大手老舗百貨店のオンライン販売のクリスマスケーキが、配送されてお客様の元へ到着した時には、無惨にも崩れ落ちていたというニュースが、年末を賑わせました。
いちごと生クリームたっぷりの美しいケーキのはずが、原形をとどめないほど、グチャグチャに…
箱の中の側面や、上部にもクリームが付いていますので、明らかに、大きな衝撃を受けたと思われます。
箱を落としたか、積んであった箱が倒れたか、蹴ったか…
そしてケーキはどこで衝撃を受けて崩れたのか。製造工場か、配送業者か…
再現の実験をしてみたら、どうしたらこんな形に崩れるのか、わかると思われます。
ある知人Aが、運送業を経営していました。
20年ほど前の話ですが、大手運送会社を手伝うことになり、助っ人で配送したことがあるそうです。
その際、大手運送会社の従業員が、荷物を乱暴に扱う場面を頻繁に見て、ショックを受けたと言っていました。
荷物を放り投げることは、しょっちゅうあったそうです。
従業員は「こんな荷物送るなよ」と言って、荷物を投げたり、乱暴に落としたりしたそうです。
植木鉢の荷物も面倒臭がり、わざと、揺すったり倒したり、鉢の中の土がこぼれているんじゃないだろうか…、鉢が割れないか…と、心配になるほど、乱暴なことをしたそうです。
重くて、扱いが注意が必要な荷物も、下積み厳禁の荷物も、面倒臭いのでしょう、苛立った従業員により、放り投げられていたそうです。
知人Aは、「給料制で働くと、こうなるな」と感じたそうです。
知人Aは、運送業の経営者であり、信用が第一です。
お客様や取引業者から信頼して頂いて、商売が成り立ちます。
『荷物1個がいくら』という、歩合制で、仕事をしています。
そして、お客様から「ありがとう」と受け取ってもらえることが、本当に嬉しかったと言います。
一方で、大手運送会社の従業員は、毎月決まった給与をもらい、なるべく、しんどくて面倒な仕事はしたくないです。
楽に働き、稼ぎたいと思っています。
給料以上の仕事は、したくありません。
忙しい時に、運びにくい荷物なんて、手間がかかり、イラッとするのでしょう。
この経験以来、知人Aは、『運送会社の荷物の扱いを、信用していない』と言います。
知人Aが常に言います。
「荷物送る時は、厳重に、梱包しないといけないよ」
「荷物は、放り投げられているから」
荷物の扱いに関しては、運送会社は、監視カメラなどで、しっかりと監視するのが当然だと思います。
私も経験があるのですが、ネットで購入した衣服が届いた時のことです。
大手運送会社の配達員が届けてくれましたが、持っていたのは、薄っぺらい、ぺっちゃんこの段ボール箱でした。
きっと軽い衣類の荷物の上に、他の重い荷物を載せてしまい、潰れてしまったのでしょう。
あるいは、運送会社の従業員が、踏んで潰したのでしょうか?
どうすれば、こんなにぺったんこに潰れるのか、逆に、興味が湧きました。
配達員は、「あの〜、これ」と言って差し出しました。
あまりに薄っぺらいので、私は、紙袋に入っていると思いました。
よく見ると、潰れた段ボール箱でした。
中身が衣類なので、箱は潰れても何も損傷がないので、「別に構いませんよ」と、煎餅みたいなぺっちゃんこのままで受け取りました。
配達員は、特に謝罪もなく、「文句言われなくて良かった」という雰囲気で、急いでその場を離れて行きました。
大手の運送会社なのに、こんなことあるのかと、びっくりしましたが、知人Aから、運送会社の荷物の扱いの悪さを散々聞いていましたので、逆に、納得してしまいました。
日本の大手企業も、こんな程度かと、一流ではなく三流ですね。
知人Aは、「この運送会社、墜ちていくだろうな」と予想していましたが、その予言通り、評判も落ちて、荷物の数も減り、業績も悪化しています。
今回の崩壊したクリスマスケーキと、知人Aの経験は、関係はありません。
企業は、利益を上げることも重要ですが、従業員の教育も重要だと思います。
ミスが起これば、原因を究明することが大事です。
責任はどこにあるのか、しっかり追及しないといけません。
政府は、物流業界の人手不足などと、問題にしていますが、それと同時に、運送会社の質が悪く、仕事が減り、運送会社が自爆することも予想されます。
日本の企業、まともな会社、なくなってきましたね。
企業の賃上げを要求している政府です。
でも企業は儲かってないので、内部留保金や借入れで従業員の給与を支払っています。
バブル崩壊後の20年前のように、激しいリストラが、また始まるかもしれません。