朝日新聞2013年5月9日
投稿 化粧品に命の犠牲いらない 主婦 佐々木瑠央(東京都大田区32)
この春、大手化粧品会社が商品開発における動物実験を原則廃止すると発表した。我が家では最近、妊娠を考え、無添加や天然成分で作られた洗剤や化粧品に切り替えている。それらは原料開発の段階から、動物実験をしていないメーカーから発売されていることも多い。この化粧品会社の発表は、欧州連合(EU)で3月から動物実験をした化粧品の域内販売を禁じたことに伴う。
私は肉も魚も食べるし、時々薬にも頼る。過度な動物愛護派ではないが、化粧品開発における動物実験は全面廃止にすべきだと思う。各社は新製品を次々に開発したいだろうし、安全性の責任も厳しく追及される時代だ。だがその裏で、動物たちが過酷な実験をされることがあってはならない。「美しさ」に命の犠性は必要ない。動物実験を続ける他のメーカーも、それを断ち切るような仕組みを国に求めたい。