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☆=☆☆☆☆☆
◎=☆☆☆☆
◇=☆☆☆
△=☆☆
▽=☆

ドリームハウス

2019年12月13日 00時00分07秒 | 洋画2011年

 ◇ドリームハウス(2011年 アメリカ 92分)

 原題/Dream House

 監督/ジム・シェリダン 音楽/ジョン・デブニー

 出演/ダニエル・クレイグ レイチェル・ワイズ ナオミ・ワッツ サラ・ガドン

 

 ◇一人称の演出

 どういうことかといえば、妻のレイチェル・ワイズと子供たちが殺害されたことで錯乱し、精神病院に入れられていたダニエル・クレイグの幻想が映画の前半の物語になっているからで、それは、そもそも一家惨殺事件のあった事故物件とか売るときに断らないか?てゆうか犯人が捕まってないのに売るか?という疑問が浮かんできた頃からわかってくる。

 そういうことからいえば先の見通せる筋立てなんだけど、女優ふたりが贔屓なもんだから観るしかない。けど、この撮影の後、ダニエル・クレイグとレイチェル・ワイズは結婚したらしいから、ものすごくがっかりだわ。

 いや、がっかりといえば、そもそも妻と子供を惨殺された理由が、真犯人が元妻のナオミ・ワッツを殺そうとして彼女の家に侵入したつもりだったところがまちがえてダニエル・クレイグの家に押し入ったためっていうんだから、いくらなんでもそれはないだろうっていう動機で、これをがっかりといわずになんていえばいいのだ。

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冷たい雨に撃て、約束の銃弾を

2019年12月12日 22時07分38秒 | 洋画2009年

 ◇冷たい雨に撃て、約束の銃弾を(2009年 香港、フランス 109分)

 原題/復仇 英題/Vengeance

 監督/ジョニー・トー 音楽/ロー・ターヨウ バリー・チュン

 出演/ジョニー・アリディ シルヴィー・テステュー アンソニー・ウォン マギー・シュー

 

 ◇ドロン主演予定だったのに

 アラン・ドロンが主役の本作を見たかったけど、ちょっと年が行き過ぎてかもしれないね。

 頭部に受けた弾丸が徐々に記憶を蝕んでいくってのはなんとも現代的で、殺されたのが誰なのかも、自分が誰を殺そうとして誰と手を組んでいるのかすらも忘れていくっていう設定は、これまでに観たことないような気がするわ。

「彼は忘れても、俺は約束した」ってのは、いい台詞だ。

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ゲーム・チェンジ 大統領選を駆け抜けた女

2019年12月11日 23時55分35秒 | 洋画2012年

 ◇ゲーム・チェンジ 大統領選を駆け抜けた女(2012年 アメリカ 118分)

 原題/Game Change

 監督/ジェイ・ローチ 音楽/セオドア・シャピロ

 出演/ジュリアン・ムーア ウディ・ハレルソン エド・ハリス サラ・ポールソン

 

 ◇日本ではまず作れない

 2008年のアメリカ合衆国大統領選挙で、共和党の副大統領候補となったのはアラスカ州知事のサラ・ペイリンなんだけど、彼女の選挙戦をそのままドラマにしちゃうのは、さすがアメリカとしかいいようがない。くわえて、ジュリアン・ムーアのびっくりするくらいのメイクアップもさすがだ。よくもまあここまで似せたもんだっておもうわ。

 ところが、このサラ・ペイリンなんだけど、実は女優で脚本家のティナ・フェイに似てるっていわれれて、ティナは自分の番組でペイリンに扮して人気を博し、さらにその番組にペイリン本人も出演して喝采を浴びたっていうんだから、もうなにがなんだかわからない。

 とはいえ、大統領選挙では、オバマとバイデンに負けちゃったけどね。

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かごの中の瞳

2019年12月10日 20時10分46秒 | 洋画2017年

 ◇かごの中の瞳(2017年 アメリカ 109分)

 原題/All I See Is You

 監督/マーク・フォースター 音楽/マルク・ストライテンフェルト

 出演/ジェイソン・クラーク アーナ・オライリー イヴォンヌ・ストラホフスキー

 

 ◇かごがなんでひらがななのかがわからない

 妻ブレイク・ライヴリーの目が見えるようになるまでの30分がとにかく長い。

 感覚と現実の差を前置きするためには必要かもしれないけどやっぱり長い。

 新婚旅行と同じ部屋を夫が予約してスペインに行くが、妻はここはちがうといいはる。夫は気を悪くするが妻は正しかった。このあたりまでとにかく長い。映像はとってもかっこいいのにね。

 ただ、おもしろかったところもないわけじゃない。バルセロナの義姉アーナ・オライリーも綺麗だし。

 たとえば、夜行列車の中で夫ジェイソン・クラークの手を縛って目隠しをして騎乗位になり、窓に映る自分を見ながら夫にオナニーの種を質問するところとかね。妻だけだと答える夫に自分は他の男の人達と答えるのもわかるし、このあたりの会話は悪くない。

 でも、夫を置きざりにして覗き部屋に入ったり、洞窟の中で義姉盧、レズに入りそうになったりと奔放すぎるようになる。なぜだ?と夫はおもうし、観客であるぼくもおもうわ。目が見えるようになって視覚が研ぎ澄まされ、人格まで変わったのかと。

 おもしろいけど退屈なのはなんでだろう?

 点眼薬に摧淫剤でも入ってたっていう設定だったりするんだろうか?

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孤独な暗殺者 スナイパー

2019年12月09日 19時13分22秒 | 洋画2014年

 ◇孤独な暗殺者 スナイパー

 原題/La resistance de l'air

 監督/フレッド・グリヴォワ 音楽/エフゲニー・ガルペリン サーシャ・ガルペリン

 出演/レダ・カテブ リュディヴィーヌ・サニエ チェッキー・カリョ ヨハン・ヘルデンベルグ

 

 ◇元射撃チャンピオンの暗殺者

 簡単にいってしまえば、住宅ローンやら家庭内不和やらもういろいろあって大変な中、脳卒中で倒れた父親を引き取ったために取り返しのつかない悲劇的な人生を走り出しちゃうって話だ。

 だけど、いやまあ、ぽんこつの父親が妻に色目を使い、たとえば夕食中、家族の前でヤってるかと訊いてきたり、孫を外で待たせておいて老いぼれた娼婦を呼んでヤったばかりかその報酬を値切るってのは、もうたまらないストレスだよね。

 くわえて、頼みの綱だとおもってた父親のアパートは荒れ放題で実は賃貸契約だったものだから一銭の金も入ってこないとかってもはやあり得ない展開で、そりゃスナイパーにもなるわな。

 切実過ぎて、観てるのが辛くなってきたわ。

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祈りの幕が下りる時

2019年12月08日 19時24分24秒 | 邦画2018年

 ◇祈りの幕が降りる時(2018年 日本 118分)

 監督/福澤克維 音楽/菅野祐悟

 出演/阿部寛 松嶋菜々子 溝端淳平 田中麗奈 烏丸せつこ 伊藤蘭 小日向文世 山﨑努

 

 ◇なんか『砂の器』みたいだ

 まあなんていうのか、父親というのは娘に対しては無償の愛情を抱くものなんだよね、つくづくおもうわ。

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海よりもまだ深く

2019年12月07日 22時16分41秒 | 邦画2016年

 △海よりもまだ深く(2016年 日本 108分)

 原案・脚本・編集・監督/是枝裕和 音楽/はなれぐみ

 出演/阿部寛 真木よう子 小林聡美 リリー・フランキー 橋爪功 樹木希林 中村ゆり

 

 △清瀬市の旭が丘団地

 いや、単に人生に落ちこぼれてしまった作家のありがちな日常でしょ。

 ただまあ、ほんっとにどこにでもあるんだけど、作家のどうしようもない習性というか人間の持っているいちばんくそったれな性質の甘えというか、人生を舐めてかかってるからこうなるんだよ的な教訓としてはいかにもありなんだけれども、実際、つらいのは母親でなく妻であって、さらにいちばんつらいのは子供なんだよね。

 子供の前でこんな人間なんだよってことを見せちゃう作家ってやつはほんとにあかんね。

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アウト・オブ・サイト

2019年12月06日 20時52分12秒 | 洋画1998年

 ◇アウト・オブ・サイト(1998年 アメリカ 123分)

 原題/Out of Sight

 監督/スティーブン・ソダーバーグ 音楽/デヴィッド・ホームズ

 出演/ジョージ・クルーニー ジェニファー・ロペス マイケル・キートン ドン・チードル

 

 ◇銃を持たない銀行強盗

 バットマンがふたりも出てる。なんかつまんないな。最終的な目的のないだらだらした物語にしかおもえない。

 ジェファー・ロペスが魅力的ってだけの軽いタッチの200件超え銀行強盗脱獄囚とFBI連邦保安官の追いかけてるような追いかけてないような中身のない物語なだけにおもえちゃうんだよね。ジェファーの父親が最初から娘の気持ちを汲み取ってるのからして予定調和なのも辛いしね。

 は~なるほど、タイムアウトね。追跡行のちょっと休憩の恋愛劇てことか。

 あ、ナンシー・アレンが出てる。メイドの役だけど、やっぱり黒い下着姿にされちゃうんだあ。まだまだ個性的な可愛さがあってなんだか懐かしいな~。

 ラスト、ジェニファー・ロペスの随行する護送車に乗っているクルーニーの前にカメオ出演のサミュエル・L・ジャクソンが乗り込んできて訳のわからんおもわせぶりなことをいう。つまりは脱走をほのめかしているわけで、それに興味を示したロペスの横顔とクルーニーのアップで終わるんだけど、続編がなかったってことはやっぱり当たらなかったんだろね。

 ソダーバーグらしくないな。

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リミット・オブ・アサシン

2019年12月05日 12時25分28秒 | 洋画2017年

 ◇リミット・オブ・アサシン(2017年 南アフリカ、中国、アメリカ 93分)

 原題/24 Hours to Live

 監督/ブライアン・スムルツ 音楽/タイラー・ベイツ

 出演/イーサン・ホーク シュイ・チン リアム・カニンガム ルトガー・ハウアー

 

 ◇24時間だけ蘇生した殺し屋

 なるほどねっていう感じ。家族を亡くして天涯孤独だから、新しい彼女の候補となるような女を誘惑した後に殺されるっていうのと、組織がどうしても知りたい情報はありつつも生きていられてはちょっと困るっていうのと、そのふたつと兼ね備えた設定ってのは、24時間蘇生させるっていうことなわけか。うまく考えたもんだな。

 アクションが多くなるのはわからないでもないけど、もうすこし内面に目を向けられなかったもんだろうか。

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マグニフィセント・セブン

2019年12月04日 12時08分34秒 | 洋画2016年

 ◇マグニフィセント・セブン(2016年 アメリカ 133分)

 原題/The Magnificent Seven

 監督/アントワーン・フークア

 音楽/ジェームズ・ホーナー サイモン・フラングレン エルマー・バーンスタイン

 出演/デンゼル・ワシントン イーサン・ホーク ヘイリー・ベネット イ・ビョンホン

 

 ◇ジェームズ・ホーナーの遺作

 ただまあ、また『七人の侍』の翻案かと、ちょっとばかり溜め息をつきたくもなる。軽い内容だしね。エンドタイトルの音楽は出だしが『荒野の七人』だった。まあ、原作がそうなるんだから、それでいいのかもしれないけど、どうやらジェームズ・ホーナーはこのスコアの出来上がりを内緒にしたまま飛行機事故で早世したらしい。なんか、悲しいね。

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マスカレード・ホテル

2019年12月03日 23時59分16秒 | 邦画2019年

 △マスカレード・ホテル(2019年 日本 133分)

 監督/鈴木雅之 音楽/佐藤直紀

 出演/木村拓哉 長澤まさみ 小日向文世 菜々緒 松たか子 橋本マナミ 生瀬勝久 宇梶剛士

 

 △日本橋のロイヤルパークホテル

 3つの殺人事件が、実は4つめの殺人事件をしでかすためのトリックだったっていう話?

 なんかそんな感じだった。

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裏切りのサーカス

2019年12月02日 23時46分40秒 | 洋画2011年

 ◇裏切りのサーカス(2011年 イギリス、フランス、ドイツ 128分)

 原題/Tinker Tailor Soldier Spy

 監督/トーマス・アルフレッドソン 音楽/アルベルト・イグレシアス

 出演/ゲイリー・オールドマン コリン・ファース ジョン・ハート マーク・ストロング

 

 ◇ジョン・ル・カレ『ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ』

 途中まで原作を読んでない人間にはよくわからない。つまり、ほとんどおもしろくない。でも、トム・ハーディのロシアの女スパイとのエピソードあたりからおもしろくなってくる。というより、このあたりから、ぼくのように理解不足なために再見してる人間にも理解できるようになってくる。難しいんだ、こいつ。

 でも、ベネディクト・カンバーバッチが図書館から書類を盗み出すあたりは、前に観たときの方がわくわくした。カンバーバッチは控え目な雰囲気でいるんだけど、ハーディーをなぐりつけるあたりの見せ場はさすがに心得てる。

 ま、そういうことからいえば、役者はみんなうまい。

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オレの獲物はビンラディン

2019年12月01日 23時28分51秒 | 洋画2016年

 ☆オレの獲物はビンラディン(2016年 アメリカ 93分)

 原題/Army of One

 監督/ラリー・チャールズ 音楽/デヴィッド・ニューマン

 出演/ニコラス・ケイジ ウェンディ・マクレンドン=コーヴィ ラッセル・ブランド

 

 ☆便利屋ゲイリー・フォークナーのほぼ実話らしい

 この人間はまじにオサマ・ビンラディンを捕まえようと、人工透析にもかかわらずコロラド州からパキスタンに乗り込んでいったらしい。まあ、ヨット、ハングライダー、日本刀と、いろいろと大仰に演出されてはいるものの、かなりいかれた感じなのはほんとうだったのかもしれない。

 けど、そんなことはどうでもよくって、いやあ、ニコラス・ケイジの傑作なんじゃないかっておもうわ。

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