Kinema DENBEY since January 1. 2007

☆=☆☆☆☆☆
◎=☆☆☆☆
◇=☆☆☆
△=☆☆
▽=☆

気球クラブ、その後

2014年09月21日 02時29分01秒 | 邦画2010年

 ◇気球クラブ、その後(2006年 日本 93分)

 staff 脚本・監督/園子温 撮影/谷川創平

    音楽/荒井由実 主題歌/畠山美由紀『翳りゆく部屋』

 cast 川村ゆきえ 永作博美 西山繭子 江口のりこ 安藤玉恵 深水元基 長谷川朝晴

 

 ◇荒井由実の『翳りゆく部屋』が主題

 なにかをモチーフにして別な作品を仕上げるというのは、

 これまでにも多くの人達がそうしてきたし、

 これからも多くの人達がそうしていくだろう。

 その時代にはその時代の感覚みたいなものがあって、

 とくに歌や映画の場合は、

 そこに登場している人物たちと同じような年齢や境遇で、

 その作品を観たとき、ことにそれが青春期だった場合、

 その物語は自分の青春の1ページと重なったりする。

 荒井由実は、ぼくにとっては高校時代の記憶と共にときどき蘇る。

 だから、

 この映画の場合、時代は多少ちがうんだけど、

 ああこんな家にみんなで棲んでたことあったな~とかおもうし、

 風船が天井にいくつも上がってるのを見ると、

 そういえば僕の下宿も風船で埋もれたことがあったな~とかおもったりする。

 ただ、赤い風船はやっぱり5つ浮かんでるようにしてほしいなとかもおもったりした。

 なぜって、ぼくはそういう時代の人間だからだ。

 だから、

 この映画に出てくる連中は、ぼくよりもずっと下の学生たちだから、

 どうしても相容れない感覚がある。

 川村ゆきえはたしかに魅力的だけど、

 なんだかはすっぱな感じの設定で、あんまり魅力的な描かれ方じゃなかった。

 それはほかの男たちはとくにそうで、低俗さと調子の良さが空回りする空虚さっていうのか、

 そういう演出がほどこされてるような気がして、ちょいと引き気味だったかも。

 ただ、妙に自主製作映画っぽいところがたくさんあって、

 そうしたところは、それなりに懐かしかったりした。

コメント