Kinema DENBEY since January 1. 2007

☆=☆☆☆☆☆
◎=☆☆☆☆
◇=☆☆☆
△=☆☆
▽=☆

ロスト・フライト

2024年09月13日 00時11分24秒 | 洋画2023年

 ◇ロスト・フライト(plane)

 

 良くも悪くも、ジェラルド・バトラーのひとり舞台の映画なんだけど、ちょっと地味だな。

 佳境、島の支配集団が攻撃してくる中、ホロ島の滑走路から故障機が飛び立っていくところなんか、キーハンターでギャングに追われたセスナが飛び上がっていくのとさして変わらないんじゃないかっておもえるくらいだった。それと、LCCの本社内の対策室だけど、なんだか秘密警察の基地みたいな感じで、もうすこし開放的なセットにできなかったんだろうか?

 まあ、武装蜂起集団がマニラの政府に対してどういう要求をしているのかとか、まるでそんなことはどうでもよく、ただ、フィリピンの政情不安なところを煽ってるだけっていう、なんともおおざっぱな脚本だったけどね。もうひとつ、LCCから派遣されてくる緊急部隊なんだけど、最初、こいつら、本社のトニー・グールドウィンの雇われた悪い奴らで、内緒の金を飛行機で運んでたもんだから、その金がばれちゃいけないってんで急遽、ホロ島に派遣されてきたのかとおもってたんだけど、まったくそんなことはなくて、純粋に航空会社に雇われた緊急対策部隊だったわ。

コメント

ドント・ウォーリー・ダーリン

2024年08月21日 18時25分33秒 | 洋画2023年

 ◎ドント・ウォーリー・ダーリン()

 

 なんておしゃれな田舎暮らし。

 ビクトリー計画987日目の朝、セキュリティレベル黄色。なんじゃそれは。

 バレエのお仲間におどおどした可愛い子ちゃんが入った日、卵がすべて殻だけになってるとか、不安を募るなあ。知り合いの黒人がキチガイあつかいされるがちがう。幻想がつぎつぎに起こり、紅い服の男たちに引き戻される。つのるなあ。

 万華鏡のダンスがまた不安をつのらせるが、上手なシンクロナイズ。けど半分すぎても謎が解明されないのは、ちょっとなあ。おもわせぶりが長い。

 なるほど、クリス・パインのプログラムか。

コメント

心と体

2024年08月19日 20時02分05秒 | 洋画2023年

 ◎心と体(appendage)

 

 人面瘡が外に飛びだしたっていう物語なんだけど、子供だましのホラーかとおもってれば、話が進んでいくにつれて、ちょっとおもしろくなってくる。

 ヒロインのハドリー・ロビンソンより、人面瘡の会で知り合うエミリー・ハンプシャーの方が綺麗だな。といっても悪役だけど。

 カウサール・モハメッドはおばかな同僚として登場するばかりか、彼氏の浮気相手というか本命だったことから嫌われながらも結局、人面瘡アペンテージを見破って、寄生して乗っ取ろうとしているもうひとりのハドリー・ロビンソンたちと対決してゆくんだから、なんだかこっちの方が主役におもえてくる。

 いやしかしほんと、人面瘡が身体から飛び出して暴力的な化け物に成長して、それをかなりの連中が経験してて、自宅に飼ってるとか、ありえない話なんだけど、徐々に違和感がなくなるんだよね。まあ、そいつらのサークルが宿主にとってかわって、さらなる宿主を探してゆくための拠点っていう設定なんだから、ありかな。

 ただラスト、宿主の復活と反対に赤ん坊に戻ってる人面瘡アペンテージを育てるってのはちょっと甘いぞ。

コメント

アステロイド・シティ

2024年08月07日 21時49分28秒 | 洋画2023年

 ◇アステロイド・シティ(Asteroid City)

 

 文句なしのいびつなシンメトリックと、まったく文句なしのパステル調で出来上がった画面に、スカーレット・ヨハンソンやトム・ハンクスやティルダ・スウィントンやエイドリアン・ブロディが出てきて、これもまた文句なしで、未知との遭遇みたいな感じで隕石のクレーターに登場する異星人のCGのおしゃれさにもまったく文句なしなんだけど、なんで、脚本がつまんないんだ?

 ウェス・アンダーソンって画面や音楽や演技指導は天才的だとおもうけど、映画をおもしろくする才能はないのか?とさえおもっちゃうわ。

コメント

誰も助けてくれない

2024年08月05日 15時31分11秒 | 洋画2023年

 △誰も助けてくれない(No One Will Save You)

 

 よくもまあこんなに単調な、セリフがたった5つしかない、自宅に侵入してきたエイリアンに追われるだけの映画を撮ったもんだ。

 むかしの自主制作映画『午前2時のシチリアーノ』とどこがちがうんだ?まあ、ケイトリン・デヴァーは可愛いからいいけど。

 要は、過去に親友となにかあって自分のせいで死んでしまったためにそのトラウマを抱えながら生きていて、それがエイリアンに姿を変えて押し潰されようとするんだけど、そこから脱却して新たな未来へむかって生きていこうとする田舎町の多感な女の子の物語でしかない。

 結局のところ、彼女が怖がる顔をずっと観ていたいためにブライアン・ダフィールドが撮ったっていうだけのほとんどプライベート・フィルムなんじゃないのか?

コメント

インディ・ジョーンズと運命のダイヤル

2023年12月19日 23時30分06秒 | 洋画2023年

 ◎インディ・ジョーンズと運命のダイヤル(Indiana Jones and the Dial of Destiny)

 

 カレン・アレンは最後に出てくるんだろうなあっておもってたら、そのとおりだった。うれしい。

 なるほど、タイム・スリップしてアルキメデスを登場させるのか、それで運命のダイヤルになるわけか。大陸移動が起こって緯度の設定が10度ことなってしまったために30年の時間遡行が2000年の時間遡行になっちゃうっていうのはちょっと強引すぎる気がしないでもないけど、圧倒的な映像の前ではもはやそのなケチをつけたところで些細なことになっちゃうんだろうなあって気はする。

 ただ、役の設定としてはフィービー・ウォーラー=ブリッジはいいんだけど、ヒロインってことになるとどうよって気はする。もともとインディー・ジョーンズのシリーズは、カレン・アレンが恋人っていう設定だからこれをいじっちゃうとだめで、魔宮の伝説みたいに時間を前に持ってこないと難しくなっちゃう。このシリーズのつらいところで、だからいつもヒロインは可憐な女性にはならない。そんなこともあってフィービー・ウォーラー=ブリッジになっちゃうってことなんだろうなあ。

 ナチスとの因縁が1969年になっても続いてて、結局はそれが2000前にまで戦いの対象になるってわけなんだけど、そのナチのマッドサイエンティスト役のマッツ・ミケルセンがちょっと物足りない。もうすこしやりがいのある役にしてあげたかった。

コメント