明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



結局今年もあんたで始まってあんたで終わるのか。  今日はまだマシである。携帯電話の声に張りがあって、かえって笑ってしまった。朝から夜勤明けのタクシー運転手がたむろするT屋にいったが、アルコールの極薄いウーロン茶しか飲ませてもらえなかったという。腕が折れたといいながら飲み歩いているのだから、あたりまえである。酒を出す方にしても、うちの酒を飲んだ後に事故に遭われてはかなわないというのが本音であろう。新しく買った外付けのハードディスクにデータを転送したままにして、今年もこれで最後だ、と昼から乾杯。私は明日実家に帰るし、目の前の河童みたいな生き物は名古屋の兄弟の所に行く、というので、その後どうなろうと私の知ったことではない。来年は何回救急車に乗るつもりだ、そのうち棺おけの中だろう、といいながら4時過ぎまで。今日も仕事のトラックドライバーのSさんも後で合流する、というメール。どうせ長丁場になる。一度解散して出直すことに。 元々あるバックアップ用のハードディスクは、あっちこっちにデータが分散してややこしくなり、整理のためと、万が一に備え、もう一台に整理して収納することにした。来年はオイルプリントを再開するつもりでいるが、そのためのデータも選んでおかなければならない。 今年『貝の穴に河童の居る事』を手がけてつくづく思ったが、今は無い、あるいは初めから無い風景を捏造するためには、今のうちに撮っておかなければならないパーツがある。パーツとしての風景は、ことあるごとに保存しているが、今後もさらに収集し、いずれ足腰が立たぬ時がきても、ベットの上でそれらのパーツを組み合わせ、在りえない街や風景を現出させてみせよう。 7時に現役トラックドライバーSさんと、その先輩であり、Sさんに“荷物運んでいた人間がお荷物になってどうする”といわれたKさんと再び顔を合わせ乾杯し、あいも変わらぬ馬鹿話に終始する。私の創作に対してこの位理解がない連中でないと、気分転換にはならなかったろう。と改めて思ったのであった。

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