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モスラ3 キングギドラ来襲

2014年09月19日 19時11分38秒 | 邦画1991~2000年

 ◇モスラ3 キングギドラ来襲(1998年 日本 99分)

 英題 Rebirth of Mothra III

 staff 監督/米田興弘 特技監督/鈴木健二 脚本/末谷真澄 撮影/関口芳則 美術/櫻木晶 エリアス衣裳デザイン/竹田団吾 衣裳/松山さと子、川崎健二 音楽/渡辺俊幸 主題歌/小林恵『Future』 挿入歌/小林恵、建みさと『モスラの歌』作詞:由起こうじ、インドネシア語訳詞:大槻秀樹、作曲:古関裕而、編曲:渡辺俊幸 ナレーション/山口紗弥加

 cast 小林恵 建みさと 羽野晶紀 松田美由紀 大仁田厚 並樹史朗 上田耕一 田中友幸(写真)

 

 ◇特撮とボク、その61

 また出たか、時間跳躍の必殺技が…。

 なんでキングギドラが関係すると過去にもどってその根源を絶つとかいう戦術が考え出されてくるんだろ。タイムマシンの代わりがモスラになるわけだけど、過去に戻ったら二度と帰れないっていうところからなにかあるなとおもっていれば、眉の中に封じ込められたモスラが最強の鎧モスラになって復活するっていう凄い技はもうこれっきりにしてほしいっておもうわ。

 まあ、エリアスの3姉妹が考えられたときから、この最後の展開は考えられていたかもしれないんだけど、それぞれの宿命として「愛」と「知恵」と「勇気」を持っているというのはいいとして、なんでベルベラが「空から恐怖の大魔王が降りてくる」とかって預言するんだよ。おまえは、ノストラダムスか。

 新しい怪獣を登場させないでキングギドラにしてしまった安易さは、ぼくとしてはあんまり納得できないところがあって、数万人の子供たちを捕食することで自分のエネルギーに変えるっていう設定もちょいと納得できないし、捕食するんだったら次々に食べちゃえばいいものをわざわざ青木ヶ原の樹海の中にドームを作ってそこで飼育するっていうのもちとわからん。だいたい、原始時代においてキングギドラが恐竜を食べていたっていう設定もなんだかよくわからんところがあって、キングギドラって生態系の中に組み込まれちゃうような怪獣なのかって気もしないではない。

 つまり、やっぱり新しい怪獣を創生して、このあんまり品のよくない設定をもうすこし練っていった方がよかったんじゃないかしら。平成モスラの最終作だし、安易な手段はとらずに、せっかく前2作の怪獣がよかった分、なんだか色褪せた感じはいなめないんじゃないかと。

 ま、それと、モルの死と蘇生という主題もあったことだし、ベルベラとの確執が作品の主題にならないといけないんじゃないかっておもうんだけど、そういう発想はなかったんだね。なんだか、物語の臍はなんだったんだろうって気がしちゃうんだよね。インファント島が置き去りにされてるんじゃないかと。

 そういうところもあって、3作目はちょいと見劣りしたかな。

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