凡そ、平凡。-ohyoso,heibon.

副業的サラリーマンの競馬バカが、そんなコトとは全く関係なく、日々のうつらうつらしたことをあーだこーだと語る、趣味の駄文。

アイツは何処へ?

2008年07月09日 | 本・漫画
えー、本日はネタ紹介なのか、思い出話なのかわかりません。

マンガです。
イラスト集つってもいーのか?

( ̄― ̄)
いや、マンガだな。

元(?)ホースウーマン、現ホースイラストレーター…の、おがわじゅりさん作
元競走馬のオレっち』。(幻冬社刊)

…この方のグッズ、気が付いたらうちにけっこーあったりします。
扇子は常に競馬場持参。
ハンドタオルは何故か敷物。
クリアファイル数種は何故か読み物。
キーホルダーに携帯ホルダー…

まだ何かある気がしますが…。

えー、マンガの内容ですね。
『超良血だが結局未勝利のまま引退した元競走馬の「オレっち」、第二の馬生にやってきたのは乗馬クラブ。
引退の事実を受け入れられない上、持ち前の「気性難」が災いして、なかなか周囲や環境になれない「オレっち」。
しかし、励ましてくれる先輩馬や、厳しいキャリア牝馬、根気よく面倒みてくれる「モヤシ君」のお陰で、だんだん「乗用馬」生活にも慣れてきます。

そして、何故かなついてくる「ウマズキ君」を背に乗せ、馬術大会に出ることに。
いやいややっていた訓練の成果で、「オレっち」は三位入賞。
ちょっとやる気になったのも束の間……。
厳しい「馬の世界」の現実に直面します。

そして、「オレっち」を襲う、最大のピンチ!…』

てな感じ。

はっきりと、現実に「ある話」。

競走馬に生まれて、馬主ができること。
競馬場に行けること。
競馬が出来ること。
引退できること。
第二の馬生があること。

当たり前に見えますが、コレ全て、「生存競争」の過程。
生まれてきた中で、限られた馬達だけの世界。

『オレっち』のように、第二の馬生があるというだけでも…。

まして「種牡馬」や「繁殖牝馬」になれる、というのは、ある意味本当に幸せでしょう。

( ̄▽ ̄)

POGなんかやってますとね、中には「この馬の登録は抹消されました」なんてぇのがあります。
デビューしてから、ならまだしも、名前が決まって、競走記録も残らないまま、この一行で終わってしまう。

「何があったの?」

と思ったところで、探しようもありません。

それ考えると(考えなくても、ですが)、間違っても居酒屋で「馬刺」なんて食えませんよ。


ひでぇ話、「人肉食ってる」ように見えちゃうんです、たまに。


まあ、大袈裟かも知れませんが。


この作品には、のほほんとした作風でありながら、「人間社会よりもはるかに厳しい馬社会の現実」も、さりげなーく、描かれてます。

あいつらはただ、生まれて、懸命に生きて、死んでいきます。

なるべくなら、みんな幸せに…と思いますが。

「そうならない現実」があるから、あいつらに惹かれるんだなぁ、とも思います。


東京競馬場でアルスブランカに逢えた時は嬉しかった。
中山競馬場で立派に誘導馬を務めるセンゴクシルバーにみとれました。
プリサイスマシーンが乗馬になった、と聞いた時には、馬券そっちのけで逢いに行こう、と思いました。

逢いに行けないまま天国に召されたトップロード。
訃報を聞いた時、言葉が出なかった。

今も現役で走っている「初代POG馬」のサクライナセ。走っているだけで嬉しい。


ただ馬券を買うだけのワタシですが、そんな風に思います。

「無勝牝馬のママになれなかった人」ではありませんが、ね。