☆スター・ウォーズ 最後のジェダイ(2017年 アメリカ 152分)
原題/Star Wars : The Last Jedi
監督・脚本/ライアン・ジョンソン 音楽/ジョン・ウィリアムズ
出演/マーク・ハミル キャリー・フィッシャー デイジー・リドリー ベニシオ・デル・トロ、
アダム・ドライバー ジョン・ボイエガ オスカー・アイザック ローラ・ダーン
☆In loving memory of our princess Carrie Fisher
なんかね、同窓会に出てきたような気分だ。
キャリー・フィッシャーはますます猫を背負ってたし、マーク・ハミルもやはりライト・セーバーを構えるときは老人特有の前かがみになってた。それでいいのだとおもうのは、自分もまたこの40年の間に年を食ってしまったことを実感しているからだ。
もはや、内容がどうのこうのという時代ではなく、ルーク・スカイウォーカーとレイア・オーガナとハン・ソロがどのような最期を遂げるのかをこの目でたしかめたいとおもうだけになってしまったのかもしれない。ハン・ソロの最期については第9部を観終わるまではなんともいえないし、レイアについてはどのような処理をして登場させるのかという興味しかなくなってる。
ただ、そんな気分でいながらも、まるでアレック・ギネスのような一世一代の演技を見せてくれたマーク・ハミルが、当初、この回の内容と出来について不満をぶちまけていたのは多少なりともわからないでもない。
スカイウォーカーとダース・ベイダーの血をひく甥を追い込んでしまったという最後の原罪は我が身を隠遁させるだけでは足らず、幽体(フォース)を離脱させて宇宙の彼方から飛ばすという凄まじい離れ技までしなければならない運命を導いてしまった。その酷さについて、マーク・ハミルはどのようにおもったんだろう?
ルークの晩年の生き方について、認められるとおもえたんだろうか?
ただ、R2-D2がルークを説得するために、かつてのレイアの画像を投影して「Help me, Obi-Wan Kenobi. You're my only hope」といわせるんだけど、これはまいったな。ルークも「ずるい」というけど、たしかにずるい。泣くぜ。
惜しむらくは、ルークの自己犠牲が宇宙のさまざまな辺境に身を隠している反乱軍の生き残りたちがつぎつぎに起ち上がってくる声明を引き出し、ルークはその連呼の中で終焉を迎えさせてあげたかったということだ。ルークの最期について、元帝国軍(ファースト・オーダーってのはちょっとな~)の牧童が、レジスタンスの指輪をはめながら語り、そしてあたかも後を継ぐような雄々しい姿で天の川を見つめるところは、たしかに涙が滲み出てしまったけど。でも、やっぱり、なんだね。
ところで、キャリー・フィッシャーの遺児ビリー・ラード演じるコニックス中尉は重要な役割を果たすんだろうか?それと、そうそう、キャリー・フィッシャーがローラ・ダーンと「May the Force be with us, always」って口をそろえたのはよかったな。もともとこの文句は「Remember, the Force will be with you, always」だったおもうんだけど、いつのまにやら「May the Force be with you」に変わっちゃってた。これだけでも時代は移り変わっていくんだな~っておもわざるをえない。
さらにちなみに、関係ないことながら、ぼくは『スター・ウォーズ ジェダイの復讐』を有楽町のマリオン、日本劇場で観た。その日本劇場が、このたび、閉鎖される。で、そこで上映される作品の一部が『フォースの覚醒』と『最後のジェダイ』だ。なんだかね。その昔の日劇を知っているぼくとしては、いろんな意味で感無量だな。