△GODZILLA ゴジラ(2014年 アメリカ 124分)
原題 GODZILLA
staff 監督/ギャレス・エドワーズ
原作/東宝株式会社 原案/デヴィッド・キャラハム
脚本/マックス・ボレンスタイン、フランク・ダラボン
デヴィッド・キャラハム、ドリュー・ピアース、デヴィッド・S・ゴイヤー
撮影/シーマス・マクガーヴィ 視覚効果/ジム・ライジール
美術/オーウェン・パターソン 音楽/アレクサンドル・デスプラ
cast アーロン・テイラー=ジョンソン ジュリエット・ビノシュ エリザベス・オルセン
△案の定、呉爾羅ではなかった
わかっていたことだけど、
ここまであざとく「水爆実験はGodzillaを倒すためのものだった」とかって、
いくらなんでもそこまでの設定にもってくるとはおもわなかった。
にもかかわらず、どうしてケン・ワタナベは「ゴジラ」と断言できるのか、謎だ。
それと、
ムートー(M.U.T.O)とかいう、
Massive Unidentified Terrestrial Organism(未確認巨大陸生生命体)と定義される、
カマキラスかメガヌロンの大型版みたいながら、
設定と展開は平成ギャオスみたいにも感じられる昆虫型の怪獣が、
完全に敵役に回されてて、
ほとんど、こちらの怪獣を倒すことに終始して、
Godzillaはもうはなっからアメリカ人の味方みたいな描かれ方になってるのは、
なんだかな~って感じがしてならない。
まあ、Godzillaっていうスペルに「god」が入っちゃってるもんだから、
いつのまにかゴジラが破壊神だの荒魂だのっていう定義にされちゃったのが、
この作品でもそのまま採用されちゃったんだろうけど、
いや、まじ、こういう続編ありきの怪獣バトル映画にするんなら、
なにも原子力発電所うんぬんの話はなくてもいいんじゃないかって気にまでなる。
せっかくジュリエット・ピノシュががんばってたし、
夫&父親役のブライアン・クランストンも日本に居残って研究してるって設定なんだから、
こちらをメインにして、
ケン・ワタナベじゃなくてやっぱり宝田明に登場してもらいたかった。
なんでも入国管理官だかなんだかの役でカメオ出演してたんだけどカットされたとかで、
いくらなんでもそりゃないだろ!とかっておもっちゃうんだよね。
まあそれと、
Godzillaの造形、あれはないわ~。
グリズリーのおばけみたいな感じになっちゃってて、
たしかにCGは見事なもんだったっておもうけど、ちょっとね。
ゴジラであって非なる怪獣にしかおもえんかった。
ついでながら、
伊福部昭がいかに偉大だったかってことは、このたび、あらためてよくわかりました。