
「ですんで、お母さんの後頭部がですね、娘さんの顔面にめり込んだんじゃないですかね、三十分ほど前の話みたいです」
「…ふぅ、私じゃ無理だな、耳鼻科の先生じゃないとね」
「なんか、折れてるかどうか確認してくれって言ってますけど」
「いや、仮にレントゲン撮影をして、私が見て折れてるって分かっても、それ以上は何も出来ないからなぁ…」
 結局、このお母さんには耳鼻科の医師を探すように言って、医療情報センターを案内しました。
 未だに何をどうするとそうなるのか、私には理解出来ませんけど…。

 他にも製薬業界への果敢な挑戦をなさっている方がいらっしゃいます。

 やはり早朝四時、当直室の外線が鳴り響きます。
「はい、○○病院です」
「あのぉ、薬ぉおおお、飲んだら気分が悪いんですぅ…」
 何だかフニャフニャした女性からの電話です。
「…失礼ですが何歳の方ですか?」
「25歳ですぅ…」
「薬と言うのは、こちらの病院で処方されたお薬ですかね?」
「いえ、そちらじゃなくてぇ、他の三箇所の病院ですぅ…」
「・・・(じゃ、じゃあ処方された病院に電話しろよ!)」
「えっとぉ、それでですねぇ、三箇所からもらった風邪とかの薬なんですけどぉ、全部で八種類をぉ、五時間掛けて全部飲んだらぁ、立てないくらいフラフラするんですぅ…」
「はっ?八種類ぃいい?」
「はいぃいいい…」
「な、何を飲まれたんですか?」
「えっとぉ、☆☆とぉ、△△とぉ、□□を1パック6錠とぉ、◇◇とぉ、★★とぉ、▲▲を二錠とぉ、■■とぉ、それと◆◆をですねぇ、全部飲みましたぁ…」
「・・・(おいおい、風邪とは無関係のとか、不眠症の薬とかも入ってねぇか?)」
「それでですねぇ、立ち上がるとフラフラするんですぅ…、上手に立っていられないんですぅ…」
「あのぉ、訊いてもイイですか、なぜ一度にそれだけの薬を飲まれたんですか?」
「あのですねぇ、明日ぁ、どうしても会社に出なきゃいけないんですよぉ」
「…はい」
「それでぇ、どうしても風邪を治したくてぇ、貰った薬を全部飲めば早く治るかと思いましてぇ」
「・・・(本当に25歳の社会人の発想なのか?それともお薬ジャンキーなのか?)」
「まずかったですかねぇ?」
「とても良いとは思えませんけどねぇ…」
「私、明日(たぶん今日のこと)会社に行けますかねぇ?」
「さあ、どうでしょうねぇ?(と言うか既に今日になってるし、どう考えても行けないと思うけどなぁ…)」
「どうしたらイイんでしょぉおお?」
「・・・」

 非常に面倒そうなので、内科の先生に電話を転送して、全てをブン投げてしまいました。

 出来れば皆さんお願いです、もう電話しないで頂きたい…。



マッチョと行こう!うどんの旅(その11・完結)

2009-12-24 17:49:32 | 旅行

 居酒屋に入って三十分ほどすると、マッチョから連絡が入ります。

「なんだよ」
「どこだ?」
「居酒屋だよ」
 それから十分後、マッチョが居酒屋に現れます。さすがにマッチョと私を見て、店員も席が狭いと思ったのか、我々の席はカウンターに移されます。
「で、どうだった?」
 マッチョの戦果を訊いてみます。
「ダメだぁ、地理が分かってないから歩いて行ったらメチャメチャ遠かったぞ、しかも外れだったよ」
「ぐひゃひゃひゃひゃ!名古屋でもそうだけど、お前は今回はダメなんだって」
「本当にそうだよ、やられたよ…」
「大体さ、お前は真剣に選びすぎなんだよ、遊びなんだからさぁ」
「こうなったらちょっと食べるか」
「もう俺は結構満腹なんだけど…」
 そう言いつつもマッチョはメニューを開きます。
「すみません、あなごの天ぷらを一つ!」
「・・・」

 居酒屋を出ても、マッチョの暴走は止まりません。


たこ焼屋に並ぶマッチョ
 確実に余分三兄弟を増やしています。

 しかもこの後マッチョはさらなる暴挙に出て、私もそれに付き合わされます。
「よし、うどん食うぞ」
「食うのかよ…」
「食わないと夜中に腹が減るぞ」
「減らないと思うけどなぁ…」


昆布うどん
 もうここまで来たらヤケくそです。単なる立ち食いうどんですが、無理やり腹に押し込みます(笑)

 そして翌朝…


朝食もうどん…
 イカ天添えで(笑)
 ここまでやれば悔いはありません。


ゆふいん創作菓子『ぷりんどら
 大分県の会社のお菓子ですが、帰りのSAで大量販売していたので食べてみます。


プリンが冷凍状態
 冷凍販売なので、プリンがカチコチになってます。柔らかくなるまで、ぼーっと椅子に座って放心します(笑)
「それは美味いのか?」
 マッチョに訊かれます。
「うーん、意外と合う感じかも、どら焼とプリンって」
 一度くらいは食べてみても良い味です。


またしても寝るマッチョ
 こいつは本当に遠慮なく寝ます、しかも座席まで倒して(笑)

 厚かましいマッチョが寝ている間に、高速道路を制限速度で爆走し、名古屋へ到着。
「昼飯でも食うか」
 マッチョは寝るか食うかです。
「食うかってさぁ、まだ11時なんですけど…」
「前に行ったうなぎでも食おうぜ」
「大和田のことか?」
「遠いのか?」
「ここから十五分くらいだな」


うなぎの『大和田』に到着
 今回も『上ひつまぶし』を注文し、もちろんペロリといっちゃいます。

 二泊三日のマッチョとのうどんの旅も、これにて終了です。
 マッチョを名古屋駅に送り届けます。


荷物を取り出すマッチョ
 マッチョは異様に警戒しています。
「何か仕込んでないだろうな…」
「ないよ、もし仕込んでたら、家に着いてから教えるから」
「ふざけんな!お前は前回も仕込みやがったからな」
 前回はマッチョのバッグの中に、怪しいお店の割引券を三枚ほど仕込んでやりました。
「ムフフフ、心配するな、もし仕込んでてもこの前みたいにメールで教えてやるよ」
「ふひゃひゃひゃひゃ、お前なぁ、この前は新幹線の中でお前のメールに気づいたけど、あのまま家に帰ってたら危なかったんだぞ」
「その時は俺のせいにすればイイじゃん」
「ふざけんな!そんなこと信用してもらえると思ってるのか!」
 もっともなご意見です(笑)


新幹線のチケットを買うビギン・マッチョ

 この後、マッチョは新幹線で帰って行きました。
 
 ちなみに今回はマッチョのバッグには何も仕込んでいません。マッチョの疑心暗鬼を誘うためです(笑)
 次回もどこかに行くかもしれませんが、その時は仕込みます!たぶん。


マッチョと行こう!うどんの旅(その10)

2009-12-21 22:12:28 | 旅行

 芦屋の豪邸見学の後は、大阪に向かって移動を開始します。


アルミ缶?
 軽トラに満載です。


人力
 こちらもアルミ缶とダンボールを積載したオジサンの台車です。
 もちろん(?)交通ルールを遵守して、車道を歩行速度で進行中(笑)
「んー、芦屋よりもこっちの方が馴染むねぇ、俺には」
「お前は本当に新宿とか、こういう雑多な街が好きだよな」
 マッチョが笑います。

 安いビジネスホテルにチェックインすると、早速難波の街に繰り出します。


凄い人出
 相変わらず難波は賑やかです。
「さ、遅い昼飯を食うか!」
「おお、串かつなんかどうだ?」
「『だるま』か?」
「うん、『だるま』だな」
 なぜかマッチョと大阪に来ると、串かつが食べたくなるみたいです。


大阪新世界元祖串かつ だるま
 今回は『なんば本店』に行ってみます。


法善寺コースを注文
 脳みそを使わなくて良いので、非常に楽です。出されたものを食べるだけ(笑)


食うまで何かは分からない(笑)
 一応説明されますが、瞬間的に忘れちゃいます。

 さて、腹ごしらえが完了したところで、マッチョがまたしても消えると言い出します。
「じゃあ俺は一杯やってるからさ」
 ウキウキと立ち去るマッチョを見送り、早速お店をチェックして回りますが、どうも腰の座りが良さそうな店がありません。
「んー、仕方ない、このバーに入ってみるか…」
 ある通りの中程にある店に入りますが、ちっとも落ち着きません。
「・・・」
 何がいけないのかは分かりませんが、どうも居心地が悪い。結局二杯ほど引っ掛けただけで、店を出てしまいます。
「ふぅー、どうもなぁ…、やっぱり居酒屋かな」
 ブラブラと歩いていると、
「ウチは魚が旨い!」
 と自己申請している居酒屋があり、ダメ元で入ってみます。
「こちらの席でよろしいですか?」
「ふ、二人掛け?」
 前は壁、後ろも木の仕切り壁、そして左側は吹き付けのALCパネル(既製品のコンクリート中空壁)という居酒屋らしからぬ変な席ですが、一人でまったりとするには最高の席です。
「じゃ、生中ね」
 右側には通路を挟んでカウンターが見えるので、あまり圧迫感は感じません。


サザエと『おばけ』を注文
 『おばけ』とは、鯨の尻尾の皮をスライスして茹でて脂抜きしたもので、関西地方の居酒屋で目にする比較的安価なおつまみです。

「ん、美味しいじゃん…」
 二人掛けの変な席も居心地が良く、一人妄想モードに突入しそうになった時、カウンターの二人連れの女性が
「きゃぁああああ」
「うわぁ、ダメダメダメダメ!」
 と悲鳴を上げ出しました。
「なんだ?」
 すぐさま威勢の良い店員が大声で叫びます。
「はい、カウンター三番さん、ギブアップです!いやぁ、速かったですねぇ」
「無理無理むりぃ」
 店員と女性とのやりとりが意味不明ですが、聞き流すことにしておばけをつまみます。
「もう一品つまむかな…」
 メニューに手を伸ばして、車海老の踊りを注文してみます。
「はい、車海老の踊り、お待たせしましたぁ!」
 若いアンちゃんが威勢よく皿を置いて行きます。
「ん?んん?」
 皿には生きたままの車海老が二尾、そのまま載っています。
「おお、自分で剥くのか」
 てっきり剥きたての物が出てくると思っていたので、ちょっと意表を突かれます。
「もしかしてさっきのギブアップって、これのことか?」
 新鮮な活きた車海老は、私の手の中でビクビクと動いています。
「うーむ、ある意味生命の躍動を感じて、非常に生々しいなぁ…」
 でも、とりあえず剥いてみます。


一番残酷な剥き方
 はっきりいって食べる気が失せそうになります(笑)
 私は普段、エビの刺身をこのように剥いて、身とエビ味噌を同時に吸い込むようにして食べますが、踊りには非常に不向きな食べ方みたいです。
「ビクっ、ビクっビクっ!」
 殻を剥かれて刺身状態のボディがビックンビックンと背中を曲げ伸ばす姿は、ある意味ホラー映像に近いものがあります。
「うーむ、き、キモイ…」
 自分でやっておきながら、あまりの残酷シーンに気が萎えます。
「ふー、とりあえず絶命させるか…」
 この状態から頭をねじり取ると、エビのボディから力が失われて行くのが、指先でリアルに感じることができます。
「ぎ、ギブアップ…」
 したいような気分になりますが、後は食べるだけです。
「うーん、し、新鮮というか、死にたてと言うか…」
 たかが一尾の車海老で、どうにも気分が落ち込みます。

 教訓: 活の車海老を食べるときは、まず頭を捻り取って絶命させましょう(笑)


マッチョと行こう!うどんの旅(その9)

2009-12-20 20:06:54 | 旅行
 明石のフェリー港を出発して約一時間、我々は有馬温泉に到着した。

「こんな山の中なのに、結構観光客がいるんだな」
「大阪や神戸から来るには意外と交通の便がイイからな」
 高速道路、電車、バス、有馬温泉へのアクセス方法は非常に充実している。
 大道芸人の猿回しをチラリと見たあと、温泉街を散策してみる。


徘徊するタオル・マッチョ
 このあと温泉に入る予定とは言え、タオル(入浴用)を頭に被って歩くマッチョは、どう見ても普通の観光客には見えない。
 しかもマッチョの主な目的は『炭酸せんべい』のつまみ食いだ。
「あのさ、どう見てもお前が商品購入目的の客に見えないんだけど…」
「ふひゃひゃひゃひゃ、確かにつまみ食いが目的だからな、でもそんなに怪しいか?」
「…うん、どう見ても怪しいよ」
 きっちりとつまみ食いをしながら店を回るマッチョですが、温泉街の外れの一軒の工場の前で立ち止まります。
「どうした?」
「いや、この割れせんが気になってな」
 マッチョはビニール袋に詰めてある炭酸せんべいを繁々と眺めます。
「何だよ、買うのか?」
「ああ、なんか旨そうだろ」
「あれだけ試食をして、買うのはこの工場かよ?」
「ふひゃひゃひゃひゃ、だって安いし何だかメチャメチャ美味しそうだろう」
 確かに工場の奥からは仄かに甘いような、炭酸せんべいの焼けるとてもよい香りがします。
 マッチョは工場の人を呼び出すと、お会計を頼みます。
「ここで炭酸せんべいを作ってるんですか?」
「ええ、ホテルやお土産屋さんにはウチから卸してますんや」
「この割れせんも同じ物なんですか?」
「もちろん、どうしても作業工程の中で割れるんが出てきますんやわ。でも味は全く同じですから」
「なるほど」
 早速マッチョと袋を開けて食べてみます。
「お、これは旨いな」
「そうだろ!」
 期待していなかった炭酸せんべいが思ったよりも美味しいので、私は驚きます。
「なかなか良い買い物だな」
「ふひゃひゃひゃひゃ!」
 二人で炭酸せんべいを片手に、さらに温泉街を歩きます。


極楽寺
 浄土宗のお寺らしい。


雰囲気のある旅館をじっくりと観察するマッチョ
 犯罪者として通報されないか心配です(笑)

 この後、有馬温泉の市営共同浴場『金の湯』に入り、休憩所でまったりとします。


ありまサイダー『てっぽう水
 強炭酸のサイダーです。
「おふぅ…、えふぅううう」
 飲み終わるまでにかなりのゲップが出てしまいます。恐らく牛に負けないくらい地球温暖化に貢献しちゃってます。
「この後、おふっ、どうする?えふぅ…」
「大阪に行こうぜ、とりあえず芦屋方面に抜けるか?あふっ…」
「お、おふぅ!」
 二人でゲップをしながら、芦屋に向かって出発します。

 山の中の有料道路を抜けると、山の斜面に住宅街が広がり始めます。
「やっぱり豪邸っぽいのが多いよな、芦屋って」
「そうだろ、ロクロクソウチョウなんかもっと凄いぞ」
 マッチョがどこかの名前を出します。
「なんだよそのロクロクナントカって?」
六麓荘町だよ、凄い豪邸が並んでるぞ」
「お前、行ったことあるのか?」
「ああ、仕事で来たときに先輩と見に行ったんだよ」
「ふーん、なんか面白そうだな」
「行ってみるか?」
「おお、その豪邸とやらを見てみようぜ」
 いきなり行き先が六麓荘町に変更になる。


でもケロガードは全国共通(笑)

 そして六麓荘町に到着。


ほとんど城
 個人所有の域を完全に飛び越えています。


この辺一帯、もう全部が過剰に高級(笑)
 有無を言わせぬ豪邸ぶりです。

 中途半端な豪邸は妬みを買う可能性がありますが、ここまで凄い豪邸だとそんな気持ちは1mmも湧いてきません。
「うはははは、本当に凄いなぁ、ここまで来ると笑っちゃうな」
「だろ?もう想像を絶する豪邸だろ」
「いやもう見事だね、世の中にはこんな人たちも居るんだなぁ」
「俺も見に来る前は悪趣味かと思ってたんだけど、来ると違う意味で感動するだろ」
「だね」

 あまりウロウロしていると通報されちゃいそうなので、程々にして我々は大阪に向かうことにしたのだった。
 


マッチョと行こう!うどんの旅(その8)

2009-12-19 00:00:31 | 旅行

 翌朝、朝からバカ二人組は食欲全開です。

「おい、朝飯はどうする?」
「なんかそこの角に早朝からやってる団子屋があるんだけど」
「よし、食べるか!」
 いきなり朝から甘い団子を一人四本も食べてしまいます。
「さて、次はやっぱり明石焼きだな」
「お前も好きだねぇ、で、どこに行く?」
 ホテルでもらって来た『明石市・明石観光協会』の明石焼きマップを見て検討する。
「朝からやってる店はあるのか?」
「お、この店は九時からやってるぞ」
「ちょっと早いけど、とりあえず行ってみようぜ」
 隣の明石駅周辺まで移動すると、開店前なのにすでに店は営業が始まっています。
「おお、まだ八時半前なのにやってるよ!」
 早速店内に入ります。


本家きむらや
 非常に渋い外観です。


明石焼きを焼くオバチャン
 ガラスの向こうで焼いています。


おでんのタコ
 こちらではおでんのことを『関東煮(かんとに or かんとだき)』と言います。
 タコの足は一本500円とややお高目ですが、味は絶品です。


大根150円、スジ250円
 マッチョの注文、これもまた美味ナリ。明石焼きを出すお店は、同時におでんを出している店も多いようです。


明石焼き(玉子焼)
 本命登場。こちらも一枚に20個で800円です。
 赤色の板に、黄色い玉子焼が映えます。
「おお、これも美味いな、この店はおでんも玉子焼もレベルが高いな」
「しかもこれが朝食ってのがイイよね」
 九時前にも関わらず、どんどん地元の人たちが店内のテーブルにつき、玉子焼をオーダーして行きます。
「どうやら明石の人たちはこれを朝食にしちゃうんだな」
「うん、でもこういう朝食も確かにアリだな」


ソースも塗ってみる
 この店はダシ汁以外にもソースが用意してあるので、試しに塗ってみます。
「おお、これはこれで美味いぞ」
「うん、シンプルな味だからこそ、ソースの旨味が引き立つね」
 マッチョと明石の朝食を堪能します。

 食後はまたしてもバンバンになったお腹を休めるため、近くのフェリー港に向かいます。


たこフェリー
 明石と淡路島を結んでいるらしい。


イルカフェリー
 仲間らしい…。


二隻同時接岸
 オバチャンは単なる釣り人です(笑)


フナムシ君
 重力を無視したかのように、垂直面を這い回ります。


釣りファミリー
 非常にのどかです。

 さて、腹が落ち着いたら行動開始です。
「次はどうする?」
「んー、なんか温泉に入りたいな」
 何の気はなしに呟いてみます。
「有馬温泉は?」
「有馬温泉って山の中じゃないの?」
「そうだよ」
 マッチョは事もなげに言い放ちます。
「ま、いっか、温泉なら」
 またしても海から山に向かって移動を開始します。

 計画性の無さでは、私もマッチョもその辺の人には負けません(笑)


U氏はベトナムを走ってる!

2009-12-16 01:09:54 | 北海道一周(その後)
 さて、台湾を走っていたU氏ですが、現在はベトナムかあるいはラオスに居るらしい。

 しかし、彼の休みは一体どれだけ長いのでしょうか?
 私も明日から生温いビールとソーセージを愛し、ドイツ人になっちゃおうかしらんと思うほど優雅な生活です。
 以下メールです。

 やあ、どんぴ!
 私は二日前(実際は十日ほど前)にベトナムに到着したよ。
 それにしても台湾は本当に良かったよ。多くの台湾人チャリダーが海岸線をなぞって台湾一周の旅に出ていて、その様子はまるで日本の北海道みたいだったね。
 これからベトナムの北部に自転車で向かって、その後ラオスに行きたいと思っている。私がドイツに戻るまで、あと二ヶ月もあるんだけどね。
 それじゃ! Uより

 うーん、いわゆるリフレッシュ休暇なのでしょうか?
 メールで問い詰めて、教師を首にならないのか訊いてみたいと思います(笑)

マッチョと行こう!うどんの旅(その7)

2009-12-15 22:22:24 | 旅行

 四人前のホルモンうどんで完全に満腹状態のはずなのに、我々の行動基準はあくまでも食だ。

「次はどこに行くかだな」
「このまま大阪方面に戻るか?」
「それでもイイな、たこ焼でも食うか」
 マッチョはたこ焼きが大好きだ。
「たこ焼きかぁ…、俺はたこ焼きなら『明石焼き』が食べたいなぁ」
「明石焼き?お前どこかイイ店を知ってるのか?」
「うーん、厳密には明石市の二見って場所なんだけどさ、仕事で行ったことがあるよ」
「そこの明石焼きは美味いのか?」
「うん、俺は美味しいと思うよ」
「明石って、こっちからだと大阪の手前だよな」
「ああ、そうなるね。ただ、この山の中から海に向かってもう一度走る感じになるけどね」
「ふひゃひゃひゃひゃ、俺は全然構わないぞ」
「俺が運転するからだろ?」
「じゃあ、たまには俺が運転してやろうか?」
「いや、保険は大丈夫だけど、自分の車は自分で運転した方が気が楽だよ」
「よし、じゃあ行けっ!」
「うるせー、命令すんな!」
「ふひゃひゃひゃひゃ!」
 再び山の中から、海に近い兵庫県明石市二見町に向かって移動を開始する。


事故渋滞
 いきなり高速道路でノロノロ運転です。

 またしても走ること二時間、八時過ぎに目的の店に到着です。


てんしん
 東二見の駅の側です。


注文の品を待つマッチョ(指名手配犯風)
 非常にヤバそうに見えますが、店内は気さくなオバちゃんが明るく働いています(笑)


玉子焼(明石焼き) 15個で500円
 地元の人たちは『玉子焼』と呼んでおり、卵、ダシ、タコ、小麦粉、じん粉(浮き粉・小麦粉からグルテンを取り除いた物)で作られており、店によってその配合は異なります。これを銅製の焼き板で焼き上げ、手前側にやや傾斜のある木の板に載せて出されます。
 たこ焼きよりもフワフワとした食感で、ダシ汁に付けて食べます。
「おお、このダシ汁との相性がイイなぁ」
「これなら15個もすぐに食えるな」
 あっという間に完食です。

「さ、次に行くぞ!」
 店を出ると、マッチョが訳の分からないことを言い出します。
「は?」
「だってお前が言ってただろ、もう一軒すぐ近くに明石焼きの店があるって」
「…田村のことか?」
「行こうよ」
「おいおい、もう一枚食べるのか?」
「ここまで来たら食うだろ」
「・・・」
 仕方がありません。冗談では無く、『てんしん』から徒歩数十秒、線路の反対側にある店まで移動します。


玉子焼田村
 こちらも以前と変わらない外観です。


しかもこっちは1枚20個…、800円ナリ
 赤く塗られた板が挑戦者の闘志を掻き立てます。いや、どうなんだか…。
 しかも注文は一人一枚、私とマッチョの間には、
「一枚を仲良く半分で分けようぜ!」
 なんて甘え(なのか?)は許されません。


田村のダシ汁はシンプルなり
 ダシ汁は、足りなくなったら追加できます。

「ぶふぅ、もうマジで食えねぇ…」
 さすがに私の中で高評価の田村の玉子焼でも、満腹状態では美味しさも半減です。
「ふひゃひゃひゃひゃ、さすがに俺もキツイよ」
 先に食べ終わったマッチョが笑っています。
「ふはぁ~、ご馳走様」
 最後のダシ汁を胃袋に流し込むと、長かった今日の食の旅は終了です。

 ※本日の一人当たりの食果(釣果?笑)
 SAのおにぎりと肉まん
 讃岐うどん(コロッケ一つ、いなり寿司二つを含む) 四杯
 ミニストップのハロハロ 一個
 吉備団子(抹茶付) 一皿
 ホルモンうどん 二人前
 明石焼き 二人前

「さ、どうする?」
「とりあえず安いビジネスホテルを探そうぜ」
 時刻は夜の九時、携帯電話でホテルを探し、西明石駅の近くまで移動します。
「グハぁあああああ、結構走ったなぁ」
「何キロあった?」
「夜中に家を出てこの西明石まで、大体750kmは走ってるね」
「ふひゃひゃひゃ、ご苦労!」
「今日は寝るぞ、マジで」
 ようやくホテルにチェックインしてシャワーを浴び、さっぱりとする。
「・・・」


先にイビキを掻くマッチョ

 36時間寝ないで運転していたドライバーを差し置き、先にベッドで爆睡するとは、本当にトンデモない野郎です(笑)

 


マッチョと行こう!うどんの旅(その6)

2009-12-13 16:04:39 | 旅行
 後楽園を出た私とマッチョは、駐車場で次の行き先を考えます。
 
「どうする?岡山に泊まってじっくり酒でも呑むか?」
「うーん、そうだなぁ…」
 私の提案に、マッチョは難色を示します。
「お前が言ってたナントカうどんってのは遠いのか?」
「ん?佐用町の『ホルモン焼きうどん』のことか?」
「うん、そう」
「近くはないな、まあ高速も使って二時間ちょっとってところだろ」
「お前はどうしても行きたいんだろ?」
「うん、行きたい」
「面倒くさいなぁ」
「いいじゃねぇか、どうせ運転は俺なんだから、そもそも昨日の夜からずっと寝ないで運転してるんだぞ」
「それはお前が朝の三時に名古屋を出発するからだよ」
「ふざけるな!お前のせいで三時出発になったんだろ、しかも途中でお前は寝てやがったしな」
「ふひゃひゃひゃひゃ!じゃあ仕方ないからその『ホルモン焼きうどん』に付き合ってやるよ」
「ほざけ!」

 時刻はすでに夕方の四時、昨夜からずっと睡眠を取っていないことを考えれば、普通なら岡山で宿泊だ。
 だが我々はホルモン焼きうどんの聖地、兵庫県佐用郡佐用町に向かって出発した。


路面電車
 岡山市内にも走ってます。


なぞの三つの球体
 どうやら車止めらしい。

 高速道路を下りて一般道に入ると、そこは想像以上に山の中だった。


しかも天候が悪化
 そして豪雨…。


ワイパー最速!
 でも前が見えないんですけど…。凄まじい雷雨です。


やや小降り
 若干、落ち着いてくる。
「おいおい誰だよ、ホルモンうどんが食べたいなんて言った奴は!」
「お前だ!」
 アホな会話が車内で繰り広げられる。
「なあ、すンごい山の中だけど、本当にこんな場所に店なんてあるのか?」
「あるんだろ?少なくともお前がプリントアウトした紙には書いてあるじゃん」
「まあ、そうなんだけどさ…」


心配になるほど山の中
 マジで不安になるほど店もありません。


でも到着、そして雨も上がった。
 ちゃんとロードサイドにありました、目的のお店『くいしんぼ』です。

 いかにも地元の人しか行かないような雰囲気ですが、迷わず突入します。
 一組の家族連れがいましたが、座敷の鉄板は空いていたので、そこに座ります。
「ホルモンうどん、二つ」
 女将さんらしき女性に注文します。
「一つじゃ少ないと思いますよ」
「は?」
「一人前の量、そんなに多くないですから」
 若干無愛想ですが、きちんと説明してくれます。
「えー、じゃあ四人前で」
「はい」


タレ皿
 すでに柚子の粉と、何か白っぽい物体が入ってます。
 白いのが何だったのかはもう忘れました(笑)


タレ登場
 手前が醤油ダレ、奥が味噌ダレです。


タレ完成
 自分で勝手にお好みで、醤油ダレと味噌ダレをブレンドします。
 まあ、焼肉のタレに近い味です。


ホルモンうどん完成
 調理は全部女将さんがやってくれます。
 新鮮な生のホルモンが焼き上がり、異様に食欲をそそります。火の入った鉄板で熱々のまま食べられるのは、非常にありがたいことです。


タレに付ける
 うどんとホルモンを付け、一気にいきます。
「うぉおおおお、このホルモン美味いぞ!」
「おお、まずホルモン自体が美味いなぁ」
「このホルモンの旨い脂が、うどんにしっかり絡まってるのがイイな」

 それから十分後、マッチョが私に疑問を呈します。
「ところでさ、なんで四人前にしたんだ?」
 さすがに鉄板の上の四人前は、かなり食べ応えがあります。
「なんでだろうな…」
「三人前っていう選択肢もあったんじゃないのか?」
「おお、それもそうだな」
「ふひゃひゃひゃひゃ、俺はどうしてお前が四人前を注文したのかって、ずっと疑問に思ってたぞ」
「今、お前に言われるまで気付かなかったよ、二人前じゃ少ないって言われたから、単純に倍にしてみただけだよ」
「もう頭が回ってないだろ、お前」
「確かに疲れてはいるよ」
「ふひゃひゃひゃ!」
「これを完食したら完全に満腹だな」
「そうだよ、他の物が入らないだろが」
「他の物って、まだ食べるのか?」
「まだ夕方の六時過ぎだぞ」
「マジかよぉ…」
 マッチョはまだ何かを食べたいらしいが、我々の腹はこの『ホルモン焼きうどん』で完全に満腹になったのだった。

 ちなみに正式名『ホルモン焼きうどん』と言えば岡山県の『津山ホルモンうどん』が有名ですが、ウィキペディアによると、もともと県境このエリアは畜産・精肉が盛んな地域だったので、どちらが本家と言う区切りは無いということです。

 ※ 佐用町は私とマッチョが訪れた二ヶ月後、台風9号の被害により多くの住民の方々が亡くなられました。亡くなられた住民の方々のご冥福を慎んでお祈り致します。