明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



先月、今度こそ完成と言っていたディアギレフ。男は諦めが肝心であり、執着心の強い男はみっともないという風潮の、東京は某下町で育った私としては、実にカッコ悪いことなのであるが、また手を入れ、変わってしまった。これ以上私としてはやりようがないとまで言っておきながら実に恥ずかしいが、その時はそう思ったのだから仕方がない。思えば数年前に作ったディアギレフの表情に、いささか悲しげなニュアンスを加えようと思ったのが、暴走の始まりであった。それが今では、『貴族の血を引く男色家で、才能豊かな美しい男達を見出し育て、その男が女に走ればゴミのように捨てる。金持ちの女からは不思議と金を引き出すが、私服を肥やすことなく生涯ホテル住まい。ロシアからヨーロッパへバレエを逆輸入し、各芸術に大変な影響を与え、ヘアートニックの香りをプンプンさせて糖尿病で死んだ男』というものを(ロシアからバレエを~はともかく)一発で表現できないだろうかと考えているのである。 身辺雑記など始めたおかげで、とっくにバレていただろうが、私はまったく諦めの悪い男なのである。ホントは子供の頃から、一度だって諦めが良かったことなんかないのだ。見得をはるのは、なかなか辛いものである。

過去の雑記

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