明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



K2さんに、先日の娘が彼氏を連れてきた父親の顛末をなぜ書かないのだ。と詰問された。私はあえてイニシャルを書かなかったが、おかげであれはK2さん?といわれたらしい。 かみさんに酔っ払って自転車を壊したことがばれないよう同じ車種を何台も乗り継ぐK2さん。今日も自転車はピカピカである。また、かみさんと電話で話しているのを見ると電話の向こうにいるのはパットン将軍か?という友人もいる。おそらく独身の私に独身のままがいい、と思えるよう、わざわざ過酷なエピソードを耳に入れてくれるのであろう。皆さん、よってたかって実に親切である。だがしかし、自分で選んでしまったかみさんはともかく、授かりものの娘となると話は別であろう。 おそらく中学か高校の頃に観たと思う。スペンサー・トレイシーが頑固な父親を、エリザベス・テイラーが嫁ぐ娘を演じた『花嫁の父』。検索するとビンセント・ミネリ監督の1950年製作の喜劇だそうだが、昔すぎて記憶は曖昧であるが、若い奴には負けないと力自慢の父親は大人気ない。しかし息子となる彼氏は腕相撲をして父親の目に浮かぶ涙を見て負けてしまうシーンがあったと記憶する。その頃私の父は、鏡の前で私と身長を比べたがったものだが、明らかに私が追い抜いたと感じた時、私は父との“対戦”避けるようになった。子供といえど作中描かれた心情は理解できた。 件の父親の首尾はというと、娘と彼氏と奥さんの連合軍によって、せっかくシュミレーションを繰り返した演技プランがほとんど打ち崩されてしまったらしい。母親が敵の参謀となれば結果は見えている。K本の常連席で面白おかしく話される氏であったが、横で3回、深いため息を聴いた。あれさえ聴いていなければすぐ書いたのだが。 本日のタイトルは適当に付けたが、「早すぎるよ!」と氏からクレームが付くのは間違いがない。

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