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☆=☆☆☆☆☆
◎=☆☆☆☆
◇=☆☆☆
△=☆☆
▽=☆

チャイルド・マリッジ 掠奪された花嫁

2023年07月12日 23時14分21秒 | 洋画2014年

 ◎チャイルド・マリッジ 掠奪された花嫁(difret)2014年

 

 紫の制服が美しい。といってる場合じゃないくらい、エチオピアの風習はじつに腹立たしい。略奪婚とか、いまだに許されてる世界があるんだあっていう驚きもそうだし、世界の広さをまざまざと感じちゃったりもする。それにしても人類発祥の地のはずが、どうしてここまで女性蔑視がきついんだろうね。

 アンジェリーナ・ジョリーが製作だった。彼女はどうもこういう人権的な物語への趣向があるんだけど、まあ唯一、日本への妙にねじまがったような考え方がまかりとおっているみたいで、なんかちょいと憂鬱ではあるな。

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秘密への招待状

2023年07月04日 00時37分04秒 | 洋画2019年

 ◇秘密への招待状(After the Wedding)

 

 デンマーク映画のリメイクなのか。

 元の作品とは男女を入れ替えてるらしいんだけど、そりゃそうだわね、監督のバート・フレインドリッチはジュリアン・ムーアのなんだから。でも、なるほど、だからあんまりおもしろくないのか。とにかくジュリアン・ムーアが好い人で、不治の病をわずらうからなおさら好い人に見えたりして、もうすこし硬派な映画かとおもったら、それどころか、かなりお涙ちょうだいって物語があり、父親の出る幕はないんだな~って感じだ。

 インドで赤字の孤児院を経営しているミッシェル・ウィリアムは、理想主義的なところを見せて、つきあってまもなく妊娠したんだけど、理想をおいもとめるあまり子供を棄てたという設定で、これは好い感じだったし、似合ってた。

 ただまあ全体的に予定調和な感じがあって、ラストをうまく収めるための不治の病っていうのが見えすぎてて、こういう病気の使い方ってのはちょっとなあっておもわないでもない。

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ザリガニの鳴くところ

2023年07月01日 01時26分17秒 | 洋画2022年

 ◎ザリガニの鳴くところ(Where the Crawdads Sing)

 

 結局、ザリガニってのは、なにかの象徴だったんだろうか。母親が「ザリガニの鳴くところへ逃げろ」といったんなら湿地じゃないはずなんだけど、これってほんとは小屋のあるところが湿地に点在している沼で、ザリガニの棲息しているのは湿地ってことなのかもしれないけど、どうにもザリガニを獲っていた小学生の頃をおもいだすと反対のような気がしてならないんだけどね。

 でも、なかなか見ごたえはあった。なるほど、とんでもない父親がいなくなったあとひとりで暮らさざるを得なくなったデイジー・エドガー=ジョーンズのたったひとつの恋の相手テイラー・ジョン・スミスに棄てられたとおもったあと、処女を奪い、さらにイキ癖までつけられ、イクときは目が光るくらいすごいことになるとかって噂まで流されて自分はさっさと名家の娘を婚約者にして、それでもまだ性欲の処理のためだけの道具にしようとするハリス・ディキンソンを見晴台から突き落として殺したのは誰かっていう単純な話なんだけど、いやあ、見ごたえあったわ。

 みんな、あやしい。引退したのに急に弁護を買って出るデヴィッド・ストラザーン、湿地の雑貨店のあるじスターリング・メイサー・Jr、その妻マイケル・ハイアット、怪しい。これが後になって登場してくる行方不明になっていた兄貴もそのひとりになるようにしてあれば、もっとおもしろかったのに、残念だわ。

 それにしても、絵がいい。テイラー・スウィフトの劇中歌「Carolina」もいい。

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