かまくらdeたんか   鹿取 未放

「かりん」鎌倉支部による渡辺松男の歌・馬場あき子の外国詠などの鑑賞

 

馬場あき子の外国詠113(スペイン)

2018年10月26日 | 短歌一首鑑賞
 馬場あき子の外国詠13(2008年11月実施)
  【西班牙4 葡萄牙まで】『青い夜のことば』(1999年刊)P65~
   参加者:T・K、崎尾廣子、T・S、藤本満須子、T・H、渡部慧子、鹿取未放
   レポーター:T・S   司会とまとめ:鹿取未放


113 川岸に鷺の木立てり西班牙のまつしろき翼はたたきやまず

       (まとめ)
 この川は先の歌にあったクワダルキビル川であろうか。「鷺の木」とは変わった言い方だが、木に花ならぬ鷺がたくさん止まっている状態をいう。何の木だかは忘れたが、鶴ヶ丘八幡宮の池の端にも枝という枝に鷺が止まっている木が何本かあったのを見た記憶がある。たくさんの鷺が木の枝ではたたいている様が、旅の途上のさびしさに響いたたのだろう。鷺だからどこの国でも真っ白いのだろうが「西班牙のまつしろき」といっているところに他国を珍しがる気分と同時にあてどない気分の反映があるようだ。(鹿取)




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